ベトナム人民空軍(越:Không Quân Nhân Dân Việt Nam / 空軍人民越南)は、ベトナム人民軍の空軍組織。1956年9月創設。兵力約1万9千人。
歴史
- 1951年3月 - 少数の訓練機を装備した飛行訓練班創設
- 1956年9月 - 総参謀部に空軍局創設
- 1958年11月 - 最初の飛行訓練連隊編成
- 1960年1月 - 航空学校に拡張
- 1963年10月 - 防空部隊と航空部隊を統合し、ベトナム人民防空・空軍(Phòng Không - Không Quân Nhân Dân Việt Nam)創設。
- 1964年2月 - MiG-17を装備する最初の戦闘飛行連隊創設
- 1964年7月 - 最初の航空師団創設
- 1976年6月 - 南北ベトナム統一を受け空軍と防空軍(Phòng Không Việt Nam)を独立軍種として分離
- 1999年7月14日 - 空軍と防空軍を再統合
- 2013年7月3日 - 中部ダナン市のベトナム人民空軍第372師団で、同師団に所属する第954航空旅団を国防省の6月25日付決定2215号に基づきベトナム人民海軍に編入した。また、第372師団に第930ヘリコプター連隊を設立する。第954航空旅団は、以前は第954航空連隊だったが、国防省の5月22日付決定1681号により航空旅団に再編された。第954海軍航空旅団は、索敵作戦、軍事運輸、偵察、遭難者救助、台風洪水防止などの任務を遂行する。一方、第930ヘリコプター連隊は、偵察、軍事運輸、遭難者救助、台風洪水防止、空軍士官学校のヘリコプター操縦訓練などを主な任務とする。
組織
航空戦力
ベトナム人民空軍は、ハノイに司令部を置き、3個航空師団から成り、1個輸送機旅団及び13個飛行連隊(5個戦闘機連隊、2個爆撃機連隊、3個ヘリコプター連隊、3個訓練機連隊)を有する。
ベトナム本土には、308ヶ所の各種飛行場が存在し、3個作戦区に分かれて管轄される。
- 第1作戦区 - イエンバイ(安沛)、ケプ、ノイバイ(内排)、ザーラム(嘉林)、ホアラック(和楽)、キエンアン(建安)等
- 第2作戦区 - トースアン(寿春)、ダナン、ニャチャン(芽荘)、ミーライ、フーカット(富吉)等
- 第3作戦区 - カムラン、ファンラン、ビエンホア(辺和)、タンソンニャット等
戦闘機の主力は北部地区に配備され、爆撃機の主力は中部と南部地区に配備されている。ただし、近年、配備変更が行われており(例えば、2008年、ダナンからビエンホアに7機のMiG-21が移され、南部の作戦機は64機に増加した)、南部地区の防空作戦能力が強化されている。
防空戦力
- 防空師団 x 6
- 対空ミサイル連隊 x 17
- 高射砲連隊 x 6
- レーダー連隊 x 6
- 通信連隊 x 1
- 工兵連隊 x 1
装備
- Su-27、Su-30KV、Su-30MK2V戦闘機 x 計73機
- Su-22爆撃機 x 35機
- M28(MPA)海洋哨戒機 x 1機
- An-26輸送機 x 30機
- C-295M輸送機 x 3機(#8901 - 8903)
- NC212i輸送機 x 2機(1機発注中)
- Mi-24ヘリ x 25機
- Ka-32ヘリ x 2機
- Mi-8、Mi-17ヘリ x 87機
- UH-1Hヘリ x 15機
- L-39訓練機 x 28機
- Cabri G2 訓練用ヘリ x 1機
防空部隊は、地対空ミサイルSA-2/-3/-6/-7/-16、37mm - 130mmの高射砲を装備する。
装備調達状況
- 1994年 - ロシア連邦とSu-27 x 12機の購入契約。同年、第1期分6機納入
- 1995年 - 第2期分6機納入
- 2003年 - Su-30MK x 4+8機の購入契約。同年、S-300PMUl地対空ミサイル x 2個中隊分購入
- 2003年 - チェコからL-39C訓練機 x 10機購入
- 2003年10月 - ポーランドからM28輸送機 x 2機購入
- 2009年 - Su-30MK2 x 8機購入
- 2010年 - Su-30MK2 x 20機購入
- 2011年 - Su-30MK2 x 12機購入
- 2013年 ‐ Su-30MK2x 12機購入
脚注
出典
外部リンク
- 越南海軍基本情况(中国国防部の情報。2009年7月27日付)
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