アクア・トトぎふ


アクア・トトぎふ


アクア・トト ぎふ(欧字表記:Aqua Totto Gifu)は、岐阜県各務原市川島笠田町にある水族館である。正式名称は世界淡水魚園水族館(せかいたんすいぎょえんすいぞくかん、英称:World Fresh Water Aquarium)。

内陸型水族館。河川環境楽園の一つである世界淡水魚園(愛称:オアシスパーク)内の一施設であり、岐阜県営都市公園施設の一つでもある。2004年(平成16年)7月14日に開業した。

概要

淡水魚専門の水族館としては世界最大級であり、前述の河川環境楽園や周辺の研究施設等を加えると「世界唯一、最大級の河川環境学習ゾーン」を形成する。設置主体は岐阜県であるが、水族館の運営は2003年(平成15年)に閉館した旧江の島水族館の経営会社・江ノ島マリンコーポレーションに委託しており、岐阜県と一定の縁がある同社代表取締役会長の堀由紀子(藤井丙午の実娘・藤井孝男の姉。日本動物園水族館協会理事、新江ノ島水族館館長)が、名誉館長を務めている。

コンセプトは、「環境教育の実践の場として、また地域交流拠点として子供から大人まで岐阜県の自然環境・河川環境を楽しく学び、考える場とするとともに、癒しの効果を持つ施設」。 当館の愛称は開業に先立って全国公募され、5,000点近くの応募の中から選考の結果、大垣市の小学四年生の案を最優秀賞とし、「アクア・トト ぎふ」に決定した。「アクア」は「水」、「トト」は「魚」を意味する幼児語であるが、憶えやすく親しみがあるという理由による選定であった。

アメリカ合衆国テネシー州チャタヌーガにあるテネシー水族館とは友好館の関係にあり、また、主要な展示エリアのデザインはテネシー水族館を設計したラーソン社 (Larson Company) が担当した。

飼育展示数は、動物(節足動物および脊椎動物)が約220種(約25,000点)、植物が約40種(約3,500点)。展示生物の中で比較的人気が高いのは、メコンオオナマズ、ピラルクー、コツメカワウソ、カピバラ、カリフォルニアアシカなどである。展示施設の詳細は「#施設の一覧」を参照のこと。

当館のメインマスコットはメコンオオナマズをモチーフとした擬人化キャラクター「パパメコン」で、当館で暮らすすべての生き物たちの父親、ステッキを持った紳士、という設定になっている。キャラクターデザインは手塚プロダクションが担当した。この縁によって、かつては手塚プロダクションが著作権を有する『鉄腕アトム』の当館限定オリジナルグッズも販売していた。なお、2017年現在、パパメコンに関するグッズはまったくなくなっているほか、当館のホームページ内でもマスコットとして取り上げられていない。

年間入館者数は、開館初年度の2004年(平成16年)度に約74.7万人、2005年(平成17年)度に50.6万人を記録して以降、40万人台で推移していたが、2014年(平成26年)度に500,044人と50万人台を回復した。2014年度の入館者比は、愛知県が45.4%、岐阜県が26.8%、三重県が11.6%と東海3県で8割超を占めた。

2018年には、環境大臣が認定する「希少種保全動植物園」に、富山県富山市の富山市ファミリーパークとともに国内で初めて認定された(第1号認定)。期間は5年間となる。


沿革

  • 1999年(平成11年)7月17日 :岐阜県世界淡水魚園(愛称:オアシスパーク)の開業(開園)。
  • 2002年(平成14年)10月 :岐阜県世界淡水魚園内で、岐阜県世界淡水魚園水族館(愛称:アクア・トトぎふ)の建設着工。
  • 2004年(平成16年)
    • 3月 :水族館の建設竣工。
    • 月日不詳 :水族館の愛称を全国公募した結果、「アクア・トト ぎふ」に決定。
    • 7月14日 :指定管理者制度の下、江ノ島マリンコーポレーションの管理・運営により、岐阜県世界淡水魚園水族館(アクア・トトぎふ)開業(開館)。
  • 2005年(平成17年)
    • 3月24日 :コツメカワウソの雌1頭誕生。
    • 3月31日 :2004年度(平成16年度)年間入館者数74万6968人(2014年度までで最多)。
    • 7月8日 :アルダブラゾウガメの展示開始。
    • 8月1日 :水族館、水路、観覧車、便益物販施設、その他からなる総合施設「世界淡水魚園(オアシスパーク)」全体で、指定管理者制度を導入。
    • 8月15日 :入館者数が開業以来延べ100万人に達する。
  • 2006年(平成18年)
    • 1月18日 :コツメカワウソ、雌雄各1頭誕生。
    • 3月31日 :2005年度(平成17年度)年間入館者数50万6194人。
    • 4月22日 :アシカ・ショーの公開リハーサルを開始。
    • 7月14日 :アシカ・ショーの開始。
    • 10月4日 :入館者数が開業以来延べ150万人に達する。
    • 月日不明 :スナヤツメの繁殖成果によって当館が日本動物園水族館協会の「繁殖賞」を受賞。
  • 2007年(平成19年)3月31日 :2006年度(平成18年度)年間入館者数40万3574人。
  • 2008年(平成20年)
    • 3月2日 :入館者数が開業以来延べ200万人に達する。
    • 3月20日 :カピバラの展示開始。
    • 3月31日 :2007年度(平成19年度)年間入館者数36万9240人(2014年度までで最少)。
    • 12月6日 :アシカ・ショーの観客動員数が初開催以来延べ50万人に達する。
  • 2009年(平成21年)
    • 3月31日 :2008年度(平成20年度)年間入館者数40万6427人。
    • 9月25日 :クロサンショウウオの繁殖成果によって当館が日本動物園水族館協会の「繁殖賞」を受賞。
  • 2010年(平成22年)
    • 3月31日 :2009年度(平成21年度)年間入館者数43万1151人。
    • 6月4日 :3階・4階の一部がリニューアル。
    • 6月11日 :ヤマアカガエルとナガレヒキガエルの繁殖成果によって当館が日本動物園水族館協会の「繁殖賞」を受賞。
  • 2011年(平成23年)
    • 3月31日 :2010年度(平成22年度)年間入館者数41万8620人。
    • 9月2日 :サワガニの繁殖成果によって当館が日本動物園水族館協会の「繁殖賞」を受賞。
  • 2012年(平成24年)3月31日 :2011年度(平成23年度)年間入館者数41万9447人。

館長

  • 初代:堀由紀子(日本動物園水族館協会理事、神奈川県博物館協会理事、新江ノ島水族館館長等、兼任)。2018年現在は名誉館長。
    • 営業上の統括責任者は、支配人の野田貴宏(2019年4月現在)。
  • 2代目:谷村俊介
  • 3代目:池谷幸樹

施設の一覧

岐阜県のシンボルマークであるローマ字の「G」をモチーフとして、扇形の建物を組み合わせたデザインを特徴とした当館は、地上4階建てであり、各階ごとにテーマ分けされている。主要なエリアの展示デザインはアメリカ合衆国のテネシー水族館を設計したラーソン社が担当した。

4階は地元河川である長良川の上流域エリア、3階は長良川の中流域と下流域のエリア、2階は世界の淡水域エリア、1階は一部世界の淡水域エリアと魚類以外の動物のエリアとなっている。展示生物は生息地域別に分類されており、大まかには以下のとおりである。

4階

  • 長良川上流エリア
    • 源流の郡上市高鷲町叺谷の滝、渓谷をイメージしたエリア。イワナ、ヤマメ、サワガニ、クロサンショウウオなどの渓流域の生物が中心。

3階

  • 長良川中流エリア
    • 郡上市、美濃市周辺の瀬・淵をイメージしたエリア。オオサンショウウオ、アユ、オイカワ、コツメカワウソ、イシガメなど。
  • 長良川下流エリア
    • 羽島市、海津市の水田、用水路、河口域、汽水域をイメージしたエリア。コイ、ギンブナ、ウナギ、ナマズなど。岐阜県レッドデータブックに取り上げられた県内絶滅危惧種(イタセンパラ、ハリヨなど)も展示。
  • その他の日本の河川:釧路湿原、吉井川。

2階

  • 淡水魚博士の探検小屋
    • メコン川の河岸にあって博士たちがメコン川の環境調査を行っている「メコン川淡水環境研究所」という舞台設定で、日本、中国、東南アジアの淡水生物を展示。
  • 東アジア・東南アジアエリア:主に長江、メコン川。
  • アフリカエリア:主にコンゴ川、タンガニーカ湖。

1階

  • 南アメリカエリア:主にアマゾン川。
  • アルダブラゾウガメのエリア
  • カピバラのエリア
  • アシカ・ステージ:アシカ・ショーのためのステージ。
  • 特別企画展用スペース
  • 各種付属施設

飼育生物一覧

飼育もしくは飼育展示されている生物のうち、公式ウェブサイトか本項のいずれかに名の挙がっている種を、おおよそ分類学に準じた形(いくぶん素人向けに開いた形)で列記する。

★印つきは、繁殖成果によって当館が日本動物園水族館協会の「繁殖賞」を受賞した種を示すもので、2012年時点で5種を数える。

節足動物

  • 甲殻類 - 軟甲類 - 十脚目(エビ目) - エビ亜目(抱卵亜目)
    • テナガエビ科 - テナガエビ
    • アメリカザリガニ科 - ニホンザリガニ、アメリカザリガニ
    • サワガニ科 - ★サワガニ
    • ベンケイガニ科 - ベンケイガニ
    • モクズガニ科 - アシハラガニ、ヒライソガニ(cf. イソガニ#類似種)
  • 六脚類 - 外顎類(昆虫類) - カメムシ目(半翅目)
    • コオイムシ科 - タガメ、コオイムシ
    • タイコウチ科 - タイコウチ、ミズカマキリ

脊椎動物

  • 無顎上綱 - 頭甲綱 - ヤツメウナギ目 - ★スナヤツメ
  • 板鰓類(サメ・エイ類)
    • トビエイ目 - ポタモトリゴン・モトロ
  • 条鰭類
    • アロワナ上目
      • アロワナ目 - アロワナナイフ、シルバーアロワナ、ピラルクー、バタフライフィッシュ
    • カライワシ上目
      • ウナギ目 - ウナギ
    • 骨鰾上目
      • コイ目
        • コイ科 - コイ、ギンブナ、イタセンパラ、シルバーシャーク、キンセンラスボラ(cf. ラスボラ)
        • ドジョウ科 - スジシマドジョウ(cf. シマドジョウ)
      • カラシン目 - ネオンテトラ、ピラニア、ヒドロキヌス(タイガーフィッシュ。cf. ムベンガ)、コロンマ
      • ナマズ目 - ナマズ、ネコギギ、レッドテールキャットフィッシュ、オキシドラス、メコンオオナマズ、サカサナマズ、デンキナマズ
      • デンキウナギ目 - デンキウナギ
    • 原棘鰭上目
      • キュウリウオ目 - アユ
      • サケ目 - イトウ、サクラマス、ヤマメ、アマゴ、イワナ
    • 棘鰭上目
      • ダツ目 - メダカ
      • スズキ目
        • スズキ亜目 - ナイルパーチ、テッポウウオ、オヤニラミ
        • キノボリウオ亜目 - キノボリウオ
        • ベラ亜目 - ナイルティラピア、エンゼルフィッシュ
      • トゲウオ目 - ハリヨ

両生類

  • 有尾目
    • オオサンショウウオ科 - オオサンショウウオ
    • サンショウウオ科 - カスミサンショウウオ、★クロサンショウウオ、ブチサンショウウオ
    • イモリ科 - アカハライモリ
  • 無尾目(カエル目)
    • アマガエル科 - ニホンアマガエル
    • アカガエル科 - ニホンアカガエル、★ヤマアカガエル、ナゴヤダルマガエル、ツチガエル、ヌマガエル
    • アオガエル科 - シュレーゲルアオガエル
    • ヤドクガエル科 - マダラヤクドクガエル
    • ヒキガエル科 - ★ナガレヒキガエル
    • ユビナガガエル科 - ベルツノガエル

爬虫類

  • カメ目
    • 曲頸亜目 - マタマタ
    • 潜頸亜目 - クサガメ、アルダブラゾウガメ
  • 有鱗目
    • トカゲ亜目 - ニホントカゲ、ニホンカナヘビ
    • ヘビ亜目 - アオダイショウ、エメラルドツリーボア
  • ワニ目 - ニシアフリカコガタワニ

鳥類

  • コウノトリ目 - サギ科 - コサギ
  • カモ目 - カモ科 - カルガモ

哺乳類

  • ネズミ目(齧歯目)
    • ヤマアラシ亜目 - カピバラ
    • ネズミ科 - カヤネズミ
  • モグラ目 - トガリネズミ形目 - トガリネズミ科 - トガリネズミ
  • ネコ目(食肉目) - イヌ亜目 - クマ下目
    • イタチ科 - コツメカワウソ
    • アシカ科 - カリフォルニアアシカ
Giuseppe Zanotti

建築概要

  • 建築主:有限会社ジー・エフ・エー(三菱商事を核とするSPC[特別目的会社])
  • 設計者:安井建築設計事務所
  • 工事監理者:安井建築設計事務所
  • 施工者:有限会社ジー・エフ・エー
  • 着工日:2002年(平成14年)10月
  • 竣工日:2004年(平成16年)3月
  • 構造:鉄筋コンクリート構造(一部は鉄骨構造)
  • 規模 :地上4階建て
  • 面積:延べ床面積8,411.1m2
  • 最大収容人数:
  • 水槽総容量:約470 t

利用情報

位置情報

入館情報

休館日

 なし(年中無休)。ただし、施設点検などで臨時休業あり。

開館時間
  • 平日:午前9時30分 - 午後5時00分。最終入館は午後4時00分。
  • 土日祝日:午前9時30分 - 午後6時00分。最終入館は午後5時00分。
入館料金
  • 一般料金
    • 個人1回券:大人1,540円、高校生・中学生1,130円、小学生770円、幼児(3歳以上)380円。
      • 個人1回券割引料金:シニア(65歳以上)用1,390円。障害者用は、大人770円、高校生・中学生570円、小学生390円、幼児190円。
  • 一般団体料金(20名以上、1名あたり)
    • 大人1,240円、高校生・中学生990円、小学生620円、幼児310円。
  • 年間パスポート
    • 大人3,080円、高校生・中学生2,260円、小学生1,540円、幼児(3歳以上)760円。

交通アクセス

高速道路

東海北陸自動車道の川島パーキングエリアに隣接するハイウェイオアシス「オアシスパーク」にあるため、高速道路の料金所を出ることなく利用できる。

公共交通機関

  • JR岐阜駅バスターミナル(岐阜駅北口)、名鉄岐阜のりば(名古屋鉄道名鉄岐阜駅西)から、岐阜バス岐阜川島線「川島松倉」行きで「川島笠田」バス停下車徒歩約20分。
    • 名鉄岐阜駅から川島松倉へは夕方2便、川島松倉から名鉄岐阜駅へは朝2便のみ。土・祝日は運休なので注意。
  • 名鉄各務原線 各務原市役所前駅・新那加駅・新加納駅、およびJR高山本線那加駅から各務原市ふれあいバス川島線で「河川環境楽園」バス停下車すぐ。
    • 平日4.5往復、土休3.5往復のみの運行。「河川環境楽園」バス停を経由しない便の場合は、「笠田西口」バス停から北西に徒歩5分となる。
  • 名鉄一宮駅バスターミナル3番のりばから名鉄バス「138タワーパーク」行きで138タワーパークバス停にて下車し、徒歩約20分。
    • 日中、1時間に1便の運行となっている。
    • 犬山線沿線(江南駅・岩倉駅)からも、一旦一宮駅に向かう便に乗車し、上記路線に乗り継ぐことでアクセス可能。
    • 名鉄一宮駅バスターミナル3番のりばから名鉄バス「川島」行きで「川島学校前」「松倉口」バス停で各務原市ふれあいバス(バス停名は「川島中学校前」「松倉公民館前」)に乗り換えも可能。
  • 名古屋鉄道笠松駅からタクシーで約10分。または、笠松町公共施設巡回町民バス「スポーツ交流館前」バス停からトンボ天国方面へ徒歩20分。
    • 平日および土曜は1時間間隔、日祝は2時間間隔の運行となっている。

脚注

注釈

出典

関連項目

  • 岐阜県世界淡水魚園(愛称:オアシスパーク)
  • 国営木曽三川公園
  • 新江ノ島水族館
  • 日本の水族館

外部リンク

  • 世界淡水魚園水族館 アクア・トト ぎふ

アクア・トトぎふ