『フトマニ』は、ホツマツタヱと同様の文字ヲシテで書かれた古文書である。
『ホツマツタヱ』『ミカサフミ』が「歴史書」であるのに対し、『フトマニ』は占術と関係の深い歌集である。『フトマニ』によれば編集者はアマテルカミ(天照大神)である。『ホツマツタヱ』『ミカサフミ』と同様に、確実に遡ることができるのは江戸時代までである。「太占」と漢字表記することもあるが、「太占」は亀の甲羅をつかった占いであり、ヲシテで書かれた『フトマニ』とは別のものである。
『フトマニ』によると、成立は『ホツマツタヱ』『ミカサフミ』と同様に漢字伝来以前であるが、現在発見されている最古の写本は江戸時代のもので、確実に遡ることができるのもそこまでである。1967年、松本善之助が再発見した。
冒頭にミワノスヱトシ(三輪大臣季聰)の序文があり、続いて「モトアケ」(後述)、そして128首のワカ(和歌)が載せられている。
フトマニによれば、「モトアケ」とは、古代人の宇宙観の象徴である。同心円を中心から放射状に配された線分で区切ったものに、文字を一文字ずつを配したものである。
フトマニは、「モトアケ」と呼ばれる図をもとに占うものである。「モトアケ」は大宇宙をかたどったものとされる。具体的には、アワウタの48音と「アウワ」が円形に並べられたものである。
という構造になっている。ミソフカミとは、アワウタの48音から、トホカミヱヒタメとアイフヘモヲスシの16音を除いた32音のことである。
「モトアケ」図の配列は、ある「法則」に基づいている。その法則とは、「モトアケ」図の文字の「記載順」と「読み方順」が違うことである。例えば「モトアケ」図の内側の2番目の円が、右回りに「ア」から「アヘスイモシフヲ」の順に右回りに記載されている。それに対し「モトアケ」図の読み方は、「アイフヘモヲスシ」の順である。「モトアケ(フトマニ)図の配列の「ある法則」に付いての表現は、吉田六雄の命名。根拠は「検証ホツマツタヱ 32号(2007年8月)」にて、公にされている。
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