カイル・ダニエル・タッカー(Kyle Daniel Tucker, 1997年1月17日 - )は、 アメリカ合衆国フロリダ州タンパ出身のプロ野球選手(外野手)。右投左打。MLBのヒューストン・アストロズ所属。
実兄は同じくプロ野球選手のプレストン・タッカー。
高校卒業後には奨学金を得て兄プレストンと同じようにフロリダ大学へ進学の予定だったが、2015年のMLBドラフト1巡目(全体5位)で兄のいるヒューストン・アストロズから指名された。6月15日に契約後、傘下のルーキー級ガルフ・コーストリーグ・アストロズでプロデビュー。アパラチアンリーグのルーキー級グリーンビル・アストロズでもプレーし、2球団合計で63試合に出場して打率.246、3本塁打、33打点、18盗塁を記録した。
2016年はA級クァッドシティ・リバーバンディッツとA+級ランカスター・ジェットホークスでプレーし、2球団合計で117試合に出場して打率.285、9本塁打、69打点、32盗塁を記録した。
2017年にMLB.comが発表したプロスペクトランキングでは27位、アストロズの組織内では2位にランクインした。シーズンではA+級ビューズクリーク・アストロズとAA級コーパスクリスティ・フックスでプレーし、2球団合計で120試合に出場して打率.274、25本塁打、90打点、21盗塁を記録した。また、6月29日には同年のオールスター・フューチャーズゲームのアメリカ合衆国選抜に選出された。
2018年はAAA級フレズノ・グリズリーズで開幕を迎えた。7月7日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした。メジャーデビューとなった同日のシカゴ・ホワイトソックス戦では「6番・左翼手」として先発出場すると、初安打と初打点を記録した。この年メジャーでは28試合に出場して打率.141、4打点、1盗塁を記録した。
2019年は22試合に出場して打率.269、4本塁打、11打点、5盗塁を記録した。
2021年は初めて規定打席に到達し、シーズン30本塁打を記録した。ポストシーズンではチームがワールドシリーズに進出。アトランタ・ブレーブスとのワールドシリーズではナ・リーグであるブレーブスの本拠地で試合を行う際、普段は指名打者のヨルダン・アルバレスが守備に着いた時には起用されたことがあまりない中堅手で起用され、好守もあった。チームはブレーブスに敗れ、優勝とはならなかった。 オフの11月23日に自身初めてオールMLBチームのセカンドチーム外野手の1人に選出された。
2022年は自身初めてオールスターゲームに選出された。最終的に2年連続でシーズン30本塁打を達成し、両リーグで唯一となる30本塁打・25盗塁を記録した。フィルデルフィア・フィリーズとの2022年のワールドシリーズで自身初のワールドシリーズ優勝を経験した。オフの11月17日に全米野球記者協会(BBWAA)の投票による最優秀選手賞(MVP)で8位票1、9位票1、10位票3の計8ポイントで15位にランクインした。12月5日には2年連続2度目となるセカンドチームの外野手の1人としてオールMLBチームに選出された。
2023年はシーズン開幕前の2月10日に第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のアメリカ合衆国代表に選出され、控えの外野手として出場した。 シーズンでは7月4日に怪我で辞退したマイク・トラウトの代替選手として、オールスターゲームに選出された。この年は157試合に出場し、打率.284、29本塁打、打点王となる112打点、30盗塁、80四球、OPS.886などの好成績を記録し、MVP投票ではリーグ5位だった。自身初のシルバースラッガー賞を受賞した。
高校時代から華麗なスウィングを備え、周囲からは畏怖も込めて「テッド・ウィリアムズ」と呼ばれていた。打撃以外も兄プレストンを上回り、将来の3番打者として期待されている。
バッティンググラブを着用せず素手で打撃をする選手の一人であったが、2023年シーズンよりグラブを着用して試合に臨んでいる。
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