茅原 実里(ちはら みのり、1980年11月18日 - )は、日本の女性声優、歌手、YouTuber。栃木県宇都宮市生まれの埼玉県育ち。フリー。
代表作は『涼宮ハルヒの憂鬱シリーズ』(長門有希)、『みなみけシリーズ』(南千秋)、『喰霊-零-』(土宮神楽)、『境界の彼方』(名瀬美月)、『デート・ア・ライブシリーズ』(誘宵美九)、『響け!ユーフォニアムシリーズ』(中世古香織)、『アイドルマスター シリーズ』(玲音)など。代表曲は「Paradise Lost」「TERMINATED」「優しい忘却」「SELF PRODUCER」「境界の彼方」「みちしるべ」「エイミー」など。
声優以外で少女時代に憧れていた職業はペットショップの店員だったという。小学生の頃は勉強は苦手だったが、図工、音楽は得意であり、絵を描くのが好きで絵画コンクールで賞状をもらっており、漫画家志望だった。小学3年生くらいから漫画を描き始める。高学年の頃にノートに漫画を描くのにも飽きて、当時はスクリーントーンのために小遣いを貯めて文房具屋でGペン、丸ペンといった画材を購入しては漫画を描き続けていた。憧れていた漫画家は尾崎南、桂正和。集英社の漫画雑誌『マーガレット』が好きであり、『マーガレット』からデビューすることを決めていた。進路を相談する三者面談では「漫画家になります」と言い張り、担任を困惑させたという。それほど熱い思いを抱いていた漫画家への夢だが、中学3年の冬に恋愛ものの読み切り短編を描きあげ漫画誌に投稿し落選したことがショックで、それ以来志すことをやめた。デビューをしてから漫画は描いていないようだが、デビュー当初はブログにイラストを掲載するなど絵の腕前を時折披露していた。
歌手を志すきっかけとなったのは高校時代の学園祭。仲の良い先生に頼まれ学園祭のカラオケ大会に急遽参加することが決まった茅原は嫌々ながら出場したが優勝を果たした。すると歌い終わった後に他のクラスの話したこともない女子に「あなたの歌声に感動した」と笑顔で言われたという。
高校卒業後は歌手デビューに向けてオーディションを受け続けていたがなかなかチャンスをつかめず、期間を決めて養成所に入所。しかしオーディションの最終選考までは進んだもののデビューには至らず、養成所の卒業が迫っている中、ちょうど同養成所内に「声優タレントコース」が開講することに。スタッフに「茅原の声質もキャラクターも独特だから、声優としてお芝居を勉強するともっと幅が広がると思う。今の声優はいろんな仕事をしているからあなたのやりたい歌の仕事にも繋がるかもしれない」と誘われ、悩んだ末に「声優タレントコース」への転科を決意し、声優としての勉強を開始した。
「このオーディションでデビューが決まらなかったら人生を考え直す」と覚悟を決めて挑んだ作品「天上天下」のオーディションで合格。2004年春、念願のタレントデビューが実現した。デビュー当初に茅原をマネジメントしたマネージャーの瀬野大介はもともとこの養成所で「声優タレントコース」のスタッフをしており、茅原の声優デビューとともにマネジメント担当となり、2017年のフリーランス転向まで13年間マネージャーを担当した。
デビュー前に國府田マリ子のラジオ番組にアシスタントとして出演していた際に関わりのあった音楽プロデューサーに、「デビューを記念してアルバムを1枚作らないか」と提案され、2004年12月にキングレコードよりアルバム「HEROINE」をリリースし、長年の夢である歌手デビューも果たすことになる。しかし、継続的なものではなく単発のリリースだったことや、当時イベントやコンサートを数多く打てない事情があったことから、歌手活動は2007年ランティスにて歌手活動を再開するまで、事実上休止となる。仕事の確保にも苦労し、ファンからの新曲を熱望する声に応えるためにギターを習い秋葉原で路上ライブを行ったり、マネージャーも必死に営業を行うなど、まさに「背水の陣」の数年間だったという。結果、『涼宮ハルヒの憂鬱』への出演が決まったことがきっかけとなり、人気が急上昇。同作の音楽プロデューサーであったランティスの斎藤滋とも出会い、紆余曲折を経てランティスでの歌手活動再開に至った。
歌手活動を再開してからは、音楽制作とリリース、ライブ活動も継続的なものとなり、声優アーティストとしての確固たる地位を獲得し、日本が世界に誇る声優アーティストの1人として数えられる。日本武道館やさいたまスーパーアリーナや幕張メッセ、両国国技館などでの大会場でのライブや出雲大社奉納公演など全国規模のライブツアーを行っている。2010年度声優アワードでは「優しい忘却」で歌唱賞を受賞した。歌手活動再開当初は基本的にタイアップのつかない、オリジナルの世界観での楽曲が多かったが、自身初のアニメ主題歌「Paradise Lost」以降は、出演するアニメ作品の主題歌を歌う機会も増加した。
2021年4月2日、同年12月31日をもって歌手活動を休止することを発表。新型コロナウイルスの影響で仕事が停止し塞ぎ込む中で葛藤が強くなり「自分が退くタイミング」との思いが2020年末頃から高まり、当初は声優業を含めた完全な引退も考えたものの「今まで演じてきたものやオファーを受けていたキャラクターを別の誰かに託す事は出来ない」との思いから声優業のみの継続となり、また歌手休止とともに再度フリーに転向した。
2022年4月、YouTubeチャンネルを開設しYouTuberとして活動を開始。同月には茅原のファンクラブスタッフを務めていた黒瀬和太塁が「つないで合同会社」を設立し茅原のプロモーションや企画プロデュースを担当している。
2023年5月19日、8月4日の無料ライブ『富士河口湖町制20周年記念花火大会 茅原実里 LIVE 2023 “We are stars!”』より歌手活動を再開することを発表。翌年のデビュー20周年を控え「自分の歴史において歌は切り離せない」との思いや、過去に多くのアニメ主題歌を担当していたことから個人名義での歌手活動を行わないことで迷惑をかけたことや「作品のために歌ってほしいという思いを断てなかった」という思い、また夏のコンサートを長年行った富士河口湖町から花火大会ステージのオファーがあったことを挙げ、「継続的ではなくスポットでの活動を行う」として不定期的な形での音楽活動の方針とデビュー20周年コンサートの計画を表明した。6月2日にはYouTubeで改めて歌手再開について語り、2021年のラストライブが新型コロナウイルス対策で観客の声出しを禁じた形で開催されたことでファンの声を聴けなかった事が心残りだったことから、コロナ対策が緩和されたことも有り当初デビュー20周年を機に記念コンサートを行って一度きりの歌手活動復活を行う考えだったものの、着想から間もなくしてアニメ作品のイベントと富士河口湖町から強いオファーがあり、いずれの仕事も断ることができないとして「複数の強いオファーがなければ再開という選択肢にはならなかった」と述懐した。
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
姉と弟がいる。
『野球一家の中で育った』と自ら語るほど、家族揃って野球好きである。プロ野球では父の影響から読売ジャイアンツを特に応援している。高校時代には野球部のマネージャーをやっていた。高校野球の土壇場での劇的な展開が好きであるという。夏の甲子園で優勝した大阪桐蔭高校を祝福する内容でブログを書いたこともある。
少年野球チーム、ソフトボールのコーチをしていた経験がある父の影響で中学時代はソフトボール部に所属し、レギュラーであった。打順は2番でスイッチヒッター、ポジションはセンターであった。部の監督を今でも尊敬しており、父が勤務先を知っていると聞き、帰省時に会いに行ったことがある。その時は、当時発売されたばかりのアルバム「Parade」と、自分が巻頭表紙特集だった「Pick-up Voice」Vol.13を手土産として持参した。
中学時代に「紅みゆな」のペンネームで描いた漫画「あなたからのホワイトクリスマス」は有料放送のラジオ番組おしゃべりやってまーす木曜日の放送内で、内容を再構成して新たにラジオドラマ化をするコーナー企画にまで発展した。
趣味はギターの演奏。自分のアコースティックギターに「ゴー君」「レイン」などと名前をつけて大切にしている。後述のストリートライブにおいてはもちろん、ライブの席上など人前で弾き語りを披露することもある。
尊敬する声優は『天上天下』で姉妹役を演じた久川綾を挙げている。
本来歌手志望であったこともあり、養成所で勉強するまでは声優になるイメージが一切湧かなかったという。しかし、仕事を重ねていくうちに「茅原実里は声優であって、歌手でもある」と発言するほど、今では声優の仕事も歌手の仕事も同じくらい大切にしている。
2004年12月9日からは自分の存在を少しでも人に知ってもらえるようにという思いから公式ブログを開始し、以降2019年まで約15年間ほぼ毎日更新していた。初代オフィシャルブログ「minorhythm」は、風邪の日以外基本的に毎日一回更新を継続させていた。その後事務所移籍に伴い2013年3月30日をもって更新を終了し翌日より新たなオフィシャルブログ「Smile Days」、ホリプロインターナショナルへの移籍後2019年6月6日の更新を最後にJUGEMでもブログ更新を終了し、LINEブログ「茅原実里オフィシャルブログ」に移行し2022年3月で一連のブログ更新を終了した。この他京都アニメーション放火殺人事件以降2019年7月21日までのブログ更新の停止や、2020年5月13日から7月31日にかけては不倫報道に伴い更新自粛を行い、音楽活動休止後の2022年1月から3月は不定期更新としていた。
2016年よりInstagramの更新を開始。また2017年以降、スタッフのTwiiter上に不定期で茅原本人も投稿している。2019年6月にはLINEブログ開設とともにLINE公式アカウントを開設。
好きな食べ物として、茹でたエビ、サーモン・カボチャ・アボカドを挙げている。なかでも特に海老に関するネタを度々ブログに投稿している。
小学生の時、父親からもらった犬のぬいぐるみ『ムク』は今も愛犬とし、大切にしている。
引っ越しが大好きで、一人暮らしを始めて以降2014年までに11回、2019年までに延べ13回の引っ越しを行っており、デビュー10周年記念写真集「LOVE LETTER MINORI CHIHARA 10th ANNIVERSARY ARTIST BOOK」では「引っ越しをすると気持ちがリフレッシュできるし元気になれる」と述べるとともに過去10か所の居住地での撮影ロケが行われた。
かつてはチロルチョコの「きなこもち」を好み「きなこもちのチロルチョコ普及委員会の委員長」を自称し、きなこもち以外にも新商品が出た際にはブログで紹介し感想を述べたりと、日頃からチロルチョコへの愛を発信し、企画で福岡県のチロルチョコ製造工場を見学したり、ファンクラブイベントでオリジナルのチロルチョコを配布したこともあったが、その後2022年時点では年齢を重ねる中でチョコレートを好まなくなったことを公表し「チョコレートを食べるとすればチョコレート効果」と発言している。
こよなく愛するアーティストとして尾崎豊の名を挙げている。尾崎の存命中に曲を聴く機会はあまりなかったものの、死後、楽曲に改めて魅せられ、アルバムなどを買い集めるようになったという。声優・歌手として仕事をすることに反対していた父に、尾崎の代表曲である「卒業」を歌って聴かせたところ、考えを改め認めてくれたと語っている。
他にもB'zが好きで、ブログやラジオ『茅原実里のradio minorhythm』でも度々話題に上がっている。ボーカルの稲葉浩志の実家であるイナバ化粧品店に赴いて商品を購入したり、ブログで誕生日を祝ったりしている。以前はファンクラブにも入会していた。また、稲葉が好んで着用するタンクトップの姿に男性的な魅力を感じるという。
2014年頃より玉置浩二のコンサートに頻繁に足を運び、ファンクラブにも入会しているという。
丸文字は茅原を代表する個性の一つである。個性的でフォントのような筆跡はブログ本やアーティストブック「LOVE LETTER」の中で見ることができる。少女時代に学校で手紙を友達同士で交わすことが流行り、可愛らしい文字を意識して書いているうちに筆体がどんどん丸文字になっていったという。成人してからも基本的に変わらず継続している。ただ、一文字をマスいっぱいに使うため、カタカナが読み間違えられてしまうこともしばしば有り困ることもある。小学生の頃は、硬筆3段・毛筆4段:毛筆を習っていた。
アニメ『Aチャンネル』では、自身が担当するキャラクター鬼頭先生のポエム帳の字も担当している。福原香織は初めて見たときはカルチャーショックだったという。
ゲーム『いますぐお兄ちゃんに妹だっていいたい!』では、自身が担当するキャラクター三谷歩夢の日記の字も担当している。
2022年12月の河口湖円形ホールでの一人芝居公演『メリーの不思議な夢』に向けて、「ライブ以外で自分のことを知ってもらう場所が必要」「改めて茅原実里という人間に興味を持ってもらいたい」との思いからYoutubeチャンネル「ミノリズム」を開始、デビュー時から行っていたブログやラジオでの「Minorhythm」を現代にアップデートさせた位置づけとした。
本職である声優業の話題や食事・旅行など様々なジャンルの動画を投稿しており、主に金曜・日曜の午後9時に動画投稿を行う。
太字はメインキャラクター。
※はインターネット配信。
※はインターネット配信。
ランティスでの歌手活動再開後初のライブとなる、2007年11月18日に原宿アストロホールで開催された『i melody 〜Minori Chihara Birthday Live 2007〜』以降サポートバントがついている。
当初は『茅原バンド』や『茅原実里バンド』と呼ばれていたが、2011年2月12日から5月8日まで開催されたコンサートツアー『Minori Chihara Live Tour 2011 〜Key for Defection〜』の会場限定CD『SOUND MAJESTY』をCMB名義で発売し、正式名称が『CMB』に決定した。この名称には「Creative Music Band」、「Chihara Minori Band」という意味が込められている。2012年3月3日にはShibuya O-EASTにて「CMB 1st LIVE」が行われ、2017年7月21日にはギター2名を追加し同じくO-EASTで第2回ライブを開催。
かつてはバンドメンバーも固定されていたものの、後期にはライブの度にメンバーを入れ替えていた。茅原の歌手活動休止後の2022年3月には末期のメンバーを務めた須藤健一・岩田ガンタ康彦・馬場一人・岩切信一郎により新バンド「Time Capsule Orchestra」を結成、バンド名はギター馬場が命名した。
i melody 〜Minori Chihara Birthday Live 2007〜
1st Live Tour 2008 〜Contact〜 本公演&追加公演
Live Tour 2009 〜Parade〜 本公演
Live Tour 2009 〜Parade〜 追加公演
Live 2009 “SUMMER CAMP”
Live 2009 Final & Countdown Live 2009-2010
Live Tour 2010 〜Sing All Love〜 本公演
Live Tour 2010 〜Sing All Love〜 追加公演
Live 2010 “SUMMER CAMP2”〜 Acoustic Live 2011
Live 2011 Final & Countdown Live 2011-2012
CMB 1st LIVE 〜SOUND MAJESTY〜
Live Tour 2012 〜D-Formation〜 〜 Live 2012 “SUMMER CAMP4”
SUMMER CAMP4 楽器全シャッフルコーナー
BIRTHDAY LIVE 2012
LIVE 2013 “SUMMER DREAM”
Xmas Party 2013 〜 Live Tour 2014 〜NEO FANTASIA〜 東名阪公演
Live Tour 2014 〜NEO FANTASIA〜 横浜公演
LIVE 2014 “SUMMER DREAM 2”
10th Anniversary Live 〜SANCTUARY〜”
Symphonic Concert 2015 〜Reincarnation〜
LIVE 2015 “SUMMER DREAM 3”
Live Tour 2016 “Innocent Age”
Live 2016 “SUMMER DREAM 4”
Live Tour 2017 “Take The Offensive”
CMB 2nd Live 〜One Night's Legend〜
Live 2017 “SUMMER DREAM 5”
Live 2017 〜BOUNENKAI〜
出雲大社御奉納公演 〜一期一会〜
SUMMER CHAMPION 2018
Live Tour 2019 〜SPIRAL〜
SUMMER CHAMPION 2019・15th Anniversary Birthday Live 〜Everybody Jump!!〜
SUMMER CHAMPION 2020 〜 the Last Live 2021〜Re:Contact〜
2014年のライブツアー『MINORI CHIHARA LIVE TOUR 2014〜NEO FANTASIA〜』以降、バックダンサーが不定期で単独ライブやイベントに参加している。こちらもCMB同様、茅原実里同様ファンから絶大な支持を受けている。
茅原本人と誕生日が同じである、サカナちゃんこと笹部佳那は茅原と個人的な親交があり、茅原がライブでピアノ弾き語りを行うきっかけを与えたというエピソードもある。
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou