白井 弓子 (しらい ゆみこ、1967年3月15日 - )は、日本の女性漫画家。
略歴
愛媛県出身。京都市立芸術大学美術学部油画専攻卒業。
同人誌として発表していた『天顕祭』が2007年に第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で奨励賞を受賞し、2008年にサンクチュアリ・パブリッシングより商業誌として出版される。
2009年からは、『月刊IKKI』(小学館)で『WOMBS(ウームズ)』を連載開始するが、同誌2010年12月号での第16話掲載を最後に連載を終了し、描き下ろしの形式へ移行する。2010年には、『WOMBS(ウームズ)』が第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品となる。
2013年から2015年にかけて『月刊アクション』(双葉社)で『ラフナス』を連載し、2015年の第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品に選定された。
2016年から2017年まで『ミステリーボニータ』(秋田書店)にて『機械仕掛けの神話』シリーズの読み切り作品を不定期で連載。同作は『Champion タップ!』(同社)にアンコール掲載後に新作発表。一連の作品は『イワとニキの新婚旅行』として単行本化された。
2016年12月に『WOMBS(ウームズ)』が第37回日本SF大賞の最終候補作に選出され、2017年2月の選考会で大賞となった。
2017年4月21日の第37回日本SF大賞贈賞式に先立ち開催された総会で推薦を受け、日本SF作家クラブの会員となった。
『ミステリーボニータ』2018年5月号より近未来の大阪を舞台にした大阪伝奇クライシス『O(オー) 環状結界都市』を開始するが、判読性の悪さから、2018年11月号掲載の「episode 6」よりタイトルを『大阪環状結界都市』に変更し、2019年9月号に完結した。
2020年8月21日に『WOMBS(ウームズ)』の前日譚『WOMBS CRADLE』の連載が双葉社のwebアクションにて開始された。
人物
高校時代の美術部でのあだ名は『ドム』だった。当時の美術の恩師からは、今でも『ドム』と呼ばれている。
安彦良和『アリオン』、萩尾望都、大島弓子、萩岩睦美などに影響を受けた。
漫画を描く際、下書きより後の工程は、PCで行う。使用するソフトウェアは、『Painter』と『Photoshop』(2009年当時)。また、Twitterにて「私はコミスタ挫折組」と発言している(2010年当時)。2012年ごろからは『CLIP STUDIO PAINT』を使用しており、2013年には『第2回 CLIP STUDIO PAINT イメージングプラグイン開発コンテスト』の審査員を務めた。
サークル『メタ・パラダイム』で同人活動を行っている。『コミティア』、『関西コミティア』、『そうさく畑』などオリジナル作品の同人誌即売会に参加している。
受賞歴
2007年 - 『天顕祭』により第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門奨励賞受賞。
2010年 - 『WOMBS(ウームズ)』が第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品に選定。
2015年 - 『ラフナス』が第19回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品に選定。
2017年 - 『WOMBS(ウームズ)』により第37回日本SF大賞大賞受賞。
2017年 - 第37回日本SF大賞大賞受賞に伴い愛顔のえひめ文化・スポーツ賞受賞。
作品リスト
書籍
『天顕祭』(サンクチュアリ・パブリッシング、2008年7月30日、ISBN 978-4-86113-921-5)
『TENKEN』(サンクチュアリ・パブリッシング、2010年11月25日、 ISBN 978-4-86113-758-7、同社海外出版事業関連会社「ONE PEACE BOOKS」により発行された英語版「天顕祭」の国内販売版)
『WOMBS(ウームズ)』小学館〈IKKI COMIX〉、全5巻
2010年2月3日、 ISBN 978-4-09-188494-7
2011年2月2日、 ISBN 978-4-09-188539-5
2012年5月2日、 ISBN 978-4-09-188583-8
2013年7月3日、 ISBN 978-4-09-188626-2
2016年1月29日、 ISBN 978-4-09-188687-3
『白井弓子初期短篇集』小学館〈IKKI COMIX〉、2010年7月13日、 ISBN 978-4-09-179107-8
『ラフナス』双葉社〈アクションコミックス〉、全2巻
2014年8月9日発売、 ISBN 978-4-575-84466-5
2015年3月10日発売、 ISBN 978-4-575-84589-1
『イワとニキの新婚旅行』秋田書店〈ボニータコミックス〉、2017年8月16日発売、 ISBN 978-4-253-26068-8
『大阪環状結界都市』秋田書店〈ボニータコミックス〉、全3巻
2018年10月16日発売、 ISBN 978-4-253-26431-0
2019年4月16日発売、 ISBN 978-4-253-26432-7
2019年10月16日発売、 ISBN 978-4-253-26433-4
『WOMBS CRADLE』双葉社〈アクションコミックス〉、全2巻
上 2021年9月16日発売、 ISBN 978-4-575-44005-8
下 2021年9月16日発売、 ISBN 978-4-575-44006-5
アンソロジー
コミック☆星新一 親しげな悪魔 (秋田書店、2012年8月30日、 ISBN 978-4-253-10463-0、星新一原作のオムニバス作品。白井弓子は『ひとつの装置』を作画。)
イラスト担当作品
いとしのドリー(岩崎書店、2003年2月14日、 ISBN 978-4-265-04153-4、風野潮による児童文学作品)
平成うわさの怪談5 地獄からもどった黒ねこ(岩崎書店、2003年3月10日、 ISBN 4-265-04755-6、児童向け怪談作品集。白井弓子は漫画作品『トイレの顔』および表紙を除くイラストを担当。)
狐笛のかなた(理論社、2003年11月、 ISBN 978-4-652-07734-4、上橋菜穂子によるファンタジー作品)
脚注
外部リンク
白井弓子 (YumikoShiraiComic) - Facebook
白井弓子 (yumish) - note
白井弓子 (@yumish) - X(旧Twitter)
弓工房 - 本人サイト
Yumiko Shirai's portfolio - ポートフォリオサイト
メタ・パラダイム[1] . Source: