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サルバドール・ペレス


サルバドール・ペレス


サルバドール・ペレス・ディアスSalvador Pérez Diaz, 1990年5月10日 - )は、ベネズエラのカラボボ州バレンシア出身のプロ野球選手(捕手)。右投右打。MLBのカンザスシティ・ロイヤルズに所属。愛称はSALVY(サルヴィー)

経歴

プロ入り前

4歳の時に両親が離婚し、以後母親の手によって育てられる。丁度その頃に野球を始めたが、初めて捕手を務めたのは8歳の時であった。早くから才能を発揮し、12歳になる頃にはコーチから「将来のメジャーリーガー」と見なされるようになっていた。

プロ入りとロイヤルズ時代

2006年9月27日にアマチュアFAとしてカンザスシティ・ロイヤルズと契約。

2007年にルーキーリーグでデビューすると、盗塁阻止率48%を記録して注目される。守備に比べて打撃は課題とされていたが、2010年はA+級ウィルミントン・ブルーロックスでリーグ8位の打率.290を記録した。

2011年はAA級ノースウエストアーカンソー・ナチュラルズでスタートしたペレスは、79試合で打率.283、9本塁打という成績を残し、AAA級オマハ・ストームチェイサーズへ昇格。首脳陣はロースターが拡大される9月にペレスを昇格させる構想だったが、マット・トレーナーとブライアン・ペーニャの両捕手が離脱したことにより、予定より早くメジャーへ昇格することになった。8月10日のタンパベイ・レイズ戦でデビューしてからは、21歳という若さながら正捕手として起用された。

2012年2月26日に2016年まで5年700万ドルの契約を結んだ。2017年から2019年までのオプションを含めると8年2175万ドルとなり、最大で500万ドルの出来高もつく。しかし、スプリングトレーング期間中に左膝の半月板を痛め、復帰したのは7月になってからだった。復帰後は3割を超える打率を残し、リーグ1位の盗塁阻止率42%を記録した。

2013年はシーズン開幕前の3月に開催された第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のベネズエラ代表に選出された。同大会では、ミゲル・モンテロの控えとして2試合に出場した。シーズンでは初めて規定打席に到達し、オールスターゲームに初選出された。捕手としての出場試合数(137)はマット・ウィータースに次いでリーグ2位。オフには、自身初のゴールドグラブ賞を受賞した。

2014年は自己最多となる150試合に出場し、捕手としての出場試合数(146)は両リーグ1位。打率こそ、メジャーデビュー以来初めて2割9分を下回ったが、二塁打と本塁打で自己ベストを更新。またメジャー初盗塁も決めた。守備では失策9(守備率.992)、DRS+12、3年連続30%以上となる盗塁阻止率という成績を残した。2年連続でのオールスター選出、チームのプレーオフ進出もあり、充実したシーズンを過ごした。9月30日のオークランド・アスレチックスとのワイルドカードゲームでは、延長12回裏にサヨナラ安打を放ち、ディビジョンシリーズ進出に貢献した。オフには2年連続となるゴールドグラブ賞を受賞した。また11月7日に日米野球2014のMLB選抜に選出された。

2015年はオールスターゲームの投票では2位のラッセル・マーティンらに大差をつけ1100万票以上獲得し、3年連続で選出された。この年は142試合に出場し、打率.260、21本塁打、70打点を記録した。しかしメジャーデビューから4年連続で出塁率は低下した。守備では139試合で守りに就き、捕手では4失策、自己最高の守備率.996、盗塁阻止率31%という成績を残した。

2016年はシーズン開幕前の3月1日に既存契約のうち2017年以降の球団側選択オプションをなくし、新たに2021年までの5年総額5250万ドルで契約を延長した。シーズンでは139試合に出場して打率.247、22本塁打、64打点という成績を記録。打率と合わせて119三振も喫した一方、本塁打と二塁打(28二塁打)はいずれも自己最多(二塁打はタイ)を記録した。オフの12月5日に第4回WBCのベネズエラ代表に選出された。

2017年はシーズン開幕前に選出されていた第4回WBCに参加。3月10日のイタリア戦で負傷し、代表を離脱した。シーズンでは6月10日に通算100本塁打を達成した。

2019年3月にトミー・ジョン手術を受け、シーズンを全休した。

2020年はシーズン開幕前にアメリカ国籍を取得した。7月4日には新型コロナウイルスに陽性反応を示した。シーズンではコロナウイルスの影響で60試合の短縮シーズンとなった中で2シーズンぶりに復帰し、37試合に出場し、打率.333、11本塁打、32打点の成績を記録。オフには自身3度目となるシルバースラッガー賞を受賞すると同時に、カムバック賞も受賞した。12月9日にオールMLBチームのファーストチーム捕手に初選出された。

2021年はシーズン開幕前の3月21日にロイヤルズと4年総額8200万ドルで契約延長した。オプションとして2026年は球団側が選択権を所持し、バイアウトの際は200万ドルが支払われる。シーズンでは7月1日に通算7度目、ファン投票では通算6度目となるオールスターゲームに選出された。オールスターゲーム前日の7月12日に「7番・捕手」で先発出場することが発表された。また、同日に開催されたホームランダービーでは第1ラウンドでメッツのピート・アロンソに敗れて敗退した。7月13日に開催されたオールスターゲームでは先発出場し、5回裏にレイズのマイク・ズニーノと交代した。シーズン終盤にはエンゼルスの大谷翔平、ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロ・ジュニアとの激しい本塁打王争いを展開した。最終的にゲレーロ・ジュニアと同数で本塁打王、単独での打点王のタイトルを獲得した。 オフの11月23日に2年連続2度目となるオールMLBチームのファーストチーム捕手に選出された。

2023年はシーズン開幕前の3月に開催された第5回WBCのベネズエラ代表に選出され、3大会連続3度目の選出を果たした。 シーズンでは7月2日にMLB選出で通算8度目となるオールスターゲームに選出された。

選手としての特徴

身長は6フィート3インチ(約190.5cm)で、捕手としては高身長の部類に入るが、守備動作は俊敏で、パスボールも少ない。肩の強さ、送球の正確さも非常に優秀で、マイナーでの通算盗塁阻止率は4割を超えている。

打撃では平均以上のパワーを持ち、打率を残すコンタクト技術もあるが、積極的に打って行くフリースインガーであるため、四球が少なく、結果として出塁率は伸びない。

人物

2015年に阪神タイガースに所属していたマリオ・サンティアゴとは友人であり、サンティアゴがNPBで初勝利した際には、お祝いメールを送信している。

詳細情報

年度別打撃成績

  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

WBCでの打撃成績

年度別守備成績

  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 各年度の太字年はゴールドグラブ賞受賞

タイトル

  • 本塁打王:1回(2021年)
  • 打点王:1回(2021年)

表彰

MLB
  • シルバースラッガー賞(捕手部門):4回(2016年、2018年、2020年、2021年)
  • ゴールドグラブ賞(捕手部門):5回(2013年 - 2016年、2018年)
  • ワールドシリーズMVP:1回(2015年)
  • カムバック賞:1回(2020年)
  • ルー・ゲーリッグ賞:1回(2021年)
  • オールMLBチーム
    • ファーストチーム捕手:2回(2020年、2021年)
国際大会
  • オールWBCチーム:1回(捕手部門:2023年)
  • WBCマイアミラウンドMVP:1回(2023年)

記録

  • MLBオールスターゲーム選出:8回(2013年 - 2018年、2021年、2023年)

背番号

  • 13(2011年 - 2018年、2020年 - )
    • 15(2013年WBC、2017年WBC)

代表歴

  • 2013 ワールド・ベースボール・クラシック・ベネズエラ代表
  • 2017 ワールド・ベースボール・クラシック・ベネズエラ代表
  • 2023 ワールド・ベースボール・クラシック・ベネズエラ代表

脚注

関連項目

  • メジャーリーグベースボールの選手一覧 P
  • ベネズエラ出身のメジャーリーグベースボール選手一覧
  • トミー・ジョン手術を受けた野球選手一覧

外部リンク

  • 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
  • Salvador Perez stats MiLB.com (英語)
  • Salvador Perez (@SalvadorPerez15) - X(旧Twitter)
  • Salvador Perez (@salvadorp13) - Instagram

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: サルバドール・ペレス by Wikipedia (Historical)