横浜新道(よこはましんどう)は、神奈川県横浜市内の国道1号バイパスである。全線は一般国道の指定区間である。道路法で定める自動車専用道路には指定されていない。
国土交通省直轄管理の無料道路区間と、東日本高速道路管理の有料道路区間との二種類から構成される。
無料道路区間
有料道路区間
1957年4月に行政道路の一部として無料道路区間が開通した。「行政道路」とは、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」(日米安全保障条約)の「日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定」(日米行政協定)により計画された道路で、1948年11月に「日本の道路、及び街路網の維持修繕5ヵ年計画」(横浜 - 厚木、厚木 - 横須賀、横浜 - 横須賀など)覚書交付により、連合国軍最高司令官総司令部から建設を指示される。そして、横浜 - 厚木間の一部である無料道路区間は、大森アベニュー(国道1号線第二京浜)と厚木海軍飛行場や相模総合補給廠などを結ぶ道路として「横浜市道常盤台和田町線」と共に開通した。
1959年10月に有料道路横浜新道の保土ヶ谷起点 - 戸塚終点間が開通した。「有料道路横浜バイパス」として計画され、建設にあたっては日本初となる13トン級ブルドーザーによる土工工事となり、軟弱地盤対策としてサンドパイル工法を採用した。この建設以前の道路は簡易的な舗装であったが、本路線の建設後は本格的なコンクリートによる舗装など当時の最新技術が導入された。
神奈川区立町交差点で第二京浜国道から分岐、反町・三ツ沢を経由し、有料道路区間に接続する全長4.4km、4車線の一般道路である。
横浜新道(よこはましんどう、英語: YOKOHAMA SHINDO)(有料道路区間)は横浜市保土ケ谷区常盤台の起点から横浜市戸塚区上矢部町の終点を結ぶ東日本高速道路(NEXCO東日本)が管理する有料道路である。横浜市保土ケ谷区峰沢町から横浜市保土ケ谷区常盤台の間は、管理上では横浜新道とされているが、路線は第三京浜道路の支線である。
高速道路ナンバリングによる路線番号は、第三京浜道路とともに「E83」が割り振られている。
有料道路区間についても道路法で定める自動車専用道路ではないが、歩行者・軽車両は通行禁止であり歩道も併設されない。ほとんどの区間は最高速度が70 km/hである。
加えて保土ヶ谷IC - 今井ICの間は自動車専用道路とほぼ同等の通行規制である(原動機付自転車を含む125cc以下の二輪車は通行できない)。
ただし原付が通行可能区間からそのまま通行禁止区間に入ってしまう事案が少なくないことから、神奈川県警察が「標識・看板をよく見て走行するように」と注意を呼びかけている。
開通以来ある保土ヶ谷トンネルであるが、交通量の増加で交通の大きなネックになった。また、通過車両の大型化により2車線ではあったが、トンネルの断面が小さく大型車の併走が不可能なこと(車線での限界高さが3m強程度なため、大型車が車線をまたぐ必要があった)も拍車をかけた。
1996年完成の改築では、上り線は新たに3車線の新トンネルを建設し、下り線はトンネルを拡大する工事を行った。上り線の新トンネルを最初に建設して付け替えを行い、下り線を一旦、旧上り線トンネルへ付け替えてから下り線トンネルの拡大工事を行った後、元に戻す付け替えを経て現在の形となっている。
完成当初から、近隣住民の通行を目的とした数多くの仮出入口があった。しかし、2001年9月13日に市道今井第332号線(品濃側道)の開通により役割が終わり、上り線戸塚料金所手前の出入口を除き閉鎖された。
走行区間に関係なく、均一料金となっている。なお、ETCは整備されているがETC割引制度(ETCマイレージサービスを除く)はない。
完全有料化に伴い、藤塚ICから第三京浜、星川ICから新保土ヶ谷ICを経由し横浜横須賀道路・保土ヶ谷バイパスへ向かう場合にも、料金が徴収されることとなった。
藤塚IC - 新保土ヶ谷IC、上矢部IC(上り線は戸塚料金所手前) - 戸塚終点、新保土ヶ谷IC - 狩場ICを利用する場合は料金所がなく、料金が徴収されない。
1996年7月まで、原動機付自転車・オートバイ共に全線通行可で、オートバイの二人乗り禁止規制が行われていた。しかし新保土ヶ谷トンネルの開通で平均速度が向上することや、原付車両通行禁止の保土ヶ谷バイパス方向への流入を防止するため、8月に今井ICから北は原付車両の走行禁止規制が実施された。なお速度規制については、これより前の制限が現在も維持されており、今井ICより南側では、小型自動二輪車が70 km/hまで走行することが現在も可能(オートバイの二人乗りは2005年の道路交通法改正で変更)。
2箇所共にコールサインは「ハイウェイラジオ横浜新道○○」と放送される(例 : 新保土ヶ谷であれば「ハイウェイラジオ横浜新道新保土ヶ谷よりお伝えしました」)。現在は岩槻管制から放送されているが、日本道路公団時代は川崎管制より放送されていた(川崎管制は現在はNEXCO中日本東京支社であり、同じ形態の放送が東名高速道路と小田原厚木道路で2011年9月まで放送されていた)。現行の岩槻管制に移管されたのは民営化から1年後の2006年10月のことである。
一般道路でありながら、神奈川県警察高速道路交通警察隊港北分駐所の管轄である。
かつては神奈中と相鉄の路線バスが横浜駅西口を起点として、保土ヶ谷ICから戸塚終点を経て戸塚駅、川上ICを経て東戸塚駅(相鉄は東戸塚駅を経由して川上団地まで)まで運行していたが、現在運行中の路線は相鉄バスの浜17・18系統と神奈中の深夜急行バスのみである。(空港リムジンバスは除く)
24時間交通量(台) 道路交通センサス
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
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