STS-101は、アトランティスを用いて物資の補給のために国際宇宙ステーション(ISS)を訪れたスペースシャトルのミッションである。2000年5月19日から5月29日まで10日間行われた。強風のため、当初の4月の打上げ予定日から3度延期された。STS-101は、410万マイルを飛行し、地球を155周して、ケネディ宇宙センターの第15滑走路に着陸した。「グラスコックピット」を用いて行われた初めてのミッションである。
STS-101のミッションの主な目的は、スペースハブを用いてISSに物資を補給することであった。また、ヴォスとウィリアムズにより1度の宇宙遊泳が行われ、ISSが再点火されて高度370kmから400kmに上昇した。
また細かいこととしては、ISSの空気を採取して二酸化炭素濃度をモニターすること、個人用の携行可能な送風機を展開すること、空気の流れを測定すること、ISSの導管を改良すること、空気フィルタを交換すること、ザーリャの消火器と煙探知機を交換すること等が含まれていた。また故障したザーリャの4つのバッテリー及びバッテリーの電子回路の交換、電波遠隔操縦システムのメモリーユニットの交換、初期の通信用アンテナのポートの交換、無線周波数電力分配機の交換、宇宙ビジョンシステムの標的の初期化も行われた。
ISSには、水やドッキングのためのキット、記録用のフィルムやビデオ、事務用品、そして個人的な品が運び込まれた。運動用具、医療器具、ホルムアルデヒド検出器や線量測定器等、乗組員の健康維持用の物品も同時に運ばれた。
このミッションでは、コロンビア号空中分解事故と同様の事態が起こった。損傷を負った耐熱タイルがはがれ、大気圏再突入の際に高熱のガスが左翼に入った。ガスが機体の奥まで進入することはなく、この損傷は次回の飛行までに修復された。もしこのガスが機体の奥まで進入していたら、再突入の際に爆発していたと考えられる。
このミッションは、グラスコックピットを用いて行われた初めてのミッションだった。
NASAでは、ジェミニ計画以来伝統的に、宇宙飛行士のために音楽を流している。アポロ15号では、初めて乗組員の起床のために用いられた。曲は、家族等によって、乗組員個人にとって特別な意味がある曲や日々の活動に適切なものが選ばれる。
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