化成品分類番号(かせいひんぶんるいばんごう)とは日本国有鉄道(国鉄)が1979年(昭和54年)10月に制定した積荷の性質(化成品 = 化学物質)を簡潔に表す記号番号である。
戦後の鉱工業、とりわけ化学工業の発達に伴い、タンク車を中心に私有貨車の形式が多くなり、それに伴い専用種別の積荷の種類が多くなってきたが、化学物質を中心に一般的でない積荷名称も増えてきたため、仮に事故が発生した際、適切な処置を取るためには専門的知識が必要となり始めた。積荷名称の中には商品名ですらあるものも存在したため、専門的知識の幅が広くなり迅速な緊急時の対応が難しくなってきた。
このため、全ての専用種別に対して簡潔に性質を現す標記として、化成品分類番号が1979年(昭和54年)10月に制定された。1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)でも引き続き使用している。またタンク車以外の貨車やタンクコンテナ、私有コンテナ化された鉄道輸送対応のISOコンテナにも表記が行われている。
なお近年、化成品分類番号が変更されたものも一部存在する。(例としてメタノールは毒性を考慮して「燃31」から「燃毒36」に変更されている)
標記記号番号は以下のように制定された。
「化成品分類略号+化成品分類番号10位(化成品の分類)+化成品分類番号1位(化成品の性質)」
(化成品分類略号は複数が組み合わされて使用することもある。また化成品分類略号はなく化成品分類番号10位+化成品分類番号1位のみの場合もある。)
主な品名に対する化成品分類番号と標記された貨車・コンテナを下記に示す。
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