ダスティン・ポイエー(Dustin Poirier、1989年1月19日 - )は、アメリカ合衆国の男性総合格闘家。ルイジアナ州ラファイエット出身。アメリカン・トップチーム所属。元UFC世界ライト級暫定王者。UFC世界ライト級ランキング4位。ダスティン・ポワリエとも表記される。
フランス系ケイジャンの家系に生まれ、幼い頃からボクシングが好きであった事からボクシングやレスリングを経験し、総合格闘技にも興味を持つ。ノースサイド高校に入学するも、ストリートファイトなどのトラブルが絶えなかったため1年生時に中退している。その後、更生のために軍隊式のブートキャンプに送られている。
2009年にプロ総合格闘技デビュー。その後、ローカル団体で7戦全勝の戦績を残し、WECと契約を交わした。
2010年8月18日、WEC 50でダニー・カスティーリョと対戦し、0-3の判定負けを喫するも、11月のWEC 52ではザック・ミッケルライトにパウンドで1RTKO勝ち。その後、UFCがWECを統合することが発表されたため、UFCと契約した。
2011年1月1日、UFC初参戦となったUFC 125で、当初はUFC世界フェザー級王者ジョゼ・アルドに挑戦する予定であったジョシュ・グリスピと対戦し、3-0の判定勝ち。なお、この試合からフェザー級に転向した。
2012年2月4日、UFC 143でマックス・ホロウェイと対戦し、マウントポジションからの腕ひしぎ三角固めで1R一本勝ち。サブミッション・オブ・ザ・ナイトを受賞し、UFC4連勝となった。
2012年4月5日、UFC on Fuel TV 3のメインイベントでジョン・チャンソンと対戦し、4Rにダースチョークで一本負け。敗れはしたものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。また、この試合はESPN、SHERDOGなど各総合格闘技老舗サイトのファイト・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
この試合後に練習拠点をアメリカン・トップチームに移した。
2013年2月16日、UFC on Fuel TV 7でフェザー級ランキング6位のカブ・スワンソンと対戦し、0-3の判定負け。
2013年8月31日、UFC 164でフェザー級ランキング10位のエリック・コクと対戦し、3-0の判定勝ち。
2014年4月16日、UFC Fight Night: Bisping vs. Kennedyでアキラ・コラサニと対戦し、スタンドパンチ連打で2RTKO勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2014年9月27日、UFC 178でフェザー級ランキング9位のコナー・マクレガーと対戦し、左フックでダウンを奪われ、パウンドで1RTKO負け。
2015年4月4日、ライト級復帰初戦となったUFC Fight Night: Mendes vs. Lamasでディエゴ・フェレイラと対戦し、パウンドで1RKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2015年6月6日、UFC Fight Night: Boetsch vs. Hendersonでヤンシー・メデイロスと対戦し、スタンドパンチ連打で1RTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。メデイロスの体重超過により72.3 kg契約で行なわれた。
2016年6月4日、UFC 199でライト級ランキング13位のボビー・グリーンと対戦し、左フックでダウンを奪い、パウンドで1RKO勝ち。
2016年9月17日、UFC Fight Night: Poirier vs. Johnsonでライト級ランキング10位のマイケル・ジョンソンと対戦し、カウンターの左ストレートでダウンを奪われ、パウンドで1RKO負け。
2017年2月11日、UFC 208でジム・ミラーと対戦。ローキックを効かされたものの、スタンドの攻防で優勢に立って2-0の判定勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2017年5月13日、UFC 211でライト級ランキング3位のエディ・アルバレスと対戦し、2Rに手をついた状態のポイエーの頭部にアルバレスの膝蹴りが入り、レフェリーが膝蹴りは故意に放たれたものでは無いと判断したため、無効試合となった。試合後のインタビューで、謝罪したアルバレスにブーイングを浴びせる観客に向かって「彼にブーイングするな!彼はチャンピオンであり、世界中のどんな場所でも戦ってきた!彼には尊敬の念以外何も無い!彼は戦士だ!」とアルバレスに敬意を表すように訴えた。
2017年11月11日、UFC Fight Night: Poirier vs. Pettisでライト級ランキング13位の元UFC世界ライト級王者アンソニー・ペティスと対戦。グラウンドの攻防で互角の展開となり、3Rにバックマウントから反転した際にペティスが肋骨を負傷しタップアウト勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2018年4月14日、UFC on FOX 29でライト級ランキング6位のジャスティン・ゲイジーと対戦。序盤から激しい打撃戦を繰り広げ、4Rにローキックに合わせたカウンターの左ストレートでゲイジーをぐらつかせ、追い討ちのスタンドパンチ連打でTKO勝ち。2試合連続のファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2018年7月28日、UFC on FOX 30でライト級ランキング3位のエディ・アルバレスと再戦。2Rにアルバレスが反則である垂直方向の肘打ちをポイエーの肩へ放ってしまい試合が一時中断したものの、その直後にスタンドパンチ連打でTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した。試合後のインタビューでは、UFC世界ライト級王者ハビブ・ヌルマゴメドフに対戦をアピールした。
2018年10月9日、UFC 230でネイト・ディアスと対戦する予定であったが、ポイエーの負傷欠場によりキャンセルとなった。
2019年4月13日、UFC 236のUFC世界ライト級暫定王座決定戦で1階級下のUFC世界フェザー級王者マックス・ホロウェイと5年ぶりに再戦。序盤からパンチの連打でホロウェイにダメージを与え、3-0(49-46、49-46、49-46)の5R判定勝ち。暫定王座獲得に成功し、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2019年9月7日、UFC 242のUFC世界ライト級王座統一戦で正規王者のハビブ・ヌルマゴメドフと対戦。1Rからグラウンドで圧倒され、3Rにヌルマゴメドフのタックルに合わせギロチンチョークを極めかける場面を作ったものの、外された直後にリアネイキドチョークで一本負け。王座統一に失敗するとともに暫定王座から陥落した。
2020年6月27日、UFC on ESPN: Poirier vs. Hookerでライト級ランキング5位のダン・フッカーと対戦し、攻守が激しく入れ替わる死闘の末に3-0の5R判定勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。また、この試合は2020年のUFCファイト・オブ・ザ・イヤーの候補にノミネートされた。
2021年1月24日、UFC 257でライト級ランキング4位の元UFC世界二階級制覇王者コナー・マクレガーと約6年ぶりに再戦。序盤から左カーフキックを効かせ、2R中盤にスタンドパンチ連打でマクレガーを怯ませたところに右フックでダウン奪いパウンドでTKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞し、リベンジに成功した。この試合でポイエーはPPVボーナスやスポンサー料を含めないファイトマネーのみで100万ドル(約1億380万円)を稼いだ。
2021年7月10日、UFC 264でライト級ランキング5位の元UFC世界二階級制覇王者コナー・マクレガーとラバーマッチを行う。序盤にテイクダウンを奪いパウンドと肘打ちで攻め立て、1R終盤に左ストレートを放ったマクレガーが左足を捻り、1R終了時に脛骨の骨折によるドクターストップでTKO勝ち。マクレガーとの通算戦績を2勝1敗とした。
2021年12月11日、UFC 269のUFC世界ライト級タイトルマッチで王者チャールズ・オリベイラに挑戦。1Rに右フックでダウンを奪うも、グラウンドで劣勢に立たされ、3R序盤にリアネイキドチョークで一本負け。王座獲得に失敗した。
2022年11月12日、UFC 281でライト級ランキング5位の元Bellator世界ライト級王者マイケル・チャンドラーと対戦し、リアネイキドチョークで3R一本勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2023年7月29日、UFC 291でライト級ランキング3位の元UFC世界ライト級暫定王者ジャスティン・ゲイジーと約5年ぶりに再戦し、右ハイキックで2RKO負け。リベンジを許した。この試合はUFC 244のホルヘ・マスヴィダル vs. ネイト・ディアス以来となるBMFベルト(Baddest Mother Fuckerの略。最高にイカしたやつの意)が懸けられた。
2024年3月9日、UFC 299でライト級ランキング12位のブノワ・サン=デニと対戦。サン=デニのプレッシャーに苦戦したものの、2Rに左ストレートを効かせ、直後に右フックでダウンを奪いパウンドでKO勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
2024年6月1日、UFC 302のUFC世界ライト級タイトルマッチで王者イスラム・マカチェフに挑戦。スタンドで一進一退の攻防を繰り広げたものの、5Rにテイクダウンを奪われダースチョークで一本負け。王座獲得に失敗したものの、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。
スタンドは、左右のロングフックを一発ヒットさせてからラッシュを畳み掛けるスタイルを得意としている。また、パンチ単発の威力も高く、サウスポースタンスから繰り出される左ストレートと左フックは、致命的なダメージを与えることができる。相手の顔面とボディーにパンチを的確に打ち分け、パンチのコンビネーションの中にキックを織り混ぜるなどのクレバーさも兼ね備えている。スタンドの打撃だけでなく、寝技でもハイレベルのテクニックを持つ。
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