リドル・トレック(Lidl-Trek)は、自転車ロードレースのプロチームで、最高カテゴリーであるUCIワールドチームの中の一つ。
概要
チームの正式な設立前は仮称として「ルクセンブルク・チーム・プロジェクト」と呼ばれていたが、2011年1月7日のチームプレゼンテーションで正式チーム名が「レオパード・トレック」と発表された。2010年シーズンをもってチーム・サクソバンクを離れたアンディ・シュレクを中心に、兄のフランク・シュレクなどを擁した新設のビッグチームである。バイクはスポンサーであるTREKを使用。他の主なスポンサーはメルセデス・ベンツのルクセンブルク支社やルクセンブルクの電力会社エノヴォスがあった。
チーム結成の経緯
ブライアン・ナイガードがルクセンブルクを本拠地とするサイクルロードレースチーム立ち上げを発表。「ルクセンブルク・チーム・プロジェクト」の名前でUCIプロツアーライセンス取得。
サクソバンクに所属しているフランクとアンディのシュレク兄弟がサクソバンクから離れることを表明し、ツイッターでこの新チームのメンバーになることを宣言。
後に続々と所属選手が明らかになり、始動前のチームにもかかわらず所属選手の過去2年間の成績をもとに作成されたUCIランキングでトップに位置づけられるほど強力なメンバーラインナップとなった。
2012年シーズン、2011年シーズンまでのレオパード・トレックとチーム・レディオシャックが合併してチーム統合されることになり、レディオシャック、日産自動車(ニッサン)、トレックの3社を共同スポンサーとする、「レディオシャック・ニッサン・トレック」(レディオシャック・ニッサン)が誕生することになった。この際、レオパード・トレックのUCIワールドツアーライセンスを引き継ぐ事となったため、チーム・レディオシャックは解散した。
10月12日、ランス・アームストロングのドーピング疑惑との関連で、ゼネラル・マネージャーのヨハン・ブリュイネールを解雇。10月18日に新たにチーム・マネージャーとしてルカ・グエルチレーナが就任すると発表した。
2013年シーズン、日産自動車アメリカ法人がスポンサーから撤退し、チーム名は「レディオシャック・レオパード・トレック」となった。
2014年シーズン、レディオシャックがスポンサーから撤退し、「トレック・ファクトリー・レーシング」となる。
2016年シーズンより、イタリアのバールチェーン、セガフレード・ザネッティがサブスポンサーに加わり、「トレック・セガフレード」となった。
セガフレード・ザネッティは2023年シーズンでスポンサーから撤退するため、2023シーズンの途中で新たにスーパーマーケットチェーンのリドル社がスポンサーに加わり、男子チームは7月1日より「リドル・トレック」となった。
主な戦績
2011年
- ツアー・オブ・カタール 総合3位 ダニエーレ・ベンナーティ
2014年
- ツール・ド・サンルイス 区間2勝 ジュリアン・アレドンド、区間1勝 ジャコモ・ニッツォーロ
- ロンド・ファン・フラーンデレン 優勝 ファビアン・カンチェラーラ
- ジロ・デ・イタリア 区間1勝 ジュリアン・アレドンド、山岳賞(マリア・アッズーラ)ジュリアン・アレドンド
- オーストリア一周 区間1勝 ジェシー・サージェント、区間1勝 クリストフ・ファンデワル
- ツール・ド・ワロニー 区間1勝 ジャコモ・ニッツォーロ
- ツール・ド・ポローニュ 区間1勝 クリストフ・ファンデワル
2015年
- ティレーノ~アドリアティコ 区間優勝 ファビアン・カンチェラーラ(第7ステージ・ITT)
- バスク一周 区間優勝 ファビアン・カンチェラーラ(第2ステージ・ITT)
- アメリカ選手権 優勝 マシュー・ブシェ(ロードレース)
- ルクセンブルク選手権 優勝 ボブ・ユンゲルス(個人タイムトライアル、ロードレース)
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間優勝 ジャスパー・ストゥイヴェン(第8)、ダニー・ファン・ポッペル(第12)、フランク・シュレク(第16)
2016年
- オーストラリア選手権 優勝 ジャック・ボブリッジ(ロードレース)
- ティレーノ~アドリアティコ 区間優勝 ファビアン・カンチェラーラ(第7ステージ・ITT)
- ツール・ド・スイス 区間優勝 ファビアン・カンチェラーラ(第1ステージ・ITT)
- スイス選手権 優勝 ファビアン・カンチェラーラ(個人タイムトライアル)
- ツール・ド・ポローニュ 区間優勝 ニコロ・ボニファツィオ(第3ステージ)
- クラシカ・サンセバスティアン 優勝 パウケ・モレマ
2017年
- コロンビア選手権 優勝 ハルリンソン・パンタノ(個人タイムトライアル)
- ツール・ド・ロマンディ 区間優勝 ファビオ・フェリーネ(プロローグ)
- ハンマー・シリーズ リンブルフ 区間優勝(第2ステージ・ハンマースプリント)
- ポルトガル選手権 優勝 ルーベン・ゲレイロ(ロードレース)
- デンマーク選手権 優勝 マッズ・ペデルセン(ロードレース)
- ツール・ド・フランス 区間優勝 バウケ・モレマ(第15ステージ)
- ブエルタ・ア・エスパーニャ 区間優勝 アルベルト・コンタドール(第20ステージ)
- ビンクバンク・ツアー 区間優勝 エドワード・トゥーンス(第4ステージ)、ジャスパー・ストゥイヴェン(第7ステージ)
2018年
- ボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ 区間優勝 ハルリンソン・パンタノ(第5ステージ)
- ツアー・オブ・カリフォルニア 山岳賞 トムス・スクインス(第3ステージ優勝)
- エチオピア選手権 優勝 ツガブ・グルマイ(個人タイムトライアル)
- アイルランド選手権 優勝 ライアン・ミューレン(個人タイムトライアル)
- ラトビア選手権 優勝 トムス・スクインス(個人タイムトライアル)
- ツール・ド・フランス 区間優勝 ジョン・デゲンコルプ(第9ステージ)
- ビンクバンク・ツアー 区間優勝 ジャスパー・ストゥイヴェン(第4ステージ)
2019年
- ツアー・ダウンアンダー 区間優勝 リッチー・ポート(第6ステージ)
- ジロ・デ・イタリア 山岳賞 ジュリオ・チッコーネ(16ステージ優勝)
- 世界選手権 優勝 マッズ・ペデルセン(個人ロードレース)
- イル・ロンバルディア 優勝 バウケ・モレマ
2020年
- ツアー・ダウンアンダー 総合優勝 リッチー・ポート(第3ステージ優勝)
- オムロープ・ヘット・ニウスブラット 優勝 ジャスパー・ストゥイヴェン
- ツール・ド・ポローニュ 区間優勝 マス・ピーダスン(第2ステージ)
- ビンクバンク・ツアー 区間優勝 マス・ピーダスン(第3ステージ)
- ヘント〜ウェヴェルヘム 優勝 マス・ピーダスン
2021年
- ミラノ〜サンレモ 優勝 ジャスパー・ストゥイヴェン
- ラトビア選手権 優勝 トムス・スクインス(個人タイムトライアル、ロードレース)
- ツール・ド・フランス 区間優勝 バウケ・モレマ(第14ステージ)
- アイルランド選手権 優勝 ライアン・ミューレン(個人タイムトライアル、ロードレース)
2022年陣容
2022年6月29日更新
歴代陣容
脚注
外部リンク
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