赤目四十八滝(あかめしじゅうはちたき)は、日本に数多く存在する四十八滝の一つで、三重県名張市赤目町を流れる滝川の渓谷にある、一連の滝の総称である。また、谷は赤目四十八滝渓谷(あかめしじゅうはちたき けいこく)と称される。
その地勢ゆえに当地は古より山岳信仰の聖地であり、地元には「滝参り」という呼び方が今も残る(後述の「不動滝」を参照)。奈良時代には修験道の開祖である役行者(役小角)の修行場ともなった。
地名「赤目」の由来は、役行者が修行中に赤い目の牛に乗った不動明王に出会ったとの言い伝えにあるとされる。 また、役行者および修験道と関連するが、忍者の修行場であったとも伝えられている。
滝のある渓谷はおよそ4kmにわたって続き、峠を挟んで香落渓(かおちだに)へとつながっている。 渓谷は四季折々に楽しめるハイキングコースとなっており、紅葉の名所としても知られていて、秋には関西・中京方面などから多くの観光客で賑わいを見せる。2013年(平成25年)の観光入込客数は163,948人。
渓谷とその周辺地域は野生動物と植生の宝庫である。特に渓谷は、世界最大級の両生類の一つであるオオサンショウウオの棲息地として知られ、滝への入り口付近には飼育・展示施設の日本サンショウウオセンターがある。また、テレビ番組でオオサンショウウオを扱う際のロケ地となることも少なくない。
赤目四十八滝のうち比較的大きな5つの滝を、赤目五瀑(あかめ ごばく)と言う。
「赤目四十八滝」名義で、森・滝・遊歩道・水がそれぞれ、森林浴の森100選(1986年選定)、日本の滝百選(1990年)、遊歩百選(2002年)、平成の名水百選(2008年)に選出されており、重ねて遊歩道は、美しい日本の歩きたくなるみち500選(2004年)に「赤目四十八滝へのみち」の名で選出されている。
第119回直木賞を受賞した車谷長吉原作の『赤目四十八瀧心中未遂』の舞台として知られ、のちに荒戸源次郎監督、寺島しのぶ主演で映画化され、そのロケ地ともなった。
渓谷内では徒歩のみ。
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