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全日本ロードレース選手権


全日本ロードレース選手権


全日本ロードレース選手権(ぜんにほんロードレースせんしゅけん、ALL JAPAN ROAD RACE CHAMPIONSHIP)は、全国のサーキットを舞台に争われる国内最高峰のモーターサイクル・ロードレース選手権大会。通称はMFJ SUPER BIKE(エムエフジェイスーパーバイク)。

沿革

  • 1961年 日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)設立
  • 1962年 全日本ロードレースを初開催
  • 1967年 シリーズ戦がスタート
  • 1990年 日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)が旧・文部省所管の財団法人として認可される
  • 1993年 GP500クラスが終了(正確には1994年はエントリー数不足による不成立)
  • 1999年 シリーズに「R2-1」という通称が付けられる。スーパーNKクラス開始
  • 2000年 GP250クラスへのワークス・チームの参加禁止
  • 2001年 ST600クラス開始
  • 2002年 スーパーバイククラスにJSB1000の参戦が可能に
  • 2003年 スーパーバイク・スーパーNKクラス終了(翌年よりJSB1000に一本化)
  • 2005年 シリーズの通称が「MFJ SUPERBIKE」に変更される
  • 2006年 GP-MONOクラス開始
  • 2009年 GP250クラスが終了
  • 2010年 J-GP2クラス開始、旧GP125クラスがJ-GP3クラスに改称
  • 2011年 GP-MONOクラス終了
  • 2019年 J-GP2クラス終了
  • 2020年 ST1000クラス開始

クラス

現在のクラス

  • JSB1000(Japan Super Bike 1000:ジャパンスーパーバイク1000)
    4ストローク・4気筒は600 - 1000cc、3気筒は750 - 1000cc、2気筒は850 - 1200ccの公道用一般市販車両によって競われる、日本独自のスーパーバイクのクラス(レギュレーションはスーパーバイク世界選手権準拠のスーパーバイクではなく、FIM世界耐久選手権準拠のフォーミュラEWCをベースにヘッドライトの撤去等、一部をスーパーバイク準拠にしたもの。これはこのクラスに参戦しているほとんどのチームが、FIM世界耐久選手権のとして行われている鈴鹿8時間耐久ロードレースにもエントリーするため)。2023年のレギュレーションでは、4気筒車両は600 - 1000cc/最低車両重量165kg、3気筒車両は750 - 1000cc/165kg、2気筒車両は850 - 1200cc/170kgに制限されている。クラス3位以内入賞マシンには部品の買い取り制度があり、当該レース参加者から買い取り希望があれば決められた額で販売しなくてはならない。クラス創設は2002年からで、2003年から全日本ロードレース選手権最高峰カテゴリーと位置づけられている。ワークスチーム(メーカー直系のファクトリーチーム)の参戦は2007年から認められるようになった。かつてGP500クラスやTT-F1クラス、スーパーバイククラスがマシン開発費の高騰により参加台数の減少を招いた反省から、改造範囲を抑え開発費を抑制している。しかし、特例というかたちではあるものの23年からエンジンの改造範囲をST1000相当に、車重を170kgに制限する形で、1100ccのアプリリア・RSV4の参戦が認められる。
    また、カーボンニュートラル燃料の導入を、2023年度から開始している。
    2023年現在、ファクトリー体制で参戦しているのはヤマハ発動機のみである。
  • ST1000
    J-GP2に代わって2020年に新設されたクラス。1000ccの市販スーパースポーツをベースとし、レギュレーション的にはST600をベースに登録ECU制度などを導入する。主催者は「世界耐久選手権のSSTクラスやアジアロードレース選手権のASB1000に繋がるクラス」を目指すとしている。2024年からは車重を176kgに制限する形で、1100ccのアプリリア・RSV4の参戦が認められる。
  • J-GP3
    かつてのGP125の後継クラス。2010年にGP125からJ-GP3に名称が変更され、4ストローク175cc超250cc以下単気筒エンジンのマシンとGP125の2ストロークマシンとの混走で競われたが、2011年にホンダがNSF250Rを投入するなどした結果、4ストロークマシンへの移行が進み、2012年より規則が改正され4ストロークマシンのみとなった(現在でも地方選手権では2ストロークマシンの参戦が認められている)。最低重量はライダーの体重・装備込みで145kg(GP-MONOベースのマシンの場合は135kg)。若手ライダーが多いクラスだが、ロードレース世界選手権同クラスで年齢制限が設けられた影響でベテランライダーの参戦も多く、若手VSベテラン対決が見物。
    2023年現在は大半のライダーがNSF250Rを選択しているが、KTM・RC250Rを使用するライダーも少数ながら存在する。ただしKTMの最新型は現行レギュレーションに抵触する部分があり、本シリーズでは旧型(実際に使用されているのは2014年式)しか使用できない。
  • ST600
    4ストローク公道用一般市販車両によって競われるクラス。2010年のレギュレーションでは、4気筒車両は401 - 600cc/最低車両重量158kg、3気筒は500 - 675cc/162kg、2気筒は600 - 750cc/166kgに制限されている(バラスト使用不可)。改造範囲も大きく制限されており、全日本選手権の中では最も市販車に近い。大会6位以内入賞マシンには車両及び部品の買い取り制度があり、当該レース参加者から買い取り希望があれば決められた額で販売しなくてはならない。予選・ウォームアップ・決勝を通して使用できるタイヤは3セット。
  • JP250
    2016年に新設されたクラス。厳密には本選手権とは異なる「MFJ CUP」のクラスだが、全イベントが本選手権と併催となるためここで記載する。
    基本的には4ストローク250ccの市販車をベースとした車両か、特別に認可されたヤマハ・YZF-R3、BMW・G310R、KTM・RC390によるクラスで、アジアロードレース選手権のAP250クラス等とほぼ同等のクラス。クラス名の「JP」は「Japan Production」の略である。参戦コストを抑え、ミニバイクレースからのステップアップを容易にすることを狙っている。タイヤはダンロップのワンメイクで、予選・決勝を通して1イベントで1セットのタイヤしか使用できない。

過去に存在したクラス

  • GP500
    500ccのレース専用車両によって競われるクラス。全日本では1981年から1993年まで開催された。2ストロークエンジンが主流だったが4ストロークエンジン搭載のマシンも存在した。WGP・500ccクラスと直結する関係であり、WGPに参戦するメーカーの実戦開発の場として各社ワークスマシンが揃って参戦し、WGP以外では唯一である最新の500ccワークスマシンが見られるレースとして人気を博した。
    しかしワークスマシンの存在はプライベーターの上位入賞を難しくすることにもつながり、参戦費用の高騰を招き1990年代に入りエントリー台数が一桁になってしまった。規定上は250cc超500cc以下であれば参加が可能なので、モリワキはRS250をボアアップして250cc超の排気量としたマシンをエントリーさせたことがある。
  • フォーミュラ750
    750ccのレース専用車両によって競われるクラス。1973年から1980年まで開催された。当時のトップカテゴリー。1977年から1979年までの3年間は世界選手権も開催されたクラスだが、生産台数25台以上という規定がありメーカーの開発が進まなかったことが衰退の原因でもあった。
  • オーバー250cc
    250cc超の排気量の車両によって競われるクラス。1968年から1972年まで開催された。当時のトップカテゴリー。
  • 350cc
    350ccのレース専用車両によって競われるクラス。1976年から1981年まで開催された。1983年まではGP250とGP500の中間カテゴリーとしてWGPでも開催されていた。
  • TT-F1
    4ストローク750cc以下または2ストローク500cc以下の公道用市販車をベースにレース参戦用に改造を施した車両によって競われるクラス。1984年から1993年まで開催された。市販車のクランクケースを使用していれば、改造範囲としてフレーム交換やサスペンションの構造変更も可能であったことから、ほぼGP500同様のプロトタイプマシンが生み出され各メーカーのワークス・チームがしのぎを削り、開発費の高騰を招いた。1988年からはスーパーバイク仕様でのエントリーも可能であった。
  • スーパーバイク(SB)
    4ストロークの公道用市販車をベースにレース参戦用に改造を施した車両によって競われるスーパーバイク世界選手権に準拠したクラス。4気筒の場合は600cc超750cc以下、3気筒では600cc超900cc以下、2気筒では750cc超1000cc以下というように、気筒数によって排気量制限が変わる点がJSB1000と同様である。気筒数により最低重量も異なった。1994年から2002年まで最高峰カテゴリーとして開催された。
  • TT-F3
    4ストローク400cc以下または2ストローク250cc以下の公道用市販車をベースにレース参戦用に改造を施した車両によって競われるクラス。1984年から1991年まで開催された。TT-F1クラス同様改造を許された範囲が広く、参戦費用はTT-F1より低く抑えられることもあり1982年ごろからF3ブームとなり参戦台数も非常に多く、4ストローク400ccと2ストローク250ccの混走でありコースレイアウトによっては250ccで400ccを上回る場合もあり、その対決も見ものであった。
  • スーパーNK(S-NK、スーパーネイキッド)
    スーパーバイククラスとの混走の形で行われた。改造範囲はSBよりも広いが、入賞マシンには車両の買い取り制度がある。
    • Xフォーミュラ
    プライベーターの手によるオーバー1000ccの4ストロークマシン(Xフォーミュラマシン)によって競われるクラス。
    • NK-1
  • プロトタイプ
    2002年のみ開催された賞典外クラス。排気量1000cc以下の車両で安全上の問題が無ければ参戦できた。ロードレース世界選手権最大排気量クラスがGP500からMotoGPへと変わるに伴い、メーカーがMotoGPマシンの開発に力を入れざるを得ない状況があったために創設された。スズキがGSV-Rで、カワサキがスーパーバイク車両を大幅に改良したマシンで参戦。買い取り制度が無いため、ヨシムラとケンツがGSX-R1000改造マシン、モリワキがホンダ・CBR954RR改造マシンでフル参戦した。SB/S-NK/JSB1000との混走であった。
  • GP250
    2009年まで開催された、250ccレース専用車両によって競われるクラス。2ストローク・175cc超250cc以下の最大2気筒のエンジンで、車体最低重量は100kg。1983年までは市販レーサーで参戦するプライベイターによる戦いが中心だったが、1984年からホンダとヤマハによるワークス・レーサーが投入されはじめ「H・Y戦争」と呼ばれるワークス対決が始まった。市販レーサーで参戦可能であり、ワークス・チーム参戦開始後もプライベイターがGP500クラスより参戦しやすかったため、WGPに直結したクラスとして1986年には参加台数が100台を超える盛況もあった。ロードレース世界選手権の4ストローク化移行によりクラス終了となった。2009年は賞典外ながら、現J-GP2クラスに相当するマシンの混走を認めていた。
  • GP125
    2009年まで開催された2ストローク・85cc超125cc以下単気筒エンジンのマシンによって競われるクラス。2008年より4ストローク175cc超250cc以下単気筒エンジンのマシンの参戦が認められ、2010年の車体最低重量は2ストローク車両が77kg、4ストローク車両が75kgだった。市販レーサーの価格もGP250クラスより安価であり、WGP・125ccクラスに直結したクラスでもあり若手の登竜門的存在ともなり、WGPに挑戦するレーサーも多数輩出した。ロードレース世界選手権の4ストローク化移行によりクラス終了となった。
  • GP-MONO
    4ストローク単気筒250cc自然吸気エンジン(RAM圧禁止)を搭載するレース専用車両によって競われるクラス。2010年のレギュレーションでは車両最低重量は85kg(バラスト使用可)。2006年から全日本格式で開催されてきたが、2011年で全日本格式の開催を終了した。クラス名称の「MONO」は単気筒に由来する。このクラスのみライセンスは国際と国内。
  • J-GP2
    2010年より新設されたクラス。主催者側では「ST600上位者のステップアップクラス」と位置づけているが、事実上はロードレース世界選手権(MotoGP)のGP250クラスが4ストロークエンジンの「Moto2」クラスに移行(2010年から)することにともなって作られたクラスである。
    2018年までのMoto2がホンダ製エンジンのワンメイクなのに対し、本クラスはMFJが公認したST600用エンジン(4ストローク401cc - 600ccのエンジン)であれば他メーカーのエンジンも使用可能。またフレームについても、専用のプロトタイプマシン(最低車両重量153kg)以外に「コンストラクターのビジネスチャンス創出のため」としてST600からの改造車両(最低車両重量148kg)も「デチューン版Moto2マシン」として参戦が認められる(2011年度より最低車両重量はプロトタイプ・ST600ベース共に148kgに統一されている)。初年度の2010年はmoto2用シャーシを使用したチームは存在しなかったが(moto2とJ-GP2では重量制限のレギュレーションが異なり、moto2用マシンだとバラスト等を搭載して重量アップしなければ参戦できないため)、2011年はいくつかのチームがmoto2用フレームを使用しての参戦を予定している(2011年第5戦時点では関口太郎と小山知良がTSRのTSR6を(小山は第4戦まではICP製シャーシを使用)、山口辰也がモリワキのMD600(第5戦より使用)を使用して参戦している)。なお2012年からTSRとモリワキが共にJ-GP2レギュレーションに合わせた『全日本選手権J-GP2仕様』(これまでは使用するチーム側がレギュレーションにあわせて対応していた)シャーシの供給を行っている。
    Moto2が、2019年よりトライアンフ製エンジンのワンメイクに移行し、同エンジンの他シリーズへの供給が見込めないことから、2019年で開催を終了した。

歴代チャンピオン

ライダー

掲載クラス
  • 1967年 - 1975年:セニア
  • 1976年 - 1978年:エキスパート
  • 1979年 - 1994年:国際A級
  • 1995年 - :国際

チーム

テレビ放送

1980年代にはテレビ中継は無く、数週遅れでダイジェストがテレビ東京系『モーターランド』内で放映されていた。1992年から数年は衛星放送のWOWOWによりリアルタイム中継が行われた。

2011年まではCSデジタルのGAORAで録画中継を行っていたが、2012年からはBSデジタルのTwellVに移行し、同チャンネルで録画中継(原則としてレースの7日後に放送)が行われている。同年からはUstreamやMFJ独自の動画配信サイト「MFJ Live Channel」を通じてネット上での動画配信も行うようになった。

  • ナビゲーター:藤村椿(J-GIRLS)

脚注

Collection James Bond 007

外部リンク

  • 全日本ロードレース オフィシャルファンサイト
  • 国内競技規則|FIM:国際モーターサイクリズム連盟

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 全日本ロードレース選手権 by Wikipedia (Historical)