株式会社徳間ジャパンコミュニケーションズ(とくまジャパンコミュニケーションズ、英: Tokuma Japan Communications Co., Ltd.)は、日本の中堅レコード会社。
太平住宅グループから徳間書店グループを経て、2001年(平成13年)以降は第一興商傘下。資本関係は切れたものの「徳間」の名称は継続使用されており、徳間書店とは業務提携関係にある。
遠藤実や島倉千代子らの後援者だった中山幸市(太平住宅創業者)が、1965年(昭和40年)に自費で立ち上げた太平音響株式会社が会社の起源。同年中に社名を「ミノルフォン株式会社」に改め、レコード販売部門を設立した。
1966年(昭和41年)には日本レコード協会に加盟、1968年(昭和43年)には遠藤が代表取締役社長に就任。先に創業した日本クラウンに続き、自前のプレス工場を持たず、制作とプロモーションに特化して、アーティスト主導の運営を打ち出した「新業態レコード会社」の先駆けの一社だった。
レーベル名の「ミノルフォン」は当初太平レコードにするつもりだったが、同名のレーベルが既に商標登録されていたため、遠藤の名をとった「ミノルフォンレコード」としたもの。この時点では、元々『タイヘイレコード』の商標を過去に使用していた日本マーキュリーがまだ残存していた。なお、太平音響は遠藤をはじめとしたタイヘイレコード→日本マーキュリーの元スタッフを少なからず採用し、日本マーキュリーから生産設備が独立したヤンマー音響にプレスを委託するなど、人的には深い関係があった。
ミノルフォンの第1号シングルは三船和子の「ベトナムの赤い月」と川田キクの「世界連邦太平音頭」(両A面)で、両面共に作詞した中山正男が社長を務める理研映画制作のドキュメンタリー映画『動乱のベトナム』公開にあわせての企画盤であった。
1972年(昭和47年)に徳間康快(徳間書店)に買収され徳間音楽工業と改称。更に系列レーベルの別会社ジャパンレコードと合併し徳間ジャパンに改称。
2001年(平成13年)、経営危機に陥った徳間書店グループが徳間ジャパンの発行済全株式を第一興商に売却。資本関係は切れたものの「徳間」の名称ならびに徳間書店との業務提携は維持された。
2005年(平成17年)、同じ第一興商傘下の日本クラウンから株式会社トライエムのメルダックレーベルの制作・販売部門を事業譲渡されると共に、ガウスエンタテインメントを吸収合併。各々メルダック制作室とガウス制作室に改めた。なお、メルダックレーベルの映像部門は分離しエイベックスに売却された。
クラシック音楽愛好家には、キングレコードと並ぶドイツ民主共和国(旧・東ドイツ)の国営レコード会社ドイツ・シャルプラッテンの発売元としても知られていた。
1980年代に存在したアニメージュレコードレーベル(『風の谷のナウシカ』から『となりのトトロ』まで)を含む、一連のスタジオジブリ作品のサウンドトラック・イメージアルバムを第一興商傘下になって以降も制作・発売。映画主題歌に関しては、『天空の城ラピュタ』から『ハウルの動く城』まで担当した(但し歌手によっては別レーベルからリリースされる場合があった)。『ゲド戦記』以降作品主題歌の制作・発売元はヤマハミュージックコミュニケーションズへ移行した為それらの主題歌が収録される場合は原盤を借り受け収録。
ビデオソフトは、配給会社を問わず『風の谷のナウシカ』から『耳をすませば』までのVHS版と『魔女の宅急便』(1990年発売)までのBeta版、『もののけ姫』(1998年(平成10年)発売)までのレーザーディスク版と「となりのトトロ」(1988年(昭和63年)発売)までのVHDビデオディスク版(『天空の城ラピュタ』のみVHDビデオディスクは、企画・制作:東芝、制作・発売元:徳間書店、販売元:東芝映像ソフト、制作協力:徳間ジャパン)の販売元(発売元は徳間書店)だった。
1996年(平成8年)にウォルト・ディズニー・カンパニー(WDC)がスタジオジブリとの事業提携を締結した。それに伴い、殆どのジブリアニメーション映画とテレビアニメ(『海がきこえる』)のビデオソフト(VHS・DVD)販売権を獲得し、1998年(平成10年)から「ジブリがいっぱいCOLLECTION」として全てのジブリ作品を順次VHS・DVDとして発売したことで、発売を終了している。
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