『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX』(かめんライダーかめんライダー フォーゼアンドオーズ ムービーたいせんメガ マックス)は、2011年12月10日より東映系で公開された、特撮テレビドラマシリーズ「平成仮面ライダーシリーズ」の『仮面ライダーフォーゼ』と『仮面ライダーオーズ/OOO』の劇場版作品。
キャッチコピーは「2011年冬、MOVIE大戦が〈進化〉する。」、「この冬、最大の興奮、キターッ!!」、「大地で、大海原で、大宇宙で!時空も超える〈メガ盛り〉スーパーバトル!」。
仮面ライダー生誕40周年記念作品。
上映当時にテレビシリーズ作品が放送中の仮面ライダーと前作の仮面ライダーが共演する、クロスオーバー作品MOVIE大戦シリーズ」の第3弾。『フォーゼ』としては1本目、『オーズ』としては4本目にあたる劇場版作品であると同時に、仮面ライダーシリーズ生誕40周年記念の最後を締めくくる作品でもある。
従来の3部構成ではなく、本作品ではゲストキャラクターである仮面ライダー1号から仮面ライダーストロンガーまでの第1期昭和仮面ライダー7人と仮面ライダーWをメインに据えた2つの副章「“幕開け”(序章)」・「“風都 暗躍する陰謀”(ブリッジ)」が用意され、『序章(7人ライダー編)』→『オーズ編』→『ブリッジ(W編)』→『フォーゼ編』→『MOVIE大戦』の5部構成となり、各パートが時系列順に進行するようになった。これに伴い、本編前に流れる東映の企業ロゴも冒頭の1回のみとなり、本作品の正式タイトルロゴも表示されるようになった。また、シリーズ前2作のディレクターズカット版では各ライダーのパートが入れ替わっていたが、本作品では時系列順で物語が進行することから、ストーリー構成の変更は無い。
従来の劇場版と同様に、上映当時のテレビシリーズ作品における主役ライダーの新フォーム(仮面ライダーフォーゼ ロケットステイツ)と、新たな仮面ライダー(仮面ライダーメテオ)が先行登場するほか、劇場版限定・初登場ライダー(仮面ライダーアクア、仮面ライダーポセイドン、仮面ライダーなでしこ)や、劇場版限定・初登場フォーム(仮面ライダーオーズ スーパータトバコンボ、ガタトラドル、ガタゴリーター)が登場する。特に、上映当時の現役アイドルである真野恵里菜演じる美咲撫子が変身する仮面ライダーなでしこは、名前の由来がなでしこジャパンであることからマスメディアに取り上げられた。
『オーズ』より過去の作品からの客演として、番組開始時期が1月から9月に変更になり、「MOVIE大戦シリーズ」が始まった第2期平成仮面ライダーの「1号ライダー」的存在としてWに加え、レジェンドセブン(第1弾予告編での呼称)または栄光の7人ライダーと称される1号からストロンガーまでが共演を果たしている。敵側では『仮面ライダーW』に登場した敵組織の財団Xが登場するほか、宇宙を題材にしたことにちなみ、『仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王』に登場するサドンダスや銀河王がリファインされる形で財団X側の怪人として登場する。なお、監督の坂本浩一が本作品のディレクターズカット版のオーディオコメンタリーで述べたところによれば、オーズについてはプトティラコンボを出したかったが、テレビシリーズ最終回(第48話)で恐竜系コアがすべて失われたことから変身不可能になったため、見送られたという。
『オーズ/OOO』編ではクスクシエのセットを壊すことが決まっていたため、渡部と三浦は吹き替えなしでアクションをしている。栄光の7人ライダーの必殺技は、当時のものを合成技術とワイヤーで表現している。クライマックスの特撮は、佛田は『ダイ・ハード2』、坂本は『機動戦士ガンダム』のザンジバルと『未来少年コナン』のギガントをイメージしている。
各エピソードのサブタイトルは劇場公開版Blu-ray / DVDのパッケージ記載より。
本作品オリジナルの登場人物のみ記述。
『仮面ライダーフォーゼ』の登場キャラクターは、仮面ライダーフォーゼを参照。『仮面ライダーオーズ』の登場キャラクターは、仮面ライダーオーズ/OOOを参照。『仮面ライダーW』の登場キャラクターは、仮面ライダーWの登場キャラクターを参照。
『仮面ライダーフォーゼ』の仮面ライダーについては、仮面ライダーフォーゼを参照。『仮面ライダーオーズ/OOO』の仮面ライダーについては、仮面ライダーオーズ/OOOを参照。『仮面ライダーW』の仮面ライダーについては、仮面ライダーWの登場仮面ライダーを参照。栄光の7人ライダーについては、それぞれ仮面ライダー1号・仮面ライダー2号・仮面ライダーV3 (キャラクター)・ライダーマン・仮面ライダーX・仮面ライダーアマゾン・仮面ライダーストロンガーを参照。
ここでは、本作品オリジナルおよび初登場のライダー・フォームについて記述する。
湊ミハルがアクアドライバーを使用して変身する、水や水蒸気を力の源とする未来の仮面ライダー。「水の戦士」とも呼ばれる。
全身にマナスアクアと呼ばれる水分で活性化する生体強化リキッドをアクアドライバーで循環させることで身体能力を向上させ、周囲の水分を吸収することでさらに能力を上昇させるため、水や海の近くでは強力な力を発揮する。徒手空拳での流水のような動きの拳打を得意とし、水上オートバイを模した専用マシンアクアミライダーに搭乗する。
変身プロセスは、アクアミライダーで水上を疾走するミハルが、水流の力を受けてアクアドライバー正面のヴォルトタービンを回転させて起動させることにより、内蔵されたアクアジェネレーターによって全身にスーツが形成されるというもの。2011年で変身したのは1回だけなので、アクアミライダーなしでの変身や水上以外での変身については不明だったが、『仮面ライダージオウ』では水辺ではない場所で変身したことから、アクアミライダーや水の有無に関係なく変身できることが判明した。
湊ミハルがポセイドンドライバーにサメ・クジラ・オオカミウオのコアメダルを装填して変身する仮面ライダー。体の配色は頭部が水色、ボディが藍色、脚部がワインレッドとなっており、タトバコンボの補色である。ドライバーのスキャナーは、ドライバー自体がコアメダルの開放装置となっているため、必要としない。
強者との戦闘を求める戦闘狂で、ディーペストハープーンと呼ばれる紅い長槍を使用した荒々しい槍術を得意とし、水色のエネルギー刃を放って攻撃する。水棲生物のメダルを使用しているだけあって水中戦能力は格段に高く、同じ水棲系コンボのオーズ シャウタコンボを凌駕する。必殺技はディープスパウダーとされるが、詳細は不明。また、グリード同様に屑ヤミーの生成も可能。ディレクターズカット版の追加シーンでは両腕から放出するエネルギーで相手を苦しめつつ、自律移動させたディーペストハープーンで敵を切り裂いた後、オオカミウオの頭部を模したエネルギーを纏った回し蹴りによる三段攻撃を披露した。
ポセイドンドライバーと3枚のメダルは40年後の未来で新たなコアメダルを作ろうとした鴻上によるもので、ミハルに託される。ミハルがその力を上手く使いこなせず苦戦していたところ、過去から時間移動してきた無数のコアメダルとセルメダルを体内に取り込んだことにより、真の力が解放される。しかし、同時にドライバー内のコアメダルに意志が芽生えてミハルの意識を乗っ取ったうえ、ミハルの中で成長を続けた果てに媒介とする人間なしでも単独で存在するまでに進化した。
初戦ではバースとプロトバースを圧倒し、最終決戦でもオーズを追い詰めるが、ミハルが新たに変身したアクアには圧倒され、最後はアクアによるオーシャニックブレイクとオーズ タジャドルコンボによるプロミネンスドロップのダブルライダーキックを受けて爆散した。
美咲撫子(SOLU)がなでしこドライバーを使用して変身する仮面ライダーで、フォーゼの不完全コピー。ベルトはフォーゼドライバーとは異なり、メタルブルーのカラーとなっており、ソケットは○・□の両腕部分のみ(スイッチもロケットとレーダーのみ)で、×・△の脚部分のソケットは塞がれており、右側のレバーも存在しない。そのためフォーゼと違い、モジュールペイスメントがない脚部にモジュールを装着することはできず、各部の形状はなでしこに合わせて小型化・軽量化されている。
戦闘中であっても子供のようにはしゃぎ、驚異的な身軽さ・戦闘センスで敵を圧倒し、フォーゼに極めて近い能力・戦闘力を持つ。得意技は敵の背後に回って横蹴りを放つなでしこキック。
美咲撫子(SOLU)が遺したロケットスイッチS1の力でステイツチェンジする形態。外見はベースステイツに準じている。
スイッチの影響で両腕にロケットモジュールが現出したことにより、2基同時にロケットモジュールをロケット噴射することで加速力・突進力が飛躍的に向上し、フォーゼ単独での大気圏突破や変則的で複雑な動きを取ることが可能。モジュール単体の出力も1.5倍に増加され、より変則的な軌道での飛行が可能である。また、本体は加速による摩擦熱に耐えるための耐熱コーティングが施されている。コズミックエナジーを吸収する特殊能力があることを意識体となった撫子から教わり、超銀河王との戦いの最終局面で撫子のコズミックエナジーを吸収して強化することで活路を開いた。モジュールチェンジ時にスイッチを装填する際などには、左腕のロケットモジュールを自分の意思で一時的に消えることができる。
未来で開発されたスーパータカ・スーパートラ・スーパーバッタのメダルを使用して変身するタトバコンボの強化型。タジャドルコンボと同様にタカヘッドがタカヘッド・ブレイブへと強化され、腕部・脚部もトラゴラスアーム・バッタゴラスレッグへと強化される。ボディは上から赤・黄・緑と鮮やかに彩られ、そこに黒いラインが入っている。配色がタトバコンボと反転しているのは、エネルギー伝達経路ラインドライブが体表の大部分を覆い、従来のボディーとの関係が逆転したためで、これにより極限までパワーが高まってオーラングサークルからより多くの力を引き出すことが可能になっている。さらに各部位の外骨格が超硬化外骨格となることで、コアメダルの暴走を押さえ込むことに成功している。
コンボチェンジ時の音声は、通常よりも早口で「スーパー!スーパー!スーパー! スーパータカ!スーパートラ!スーパーバッタ! スーパータトバ、タ・ト・バ! スーパー!」と「スーパー」を連呼する。変身直後にタトバコンボ同様該当する部位がその色で輝き、オーラ状の4枚の翼が形成される。
コンボの中で最も汎用性が高く、身体への負担もほとんどなかったタトバコンボの3枚のコアメダルのパワーが極限まで高まったことで、暴走状態を克服して従来のコンボの限界を超越した能力を発揮する。使用しているメダルはポセイドンの物と同様に時を越えたコアメダルであるため、僅かな間にのみ時間を超越することが可能で、超銀河王の時間停止能力を破り、静止時間内でも互角に戦闘可能。また、背中に展開した翼で、宇宙空間でも飛行が可能。
必殺技はバッタ脚に変形したバッタゴラスレッグで跳躍し、背中に紅いオーラ状の翼を形成して飛行しながら空中に発生した赤・黄・緑の3つのオーリングを潜り抜け、強力な両足蹴りを叩き込むスーパータトバキック。命中するとタトバコンボのタトバキック同様に赤・黄・緑の3色の「OOO」の文字が浮かび上がる。破壊力は150トン。
本作品で初登場した亜種形態。
ホロスコープスについては、仮面ライダーフォーゼを参照。以下のほか、40年後の世界でポセイドンと戦闘した怪物たち(未来世界のモンスター)が登場している。
財団Xの構成員が生み出したヤミーや、財団Xの構成員が変身したゾディアーツについては、財団Xを参照。
Blu-ray / DVDでリリース。
丸の内TOEI他全国301スクリーンで公開され、2011年12月10・11日の初日2日間で興収3億7,842万2,200円・動員33万3,133人を記録し、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第1位を獲得した。
仮面ライダーフォーゼについては仮面ライダーフォーゼ#仮面ライダーフォーゼを参照。仮面ライダーアマゾンについては仮面ライダーアマゾン#仮面ライダーアマゾンを参照。
本作品オリジナルのサドンダスβ以外に、ユウキがアマゾンを紹介する際に持っていた本に『仮面ライダーV3』『仮面ライダーX』『仮面ライダーアマゾン』の怪人の写真が映されている。また、続くアマゾン紹介の映像は『仮面ライダーアマゾン』の映像が、クリアドリルスイッチ誕生経緯を描いた場面では『MOVIE大戦MEGA MAX』の映像が、それぞれそのまま使用され、クモ獣人・ワニ獣人・サドンダス(先代)が登場している。
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