国鉄タキ16500形貨車(こくてつタキ16500がたかしゃ)は、1969年(昭和44年)から製作された、プロピレンオキサイド専用の 35 t 積 貨車(タンク車)である。
私有貨車として製作され、日本国有鉄道(国鉄)に車籍編入された。1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に車籍を承継された。
タキ16500形は1969年(昭和44年)から1993年(平成5年)にかけて28両(タキ16500 - タキ16527)が日立製作所、日本車輌製造の2社にて製作された。
落成当時の所有者は、昭和電工、周南石油化学、日本石油輸送の3社であった。その主な常備駅は、鶴見線の扇町駅、山陽本線の周防富田駅(その後1980年(昭和55年)10月1日新南陽駅に改名)、東海道本線貨物支線の東高島駅である。
その後、周南石油化学所有車5両は、1978年(昭和53年)10月1日に徳山曹達へ名義変更した。
1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号「燃32」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合1(大))が標記された。
約25年間に渡り増備されてきたため、系列的にはタキ35000形からの派生車9両(タキ16500 - タキ16508)、タキ17000形からの派生車3両(タキ16509 - タキ16511)、タキ38000形からの派生車16両(タキ16512 - タキ16527)の3つに大別できる。
キセ(外板)付きドームなしタンク車であり、荷役方式は上入れ、上出し式である。
塗色は、黒又は銀色であり、寸法は3系列により大きく異なる。換算両数は積車5.5、空車2.0、最高運転速度は75km/h、台車は12t 車軸を使用したTR41C、TR41E-13、TR225、TR213C、TR213Dである。
1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時にはタキ16504を除く19両がJR貨物に継承され、JR化後も1993年(平成5年)まで製作され、1995年(平成7年)度末時点で23両(タキ16500 - タキ16502、タキ16508 - タキ16527)が現存していたが、2008年(平成20年)度に最後まで在籍した7両(タキ16509、タキ16511、タキ16523 - タキ16527)が廃車となり同時に形式消滅となった。
各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)
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