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GLORY (格闘技)


GLORY (格闘技)


GLORY(グローリー)は、イギリスに拠点を置くキックボクシング団体。運営はグローリー・スポーツ・インターナショナル。

歴史

前身

元々はバス・ブーンが主宰するゴールデン・グローリージムの自主興行が母体。マネージメントファイターの育成やブランド力のアップを図り、2006年9月に自主興行「Ultimate Glory(アルティメット・グローリー)」を開催するようになり、その後UFC(Ultimate Fighting Championship)の主催会社ズッファから大会名称を変更するよう訴訟を起こされたのを機に「United GLORY(ユナイテッド・グローリー)」に変更。また、人材育成大会「Upcoming GLORY(アップカミング・グローリー)」も開催するようになった。

2009年10月17日にはジム創設10周年記念大会としてオランダ・アムステルダムで「GLORY 11: A Decade of Fights」を開催。さらに2010年10月16日から2011年5月28日にかけて、優勝賞金15万ドルを懸けたK-1ルールと修斗ルールのトーナメント「グローリー・ワールドシリーズ(GLORY WORLD SERIES) 2010-2011」を開催するなど、当時から一ジムが開催する自主興行としては異例な規模の大きさの大会を主催していた。

K-1との軋轢

2010年にそれまで世界最大のキックボクシング団体だったK-1を主催するFEGの深刻な財政難が表面化し、多くの選手へのファイトマネー未払いが続出し、ゴールデン・グローリーの選手・関係者への未払いも100万ドルを超え、遂にはFEGがK-1の大会自体を開催できなくなり、FEGは解決のため積極的に投資家との交渉を開始したことを踏まえて、K-1の商標権を保持する石井和義に対してバス・ブーンが複数の投資家を紹介し、谷川貞治が石井に紹介したEMCOMホールディングスの金健一を交えて交渉を行った。バス・ブーンの主張では、その交渉過程でブーンとブーンが率いる投資家たちは日本で金健一と交渉した末にパートナーシップを締結することを決めて取引成立の握手をしたが、その会談以降に金健一が行方をくらまされて交渉が続行できなくなった。さらに石井が、自身が保有するK-1の商標権、並びにFEGが保有するK-1の映像権利をFEGに対する貸し付け担保として不動産デベロッパーのバルビゾンに移管していたため、ブーン達は石井とバルビゾンとも交渉し、2011年のクリスマス直前に交渉が成立寸前だったが、「バルビゾンは休業に入るので交渉は2012年1月5日から再開」との連絡があり、1月5日になって交渉を再開しようとすると、既にバルビゾンは12月29日に金健一と独占交渉を行って契約し、支払いも済ませたと知らされ、石井は最初からブーン達と取引する気はなかったと主張。その後、ブーン率いる投資家の一人が金健一に再度会いに行って抗議すると、脅迫されたと主張。結局、K-1の権利は金健一が香港で設立した新会社「K-1 Global Holdings Limited」に移譲した。また、バス・ブーンらはFEGの未払いに対して訴訟を起こして勝訴、その結果FEGは破産することとなった。

グローリー・スポーツ・インターナショナル設立

2011年のFEGの経営悪化によるK-1の活動休止に伴い、世界的に大規模なキックボクシング団体がなくなったため、ピーター・アーツやクリス・ナギンビ、ムラット・ディレッキーらは引退、タイロン・スポーンやグーカン・サキらは総合格闘技またはプロボクシングへの転向を表明するなど、キックボクシング界の人材流出が顕著になっていった。そこで、K-1を買収するつもりだったブーンと、ブーンに協力していた大手独立系スポーツ・マーケティング広告代理店トータル・スポーツ・アジア(TSA)、石油系ヘッジファンド『BlueGold』の運営で財を成した投資家のピエール・アンデュランド(Pierre Andurand)らが改めて結託し、ピエールとTSAが合わせて総額3000万ドル(約23億円)以上の出資をして、ゴールデン・グローリージムとは独立した興行の運営母体としてグローリー・スポーツ・インターナショナル(Glory Sports International Pte LTD.)を設立(略称はGSI)。2012年3月23日のモスクワ大会で事実上旗揚げした。また、それまではキックボクシングと総合格闘技(MMA)の試合を並行して組んでいたが、GSI旗揚げ以降はキックボクシングをメインとして重視するようになった。この時点で既にゴールデン・グローリージム所属選手たちに加えてピーター・アーツやジェロム・レ・バンナ、ジョルジオ・ペトロシアン、佐藤嘉洋といった大物選手を複数獲得していることを明らかにしており、世界屈指の新たなキックボクシングの一大勢力が出現した形になった。法人としてのGSIはシンガポールに所在し、クアラルンプールにも拠点会社を持つ。GSIの会長には大株主のピエールが就任しているが、GSIには複数のオーナーがおり、スコット・ラドマン、マーカス・ルアーなどが少ないながらもオーナーシップをシェアしている

かつてのK-1等のように世界的に有名なキックボクサー・総合格闘家を集めてトーナメントを開催し、米国のUFCに対する欧州のカウンターパートとなることを目標に掲げている。GSIの正式な旗揚げ後、初の大会となった2012年5月28日のスウェーデン・ストックホルム大会から大会名を「GLORY(グローリー)」に変更し、同大会では16選手参加の70kg級の世界トーナメント(従来のK-1 WORLD MAXと同じ形式)を開幕させた他、メインイベントでは初のワンマッチの王座としてセミー・シュルト対エロール・ジマーマンによる初代GLORY世界ヘビー級王者決定戦を行った。

放送はGLORY公式サイトにて、全世界にPPVライブストリーミング生中継を行っている。

IT'S SHOWTIME買収・世界最大のキック団体へ

同年6月30日には、GLORYと敵対する金健一が率いるK-1グローバルと提携関係を結んで欧州におけるライバル興行団体となっていたIT'S SHOWTIMEを買収したことを電撃発表。これによりGLORYが世界のキックボクシング興行団体の最大手にのし上がることになった。なお買収された側のIT'S SHOWTIMEについては、2012年一杯は別ブランドとしての興行を続けるが、、2013年よりシリーズを統合する方針とし、現地共催者と正式な開催契約していた7月21日のスペイン大会と11月10日のブラジル大会は開催されたものの、9月17日に予定されていた日本大会は延期(事実上の中止)となった。

日本進出、DREAM買収

同年7月23日には、12月に日本の首都圏で『GLORY Grand Slam - Heavyweight』と題した大会を開く予定、並びにその運営を担う日本法人を設立したことを発表(会社名は当初は「株式会社Gエンターテインメント」とされていたが、後に「株式会社グローリー・スポーツ・ジャパン」(略称GSJ)に変更された」。

同年9月20日に東京で行われた会見で、改めて12月2日に幕張メッセにて16人参加の1Dayトーナメント『GLORY 4 Tokyo - GRAND SLAM - Heavyweight』の開催を発表。また、2013年の計画として合計14大会の開催、65kg級、77kg級、85kg級、95kg級で8人トーナメントの『SLAM』を開催、ヘビー級と70kg級では16人トーナメントの『GRAND SLAM』を開催、GLORYへの出場者を発掘する登竜門大会『Road To GLORY』という地方イベントもスタートさせてアメリカや日本で開催、戦績に基づいて自動的に点数が計算されるランキング制度の導入、独自の選手育成のためのトレーニングセンターも世界数カ所に設置計画、『Road To GLORY』以外でも少なくとも3大会を東京で開催などを発表した。GLORYのオフィシャル・コメンテーターには武蔵が就任した。

また、10月11日の会見においては53kg級など、アジア人選手が活躍していける階級の設置を検討していることも示唆された。

日本の多くの格闘技団体と協力し合う形をとっており、KrushやR.I.S.E.には「GLORY推薦選手」という形で選手をブッキングするなどしている。

同年10月25日、従来FEGとリアルエンターテインメントが主催してきた総合格闘技(MMA)イベント・DREAMの運営を継承することが発表された。同年12月31日の大晦日興行『DREAM.18』がGSI傘下での初イベントとなる。なおIT'S SHOWTIMEの場合と異なりGLORYとのシリーズ統合はせず、『DREAM』ブランドはGSIのMMAブランドとして存続する予定で、運営法人もGLORYの日本法人であるGエンターテインメントとは別法人を設立する予定としていた。

その後11月9日の会見にて、当初12月2日に開催予定だったGLORY 4を12月31日のDREAM.18との合同興行に変更する発表が行われ、大会名も『DREAM.18 & GLORY 4』に変更となり、結局大晦日興行が日本での初興行ということになった。12月2日まで1ヵ月を切った時点での変更によって、12月2日大会で決定していた佐藤豪則 vs. フィル・バローニは大晦日には延期にならず、バローニは桜井"マッハ"速人と対戦することが決まったため、佐藤は出場機会を奪われた形となった。他にも久保優太は12月2日に参戦することを前提に1月14日のKrushへの参戦を決めていたが、GLORY 4が大晦日に統合されたことでGLORYへの参戦は日程的に厳しくなり、出場できなくなるなど、直前での一方的な日程変更に対してファンや選手からも不満の声が出た。その結果、2013年に新体制下で5大会を開催予定だったDREAMはGLORYと対立し、消滅を余儀なくされた。

更なる世界進出

2012年11月29日、シンガポールを拠点とするアジアの総合格闘技団体ONE FCと提携したことが発表された。

アメリカのテレビ局CBS Sports Networkと放送契約し、GLORY 4を録画放送されたほか、GLORY 10まで放送された。また、CBS Sportsとの契約と並行してSpike TVとの放送契約についての交渉も継続。

2013年には日本とアメリカにおいて、「ROAD TO GLORY」という登竜門大会のシリーズを開催し、各大会のトーナメント優勝者にはGLORY World Serisへの1年間の参戦契約を結んでいっている。GLORY日本スポークスマンに安生洋二が就任。3月10日にRoad to GLORY JAPAN -65kg SLAMを初開催し、同大会のフェザー級日本トーナメント優勝者には世界トーナメント出場権も与えられた。

2013年3月23日にイギリスのロンドン大会、4月6日にトルコのイスタンブール大会を開催。また、各大会にて、2013年2月27日に急死したラモン・デッカーの追悼映像も流された。

2013年5月3日には有明コロシアムで『GLORY 8 TOKYO』を開催し、第一部ではRoad to GLORYとしてミドル級の4人制日本人トーナメントを、第二部ではフェザー級(65kg)世界トーナメントを開催。同大会は『Ameba Studio』(アメスタ)にて日本国内では有料生中継された。

2013年6月から日本でのテレビ放送をFOX bs238にて開始。GLORY 1から順次に全大会を録画放送している。

Spike TVと放送契約・拠点をアメリカへ

2013年6月22日にアメリカで初の本大会をニューヨークで開催。この際にGLORYの一部のルールがアメリカのボクシング・コミッションから認可されなかったことを踏まえて、以降の大会でルールを変更(後述)。

6月27日、UFC人気が爆発的に上昇する要因となったThe Ultimate FighterやUFCの大会、世界最大のプロレス団体WWEの放送でも高視聴率を記録し、現在はBellator MMAやTNAを放送しているバイアコムのSpike TVと複数年の放送契約を結び、2013年10月からゴールデンタイム2時間枠で生中継を中心に放送していくことを発表した。Spike TVは当初K-1を放送する予定だったが、前年のストリーミング中継の視聴者数が芳しくなかったため、K-1の中継を打ち切ってGLORYに乗り換えての放送となった。

Spike TVでの放送枠が2時間であるため、大会を二部構成に分け、第一部は大会の2週間後にSpike TVで録画放送される『GLORY Super Fight Series』の部、第二部は生中継される『メインカード』の部に分けていくことになった。GLORY Super Fight SeriesはSpike TVでの録画放送が終わり次第、GLORY公式サイトにて無料配信される。また、それまでGLORYが行っていた8人制のスラム・トーナメントと16人制のグランドスラム・トーナメントでは2時間枠内に全試合を放送しきることが出来ないため、これからは4人制トーナメントとリザーブファイト1試合にプラスしてワンマッチ2試合の合計6試合が大会当日の生中継されるメインカードとして行われる形式が主体となった。GLORYの人気が高まってアメリカのテレビ局でPPV生中継できるようになった際にスラム・トーナメントとグランドスラム・トーナメントを行う予定としている。CBS Sportsでの最後の放送となったGLORY 10でも、GLORY 11からのSpike TVでの放送に備えて前述の形式での開催・放送となった。

2013年9月、フジテレビからK-1のビデオライブラリーの権利を買収した。

2013年12月21日に有明コロシアムにてGLORY 13 TOKYOを開催。同大会でピーター・アーツ、レミー・ボンヤスキー、セミー・シュルトの三人が現役を引退するとして『大引退』と題して開催され、旧K-1のプロデューサーだった谷川貞治が今大会限定プロデューサーに就任。

しかし、実際にはボンヤスキーは翌年2014年3月8日のGLORY 14 Zagrebでの試合が引退試合として内定済みであり、この試合は現役引退試合ではなく「日本での最後の試合。日本引退試合」という扱いだった。加えてシュルトは11月23日に行われたゴング格闘技のインタビューで「私はまだ引退する事は決めていない」と明言して同大会に来場すらせず、メインイベントで引退試合と銘打たれた試合を戦ったアーツは翌年5月に他団体で早くも復帰戦を行っており、自身の日本語版公式Facebookにて「あれはピーターの意思ではなく、プロモーターサイドの思惑です。外部プロデューサーとして動いていた人間(谷川貞治)のアイデアです。その人間が代表をしていた会社はいまだにピーターに対して数千万円のファイトマネー未払いです。ピーターはずっとそんな人間の顔も立て、義理を重んじて来ました。最後まで自分を利用しようとする人間にほとほと呆れて議論するのも諦め、「引退試合」を受け入れたのです。ピーターとしては、沈黙を貫きバッシングも受ける覚悟でした。ただ、我々としては引退をして何の説明もなく今回の試合に出ることは、ファンの皆様を裏切ることになる、ピーターを愛してくれているファンの皆様とピーターの絆をそんな形で分断するようなことにはしたくないとの思いで、今回の投稿に至りました」と説明した。また、GLORYのCEOスコット・ラドマンもアーツが引退せずに復帰した事に困惑するツイートをするなど、谷川が単独でやっていたものだった。

さらに日本でGLORYを放送していたFOX bs238がGLORY 13 TOKYO開催の3日前に「権利元の都合により放送終了」と発表された。

2014年2月16日25時10分からフジテレビにて同大会のピーター・アーツ引退ドキュメンタリー番組「ランバージャック 最後の日-友に捧ぐ-」が放送された。これを最後にGLORYは2022年までの10年間、日本から撤退となる。

2014年6月21日、アメリカカリフォルニア州イングルウッドザ・フォーラムにて開催されたGLORY LAST MAN STANDINGを開催。同大会ではこれまでと違い、大会の第1部をSpikeTV生中継のGLORY 17 Los Angeles、第2部をペイ・パー・ビュー生中継のGLORY LAST MAN STANDINGとして初の本格ペイ・パー・ビュー興行として開催したが、PPV売上は不振に終わった。

Spike、Bellatorとの協力と対立、オランダへの本拠地移行

GLORY LAST MAN STANDINGが不振に終わった事により、ジョン・J・フランクリンが新CEOに就任。また、これまでアメリカ時間の土曜日の夜に大会を開催・放送してきたが、UFCやボクシングのビッグマッチと時間帯が被った事により視聴者数は低調、日本時間土曜夜開催に伴ってアメリカでは半日遅れで録画放送したGLORY 13 TOKYOは他競技のビッグマッチと被らなかったためSpikeTVのGLORY中継史上最多記録となる平均視聴者数659,000人、最高視聴者数905,000人を記録した事を踏まえ、同じくSpikeTVが放送している総合格闘技のBellator MMA、ボクシングのプレミア・ボクシング・チャンピオンズと共に『Friday Night Lights Out』と題した『金曜夜のSpikeTV格闘技中継』の一環としてアメリカ時間の金曜日夜開催に移行することになった。

元ボクシング3団体統一世界ヘビー級王者マイク・タイソンをゲストとして招聘、元WWEプロレスラーのビル・ゴールドバーグがテレビ中継の司会に就任し、さらにゴールドバーグ対アルベルト・デル・リオの元WWEプロレスラー対決によるキックボクシングマッチをオファーするなど視聴率獲得のために奔走した。その一方で経費削減に伴い、ファイトマネーが減額された事でグーカン・サキやタイロン・スポーンなどのトップ選手の離脱や他競技転向が相次いだ

2015年6月24日、多くのK-1・GLORY世界王者を輩出していながらも2011年初頭にアムステルダム市長が禁止法案を出して以降オランダで大規模格闘技大会が不許可となっていたが事に対してGLORYと選手達が主体となって大会開催に向けて行っていた交渉とロビー活動が実り、アムステルダム市長との会談によりオランダに格闘技コミッションと選手・コーチ・主催者・ジム運営者へのライセンス制度を作り健全な競技スポーツとして発展を目指すことが発表された。記者会見にはアーネスト・ホースト、ピーター・アーツ、セミー・シュルト、レミー・ボンヤスキー、リコ・ヴァーホーベンが出席しアムステルダム市長にGLORYのチャンピオンベルトが贈呈され、市長は「キックボクシングが犯罪の温床になっていたと誤解していた」と謝罪した。


9月19日、Bellator MMAと共同開催大会Bellator 142: Dynamite 1を開催。しかし、同大会開催に際してBellatorのCEOスコット・コーカーがSpikeTV側と共謀してジョー・シリングやレイモンド・ダニエルズをはじめとするGLORY選手の引き抜き、さらにGLORYを同大会から外そうとするなどGLORYの乗っ取りを画策した事により関係が悪化。翌10月末での既存契約満了を持ってSpikeTVから離脱した。

ESPN2・3、UFCファイトパスとの放送契約

2015年11月からアメリカでのテレビ中継はESPN2またはアプリのESPN3で生中継し、翌日以降にESPNまたはESPN2で録画放送となった。

2015年12月4日、上述のロビー活動が実り、オランダでの大規模格闘技大会の開催が解禁され、RAIアムステルダムにてGLORY 26 Amsterdamを開催。これ以降、GLORYはオランダを本拠地として活動する事となる。

2016年2月、UFCファイトパスと世界配信の放送契約を結んだ。これによりSuper Fight Seriesの部はUFCファイトパスが生中継、ナンバーシリーズの部はESPN2またはESPN3が生中継という放送形態となった。また、これ以降Super Fight Seriesでも世界タイトルマッチが組まれるなど、前座・アンダーカード扱いではなくメインカードと同等となる。

NBAで活躍した中国のバスケットボール選手姚明が経営する会社ヤオ・キャピタルがGLORYの株式を取得した事を発表。


2016年12月10日、ドイツ、オーバーハウゼンのケーニッヒ・ピルスナー・アリーナにてGLORY: 'COLLISION'を開催。同大会は初の3部構成となり、第1部のスーパーファイトシリーズをUFCファイトパス、第2部のGLORY 36オーバーハウゼンをESPN2、第3部のGLORY: 'COLLISION'をUFC.TVがペイ・パー・ビュー生中継し、メインイベントでGLORY世界ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベンがバダ・ハリとノンタイトルマッチで初対戦。大会のチケットは完売し、1万3千人の観客を動員した

2017年12月9日、オランダのアホイ・ロッテルダムにて2度目のUFC.TVペイ・パー・ビュー大会GLORY REDEMPTIONが開催。前年と同様に3部構成となったが今回は第1部がGLORY49ロッテルダム、第2部がスーパーファイトシリーズ、第3部がGLORY REDEMPTIONとなった。

オランダスポーツ中継歴代2位の視聴者数記録

2018年からはESPNとの放送契約満了に伴い、アメリカ及び世界配信をUFCファイトパスに一本化。視聴率稼ぎのためのマッチメイクを止めてUFCファイトパス登録者の格闘技ファン向けのマッチメイクに切り替えた事で成功し、UFCファイトパスで配信されている格闘技中継の中でUFCを除くと2位の視聴者数を記録するなど着実に成果を残す。

2018年9月29日にはアムステルダムのヨハン・クライフ・アレナにてGLORY 59 アムステルダムを開催。オランダでのテレビ視聴者数は100万人を記録した。

2019年12月21日、オランダ・ヘルダーラント州アーネムのヘルレドームにてGLORY: 'COLLISION 2'を開催。メインイベントにて3年前の初対戦が負傷TKOによる不完全決着だったGLORY世界ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベン対バダ・ハリの再戦がGLORY世界ヘビー級タイトルマッチとして行われた。ハリが前戦となる2018年3月の試合でドーピング検査で陽性反応となり、検査結果について抗議せずに処分を受け入れた事に加えてヴァーホーベンが「バダとの再戦が実現しないならGLORYを離脱する」と契約の駆け引きを行った事により、ハリが初対戦で敗れてから1勝もせずドーピング陽性にもなったにもかかわらず王座挑戦が認められる形となったものの、白人オランダ人でベビーフェイスのリコと、ヨーロッパ格闘技界を席巻するモロッコ系選手の頂点である悪童ハリの人種間による対立の頂上決戦として大きな注目を集め、チケット完売の3万1千人の観客を動員し、同大会を生中継したオランダのテレビ局Veronicaでは視聴者数350万人、占拠率53%、2016年の両者の初戦比で視聴者数は5倍増となり、オランダでのスポーツの生中継として歴代2位の好視聴率を記録し、試合内容も年間最高試合にも選ばれるなどGLORY旗揚げ以来、最大の成功を収めた。


他団体との交流戦GLORY Rivals・日本への再進出

2020年になると新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により大会の延期が相次ぎ、開催できても無観客試合での実施となるなど苦しい経営を強いられた事に伴い、UFCファイトパスの放送契約を解消してGLORY公式サイト内のgloryfights.comでのペイ・パー・ビュー生配信のみとし、マッチメイカーのコー・ヘマースを解雇する等の経費削減を行った。

2021年には日本のキックボクシング団体RISEに現役GLORY世界フェザー級王者ペットパノムルン・キャットムーカオを派遣した

2022年には他団体との交流戦を行う新シリーズGLORY Rivalsをスタートさせ、RISEと正式に提携関係を結んだ他、かつてバダ・ハリの契約を巡って訴訟沙汰になったオランダのキックボクシング団体Enfusionとも提携した事を発表した

2022年、オランダ格闘技の諮問機関であるVechtsportautoriteit(オランダ武術局、略称VA)がオランダで開催される全ての格闘技大会で実施するドーピング検査の新ルールを発表。

これに対してGLORYエグゼクティブ・バイス・チェアマンのスコット・ルドマンは「不必要で意味の無いルール変更まで押し付けられている」と不満を露にし、ルールが改善されるまではオランダで大会を開催しない意向を発表し、オランダで開催予定だったGLORY 80をベルギー開催に変更した。

2022年3月19日、ベルギー・ハッセルトにてGLORY 80 ハッセルトを開催したが、同大会のセミファイナルのバダ・ハリvsアーカディウス・ウルソーセックの再戦の2R終了直後にフーリガンがリングに瓶や椅子を投げ入れるなど観客同士での乱闘・暴動を起こしたため大会はその場で中止となった。

なお、5月14日に同大会のチケット購入者及びペイ・パー・ビュー購入者のみが生中継を視聴可能なGLORY 80 Studioを無観客試合で実施した。

2022年8月15日、U-NEXTと日本での配信パートナー契約を締結した。また、旧K-1の試合映像も随時配信することも発表した。

ルール

  • 基本的にはK-1ルールと同じ。
  • 階級はヘビー級、ライトヘビー級(95kg以下)、ミドル級(85kg以下)、ウェルター級(77kg以下)、ライト級(70kg以下)、フェザー級(65kg以下)の6階級。また、今後は53kg級などアジア人選手が活躍していける階級の設置も検討されている。女子はスーパーバンタム級(55.3kg以下)が設置されている。
  • 首相撲が3秒間のみ許されている。
  • トーナメントの形式は主に3種類にあり、3分3ラウンド一日最大2試合の4人制トーナメント、通常のキックボクシングのトーナメントと同じ8人参加の3分3ラウンド一日最大3試合形式のスラム(SLAM)トーナメント、ヘビー級とライト級の世界トーナメントにおいてのみ採用されるグランドスラム(GRAND SLAM)トーナメントがある。4人制トーナメントではリザーブファイトは1試合、スラム・トーナメントではリザーブファイトは2試合。グランドスラム・トーナメントでは16人参加の一日最大4試合で、最初の2ラウンドでどちらか一方の選手が優勢であれば3ラウンド目は行わずに勝敗が決する「ベスト・オブ・スリー」という判定システムを採用する(ようするに2ラウンド延長1ラウンド)。1回戦と準々決勝は2分3ラウンド、準決勝は3分3ラウンド、決勝戦のみベスト・オブ・スリーを採用せずに3分3ラウンド最大延長2ラウンド。全試合に2ノックダウンシステムが適用される。リザーブマッチは行わず、負傷者が出た場合は、その選手と直前に対戦して負けた選手が代わりに敗者復活となる。試合当日に急遽欠場者が出た時に備えてリザーバーの選手は用意される。

以下のルールはGLORY 8までは採用されていたが、GLORY 9開催の際にアメリカのボクシング・コミッションに認可されなかったため、GLORY 10以降は正式に廃止された

  • ラウンドごとの公開採点制度。
  • IT'S SHOWTIME買収後のGLORY 2からはIT'S SHOWTIMEで採用されていたジャッジ5人制を採用。
  • ダウンを奪われた選手の状態をみるために、如何なるダウンの場合にも8まではカウントし、例えフラッシュダウンをして即座に立ち上がっても必ず8までカウントを続ける『スタンディング8カウント制度』
  • 判定は多数決ではなく、全ジャッジの合計点で勝敗を決する

大会一覧

GLORY World Series

Road to GLORY

階級・王座

現王者

GLORYヘビー級世界トーナメント

GLORYミドル級世界トーナメント

GLORYライトヘビー級SLAM世界トーナメント

GLORYフェザー級SLAM世界トーナメント

GLORY GRAND SLAMヘビー級世界トーナメント

GLORY WORLD SERIESライト級トーナメント

GLORY世界ヘビー級王座

GLORY WORLD SERIESキックボクシングヘビー級トーナメント

GLORY WORLD SERIES MMAウェルター級トーナメント

脚注

外部リンク

  • GLORY公式サイト

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: GLORY (格闘技) by Wikipedia (Historical)


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