『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』(セイントセイヤ ザ ロスト キャンバス めいおうしんわ、以下『LC』)は、車田正美原作、手代木史織作画の漫画。『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて2006年39号から2011年19号まで連載された。また、外伝として『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 外伝』が『週刊少年チャンピオン』および『別冊少年チャンピオン』で連載された。本項ではこの外伝についても説明する。
車田正美の代表作『聖闘士星矢』の外伝作品の一つ。原作に設定上存在した、243年前の前聖戦が舞台である。本作品のドラマ性が新たな読者を獲得することで、それを通じて『聖闘士星矢』の新たなファンも増加するという相乗効果も生み出されている。また2009年にはアニメ化され、OVAとして発売もされた。詳細は後述のアニメーションを参照。
2009年10月16日発売の『プリンセスGOLD』2009年11+12月号では、OVA発売記念としてユズリハを主人公とした外伝エピソード『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 ユズリハ外伝 血墨の紋』(-ちずみのもん)が掲載された。
『LC』本編の終了後、『LC』に登場した黄金聖闘士の前日譚および後日譚を描く『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 外伝』が『週刊少年チャンピオン』2011年25号から2012年22+23号まで、『別冊少年チャンピオン』に移籍して2012年7月号から2016年4月号まで連載された。
手代木にとっては3巻以上の単行本が発行された初の作品であり、2009年3月に単行本が12巻まで刊行された時点で、累計120万部を突破するセールスを記録した。
18世紀、イタリア。テンマは黄金聖闘士・天秤座の童虎に才能を見いだされ修行の末、天馬星座の聖闘士となった。また、聖域で幼なじみの少女・サーシャと再会し、彼女がこの時代のアテナであることを知る。テンマの故郷がハーデス軍の襲撃に遭いその迎撃に向かうが、そこで冥王ハーデスの正体がサーシャの兄で幼馴染の親友・アローンであることを知り、大きな衝撃を受ける。描かれた者の命を奪うロストキャンバスを使い、人類を滅ぼそうとするハーデスを止めるため、アテナの聖闘士たちはハーデス配下の神々や冥闘士と戦い、ハーデスの元に迫るが、あと一歩の所で空の魔宮ロストキャンバスへと逃げられる。追跡のためポセイドンの助力を得て、古代の箱舟を使い空の魔宮に乗り込んだテンマたちは、ハーデスによってさらなる力を与えられた冥闘士が守る8つの魔宮の守人たちとの激闘を繰り広げ、多くの犠牲を出しながら、ついにハーデスの元に辿り着く。死んだ黄金聖闘士たちも魂のみとなりながら加勢し、12人の小宇宙を合わせ、アローンの体からハーデスを追い出すことに成功する。力尽きた黄金聖闘士たちをおいて、アテナ(サーシャ)、テンマ、アローンの3人は魂のまま最後の魔宮に鎮座したハーデスを冥界へと追いやり、聖戦を終結させる。
『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』が2009年にOVA化され、DVDとBlu-ray Discが発売されることが『週刊少年チャンピオン』2009年1号にて発表された。アニメーション制作は東京ムービー(トムス・エンタテインメント)。第1章が2009年6月から発売、全13話、第2章は2011年2月23日より全6巻で発売された。内容は原作版の単行本第11巻までを下敷きに原作に忠実に作られている。アニメオリジナル要素として、原作では名前のない一部の端役にも名前が設定され、この時代よりさらに1世代前のアテナ(声:坂本真綾)とハーデス(声:内田夕夜)が登場している。
第1章完結後の2010年5月10日から8月2日まで、CSチャンネルのキッズステーションでも放送されたほか、インターネットテレビGYAO!でも無料配信された。これに伴い、『チャンピオン』誌上でアニメに関する情報コーナー「小宇宙通信」(コスモつうしん)が同号から掲載された。
「花の鎖」は、生乃麻紀のソロアルバム「光あるうちに」にアコースティックバージョンが収録された。
各2話収録。第1巻は2009年6月24日にバップより発売で、以降隔月1巻ずつ順次リリースされる。発売と同時にレンタルも開始。第1章全6巻、第2章全6巻。
『THE LOST CANVAS 冥王神話』のアニメ化に伴い、2009年5月14日よりWebラジオ『RADIO小宇宙通信』が公式サイトにて不定期配信された。パーソナリティーは柿原徹也(テンマ役)、下野紘(アローン役)、三宅健太(童虎役)の三人。
YouTube「TMSアニメ55周年公式チャンネル」で、2020年4月8日から第1 - 3話と第16 - 18話が無料配信、同年4月30日より同チャンネルで第4 - 9話・第11 - 15話・第19 - 22話・第23 -26話にわけて無料配信されている(いずれも同年5月6日までの期間限定)。
『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 ユズリハ外伝 血墨の紋』は、2009年に『プリンセスGOLD』(秋田書店)にて掲載された読切作品である。白銀聖闘士・鶴座(クレイン)のユズリハを主人公とした『LC』のアナザーストーリーとなっている。2015年12月8日発売の『LC外伝』14巻に初収録された。
ユズリハとシオンが教皇の命で故郷ジャミールを訪れた時、過去にユズリハの弟トクサが冥闘士となりそして殺したことを回想する。
『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 外伝』は、黄金聖闘士を主人公にした『LC』の前日譚・後日譚に当たるエピソードである。単行本5巻までが『週刊少年チャンピオン』掲載分。6巻以降が『別冊少年チャンピオン』掲載分となる。全14エピソード。以下で特に記述が無い場合は、『LC』の前日譚に当たるエピソードである。
『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話 番外編 傀儡と王』は2015年に『チャンピオンRED』(秋田書店)にて掲載された読み切り作品である。 本心を隠したままに冥王ハーデスとして振舞うアローンを主人公とした番外編となっている。 単行本未収録。
2016年に『チャンピオンRED』(秋田書店)にて掲載された読み切り作品である。 五老峰に座している童虎が、聖衣と秘術が施された心臓を通じて、前天秤座の聖闘士イティアと前水瓶座の聖闘士クレストが活躍していた前々聖戦の記憶を垣間見る番外編となっている。 単行本未収録。
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