臼杵市(うすきし)は、大分県の東海岸に位置する市。国宝の臼杵石仏や醤油の製造で有名。近年では城下町の町並みでも知られるようになった。
東部は豊後水道に面しており、北を佐賀関半島、南を長目半島に囲まれた臼杵湾に沿って広がる。臼杵湾には、黒島、津久見島等が浮かぶ。 今後発生が予見されている南海トラフ巨大地震の際には、市内の海岸に最大6mの津波が到達することが予想されている。 臼杵湾に注ぐ臼杵川の河口周辺の平野部に市街地が形成されている。内陸部は、北部がなだらかな丘陵、南部が標高500mから600mの山地となっている。
全域が明治からの大字を用いている。平成の大合併前に野津町であった地域は大字の前に「野津町」を冠する。 旧臼杵市
旧野津町
臼塚古墳の入口に立っている石の武人像が、「臼」と「杵」の形に似ており、昔から「うすきね様」と呼ばれ親しまれてきたことから「臼杵」の地名となったと言われる。
農業・漁業といった第一次産業と、造船業、醤油・味噌などの醸造業が盛んである。経済的には大分都市圏に属し、大分市との関係が深い。特に造船業は市内製造業全体の生産高に対し、73%の生産高である。
2021年8月、小中学校周辺で複数回にわたってマスクを着けずにCOVID-19ワクチンの接種停止を求めるチラシを配布し、市に苦情の電話が殺到した。市議会は信頼を損なう行為だとして、厳重注意を行った。市議は、新型コロナは風邪であるとし、マスクの効果やワクチンの安全性に疑問を持っている。
2021年9月21日、鼻だしマスク姿で議会での発言を認められず、退席したことが全国ニュースで報じられた。議会は辞職勧告を決議したが受け入れず、市議は表現の自由の侵害で議長や市を提訴した。裁判中は「マスクの着用は有害無益だ」と訴え、法廷にはノーマスクで入り、傍聴席にはノーマスクの支援者が20人ほどいた。
2022年4月24日、臼杵市議会選挙が行われ、最下位で落選した。その後、「市議でなくなり、マスクなしでの発言を求める意味がなくなった」として、訴訟を取り下げた。
2022年、臼杵市の「男女共同参画」が、時代にズレているとして話題になっている。この2017年に策定された基本計画では、吉四六(きっちょむ)さんの妻「おへまさん」を市民の理想像に掲げ、「内助」「我慢強い」「器量良し」「美人ではないが安心感を与える容姿」など、古い価値観の再生やジェンダー不平等につながりかねない表現がされている。また、基本計画の「基本的な考え方」には「臼杵市の男女共同参画を日本中に広めよう!」「臼杵市の男女共同参画が日本の標準になる」と書かれ、「10年後のあるべき姿」に「古風な『男らしさ』や『女らしさ』を感じさせる『祇園祭』や『うすき竹宵』も、伝統行事として毎年開催されています」、「主な取り組み」に「婚活支援と地域で子育てを支える環境をつくります」などと書かれている。
2021年3月、同市出身の大学生が基本計画の内容に危機感を覚え、市に意見書を郵送した。市の反応は鈍かったが、大学生が市議や担当者に相談し、2022年9月の市議会で取り上げられた。市は、不適切表現を一部認め、修正、削除する方針を決めたが、総合目標や理想像をおへまさんとすることは変えないとし、「おへまさんによって親しみやすい計画ができ、企業などの反応もよかった。適切でない表現があったのはまずかったが、全面的な作り直しは次期計画で行いたい」と述べている。
衆議院小選挙区選挙では、大分2区に属する。直近の第49回衆議院議員総選挙(2021年10月)での選出議員は以下のとおり。
大分県議会議員選挙では、本市でひとつの選挙区をなす。定数は2人。直近の大分県議会議員選挙(2023年4月)での選出議員は以下のとおり。
休校中の学校は除く。 市立
休校中の学校は除く。
中心駅は臼杵駅。
かつてはJR九州バスが臼杵駅 - 三重町駅間(野津経由)に臼三線の路線バスを運行していたが、2007年3月31日をもって廃止され、路線は大分バスグループに譲渡された。
上記1路線のみ。かつては福岡市と臼杵市を結ぶ以下の高速バスが運行されたことがあったが現在は運行しておらず、県外と臼杵市を結ぶ高速バス路線は現在ない。
臼杵市の国宝・臼杵石仏をモデルにした「ほっとさん」、やる気なさげな姿が話題になった。市の臨時職員が2013年に広報資料を作成した際にパソコンで描いたのが始まりで、名前は公募で選ばれた。市の祭礼に登場する赤い猫に仮装したり、臼杵特産の「かぼすブリ」にまたがるなどのバリエーションがある。
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