緊急告知FMラジオ(きんきゅうこくちエフエムラジオ)は、超短波放送(FMラジオ)・ケーブルテレビの放送を使って伝送された制御信号を、FMラジオ受信器が感知し、待機状態にある受信機を自動起動させることにより、緊急情報を伝達するシステム。またはその受信機。多くの自治体で、市町村防災行政無線の代替ないし補完として導入されている。本項では、同様の目的で自然音を利用した起動信号を用いるComfis方式(コムフィスほうしき)についても述べる。
放送局は緊急告知放送の前に自動起動用のDTMF・Comfis・EWSなどの制御信号を送信し、受信機はこれを感知して待ち受け状態の受信機が自動起動させ、緊急情報が拡声する。緊急告知放送の終了時には、停止用の制御信号が送信され、これを感知した受信機は待ち受け状態に戻る。2011年 (平成23年) 3月末現在、全国25を超える市町村で9万台以上が普及している。 ケーブルテレビにおいては、コミュニティ放送の再送信によって実現するもののほかに、自主放送として行っているものがある。
類似のシステムに緊急警報放送があるが、次の点で異なる。
緊急告知FMラジオシステムは、市町村防災行政無線が聞こえづらい屋内・耳が遠い高齢者などへの情報伝達のために、市町村防災行政無線を補完することが目的である。しかし市町村合併や、アナログ式の市町村防災行政無線・有線電話放送の廃止を機に、市町村防災行政無線の代替として使用する例もある。 また緊急告知FMラジオシステムと並行して、市町村防災行政無線・地域コミュニティ用無線局の戸別受信機を頒布している自治体もある。
配列は放送の種類(県域放送、コミュニティ放送、臨時災害放送、ケーブルテレビ)別、総務省#総合通信局の組織順、都道府県コード順とし、同一都道府県内の事業者は北から南、東から西の順とした。また、かっこ内の市町村名は放送事業者の所在地に限らず、緊急告知FMラジオの情報を提供したり受信機を配布したりしているものを併記する。
総務省の調査では2016年11月時点で、26社が緊急告知FMラジオシステムを運用している。
コミュニティ放送局を一時休止して開設された臨時災害放送局は省略。
Comfis方式(コムフィスほうしき)とは、緊急告知FMラジオと同様の目的で、始動用にDTMF信号でなく自然音を利用することにより、起動時間の短縮を図った方式。FMながおかの関連会社であるワキヤ技研が開発し、FMながおかが緊急警報放送及び緊急告知FMラジオとともに運用。同局エリア内の小千谷市が各世帯に対応受信機を配布している。また、豊橋市においても、2012年9月からエフエム豊橋(豊橋ケーブルネットワークによる同一周波数再放送を含む。)を受信できるComfis方式受信機「豊橋防災ラジオ」の販売が始まり、9月30日には実際に運用された。 なお、Comfisは日本キャステムの登録商標である。
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