国立国会図書館 関西館(こくりつこっかいとしょかん かんさいかん)は、京都府相楽郡精華町にある国立国会図書館。
国立国会図書館・東京本館の蔵書収容能力が限界に達しつつあるため、高度情報化社会に対応した「電子図書館」の機能をも盛り込み、2002年10月に京都府相楽郡精華町の関西文化学術研究都市に開館した。建築家陶器二三雄設計の建物は日本建築学会賞を受賞している。
国立国会図書館は「中央の図書館」および「支部図書館」で構成されている(国立国会図書館法第三条)。「中央の図書館」はふたつあり、ひとつは東京本館、もうひとつがこの関西館である(同法第十六条の二)。したがって、関西館は東京本館の別館や分館というわけではない。
国会図書館関西館のサービスは、登録を完了した18歳以上の利用者向けに無料で提供されている。利用者は、地階にある総合閲覧室とアジア情報室の二つの閲覧室で閲覧を行うことができる。所蔵している資料の一部約12万点を開架している。
総合閲覧室には、開架式で日本語および欧米語の参考図書、抄録・索引誌、国内の官庁出版物・法令議会資料、図書館情報学資料、主要な雑誌・新聞、全国の電話帳等を配架している。国立国会図書館蔵書検索・申込システムOPAC(NDL-OPAC)を通じて、閉架図書の閲覧請求や蔵書検索が可能である。
一方、アジア情報室には、アジアに関連する日本語および外国語の図書、定期刊行物(雑誌、学術誌)、新聞などを開架式に配架している。また、アジア各国の書誌情報や図書館所蔵、新聞記事名検索データベースを利用できる国立国会図書館蔵書検索・申込システム端末も用意されているが、一部の情報は印刷ができない。
この他、個室の研究室の利用も可能である。館内には、当時の国内最大規模の自動書庫があり、約1700万点の資料を保存している。資料の出し入れは無人搬送車により自動化されている。
遠隔地へのサービスとアジア情報に重点を置いている。特に科学関連や外国雑誌の所蔵に強みをもち、国会図書館デジタルコレクションの実務を担う。国内出版物の国立国会図書館納本冊数は民間出版物の場合、納入義務があるのは1部だが2部目を寄贈した場合は原則として、1部目を東京本館、2部目を関西館に収蔵することとなっている。
4階に衆議院共済組合の運営するカフェテリアがある。かつては売店もあったが現在は閉鎖されている。
関西文化学術研究都市の一角に位置し、精華大通りに面している。
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