ハプログループH (mtDNA)は分子人類学におけるミトコンドリアDNAハプログループの一タイプであり、ハプログループHVの子型のうち「G2706A, T7028C」で定義されるもの。西南アジアにおいて、25000-20000年前に誕生したと考えられている。ヒトミトコンドリアDNAの参照配列として用いられているケンブリッジ参照配列は、このハプログループ(詳細にはH2a2a1)に属している。
ハプログループHは西南アジアで発生して東西へ拡散した。東南アジアからヨーロッパまでユーラシア大陸の広範囲に分布する。ヨーロッパ人の41%がハプログループHに属す。下位系統のH1は北アフリカのベルベル人で高頻度に見られる。
加徳島の獐項遺跡から出土した男性人骨「獐項8号人骨(Changhang 8)」のDNAを解析した結果、Y染色体はハプログループD1a2a1(D-116.1, CTS10441)であった。獐項遺跡からは日本産翡翠の装身具をはじめ、48体の人骨が出土した。その中で科学分析が可能であったのは17体で、1体からはヨーロッパ系の母系とも共通するミトコンドリアDNAのハプログループHが検出された。
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