『いっぷく!』は、TBS系列(JNN)で2014年3月31日から2015年3月27日まで平日(月曜から金曜)の8:00 - 9:55(JST)に生放送されていた情報番組である。
TBSでは1996年秋、「TBSビデオ問題」の発生を受け、ワイドショー休止(後に再開)を発表、このクールで『モーニングEye』に代わって開始した生活情報番組『はなまるマーケット』は芸能関連の話題や(生活情報に直結しない)時事問題を扱わない方針を番組終了まで貫いていた。
『はなまるマーケット』は時事・芸能中心のワイドショーが並ぶ中での「生活情報番組」という番組カラーもあって高視聴率を誇ってきたが、2010年春にNHKが総合テレビで『生活ほっとモーニング』をリニューアルした『あさイチ』を開始してからは苦戦を強いられるようになった(他の民放各局が放送するワイドショーに対しても劣勢となる)。これらが原因で『はなまるマーケット』は2014年3月28日を以って終了した。
そして、『はなまるマーケット』に代わって当番組を開始。『はなまるマーケット』から受け継いだ要素もある一方、幾つかの変更点も見られた(後述)。『はなまるマーケット』からスタッフ陣が大きく変わっている。
『モーニングジャンボ奥さま8時半です』『森本毅郎さわやかワイド』『(森本ワイド)モーニングEye』『はなまるマーケット』とは違い、有名人・芸能人については当番組以降から呼び捨てとなった。『3時にあいましょう』などを制作協力していたTBSビジョン=TBS‐Ⅴ(現在のTBSスパークル)が当番組以降から制作協力に加わった。
視聴者が1日ハッピーでいられるような生活情報を発信することをコンセプトに据える生放送の情報番組。前身番組『はなまるマーケット』から生活情報企画、料理コーナー、ゲストをスタジオに招いてのトークコーナーを発展させる 一方で、ワイドショーのような芸能・時事・スポーツ関連のニュースを扱うコーナーや、国内外からの中継コーナーを独自に設ける。また、視聴者との双方向による番組作りを目指すべく、LINE上に公式アカウントを設置。このアカウントを通じて番組情報を配信するとともに、視聴者からのメッセージを受け付ける(LINEでの投稿方法はデータ放送で紹介)。その一方で、Facebook上にも公式アカウントを開設。一部のコーナーでは、公式サイトで視聴者からの投稿を募っている。
『はなまるマーケット』同様、8時台の部分はライオン一社提供 で、途中で生コマーシャルが挿入される。ただし、本番組からは生放送ではなく事前に収録された生コマーシャルを放送するようになった。
なお、『はなまるマーケット』までのモノラル放送(モノステレオ放送)から一転して、当番組ではステレオ放送を実施。
2014年8月12日(火曜日)から 8月15日(金曜日)までの放送では、日本のテレビ番組で初めて、「ななつ星 in 九州」(JR九州が九州圏内の路線で運行中のクルーズトレイン)車内からの独占生中継を実施。TBS出身のフリーアナウンサー・吉川美代子と、レギュラーの杉山真也(TBSアナウンサー)が、博多駅発着分の「3泊4日コース」に沿って連日リポートを送っていた。
2014年9月29日(月曜日)より前半の約45分間をニュース情報パート、以降から終了までを従来のコーナーや生活情報コーナーとの構成に変更する。国分はスーツ姿での出演となる。また、岩下と『いっぷく!』ファミリーの出演者は、8時台のニュース情報パートへは出演せず、代わりに日替わりで専門家や有識者などのコメンテーター2名が出演する。
総合司会には、国分太一(TOKIO)を起用。国分が帯番組の司会を担当するのは初めてである。「ハコちゃん」という愛称で知られる作家の岩下尚史が、レギュラーコメンテーターを務める。
さらに、上記の3名に加えて、「『いっぷく!』ファミリー」と称する著名人のパーソナリティを曜日別に配置。水曜日の「ファミリー」には、2013年12月に競泳の第一線から退くことを表明した寺川綾(2012年ロンドンオリンピックの女子100m背泳および、2013年世界水泳バルセロナ女子50m・100m背泳種目銅メダリスト)を起用する。寺川にとっては、テレビ・ラジオを含めて、当番組が自身初のレギュラー番組になる。その一方で、ジャニーズ事務所で国分の後輩に当たる増田貴久(NEWS)が、男性では唯一の「ファミリー」として月曜日にレギュラーで出演する。なお寺川は、2014年4月23日(水曜日)放送分のオープニングで、自身と同じ元競泳選手・細川大輔との結婚および懐妊(妊娠5か月)を発表。同年7月30日放送分への出演を最後に産前産後休暇に入ったため、8月6日放送分からは水曜日の「ファミリー」を久保田磨希に交代している。
国分を起用した当番組の開始が発表された当時、この影響を受ける形で『あさイチ』で当時メインキャスターを務めていた井ノ原快彦(V6)・有働由美子(当時NHKアナウンサー)が2014年3月を以って降板するとの報道もあった。しかしこれは実現とならず、当番組開始後、当番組と『あさイチ』では局の垣根を越えて互いに番組内でエールを送り合う場面が多々見られた(『ビビット』になってからも同様の場面があった)。
TBS系列では2005年春改編から、5:30 - 8:30 に『みのもんたの朝ズバッ!→朝ズバッ!』、8:30 - 9:55に『はなまるマーケット』を編成してきた。しかしTBSでは、2014年春改編で両番組を終了させると共に、『朝ズバッ!』の後継番組『あさチャン!』の終了時刻を8:00に設定。その関係で、当番組には8:00 - 9:55の時間帯に基本放送枠を編成する。このような編成の背景には、同時間帯で高視聴率を維持しているNHK総合テレビ『連続テレビ小説』・『あさイチ』および、8:00から放送を開始している民放他局のワイドショーへの対策などが挙げられている。
関東地区では、初回に3.7%(民放4位)を記録。以後も裏番組との競合が続く影響で、1 - 3%台で推移していた。2014年4月23日放送分では1.3%を記録、同時に番組史上初めて同時間帯の民放最下位になった。この視聴率は、最低記録である。この後も同時間帯の民放最下位を幾度か記録した。
これに対して、当番組では、もっぱらLINEで受け付けてきた視聴者からのメッセージを電子メールでも投稿できるように変更。さらに、一部コーナーのリニューアルや、「いっぷく!スペシャルウィーク」(後述)の開催などで事態の打開を図っている。同年6月30日放送分からは、ファックスによるメッセージの受付も開始した。
しかしそれでも視聴率の改善は見られず、この影響で2015年3月27日を以って終了となった。翌週の同年3月30日よりタイトル変更・内容大幅リニューアル(本格ワイドショーに転換)となる後継番組『白熱ライブ ビビット』(2017年4月3日からは『ビビット』に改題、2019年9月27日終了)を開始。番組終了時点での出演者のうち、総合司会の国分・アシスタントの吉田(吉田はコーナー担当として)と曜日レギュラーの大久保は同番組に続投となった。
前番組『はなまるマーケット』および当番組は生活情報番組として放送されたが、『ビビット』→『グッとラック!』は『モーニングEye』以来となるワイドショーとして放送。しかし、ワイドショー路線復活後も低視聴率が続いたため、2021年春の『グッとラック!』終了後、本番組以来で『はなまるマーケット』をモデルとした新生活情報番組『ラヴィット!』に切り替えた。
※いずれも当時TBSアナウンサー。
放送日によっては、上記の「ファミリー」に加えて、吉川(または女性タレント・女優から日替わりで1名がゲストとして)が「いっぷく!トーク」「JNN NEWS」以外の全編にわたって出演することがある。
※以下の人物は、出演時点でTBSのアナウンサー。
赤荻・杉山が出演する日には、いずれか1名が「最新のニュース」のキャスターを務める(基本として赤荻が担当)。2014年9月26日までの「いっとく!」については、担当曜日を固定せず、杉山・林みなほ・山内あゆから少なくとも1名がリポーターとスタジオ進行役を兼ねていた。
上記の3人は吉田のアシスタント昇格に伴い、新たに起用。
以下の人物は現役のファッションモデルで、「いっぷくスタイル」のナビゲーターを週替わりで担当(VTR出演)。
以下は「いっぷく!姉妹都市大使代理」へ任命されたTBS系列局所属のアナウンサーで、「いっぷく!姉妹都市」を放送する場合にのみ、取材VTRやスタジオへ出演。
大半のコーナーには、番組タイトル(いっぷく)や、その一部の言葉をタイトルに組み込んでいる(『あさチャン!』も同様)。また、スタジオの片隅には、LINEで受け付けたメッセージを表示するための縦型モニターを設置。スタジオの中央に置かれたメインモニターは、スマートフォンのように、手を水平の方向に振ると画面がその方向で切り替わるようになっている。
エンディング付近(後期は本編のエンディング後)に報道ブースから放送してきた『はなまるマーケット』から一転して、ニュースキャスターの赤荻(または杉山)がスタジオへ登場。国分(または枡田→吉田、代役の松岡・城島)からの「ニュースをお伝えします。赤荻(杉山)さんお願いします」という呼び掛けを受けて、最新のニュースを2 - 3項目伝える。
当日受け付けたメッセージの中から、国分が「今日のNo.1メッセージ」を発表。ファックスでのメッセージ受付を開始した2014年6月30日以降の放送では、放送中に受け付けたファックスの一部を「今日のNo.1メッセージ」の発表前にまとめて紹介している。
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou