SUPERBIRD(スーパーバード)とは、スカパーJSAT株式会社が保有する通信衛星のうち、旧・宇宙通信株式会社から続くXバンドを含む中継器を搭載するシリーズである。
2019年2月現在、「SUPERBIRD B3」・「SUPERBIRD C2」の2機が稼動中である。全ての衛星は静止軌道に打上げられた。
主にサービスされる周波数帯はKa、Kuバンドである。衛星には株式会社MCCが所有するXバンド中継器が搭載され、「SUPERBIRD B3」・「SUPERBIRD C2」の2機が防衛省・自衛隊に対し、艦船、航空機、地上移動体等と基地間又は移動体間同士でのデジタル衛星通信の衛星通信サービスを提供をしている。
衛星のカバーエリアは日本・北東アジア・東南アジアとし、可動ビームを使用してオセアニア地域やハワイ・ミクロネシア等の太平洋諸島地域とも通信が可能である。
衛星一覧
- ※)SUPERBIRD A2 は航行プログラムミスにより燃料を大量に使用したため、早期に運用を終了した。
運用中の衛星
- SUPERBIRD B3
- SNG、放送局の中継等の放送関係者へのサービスに使用されている。
- 地方公共団体間の行政用通信(LASCOM)、J-ALERT(LASCOMで配信)等に使用されている。
- 社内放送等の映像配信、VSATシステム等に使用されている。
- Ka帯中継器を使い、個人向け衛星ブロードバンドサービスBBSATが行われている。(2010年5月31日終了)
- 搭載されたXバンド通信中継器で防衛省・自衛隊向けに衛星通信サービスを提供。
- 2018年7月よりSUPERBIRD B2に代わる形で運用されている。
- SUPERBIRD C2
- SNG、放送局の中継等の放送関係者へのサービスに使用されている。
- CS障害者放送統一機構による聴覚障害者向けテレビ放送補完通信目で聴くテレビに使用されている。(2018年3月終了)
- USENの衛星ラジオ放送SOUND PLANETに使用されている。
- ホップテレビの台湾語テレビ放送HOP TVに使用されている。
- アイ・ピー・エスの外国語テレビ・ラジオ放送AccessTVに使用されている。
- 日本デジタル配信のケーブルテレビ局向け配信サービスi-HITSに使用されている。
- 搭載されたXバンド通信中継器で防衛省・自衛隊向けに衛星通信サービスを提供。
運用を終了した衛星
- SUPERBIRD D(N-SAT-110)
- 後継であるJCSAT-110Aの打ち上げ後はバックアップとして運用されていた。
- 旧JSATによる呼称はJCSAT-110。CS放送プラットフォームのスカパー!e2 (旧プラット・ワン)に使用されていた。
- 緊急地震速報サービスSafetyBIRDに使用されていた。
- 社内放送等の映像配信サービスV-Drive110に使用されていた。
- 搭載されたXバンド通信中継器で防衛省・自衛隊向けに衛星通信サービスを提供していた。
- 2019年1月 デオービット
SUPERBIRD C2
2008年8月15日(JST)にギアナ宇宙センターよりアリアンロケットに搭載し打ち上げられたSUPERBIRD-7の発注では、宇宙通信が2005年当時傘下に入っていた三菱グループの三菱電機が国際競争入札を勝ち抜き、システムを担当することになった(それまで三菱電機においては通信系サブシステムのみを担当し、その経験が初の日本製プライム受注商用衛星OPTUS-C1や国土交通省保有の運輸多目的衛星MTSAT-2=愛称・ひまわり7号の開発に生かされてきていた)。
静止軌道への投入や機能試験等を経て、同年10月17日にスカパーJSATへ引き渡され、日本企業が保有する初の国産民間商用衛星SUPERBIRD C2となった。
脚注
関連項目
- 人工衛星 - 静止衛星 - 通信衛星 - スカパーJSATの関連衛星一覧
- 衛星放送 - 受託放送事業者 - 有料放送管理事業者
- インマルサット
- ディレクTV
外部リンク
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