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国鉄タキ11500形貨車


国鉄タキ11500形貨車


国鉄タキ11500形貨車(こくてつタキ11500がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。

概要

本形式は、セメント専用の40 t 積タンク車として1968年(昭和43年)6月13日から1974年(昭和49年)3月20日にかけて173両(タキ11500 - タキ11599、タキ111500 - タキ111548、タキ111550 - タキ111573)が日本車輌製造、日立製作所、川崎重工業、富士車輌の4社にて製作された。

記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「 タキ」と標記する。

落成時の所有者は、富士セメント、豊国セメント、住友セメント、宇部興産、小野田セメント、電気化学工業、日本セメント、日鉄セメント、敦賀セメントの9社であった。1970年(昭和45年)10月13日に富士セメントが日鉄セメントへ社名変更された。1973年(昭和48年)6月21日に豊国セメント所有全車6両が三菱鉱業セメントへ名義変更された。(社名は1990年(平成2年)12月に三菱マテリアルへ変更した)

1983年(昭和58年)11月11日に宇部興産所有10両(タキ11519、タキ11523、タキ11546 - タキ11548、タキ11550 - タキ11554)、1984年(昭和59年)2月28日に日鉄セメント所有10両(タキ11513 - タキ11518、タキ11543 - タキ11545、タキ11556)がそれぞれ日本カーバイド工業へ名義変更された。この合計20両は1983年(昭和58年)11月24日から1984年(昭和59年)4月4日にかけて専用種別が生石灰へと変更され形式はタキ11350形(タキ11360 - タキ11379)とされた。

多くの製造メーカー、所有者、製造ロットにより形態は様々である。タンク体は耐候性高張力鋼製で荷役方式はエアスライド+圧送式である。

車体色は黒色、寸法関係は全長は11,100 mm、全幅は2,700 mm、全高は3,615 mm、軸距は7,000 mm、実容積は38.5 m3、自重は13.8 t、換算両数は積車5.5、空車1.4であり、台車はタキ11500 - タキ111548がベッテンドルフ式のTR41C、タキ111550 - タキ111559がTR41G、タキ111560以降が平軸受・コイルばね式のTR41E-13であった。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時に87両の車籍がJR貨物に継承され、2007年(平成19年)10月に最後まで在籍した4両(タキ111570 - タキ111573)が廃車となり同時に形式消滅となった。

年度別製造数

各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。(所有者は落成時の社名)

  • 昭和43年度 - 13両
    • 日本車輌製造 4両 富士セメント (タキ11500 - タキ11503)
    • 日立製作所 4両 富士セメント (タキ11504 - タキ11507)
    • 日本車輌製造 4両 豊国セメント (タキ11508 - タキ11511)
    • 川崎重工業 1両 住友セメント (タキ11512)
  • 昭和44年度 - 29両
    • 日立製作所 6両 富士セメント (タキ11513 - タキ11518)
    • 富士車輌 18両 宇部興産 (タキ11519 - タキ11537)
    • 日本車輌製造 2両 豊国セメント (タキ11538 - タキ11539)
    • 日本車輌製造 3両 小野田セメント (タキ11540 - タキ11542)
  • 昭和45年度 - 31両
    • 日立製作所 3両 富士セメント (タキ11543 - タキ11545)
    • 富士車輌 10両 宇部興産 (タキ11546 - タキ11555)
    • 日立製作所 3両 富士セメント (タキ11556 - タキ11558)
    • 川崎重工業 1両 住友セメント (タキ11559)
    • 日立製作所 5両 電気化学工業 (タキ11560 - タキ11564)
    • 川崎重工業 7両 住友セメント (タキ11565 - タキ11571)
    • 川崎重工業 2両 日本セメント (タキ11572、タキ11573)
  • 昭和46年度 - 46両
    • 日立製作所 2両 日鉄セメント (タキ11574、タキ11575)
    • 日立製作所 4両 住友セメント (タキ11576 - タキ11579)
    • 川崎重工業 2両 日本セメント (タキ11580、タキ11581)
    • 川崎重工業 20両 日本セメント (タキ11582 - タキ11599、タキ111500、タキ111501)
    • 川崎重工業 8両 住友セメント (タキ111502 - タキ111509)
    • 川崎重工業 6両 日本セメント (タキ111510 - タキ111515)
    • 日立製作所 4両 日鉄セメント (タキ111516 - タキ111519)
  • 昭和47年度 - 29両
    • 川崎重工業 15両 住友セメント (タキ111520 - タキ111534)
    • 日本車輌製造 2両 小野田セメント (タキ111535、タキ111536)
    • 川崎重工業 5両 住友セメント (タキ111537 - タキ111541)
    • 川崎重工業 7両 日本セメント (タキ111542 - タキ111548)
  • 昭和48年度 - 10両
    • 川崎重工業 10両 住友セメント (タキ111550 - タキ111559)
  • 昭和49年度 - 14両
    • 川崎重工業 10両 敦賀セメント (タキ111560 - タキ111569)
    • 川崎重工業 4両 日本セメント (タキ111570 - タキ111573)

参考文献

  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

  • 国鉄の車両形式一覧


Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 国鉄タキ11500形貨車 by Wikipedia (Historical)


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