ハプログループO (Y染色体)(ハプログループO (Yせんしょくたい)、英: Haplogroup O (Y-DNA))とは分子人類学において人類の父系を示すY染色体ハプログループ(型集団)の分類で、ハプログループNOの子型で「M175」以下の系統に位置すると定義されるものである。東アジア及び東南アジアで最も一般的に見られる系統であり、西ユーラシア系のハプログループRと並んで現代人類において最も帰属人口の多いY染色体であると考えられている。
Y染色体のハプログループOは、おおよそ4万年前にハプログループNと血筋が分かれた。
現存のハプログループO(即ちO1-F265とO2-M122)の最も近い共通祖先は、約3万年~3.5万年前に生きたとされる。
華北平原や長江流域などの豊かな地域を中心に多岐に渡るサブグループを産み出し、これらの地域から東アジアや東南アジアからポリネシアに至るまで広範囲に拡散したと考えられている。
「大渓文化」の遺跡人骨から検出されたY染色体ハプログループは、現在は中国南部から東南アジア北部の山岳地帯に分布する「モン・ミエン語族(ミャオ・ヤオ語族)」の民族に多い「O2a2a1a2 M7(旧O3系)」が主体(5/7)で、「O2*(旧O3*)」と「O1b1a1a M95(旧O2a系)」がそれぞれその一部(1/7)であった。 「大渓文化」は「屈家嶺文化」へ継承された。
大きくO1とO2に大別される。約3万年前頃までには、O1a-M119, O1b1-K18, O1b2-M176, O2a-M324, O2b-F742 という五つの古い系統に分かれていたと推定されている。
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