伏見駅(ふしみえき)は、愛知県名古屋市中区錦2丁目にある、名古屋市営地下鉄の駅である。アクセントカラーは、青色。
東山線と鶴舞線が乗り入れる。東山線にはH09、鶴舞線にはT07の駅番号が付与されている。鶴舞線駅務区上前津管区駅が管轄している。
名古屋を代表するオフィス街であり、文化芸術施設にも近い。また、東山線と鶴舞線の乗換が可能な唯一の駅として、名古屋駅および栄駅につながる乗換駅としても機能している。
東山線、鶴舞線ともに相対式ホーム2面2線を持つ地下駅で東山線には可動式ホーム柵が設置されている。改札口は北改札口、中改札口、南改札口、東改札口の合計4か所設置されている。
地下1階に伏見通(国道19号)直下を南北に伸びるコンコースがあり、同じ階にそのコンコースを南北に分断する形で、北から順に北改札口、東山線ホーム、中改札口が設置され、中改札口のさらに南側に、コンコースの改札外通路を挟んで南改札口が設置されている。このような構造のため、改札外からは、コンコースの北側と南側を地下で直接行き来することはできず、北側と南側では接続する出入口も異なる。
出入り口は10番まであるが、7番出入口はエレベーター出入口に改修されるため欠番となる。
東山線ホーム上には向かい側のホームとの連絡通路があり、階段のみではあるが改札内で南北を相互に行き来することができる。また、階下の鶴舞線ホームを経由することでエスカレーターやエレベーターを利用して行き来することも可能である。
東山線ホームはコンコースよりもやや高い中地下1階に相当する場所にあり、ホーム直結の東改札口(後述)から入場する場合を除き、改札口から東山線ホームへは階段またはエレベーターで上っていくことになる。地上からの深さは5.3 mであり、名古屋市営地下鉄で最も浅い場所にある地下ホームである。
地下3階には鶴舞線ホームが設けられている。なお、地下2階は共同溝となっており、一般利用者が立ち入れる場所はほとんど存在しない。地下1階と地下3階を結ぶ階段の途中にある踊り場が地下2階に相当する。鶴舞線ホームの地上からの深さはコンコース階と踊り場を挟むために17.7 mとなっている。
南改札口は、東山線ホームとは直接つながっていないため、南改札口から東山線を利用する場合は一旦鶴舞線ホームを経由する必要がある。そのため、南改札口の外側には、東山線利用の場合は反対側の中改札口へ向かうよう促す看板が立てられている。南改札口側のコンコースは中改札口側のコンコースよりやや深い場所に建設されており、階段やエレベーターで繋がっている。南改札口内のエレベーターは4番ホームにしかなく、3番ホームにはない。
東改札口は、東山線1番ホームと伏見地下街を直結しており、営業は基本的に地下街に連動している。そのため、利用時間は平日および土曜日の7:30 - 23:00までとなっているほか、伏見地下街が休業する日曜日・祝日・お盆期間・年末年始などは終日にわたり利用できない。また、東改札口は地下街直結のため、伏見駅の1番から10番のいずれの出入口にもつながっていない。
地上と行き来するエレベーターは4・5番出口直結の日土地名古屋ビル内と10番出口隣接の名古屋インターシティ内にあるが、日土地ビルのエレベーターの場合、エレベーターのみでは地上とコンコースを直接行き来できない上、早朝深夜及びビル休館日はビルが閉鎖されているため、利用できない。
北側コンコース(改札内)にファミリーマートがある。南側コンコース(改札外)は2019年(令和元年)12月11日に駅ナカ「ヨリマチFUSHIMI」としてオープンした。ヨリマチFUSHIMIの中にもエレベーターが1基設置されている。地上へのエレベーター整備に向け、7番出入口の封鎖・埋め戻しとエレベーターピットを2024年(令和6年)10月21日までに設置する工事の入札が2022年(令和4年)1月に行われ、同年8月17日に着工した。
鶴舞線は開業から浄心延伸まで始発駅であったため、赤池寄りに両渡り線が設置されていた。1989年(平成元年)に丸の内駅の渡り線設置に伴い撤去。
ヨリマチFUSHIMIは東山線高畑方面ホームにつながる中改札口と鶴舞線ホームにつながる南改札口の間のコンコースに2019年(令和元年)12月11日に開業した名古屋市営地下鉄で初めての駅ナカ商業施設である(一種の地下街)。店舗数11店舗、面積は883m2で、名古屋鉄道とザイマックスにより運営されている。
利用客数は、東山線の駅では3位、鶴舞線の駅では1位、名古屋市営地下鉄全線の駅では名古屋・栄・金山に次いで4位となっている。乗り換え人員は含まない。
「伏見(名古屋市)」を参照。
駅周辺には中高層の事務所ビルが林立する高度業務地区がある。
また、市内でも高層マンションの開発が盛んな地区である。
当駅の北側は中区錦(北西方向 - 錦一丁目、北東方向 - 錦二丁目)、南側は中区栄(南西方向 - 栄一丁目、南東方向 - 栄二丁目)である。錦一丁目・二丁目の北側の境となっている桜通には地下鉄桜通線が走り、丸の内駅もあるため、ここに掲げた施設の中にも丸の内駅から徒歩圏となるものも多い。
駅名の由来となった伏見町は、現在の錦一丁目と錦二丁目の境となっている伏見通(国道19号)の位置にかつて存在した町である。
駅西側(名古屋駅側)の栄1丁目、錦1丁目を中心としたエリアにはゲイ・バーなどが25店ほど集まっており、隣駅の栄駅南側の栄4丁目を中心としたエリア(女子大小路周辺)と合わせて82店舗があるとされ、ゲイ・タウンを形成する一面を持つ。
名古屋市営バスは主に地下鉄が地下を通らない広小路通(愛知県道60号名古屋長久手線)を通過している。地下鉄と完全に重複する錦通や伏見通(国道19号)を通過する路線はほとんどない。
このほか、伏見通(国道19号)沿いに名鉄バスの伏見町バス停があり、各地へ向かう近距離高速バスが停車している。各地行きは乗車のみ、名鉄バスセンター行きは降車のみ取り扱い。
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