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ドネツィク州


ドネツィク州


ドネツィク州
Донецька область

ドネツィク州(ドネツィクしゅう、ウクライナ語: Донецька область)は、ウクライナの州の一つ。州都はドネツィクだが、分離・独立派による同地の行政庁舎の占拠により、一時的にマリウポリ、後にクラマトルスクに移している。ロシア語名はドネツク州。2022年9月にロシアが一方的に併合を宣言した(ロシアによるウクライナ4州の併合宣言)。

地理

ドネツィク州は、ウクライナの東南、ドネツィク高地、アゾフ海低地とドニプロ低地の一部の地域に広がっている。東はウクライナのルハーンシク州とロシアのロストフ州、西はザポリージャ州とドニプロペトロウシク州、北はハルキウ州に接し、南はアゾフ海に面している。

約300mの高さを持つドネツィク高地はドネツィク州の北東に位置し、河川と谷々で刻まれている。西に行くと、高地はドニプロ低地に変わり、南に向かうと、高地はアゾフ海低地に変更する。

ドネツィク州は草原地帯を中心に位置している。最高地点は331mのモフィーラ・ホーストラ古墳である。

気候は大陸性気候である。1月の平均気温は、-5 °С、7月の平均気温は、22 °Сとなっている。平均降水量は500mmである。

ドネツィク州には石炭(250億t)、岩塩、石灰岩、耐火粘土、水銀、白亜などの資源がある。その資源はドネツィク石炭地区、スラヴャンスク岩塩地区、ノヴォライシク耐火粘土地区、チャシウ・ヤール耐火粘土地区などを中心に採掘されている。

歴史

  • 紀元前8世紀‐3世紀:遊牧民のスキタイの時代。
  • 紀元前3世紀 - 4世紀:遊牧民のサルマタイの時代。
  • 4世紀 - 5世紀:遊牧民のフン族の時代。
  • 7世紀 - 8世紀:遊牧民のアラン人の時代。
  • 9世紀 - 11世紀:遊牧民のペチェニーヒ人の時代。
  • 11世紀 - 13世紀:遊牧民のクマン人の時代。
  • 13世紀 - 15世紀:遊牧民のモンゴル人の時代。
  • 15世紀:モスクワ大公国、クリミア・ハン国、ザポロージャ・コサック軍、ドン・コサック軍との国境地帯となる。
  • 16世紀 - 18世紀:ウクライナ・コサックによる植民地化が行われる。
  • 1774年‐1917年:ロシア帝国の時代。ロシア人などによって植民地化が行われる。現ドネツィク州の地域は1783年にエカテリノスラフ県とドン・コサック軍州との間に分断される。ドネツィク地方は次第に重工業地区として発展していく。
  • 1917年‐1919年:ウクライナ内戦の時代。ウクライナ人民共和国、ウクライナ国、ドネツィク=クルィヴィーイ・リーフ共和国、白軍の政権が交代し、1919年にボリシェヴィキ系のウクライナ社会主義ソビエト共和国の領土となる。
  • 1920年3月23日:ウクライナ社会主義ソビエト共和国のドネツク県が設置される。
  • 1932年7月2日:ウクライナ社会主義ソビエト共和国のドネツク州が設置される。
  • 1938年6月3日:ドネツク州は分割され、スターリン州とヴォロシロヴフラード州が創立される。
  • 1941年 - 1943年:ナチス・ドイツの占領期。1943年9月にソ連赤軍によって奪回される。
  • 1961年11月9日:スターリノがドネツクに改名されたことにより、スターリン州もドネツク州に改名される。
  • 1991年:ウクライナの独立によってドニプロペトロウシク州が設置される。
  • 2014年4月7日:ドネツィクの州庁舎を占拠していた親ロシア派のデモ隊が「ドネツク人民共和国」の樹立を宣言した。指導者の1人は、5月11日までに共和国樹立の是非を問う住民投票の実施を要請した。
  • 2014年6月13日:ドネツィク州の行政機能をドネツィクから州南部マリウポリに一時的に移すことを決定。
  • 2014年10月11日: 行政機能をクラマトルスクに移転。
  • 2022年9月30日:ロシアが併合を宣言(2022年ロシアのウクライナ侵攻)。
  • 2023年9月8日:併合宣言後、初めてとなるロシアの統一地方選挙。州内でも投票が行われた。

市町村

  1. アウディーイウカ(Авдіївка)
  2. アムウローシイウカ(Амвросіївка)
  3. アルテーモヴェ(Артемове)
  4. ヴフレダール(Вугледар)
  5. ヴフレヒルスク(Вуглегірськ)
  6. ヴォルノヴァーハ(Волноваха)
  7. エナキエヴェ
  8. クラマトルシク
  9. シヴェルシク
  10. スヴャトヒルシク
  11. スビトロダルスク
  12. スニジネ
  13. スラヴャンスク
  14. ソレダル
  15. ドルジュキウカ
  16. バフムート(Бахмут)
  17. ビールィツィケ(Білицьке)
  18. ビルヌィーク(Гірник)
  19. ビロゼールシケ(Білозерське)
  20. ポクロウシク
  21. ホルリウカ(Горлівка)
  22. マリウポリ
  23. マキイフカ
  24. リマン

都市型集落(町)

  1. ザリチネ (クラマトルシク地区)

  1. グラボベ
  2. ブハス
  3. ボホロディチネ

人口

2001年ウクライナ国勢調査によるデータ。

  • 総人口:4,841,100人
  • 都市人口:4,363,600人(90%);農村人口:477,500人(10%)
  • 性別人口:男性は2,219,900人(46%);女性は2,621,200人(54%)

観光

ロシア帝国時代・ソ連時代にドニプロペトロウシク州の地域が重工業地帯となっていた関係で、文化的価値を有する場所は少ない。

  • 20世紀の大作曲家のひとりプロコフィエフはドネツク州出身であり、彼の名を冠したドネツク・セルゲイ・プロコフィエフ国際空港が2014年にドンバス戦争によって破壊されるまで存在した。
  • プレレースネ村博物館

脚注

参考文献

  • (日本語) 伊東孝之, 井内敏夫, 中井和夫編 『ポーランド・ウクライナ・バルト史』 (世界各国史; 20)-東京: 山川出版社, 1998年. ISBN 9784634415003
  • (日本語) 黒川祐次著 『物語ウクライナの歴史 : ヨーロッパ最後の大国』 (中公新書; 1655)-東京 : 中央公論新社, 2002年. ISBN 4121016556
  • (ウクライナ語) Історія міст і сіл Української РСР: Донецька область. — Київ: УРЕ АН УРСР, 1970.

関連項目

  • マレーシア航空17便撃墜事件
  • ノヴォロシア人民共和国連邦

外部リンク

  • ドネツィク州合同庁 公式サイト (ウクライナ語)



Text submitted to CC-BY-SA license. Source: ドネツィク州 by Wikipedia (Historical)