神奈川都市交通株式会社(かながわとしこうつう)は、神奈川県横浜市に本社を置き、神奈川県東部(京浜交通圏・県央交通圏)を中心にハイヤー・タクシーを運行する事業者である。通称は都市交通(としこうつう)。大正期に創業し、現存する日本のタクシー会社の中でもっとも歴史が長い。かつては東急グループに属していた。TOKYUポイント加盟店。
本社は横浜市西区高島町。神奈川県地場のハイタク老舗大手であり、神奈川県下と東京都城南地区において、傘下のタクシー事業者と都市交通グループを形成する。
東急田園都市線沿線各駅の多くで構内営業権を独占している。ハイヤー事業を主力とするが、タクシー事業では大手企業・官公庁とのチケット契約や、東京四社・名鉄交通・千葉構内タクシー・舞浜リゾートキャブ・京成タクシー各社など他地域のタクシー事業者とのタクシーチケットの相互利用が特色である。
また、保守的な経営スタイルから2006年4月時点で無借金経営であるとされているが、近年の乗務員数の減少、同業他社の増車、乗客数の低下や燃料費の高騰など、ハイタク事業を取り巻く環境は厳しくなる中、同社は新本社ビルを建設するなど積極的な営業方針へと転換しつつある。
タクシー事業者で乗務員の制帽を採用している会社は少ないが、神奈川都市交通では制服だけではなく制帽を制定し、さらに制帽には白い布カバーを付ける。乗務員は制服・白カバー付きの制帽・白手袋を着用することが定められている。
東急との資本関係は1947年に解消したが、以降も東急グループに近い存在となっている。五島昇は没するまで都市交通の取締役を務めていた。また、買収した高砂交通(円にヒョウタン状に二重丸を並べた図案)を除き、神奈川都市交通グループ各社の社章はかつて東京急行電鉄が用いていたものに類似する。具体的には翼の生えたレールの部分が、神奈川都市交通はT、都南交通がTとNを重ねたもの、多摩田園タクシーは並べたTDTの両端のTが翼、明生タクシーは縦に並べた「明生」、箱根観光自動車は台形にHとなっている。円の形状も各社で異なる。
なお、同じ東急を母体に持ち、同様に戦時統合で成立したタクシー事業者の日本交通とは、資本・人事面で全く関連がない。都市交通前社長の伊藤嘉道は同社入社以前に、日本交通ではなく大和自動車交通に入社して修行を積んでいた。日交や大和を含めた東京四社営業委員会との間にタクシーチケットの提携はあるが、日交グループとは東京城南地区や京浜地区、箱根地区で競合関係にある。
タクシーの営業区域
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