『ヤングアニマル』(Young Animal)は、白泉社が発行する月2回刊の青年漫画雑誌。発売日は毎月第2・第4金曜日。 1992年に創刊。略称は「YA」「ヤンアニ」「アニマル」。
単行本のレーベルとして「ジェッツコミックス」「ヤングアニマルコミックス」がある。
派生誌として『ヤングアニマル嵐』と『ヤングアニマルあいらんど』(『ヤングアニマルイノセント』)(以上は休刊)、『ヤングアニマルZERO』(奇数月9日発売)がある。
前身は『月刊アニマルハウス』。その系譜は1981年に創刊された月刊少年漫画雑誌の『少年ジェッツ』まで遡り、1983年の休刊後に『月刊コミコミ』が創刊。次いで1989年には青年誌としてリニューアルされた『月刊アニマルハウス』を経て、1992年に隔週刊としてリニューアル創刊されている。単行本のレーベル名が「ジェッツコミックス」となっているのは、その当時の名残である。2016年6月よりレーベルを「ヤングアニマルコミックス」に変更、その第1弾として『ベルセルク』の新装版が刊行された。
1992年の創刊時には、前身の『月刊アニマルハウス』から、『あばよ白書』『砂の薔薇』『ベルセルク』などの作品を引き続き掲載する。1990年代には、本誌出身の作家として技来静也・柴田ヨクサル・ももせたまみ・二宮ひかる・関崎俊三などが登場し、主力として誌面を牽引した。同時に、他社の雑誌で既に実績を挙げていた林崎文博・あさりよしとお・竹内桜などの作家も積極的に起用している。
2000年前後にはグラビア関係の記事にも力を入れ、2000年には「ミスヤングアニマル」がスタートしている。また、『ふたりエッチ』や『コイズミ学習ブック』などの性描写を中心とした作品の存在もあり、成年コミック出身の作家の起用も行われている(1990年代にも『ぶっとび!!CPU』などが人気を博している)。2000年には増刊の『ヤングアニマル嵐』が季刊としてスタート、2001年には隔月刊化した。同誌は過激な性描写で数々の有害図書指定を受けていたが、2018年6月に休刊した。
2000年代以降は数々のメディアミックスが行われている。既に1990年代に先述の『砂の薔薇』『ぶっとび!!CPU』などがOVA作品でアニメ化、また『ベルセルク』がTVアニメとして映像化されていたが、2000年代に入ってからは実写作品への進出が目立ち、2000年に『ふたりエッチ』、2004年に『ああ探偵事務所』、2005年に『ホーリーランド』が、それぞれTVドラマ化されている。また2006年には『ユリア100式』がオリジナルビデオ、2008年には『デトロイト・メタル・シティ』が実写映画として製作された。アニメに関しても、2002年・2003年に『藍より青し』がTVアニメ化、2002年 - 2004年に『ふたりエッチ』がOVA化される。2008年に『デトロイト・メタル・シティ』がOVA化され、同作品は2009年に衛星放送、2010年には衛星放送と地上波でそれぞれ放映されている。以降も『3月のライオン』『信長の忍び』『上野さんは不器用』『あそびあそばせ』など、人気連載の多くが映像化されている。
この他、映画・アニメ・ゲームの漫画化作品も少数ながら掲載されている。付録に不定期でDVDが付属していたこともある。
姉妹誌でもあった『ヤングアニマル嵐』とは、両誌での並行連載や連載作品の移籍、連載中の作品の番外編をもう一方の雑誌に掲載するなど、相互の交流が多かった。また、関連性を持つ雑誌に関しては、『MELODY』が挙げられる。
2017年11月2日、公式ウェブサイトをリニューアル。2018年には『ヤングアニマル嵐』が7号(6月1日発売)をもって休刊となったことに伴い、同誌連載で継続中作品のほとんどが『ヤングアニマル』本誌へ移籍、2018年14号(7月13日発売)から連載が開始された。
2019年には週刊漫画雑誌以外で初の合併号が発行された。同年9月9日には新増刊号となる『ヤングアニマルZERO』を発刊。同号は隔月刊ペースで発売する。
以下、2024年3月22日(2024年No.7)現在連載中の作品。月1連載作品や不定期連載作品、短期集中連載作品も含む。
2000年にスタート。当初は複数名のアイドルがエントリーし投票制で各賞を発表していたが、2002年から読者選出によりグラビアアイドルを毎年5月上旬発売号で発表し継続した。2014年度を最後に行われていなかったが、創刊30周年を迎える2022年に、東京Lilyとのコラボレーションにより、2001年以来21年ぶりとなるミスコンテスト形式での「ミスヤングアニマル2022」オーディションを開催することが発表された。
“ヤングアニマルから新たなグラビアクイーンを生み出したい!”という願いから生まれたフォトセッション企画。2ndシーズンまでは写真家が新人アイドルを推薦する形で開催。コンセプトから漫画誌初グラビアとなるアイドルも多い。3rdシーズンは10代限定。
読みは「ワイエー・グラひめ」。ヤングアニマル紙面を飾る次世代プリンセスを決定するオーディション。DMM.yellとの共催で2016年秋に初開催され、NEXTグラビアクイーンの後継コンテストとなる。一次選考はオープンエントリー制。ファイナリスト8名は紙面掲載のうえ、投票でグランプリを決定する。
YAグラ姫は2019年(2020年度)は開催されず、ヤングアニマル誌面グラビア争奪バトルとして縮小リニューアルされた。主催は「ヤングアニマル」および「LINE LIVE」。グランプリは3ページ以上のグラビア掲載権と交通広告掲載権が進呈される。
『ヤングアニマルDensi』は、本誌によるかつて存在したweb雑誌サイト。2013年4月26日から2017年7月31日まで独自の作品を配信していたが、2017年8月以降は白泉社の電子書籍ポータル『マンガPark』に移行している。
毎週金曜日更新。
創刊以来、以下の作品のうちの1本が不規則に2014年8月31日まで日替わりで掲載されていた。各作品とも、「読切・完結作品」のページでバックナンバーを公開している。
2014年4月25日配信開始し、月1〜2作程度の割合で追加配信されていた。
『ヤングアニマルWeb』は、本誌によるweb漫画サイト。2023年3月10日に開設。
Webマンガ誌を制作できるツールである「コミチ+」が導入されているため、今まで紙媒体で出版された作品をインターネット環境で読むことができる。サイトには本誌で連載中の作品、完結済みの作品、Webでのオリジナル作品が掲載される。コインを使用するとすべての漫画を無料で読むことができ、待つと無料の枠が増えるシステムとなっている。漫画以外にも、本誌のグラビアが同様の仕組みで利用できる。
検索でサイトへ訪問した読者や、SNSでバズった作品の試し読みを希望する人に対し、ログインすることなく単行本未収録の最新話まで読むことができるような場所を提供することが、本サイトが開始された背景にある。「かつて巨大な部数で影響力を誇った紙雑誌」だが、インターネットを前提として設計されている「コミチ+」を導入し、「これまで以上にヒット作から新作までを読者の手元に届ける」ことが、本サイトの狙いとされている。
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou