『桑田佳祐の音楽寅さん 〜MUSIC TIGER〜』(くわたけいすけのおんがくとらさん ミュージックタイガー)は、2000年 - 2001年、2009年にフジテレビ系列でレギュラー放送されていた音楽バラエティ番組。サザンオールスターズのバンドマスターである桑田佳祐の冠番組。
なお、2003年、2006年、2012年には特別番組として放送された。
レギュラー出演者は桑田とユースケ・サンタマリアの2名のみである。それ以外の出演者はゲスト扱いとなり、流動的に変化している。当初テレビ情報誌などでは「桑田がホストを務め、毎回ゲストを呼ぶトークバラエティ」などと告知がされていたが、実際は固定されたテーマは無く、ライブ演奏が中心の回やスタジオコントが中心の回、シナリオに沿ったドラマ仕立ての企画が中心の回、ロケーション撮影が中心の回、レコーディング風景にスポットを当てた回であったりと様々で、桑田の「目立ちたがり屋の芸人」としての側面が垣間見えるものであった。番組内ではコントめいたやり取りや適当で的外れな発言をしたり、下ネタや内輪受けのような構成もあったが、1回の平均視聴率は9%から10%と好調であった。一方、演出や番組内で発した冗談が時折誤解や批判を生んだこともあった。
2000年10月6日に第1期のレギュラー放送が開始され、2001年3月30日まで25回(全24回+1回という扱い)が放送された。桑田が本業であるミュージシャン活動に差し支えのない範囲で番組を継続するのは「半年間が限界」との意向から、放送回数が全24回(2クール)と決められた上で、オープニングでは毎週「STAGE ○○(累積放送回数)/24(全放送回数)」と残りの放送回数が告知されるという、バラエティー番組としては珍しい形を取った。また、ユースケに関してはスケジュールの都合で出演時間が少なくなった回が存在している。2009年4月20日からは番組タイトルや出演者も同じく第2期の放送が開始された。今期も9月までの半年間限定で放送が行われた。この他、レギュラー放送を行っていない期間もサザンオールスターズと桑田自身の活動に平行する形で、2003年、2006年、2012年に単発のスペシャル番組が放送された。
日産自動車の一社提供。提供読みの台詞は「MUSIC TIGERは、日産自動車の提供でお送りします(しました)」で、ナレーターの垂木勉が行っていた。
ある一室での番組の企画会議シーンから開始する。桑田は番組初回の収録からいきなり遅刻をしたユースケが不在の中、しきりに「(親交のある)ウッチャンナンチャンとやりたかった」と比較をし、冗談交じりに苦言を呈した。この会議では「吉永小百合との王様ゲーム」などのアイデアが出るが、結果的に会議の大半に参加していない途中合流したユースケが発案の「桑田によるアコースティック・ギター弾き語りの『渋谷ハチ公前ゲリラライブ』」を行うことになった。
当初は1曲のみの披露という予定だったが、観客からおひねり(千円札)を渡された桑田の"悪ノリ"によって、即興で演奏曲が追加される。しかし、3曲目の「勝手にシンドバッド」を演奏開始した時点で観客がヒートアップしたため、危険と判断したユースケが止めに入るが、それによって騒ぎが更に拡大し、最終的にロケバスに戻る形で企画は強制終了している。
10月13日の放送では、長らくテレビで「放送禁止」とされてきた「ヨイトマケの唄」をスタジオライブ形式で披露した。バンドメンバーは、桑田(ボーカル)、小倉博和(ギター)、琢磨仁(ベース)、山本拓夫(ハーモニカ)、鎌田清(ドラムス)、片山敦夫(キーボード)、今野多久郎(パーカッション)。
それまで使われていた番組オープニングテーマ「Brain Sugar」(シルバー・ジンジャー5)を「桑田が作っていない」と知ったユースケは「じゃあ(テーマソングを)作ろう!」と意気込み、サザンオールスターズもレコーディングで使用する青山ビクタースタジオの「401スタジオ」を押さえ(たという名目で)、桑田をそこに軟禁し、曲作りの開始から9時間後にQFRONTのビジョンで行われる「テーマソング初披露」までに曲を作成するように命じる。
曲のタイトルは番組のサブタイトルと同じ「MUSIC TIGER」。普段は原由子やサポートメンバーを頼りながら楽曲制作やレコーディングが行われることが多いが、本楽曲では楽器は全て(レコーディングエンジニアとマニピュレーター以外)桑田が担当し、ユースケも「合いの手」として参加。1曲通して全ての楽器のクレジットに記載されるのは、サザンオールスターズと桑田の全名義で初である。初披露の際には、レコーディング後に飲酒をした桑田が泥酔状態で登場。弾き語りで「匂艶 THE NIGHT CLUB」も披露された。
当該楽曲は桑田のシングル『波乗りジョニー』のカップリング曲として収録。初披露版とは一部構成が異なっている(サビが2回から1回に省略)。
同年の8月に茅ヶ崎市で開催したサザンオールスターズのコンサート「サザンオールスターズ 茅ヶ崎ライブ」にゲスト出演した、格闘家・小川直也への応援歌(「PRIDEの唄 〜茅ヶ崎はありがとう〜」)を作成する企画。1週目は主に制作風景を、2週目は10月31日に大阪城ホールで行われた「PRIDE.11」佐竹雅昭戦の試合前に楽曲を披露した模様を放送。
桑田は普段はメロディやリフを先行して作るパターンが多いが、今回は詞から先に作成する「詞先」の方法を取り、仮詞の作成時にはユースケと企画構成のおちまさとがディスカッション形式で参加した。また、演奏の際にキーボードを用いることも検討され、ステージに上がる直前まで熟慮を重ねたものの、最終的にアコースティック・ギターの弾き語りで披露された。
この回以降、ユースケは桑田を「桑っちょ」と呼ぶようになった。
当該楽曲は桑田のシングル『波乗りジョニー』カップリングに収録(ライブ音源)。
桑田が選んだ文部省唱歌に邦・洋楽のフレーズを組み合わせ、オリジナルの曲を作成するという企画。スタジオが中心の企画はこれが初となる。ユースケは番組の司会進行役としてのみで出演し、曲中には一切登場していない。
桑田とユースケの2人が、同時期に発売されたベストアルバム『バラッド3 〜the album of LOVE〜』のキャンペーンを行う企画。行われたのは桑田の出身地、茅ヶ崎市で、移動は全て自転車、キャンペーンで回る場所は全てダイクマ茅ヶ崎店・CHIYAMAなどの桑田ゆかりの場所であり、局所的ながら精力的なキャンペーンを展開した。
桑田の音楽性に多大な影響を及ぼしたジョン・レノンの命日に放送された企画。バーのマスターに扮したユースケが客の桑田扮する「東芝EMI夫(ひがししばえみお)」に様々なリクエストをし、ジョンやビートルズの楽曲をギター一本の弾き語りで歌うというもので、曲披露の際にその曲にまつわる自身の思い出や、当時のジョンのバックグラウンドの解説などを語った。
1週目のラストには「平和を我等に(Give Peace a Chance)」をベースに作られた「Give CARP a Chance 広島カープにもチャンスを下さい!! 広島カープにもチャンスを下さい…」を披露。ゲストには松田弘、YUKI、徳光和夫、爆笑問題、山本圭壱、鈴木国博が出演した。当初「読売ジャイアンツの応援歌を歌う」と聞いていた徳光は、巨人やその付近を揶揄する内容の歌詞に対して猛抗議をした。曲が終わった直後に徳光が「なんだこれは! 歌詞がおかしいよ!」と発言すると、桑田は「どうもすいません」と謝罪した。なお、徳光のほかにも松田弘や田中裕二も巨人ファンであるが、抗議はしていなかった。
2週目のラストの「イマジン」の際のバンドメンバーは、桑田(ボーカル、ピアノ)、琢磨仁(ベース)、鎌田清(ドラムス)、小泉ストリングス(ストリングス)。
ユースケが生まれた1970年代に発表され、桑田が最も衝撃を受けたフォークソングの数々を披露するという企画。ライブ形式で披露され、途中には70年代の出来事のダイジェストが差し込まれた。
サザンオールスターズがバンドとして番組に初登場し、2000年に発表したシングル曲「TSUNAMI」「HOTEL PACIFIC」「この青い空、みどり 〜BLUE IN GREEN〜」の3曲を披露。
合間にはミニコント形式で、「賞金1000万」をかけた『サザンオールスターズ一番頭がいいのは誰だ?選手権』を開催。ジャンル別に出題されるクイズに正解して最もポイントを多く稼いだ人間が優勝となる。最終的に松田弘が優勝し、賞金1000万トルコリラが贈られた。
番組のラストには「私の世紀末カルテ 〜20世紀へのメッセージ〜」を桑田の弾き語りで披露。「私の世紀末カルテ」の歌詞を新たに改変したもので、このバージョンは同年に行われたカウントダウンライブ『ゴン太君のつどい』でも演奏されている。
[演奏曲]
[メンバー] [Piano:島健、Violin:金原千恵子、Violin:今野均(vl)、Viola:徳高真奈美、Cello:笠原あやの、Sax:包国充、Chorus:清水美恵・安奈陽子]
桑田のファンであり、携帯の着メロが「真夏の果実」だという沢口靖子と鎌倉で疑似デートをするという企画。建長寺、銭洗弁財天宇賀福神社、くずきり みのわ、高徳院、長谷寺、宮代商店、逗子ボウル、由比ヶ浜を訪れた。
「真夏の果実」を歌い上げた直後に沢口の携帯が鳴ったが、着メロが桑田にとってアミューズの後輩にあたる福山雅治の「桜坂」になっており、桑田が「福山好きなの?」と尋ねると、「えぇ」とあっさり答えその場を立ち去られるというオチで締めくくられた。
桑田が以前より熱望していた「網走刑務所での慰問ライブ」の模様を放送したもの。ライブの開始前には刑務所長の厚意によりユースケと共に刑務所内を見学し、実際に受刑者が利用している施設に触れた。見学後に2人が控え室へ戻ると、そこに警備員に扮した小倉博和の姿があり、そのままライブへ参加することとなった。
ライブ後には地元の海鮮市場を訪れ、店長の計らいで蟹を食べ、そのお礼として知床半島をバックに「知床旅情」を披露。
楽曲合体企画の第2弾。「文部省唱歌〜」(STAGE 7) は桑田がメインであったが、今回はゲストとのコラボレーションが主体である。
この回の収録日は2月26日で、桑田の45回目の誕生日を記念して行われた企画である。以前より桑田が著書などで「好きなんです」と述べていた京都でロケを敢行した。
ユースケは冒頭部分のみ出演し、ドラマ「ロケット・ボーイ」の撮影のため欠席する旨が伝えられた。
Mr.Childrenの桜井和寿と自称「三冠王者」の桑田が、格闘技「PRIDE」を模したカラオケ対決を行う企画。実況は実際のプロレス中継を担当していたほか、サザンオールスターズのライブでもメンバー登場時のリングアナウンサーを担当するなど、桑田と縁の深い辻よしなりが担当。また、サザンオールスターズのファンとして知られる格闘家の角田信朗が「レフェリー」として出演しているが、審査基準となるのはカラオケの点数である。
桑田側のセコンドはユースケ、桜井側のセコンドは同じくMr.Childereの鈴木英哉。鈴木はマイクパフォーマンスの際に『TSUNAMI』のシングルCDを床に叩き付けて足で踏んだり、桑田の歌唱中にプロレスさながら「乱入」して歌唱を妨害したりと、ヒールとしての役回りを演じた。対する桑田も、桜井の歌唱中に邪魔を入れるなどの行為を働いている。
試合後、ユースケの発案で1995年に桑田佳祐&Mr.Childrenとして発表した「奇跡の地球」をデュエット。また、桑田・桜井の2人がアコースティック・ギターの弾き語りで「鉄腕アトム」を演奏するが、本編では未公開(エンディングの提供パートバックで一部が流された)。
ラストには桜井が勝利者インタビューに答えている最中、桑田が消火器を噴射しながら乱入し「リベンジ」を誓うが、ユースケに「今日で終わりなんすよ、音楽寅さん」と言われ落胆。リベンジは幻となり『ドリフ大爆笑』のオチの効果音を桑田とユースケの二人で口真似してオチをつけている。ちなみにこの回のエンド5秒ではPLUS ONEの告知がなされている。
ある映画館に来た桑田とユースケが、スクリーンに上映されるこれまでの企画を振り返る総集編。上映の終了後に桑田がユースケを銃殺し(ただし経緯は描かれておらず、「ユースケを襲った謎の死」といったナレーションもなされている)、死体をドラム缶に入れリヤカーで海まで運搬して遺棄するというコントで締められた。エンディングは桑田の生歌による「Ya Ya (あの時代を忘れない)」。後述の「とりあえず4回だけ帰ってきた桑田佳祐の音楽寅さん」ではこのコントのその後から始まり、桑田が繋がるはずのないユースケの携帯に電話をかけると、当のユースケは生存していたという趣旨の描写がなされた。
ちなみにこの回のエンド5秒では桑田が前述のカラオケPRIDE対決のリングで「また帰ってくるから!!」と叫んだシーンが使用された。
半年限定での復帰放送である。2006年放送の「夏の思い出SP」からハイビジョン制作となったことに伴い、アナログ放送ではレターボックスで放送となった。レギュラー再開前の予告編では、前番組『あいのり』のラブワゴンから桑田が無理やり降ろされ、ユースケにフジテレビ本社玄関へ連れ去られる模様であり、桑田は「『あいのり』でいいじゃねぇかよ」とぼやきながら連れ去られていた。後半はユースケがドラマ「救命病棟24時」に出演のため出番が少なくなっている。
エイプリルフールにちなみ、ドッキリ企画としてオープニングから『桑田佳祐追悼特別番組』が放送され、司会として佐々木恭子アナウンサー、ゲストとしてユースケと岸谷五朗が出演。番組の最中に虎の着ぐるみを着た桑田が登場するが、着ぐるみが佐々木・ユースケ・岸谷に見えていないという設定で番組が進むため、スケッチブックに「はすい(破水)してます」と書いてカメラに出し、その後乳児(の人形)を足元から取り出してみたり、尻尾を股間に挟みそれを用いて自慰を連想される行動を取るなど、好き勝手な行動を連発した。
ユースケによれば、「これは『リニューアル』として一度桑田佳祐に死んでもらい、『新生桑田佳祐』として生まれ変わってもらおうという意図(生前葬)があった」とのこと。追悼特番の終了後、スタジオライブ形式で桑田のライブがスタート。このライブではアンコールを除きサザンオールスターズおよびソロの曲は一切演奏せず、主にアメリカンロックが披露された。また、曲の合間のMCではこのライブを「佐々木アナご着床・分娩記念ライブ」だと発言したりと、こちらでも好き勝手な言動を繰り返した。
前述のオープニングの影響もあり、この企画はネット上で様々な反響を呼んだ。また、「フジテレビ史上第2位」とされるほどの量の苦情の電話も殺到し、これが原因で恭子アナの兄・佐々木将プロデューサーは髪が白髪になるほどのストレスになった事がDVD版で言及された。視聴率は9.8%。
放送では1.、2.、3.、4.を放送。
放送当日、『笑っていいとも!』の「テレフォンショッキング」に生出演し「今夜の『音楽寅さん』で新オープニングを発表する」と発言した、というユースケ。ユースケは困惑する桑田に「今までのテーマ曲じゃ、リニューアルした意味がないよ。桑っちょの新曲、生放送で発表しよう」と提案し、中山家代々の「あいなめ」の春画を桑田に見せ、新曲のテーマとした。
桑田とユースケは、曲作りの為浅草六区へ。くじら料理店「捕鯨船」、ストリップ劇場「浅草ロック座」を巡り、浅草太鼓を堪能した桑田は、早速ビクタースタジオ(401スタジオ)で曲作りを開始。曲作りの模様はドキュメントタッチで放送された。今回は「MUSIC TIGER」のような「一人バンド形式」ではなく、バックバンドも従えたものになっている。この曲はシングル『君にサヨナラを』のカップリングとして収録。
なお、ユースケは実際には「テレフォンショッキング」で番組宣伝を行ったのみであり、レコーディング自体も2009年3月に行われている。視聴率は9.4%。
この回の生放送パートから番組タイトルロゴの右上に「あいなめ」の文字が付け加えられた。書体は「あいのり」のタイトルロゴに似せたものを使用している。
ビートルズのアルバム『アビイ・ロード』に収録された楽曲に日本語の空耳歌詞を当てて、メドレー形式で演奏するという企画。歌詞は2009年当時の日本の政治・経済を桑田なりのユーモアを交えて風刺したものとなっている。アルバム名は『アベー・ロード』。また、DVDでは権利上の問題により収録されておらず、『100ページブックレット「音楽寅の巻」』に歌詞が収録された。
「The End」の次曲「Her Majesty」については演奏されていないが、「次年度」終了後にさりげなくSEとして流されている。また、最後はユースケの「日本を支える先生方、これからも頑張ってください」という発言で締められた。
放送日の前日が母の日であったことから、「母親」にまつわる楽曲を各地で披露。前半はフジテレビの社員食堂でスタッフの母親が同席し、弾き語りのライブを開催。後半は新宿・歌舞伎町のニューハーフショーパブ「黒鳥の湖」にて数十人のニューハーフとともにライブを開催、終盤にはユースケの母親も登場した。
なお、冒頭ではフジテレビ社員食堂で桑田が店員に注文をしようとしている所にユースケがやって来るというシチュエーションで始まっており、その中で桑田が徳島丼と発したことが一部で反響を呼んだ。また、桑田はロビーを歩いていた平井理央(当時フジテレビアナウンサー)の姿を目撃して、平井のことを『マンピーのG☆すぽると!』と呼んでいた。
この回でオープニングのタイトルバックが初めて公開された。
「ラーメン屋なのにラーメンは二の次で、フォークソングだけが売り」のラーメン店・フォーク軒を舞台に、店主(桑田)が客らとの会話から強引にフレーズを抜き出し、フォークソングを歌いだす、という内容のコント。DVD版では、強引に抜き出した言葉の一部が権利上の問題でカットされた代わりに、本放送で一部放送できなかった下ネタがそのまま使用されている。
「※」はコント内で歌った楽曲、それ以外はスタジオライブ。
桑田ソロやサザンの楽曲のアンプラグドアレンジによるライブと、桑田とユースケによるサスペンス風のドラマを織り交ぜた編成。演奏時は普段と異なり、曲名・歌詞テロップは番組中に一切表示されなかった。スタッフによると、ドラマ部分の編集と加工に時間がかかり、編集する時間がなかったためにこうした演出を行ったとのことであり、桑田はこれについて「新しいね」と感想を述べている。この企画を行った理由としては桑田がスタッフに「悪役をやってみたい」と持ち掛けたことが影響している。そのため、「電気代を節約するためにアンプラグドライブを行う」「殺人の動機はユースケとギャラの取り分でもめたため」など普段の桑田のキャラクターとはかけ離れた設定になっている。この回ではレギュラー第2期としては珍しく下ネタがほとんどなかった。桑田はこのドラマに合わせいくつか伏線となる服装・言動・行動をライブ中にしている。
無印は桑田ソロ、○はサザンオールスターズの楽曲。
桑田が茅ヶ崎ならぬ「尼崎」出身とあからさまに嘘をつき、地元大阪にユースケを案内し、現地の人に対して初対面であるにも関わらずどこへ行っても親戚付き合いのような振る舞いをするという内容。15日分では、大阪城ホールにて行われたFM802の記念コンサート「RADIO MAGIC」へのサプライズ出演の模様も放送された。
ちなみに8日放送分ではユースケがビリケン像を前にして、アンジーの「夜の行進」を歌っており、桑田はツボにはまったのか何度かユースケにそれを歌うよう要求した。
桑田の母校である鎌倉学園高等学校とその近辺を訪問するという企画。合間には、NHKのドキュメンタリー番組であるプロジェクトX〜挑戦者たち〜を忠実に模した、桑田の高校時代の失恋を再現したドラマがはさまれており、ユースケが高校時代の桑田役で出演し「友人とふざけあっていて砂浜に顔だけ出して埋められ、そこに潮が満ちてきて波を頭までかぶる」というシーンを熱演した。実際には桑田は高校時代にこうした経験をしておらず、フィクションであった。
この回で桑田はリムジン(レンタル)に乗って、普段のキャラクターとかけ離れた典型的な成金スーパースター然とした衣装で登場しており、観光客からは「あんな感じになっちゃったんだ」と誤解され、それを聞いた桑田が落胆したことがDVD版で語られている。
寅さんが選んだ21世紀(実際には2000年代)のベストソング20曲を、『COUNT DOWN TV』を模したアニメーションに乗せてカウントダウン形式で発表。5位から1位まではバンドによる生演奏で、6位以降はUGAによるカラオケ音源に合わせた桑田(とユースケ)の歌唱をダイジェストで放送。桑田(10位・11位のみユースケ)がアーティストや曲にちなんだコスプレを身に着けて歌唱を行っている。なお、この回で10位の「マツケンサンバII」を歌った際、ユースケはメイク時間に2時間を費やしたにも関わらず、出演時間は18秒だった。
桑田は収録当日に風邪を引いており、あまり元気がなかったが、先に収録を終えていたユースケの歌唱シーンの映像を見せられたことがきっかけで「私もこれぐらいやらなきゃ駄目って事ですね?」と述べ、奮起したことがDVD版で語られている。
「音楽寅さん」の企画会議において、「夢をテーマにした企画」が持ち上がる。そこへ大泉洋(TEAM NACS)が現れ「夢をテーマにした曲」を桑田に依頼。そして収録当日、本番になっても現れない桑田に対し、桑田扮するAV好きの吉野チーフADに怒るユースケ扮する佐々木プロデューサー。そのころ桑田は、401スタジオにて曲作りに入っていた。桑田がいない中で始まるカメラリハーサルという設定のコントと、原由子を迎えて行われるレコーディングドキュメントが、交互に織り交ぜられた。
また、コントの途中では桑田扮する吉野チーフADが「すぽると!」本番前の平井理央と遭遇し、サインを求めペンと間違えてTENGAを出したり、Rioの写真が印刷されたTシャツにサインを書かせるといったシーンも存在した。
なお、一連の桑田・ユースケ・原が番組スタッフに扮したコントは、元ネタとなった吉野チーフAD本人が会議中に居眠りをした桑田を起こすという形(つまり夢オチ)で終了した。
最後はこのドキュメントで作成された原由子の新曲「夢をアリガトウ」が放送された。
7月20日は海の日であることにちなみ、この日サザンビーチちがさきにて海岸清掃のイベントに参加したファンを桑田の小・中学時代の同級生が経営する海の家「夏倶楽部」に招き、ライブを行う。ライブ実施日である20日には一部生放送で行われ、楽曲も披露された。冒頭では桑田とマネージャーの会話からはじまり、当日のニュースや後述するカツラのハプニングにも言及している。27日は「延長戦」と称し、20日に放送できなかった曲を中心に、桑田が海水浴に来た女性をナンパする、ウクレレやハマチを持って水着ギャルと共に船に乗り戯れる、同級生から手渡されたギャラは水着ギャルの生写真などといった内容のドキュメンタリー風のコントを織り交ぜて放送した。また、27日の回の冒頭はバーミヤンの店内で撮影された(また、桑田の隣に少女がいたが、これが「避暑地の鎮魂歌」につながるストーリーとなる)。
特記のない限り無印は桑田ソロ、○印はサザンオールスターズの楽曲。
「文学と音楽の時を越えた夢のコラボレーション」として、桑田が日本の文学作品を10作品選び、作中の詩や文に桑田自身が曲をつけてメドレー形式で演奏した。「汚れつちまつた悲しみに」はバンドアレンジとREPRISEのストリングスアレンジが披露された。「汚れつちまつた悲しみに(REPRISE)」のときには、それぞれの文豪に扮した桑田が登場している(また、インド人と労働者に扮したユースケも参加している)。「銀河鉄道の夜」では、作中の一節が朗読された。
冒頭と最後にはハリー・ポッターシリーズ風のコスプレをしたユースケが曲紹介を行い、エンディングでは何故か『戦場のメリークリスマス』の台詞を引用していた。
同年8月15日放送のFMラジオ「桑田佳祐のやさしい夜遊び」にて、18分ある同音源がノーカットでオンエアされ、シングル『君にサヨナラを』のカップリングとして収録される。また、2012年にはベストアルバム『I LOVE YOU -now & forever-』にも収録されている。
ユースケを軽井沢の別荘に招待した桑田。そこには老婦人とバーミヤンの店内にいた少女が……桑田の別荘で過ごす中、老婦人、桑田、テニスコートでスカッシュを楽しんでいた女性ペア、夜中に怪談大会をした浴衣のギャルなどから、ユースケに向け意味深な一言が次々に発せられる。更に桑田がユースケを墓地に連れて行き、一つの墓の前に立ちどまる。それはユースケの墓だった。ユースケは死んでもなおそれを受け入れなかったため、桑田が連れてきたのだ。老婦人とバーミヤンの少女もすでに1年前に死んでいたという。ラストシーンでは桑田の別荘になぜか見知らぬ男女が。物件の見学に来ていたのだ。桑田は止めようとしたが、なぜが自分の体が男女を突き抜けてしまう。桑田も死んでいたのだ……
「アンプラグドLIVE殺人事件 〜ドラマの中の二人〜」と同様にドラマ的な内容だったが、今回は歌詞テロップも通常通り表示された。
なお、テニスコートでスカッシュを楽しんでいた女性ペアついては、経験者を呼んだつもりが、誤って未経験者をキャスティングしてしまい、結果的にラリーにならず、意味不明なシーンになったことが語られている。
「寅光のオールナイトスッポンポン」と題し、DJ笑福亭寅光(桑田)がリスナーの悩みを歌で解決するという企画。アシスタントに本田朋子アナウンサー、ディレクター役にユースケが当てられた。悩みは某大物ミュージシャン(桑田)の言動に困惑しているという身内スタッフからのものがほとんどだった。また、笑福亭鶴光のオールナイトニッポンのパロディであるため、寅光の下ネタの矛先が幾度となく本田アナに向けられるが、あまりにもしつこいために本田アナに頭を殴られるに至った。
なお、この回の最後には「寅光がオススメする今週の一曲」と題し、桑田がプロデュースした原由子のシングル「夢をアリガトウ」が放送日の2日後(8月19日)に発売されることが告知された。
下戸でイケイケの先輩サラリーマン・中山ユースケ (ユースケ) に連れられて、とある銀座のバーにやって来た冴えないサラリーマン・只野寅 (桑田) 。只野がバーテンダーの小雪に恋に落ち、様々な妄想をしていく様子を、銀座・恋・酒にまつわる曲にのせて、ドラマ仕立てでおくるという企画。「車屋さん」の曲の最後にはダチョウ倶楽部の上島竜兵がふんどし姿で登場した。また、「Can't Take My Eyes Off You」の最後には小雪が登場し、赤い薔薇を捧げる桑田の頬にキスをするが、これは小雪のアドリブであり桑田も知らなかったため、驚きと恍惚が入り混じる表情を浮かべた。桑田は自身のラジオ番組「桑田佳祐のやさしい夜遊び」内でも「小雪と俺はもうつき合っている」と話すなど、本当に小雪を気に入っている様子で、あのキスは演出ではなく本当に小雪によるアドリブかどうかスタッフに確認したと話した。
8月30日に山中湖で開催されたライブイベント「SWEET LOVE SHOWER 2009」に「桑田佳祐 & SUPER MUSIC TIGERS」として参加したときの模様を放送。冒頭では桑田とユースケが老人に扮してアヒル型の船に乗りこのライブの思い出に浸る「2039年 山中湖」と題したミニコントを放送。視聴率8.8%。
特記のないものはサザンオールスターズの楽曲。
「日本版ウッドストック」を木場で開催する件につき実行委員会を開催。実行委員の背後には、不敵に笑う謎の人物が…。 政治とウッドストックの関連性を、政治家・ミュージシャン・音楽評論家にコスプレしてウッドストックが社会問題に対してどう向き合っていくのかを話し合う企画。2009年の衆議院選挙に合わせ、それに伴ったネタが披露された。実行委員は実在の人物の、本人寄せ(似)で構成されている。この企画では、桑田は1人5役を演じるため、収録が深夜まで及び、頭が混乱していたことがDVD版で語られている。視聴率は5.5%。
最終回らしい構成になっており、これまで放送された番組の足跡をダイジェストで放送した後に、撮り下ろしで下記2曲が披露された。番組の最後には、収録後の桑田とユースケがとあるレンタルビデオ屋の成人向けコーナーで偶然出くわしてしまい気まずい雰囲気になるという内容のコントがあった。視聴率は5.1%。
短期間の復活やスペシャル番組として放送された回。
サザンオールスターズの25周年記念番組である。この回では冒頭から随所で「桑田が緊急記者会見を行うが、本人はまだ会場に来ていない」というシチュエーションでのワイドショー風のコントが行われ、進行役に扮したユースケが「桑田さんが到着されるまで、こちらのVTRをご覧ください」と説明し、その間に後述のバー「南ちゃん」が舞台のコントのVTRを挟む形をとった。なお、記者会見のコントパートでは佐々木恭子(フジテレビアナウンサー)がリポーター役で出演していた。また、桑田が会場に来ないことへの不満を訴える記者役で前田忠明と東海林のり子も出演している。なお、ミニコントパートの放送中も「桑田佳祐 緊急記者会見! 今夜、本人自ら重大発表!!」といったテロップが画面上に表示されていた。
サザンファンのマスター(ユースケ)が営むバー「南ちゃん」に、10年間消息が不明だった先輩の自称加山雄三フリークで、サザンに関しては知らないそぶりをする“寅さん”(桑田)が現れ、ユースケがサザンの魅力を語っていき、寅さんにサザンの曲をリクエストすると、「たまたま知ってる」と言って歌い出すというミニコント形式である。
桑田(ボーカル・ウクレレ)以外の演奏メンバーは、原由子(キーボード・コーラス。マスターの妻)、小倉博和(ギター。工事現場で働く常連の流し)。ユースケもカウベル・ハーモニカ・タンブリンで一部に参加した。
建長寺で行われたサザンオールスターズのライブを放送した。放送では前述のバー「南ちゃん」のコントとつなげる形で、ユースケが閉店後の店を飛び出して鎌倉に向かい、「いざ、鎌倉!!」と叫んで和太鼓を叩くと、その音につられる形でたこ焼き職人に扮した桑田、専業主婦に扮した原由子、タクシー運転手に扮した松田弘、土木作業員に扮した関口和之、やり手社長に扮した野沢秀行、傘張り職人に扮した小倉博和が、それぞれの移動手段(桑田は馬、原は自転車、松田はタクシー、関口は原付バイク)で鎌倉に向かうコントが放送され、前述の記者会見の会場の壁が開く形でライブがスタートするという演出を行った。なお、野沢秀行は「鎌倉」を「キャバクラ」と聞き間違えてキャバ嬢と遊び、ライブには参加しないというオチとなった。
このライブは6月21日にサザンオールスターズのファンクラブ会員限定ライブとして行われたもので、27時間テレビ本編が生放送であった事や、前述した番組の冒頭から行われたリアリティのあるややこしい演出も相まって視聴者が生中継と勘違いしないよう、放送の最後に「この模様は事前に収録したものです」とテロップが挿入された。また、放送終了後にも「27時間テレビ」内で、番組アシスタントの西山喜久恵アナウンサーが「ここで視聴者の皆様へお断りいたします、この模様は事前に収録したものです。今、建長寺に行きましてもサザンオールスターズはいませんのでご注意ください」と注意喚起を行った。コーナーの最後では初公開となる新曲の「涙の海で抱かれたい 〜SEA OF LOVE〜」をスタジオでフルコーラス演奏した。
ユースケが桑田を呼び出し、突如夏フェス(THE 夢人島 Fes. 2006)への出演を宣言。「持ち歌がない」ユースケは「女性(?)との密会現場」を捉えた写メール(後述)で桑田を脅し、ビクタースタジオ・303スタジオを押さえて、夏フェス用の楽曲を制作。曲作りはほぼ桑田主導で行われ、ユースケは「スリーコード進行」「期間が短く曲を覚えられないから、全て一音のメロディ」など、注文を付けるのみであった。
楽曲制作中には桑田が「女呼んでブギ」「栞のテーマ」(サザンオールスターズ)、「Love Me Do」「A Hard Day's Night」「Get Back」(ビートルズ)を、ユースケが「ユウスケの「サマー・ビーチジゴロ」」(BINGO BONGO)を歌唱する場面もあった。
楽曲は無事完成し、タイトルは『突然の吐き気 〜えりの思い出〜』と決定。しかし、「THE 夢人島 Fes.」の開催日だった8月26日・27日には自身の主演映画『UDON』の舞台挨拶と重なっており、ユースケは「やっぱり参加できない」「原さんと来て」と、『UDON』のペア鑑賞券を残してスタジオから退室した。楽曲自体公式に音源化されていなかったものの、2012年の桑田のベストアルバム『I LOVE YOU -now & forever-』完全限定生産盤にようやく収録されることになった。また、前述の通り、「突然の吐き気」は2009年に半年間放送された音楽寅さんの番組仮タイトルの候補にもなっていた。
エンディングでは制作されたミュージック・ビデオ風の映像もオンエア。「町中で桑田を偶然見かけたユースケが後を追いかけたら、女装した角谷仁宣と密会していた」というオープニングの伏線に繋がるストーリーになっている。曲のラストには桑田と角谷、そして「このためだけにスタジオ入りした」という佐々木恭子(フジテレビアナウンサー)がコーラス部分を歌った。
また、その制作風景と同時進行でサザンオールスターズのスタジオライブを放送。
DVD-BOX発売記念の#本放送(第2期)総集編。総集編直後に、君にサヨナラをのミュージック・ビデオをフルコーラスで放送。エンディングではユースケが楽屋で第2期の映像を見ていた場面に切り替わった。
桑田のスペシャルベストアルバム『I LOVE YOU -now & forever-』の宣伝も兼ねて制作された。7月7日に収録された公開ライブの模様を放送。また、後半では「MASARU」のミュージック・ビデオと「愛しい人へ捧ぐ歌」のスタジオライブが放送された。8月12日にフジテレビNEXTでライブの完全版を放送。視聴率7.2%。
セットリスト出典。
イベント「桑田佳祐の音楽寅さんDVD発売記念 〜DVD未収録映像炎上!これぞ蔵出し"巨大上映会"@武道館〜」の模様を放送。
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