ヴェーダーンガ(vedāṅga)とは、古代インドのスムリティ(smṛti、聖伝文学)の一種で、バラモンが祭祀を適切に行うための6種類のヴェーダの補助学をいう。文字通りには「ヴェーダの四肢(aṅga)」を意味する。
ヴェーダーンガは以下の6つの学問から構成される。
このうち、カルパについては、ある学派に属するスートラ(経典、バラモン教ではシュルティ(śruti、天啓文学)より新しい層に属するヴェーダの注釈を指す)の全部が『カルパ・スートラ』の名でまとめられた。『カルパ・スートラ』には、大規模な祭祀に関するシュラウタ・スートラ(śrautasūtra、天啓経)、祭壇の寸法などを記したシュルバ・スートラ(śulbasūtra または śulvasūtra、祭壇経)、小規模な祭祀に関するグリヒヤ・スートラ(gṛhyasūtra、家庭経)、バラモンの行動規範を示すダルマ・スートラ(dharmasūtra)が含まれる。
これらのスートラはブラーフマナ時代よりも新しく、言語学上の証拠からパーニニの文法と同じころに書かれたと考えられている。
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