『ROOKIES』(ルーキーズ)は、森田まさのりによる日本の野球漫画、また、それを原作としたテレビドラマ・映画。
1998年から2003年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載され、連載後半には作者の体調不良による休載が続くこともあったが、掲載は233回を数えた。2013年7月時点で累計発行部数は2100万部を突破している。
二子玉川学園高校(通称ニコガク)へ赴任してきた新人教師・川藤幸一(かわとう こういち)。ニコガクの野球部は、かつては春のセンバツ甲子園出場まで果たしていた伝統ある部であったが、部員の起こした不祥事により活動停止に追い込まれ、現在では不良の溜まり場と化し、部員達は自暴自棄になっていた。そんな部員たちの心の奥底に残る情熱を見抜いた川藤は野球の「や」の字も知らなかったが、自ら顧問となって野球部の再建に乗り出す。初めは川藤を馬鹿にしていた不良部員たちも、次第に彼の親身になって自分たちと向き合おうとする態度に心を動かされ、様々な試練や逆境に見舞われながらも一致団結して夢の甲子園を目指し奮闘していく。
新生ニコガク野球部の最初の対戦相手。推薦入学で獲得した部員を多く抱える強豪校。スポーツショップに行っていた桧山らと偶然出くわし、因縁をつけられる。特に若菜のことを恐れている。ニコガクとの練習試合には全員1年生部員で臨み、勝利。しかし地区予選で再戦した時には、成長したニコガクナインに完敗した。
ニコガクから近い場所にある私立高校。野球の名門で、グラウンドには甲子園と同じ土を使用している。江夏や河埜を始め中学時代から主砲級の打撃を誇る選手やエース級など名の通った優秀な選手が揃っているが、自己中心的な上に野球を舐めている者ばかりなので仲間割れも多い。その有り様は以前のニコガク野球部そのものであり、再始動した彼らから「過去の自分たちと決別するために勝たなければならない相手」と認識されていた。
しかし、ニコガクとの練習試合で態度の悪さを川藤に叱咤され、さらに逆転負けを喫したことでチームプレイの大切さを思い出し、地区予選で再びニコガクの前に立ちはだかる。
劇場版では夏の地区予選準々決勝(ニコガク部員が読んでいる新聞に、笹崎4強と記されている)で笹崎と対戦するも、エース川上に4安打完封され敗れたことが示唆されている。OBもガラが悪い。
江戸川区にある。70年代には春・夏4期連続で甲子園出場を果たすなど、王者笹崎と呼ばれた野球の強豪校。その後、常に一回戦負けという暗黒の時代を経験し、凋落の代名詞となっていた。劇中、川上が春の甲子園でノーヒットノーランを達成し優勝。2年次はニコガクに敗退、3年次も決勝でニコガクに敗れ甲子園出場出来なかった。劇場版では、夏の地区予選決勝で二子玉川と対戦した。
作者が体調を崩したこともあり、駆け込みで終わらせたというのが実情である。そのため、消化されなかった伏線もいくつかある。
舞台となっている「二子玉川学園高校」のモデルは、東京都立玉川高等学校と東京都立神代高等学校と栗東市立栗東中学校。栗東中学は森田本人の母校でもあり、川藤の熱血教師としてのモデルの恩師に教えてもらっていた高校でもある。本作品には川上の出身中学校として、また、ニコガクとの練習試合で「栗東高校」として学校名が登場している。
登場する高校生の髪型や制服の着こなしなどは当時発行されていた高校生向け雑誌『東京ストリートニュース』に登場していた現役高校生モデルたちを手本に描かれている。また、弓削智久の実際の部屋が雑誌に紹介された際に、それを見た森田が安仁屋の部屋としてそっくりそのまま描き漫画に掲載した。雑誌の企画で弓削本人が真相を確認しに行ったところ、森田自身も弓削の部屋を描いたことを認めた。これがきっかけで弓削は第5巻で安仁屋の中学時代の友人「ユゲっち」として漫画に登場している。弓削のほかにも「オガ」と「サトぴょん」という人物が登場するが、こちらは妻夫木聡のことではなく、実在する他の高校生モデルである。
ニコガク部員たちが時折「パキ野郎」、「パキパキ」などという言葉を使っているが、部内のみのスラングのようなもので、ヤンキー用語や方言などではない。意味としては、「馬鹿」や「弱い」などの代わりに使われる。「パキってんじゃねーよ」というように「弱気」という意味でも使われている。また「パキパキ」という言葉も、もともとは『東京ストリートニュース』内で当時の高校生モデルたちが雑誌の中で使っていた言葉である。
舞台は高校野球であるが、所々に作者がプロ野球に影響されたと思われる場面がある。
この作品の大ファンであるプロ野球選手も多く、三浦大輔や稲葉篤紀などが公言している。
芸能人でも佐藤隆太が作品の大ファンであり、原作者の森田に『「人生の師」とする川藤幸一役をやれるくらいに役者として成熟するまで、ドラマ化は待って欲しい』と手紙で直訴し、森田も数々のドラマ化オファーを断ってきたと後に語った 。2008年のテレビドラマ化で佐藤が川藤役に起用された時は「いつか役者になり、この作品をドラマ化するのが夢だった。今回の話を聞いたときは涙があふれた」・「川藤をやれるなら、そこで役者を引退してもいい」と述べた。なお、佐藤は森田同様阪神ファンである。
テレビドラマ化にあわせ、2008年4月22日には週刊ヤングジャンプ増刊『漫革ルーキーズ』が発売、巻頭に連載第1話が再録された。また映画化にあわせ、2009年5月28日発売の『週刊ヤングジャンプ』(2009年26号)には完全新作となる特別読切作品が掲載された。タイトルは『ROOKIES 夢のつづき』とされ表紙・巻頭カラーを含む46ページ。甲子園第一回戦へと進んだ本編最終話の続きから、その後のニコガク部員たちの活躍が描かれている。
第104回全国高等学校野球選手権大会で下関国際高校が準優勝した時に、過去野球部が荒れていたことからネット上などで「リアルルーキーズ」と称された。
TBS系列で2008年4月19日から7月26日まで毎週土曜日19:56 - 20:54(JST)に放送された日本のテレビドラマ。主演は連続ドラマ初主演の佐藤隆太。
ハイビジョン制作でステレオ放送。
同局における土曜20時台の連続ドラマは、1969年7月から9月に放送された『結婚戦争ここ一番!』以来38年6ヶ月ぶりとなる。またそれ以前は長期に渡りバラエティ枠であったため、本作品が『TBS土曜8時枠の連続ドラマ(通称「土8<どはち>」)第1弾』と位置づけられている。
初回および最終回は19:00 - 20:54の2時間スペシャルとして放送されたほか、同年10月4日には18:30 - 20:54の2時間半のスペシャル版が放送された。
また、2009年になり、地上波放送局KIKU-TVを通じアメリカ・ハワイ州で(英語字幕付)、さらにその後、NHK国際放送テレビジャパンを通じアメリカ・カナダ・プエルトリコ(日本語のみ)で放送された。
キャストはゲスト出演者も含め、クローズZEROの出演者が非常に多い(高岡蒼甫、桐谷健太、やべきょうすけ、鈴之助、伊崎央登、遠藤要、上地雄輔、高橋努、小柳友、深水元基 、 阿部亮平)。
発売元:TBS / 販売元:TCエンタテインメント
『ROOKIES -卒業-』のタイトルで2009年5月30日、東宝系劇場で公開。キャッチコピーは「夢が、俺たちを強くした。」。テレビドラマ版と同一のキャスティング・スタッフによる製作で、監督はドラマ版では演出を担当した平川雄一朗。ストーリーはドラマ版の続編的な位置づけとされ、ドラマ版では登場しなかった笹崎戦などを織り込んだオリジナルの内容で構成される。またドラマ版では登場しなかった赤星・濱中も登場する。
日本全国428スクリーンで公開され、土日2日間で98万7,387人を動員。2009年公開映画で一番の週末記録を出し、最終興行収入85.5億円を記録した。これは同年に公開された邦画・洋画全作品中で興行収入1位である。また、実写邦画歴代興行収入第8位(2019年現在)ともなっている。『少年ジャンプ』原作映画作品としても2020年に『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』に抜かれるまで1位の座についていた(実写作品に限れば現在も引き続き1位)。
主要人物はキャストの節を参照。
2013年に稼働
舞台「ROOKIES」のタイトルで、2021年11月に上演された。
二子玉川学園高校
用賀第一高校
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou