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アキラとあきら
『アキラとあきら』は、池井戸潤による日本の経済小説。『問題小説』（徳間書店）にて2006年12月号から2009年4月号まで連載され、徳間文庫より2017年5月17日に刊行された。
2017年にはテレビドラマが放送され、2022年に映画版を公開。
概要
本作は2006年から2009年まで、約3年かけて『問題小説』に連載された。約30年という年月を丹念に語るスタイルが、池井戸作品としては新鮮であり、二人の主人公を対等に描くという、それまでの作品と比べて革新的な要素が含まれている。同時期に書かれた作品としては、他では『シャイロックの子供たち』『空飛ぶタイヤ』『鉄の骨』がある。
本作の連載終了後、約8年間も単行本として出版されないままだった。2017年にテレビドラマ化されたことがきっかけで、改稿を行った上で同年5月に書籍化された。文庫オリジナルとして刊行された作品としては、『かばん屋の相続』『ようこそ、わが家へ』に続いて第3作目となる。
物語は1970年代前半から2000年代前半の約30年間を描き、オイルショックからバブル期、失われた10年を背景としている。
あらすじ
主な登場人物
- 階堂彬（かいどう あきら）
- 約束された次期社長という宿命に抗う、大企業「東海郵船」の御曹司。
- 山崎瑛（やまざき あきら）
- 過酷な運命に翻弄されながらも、理想を育んだ零細工場の息子。
- 階堂雅恒
- 彬の祖父。
- 階堂一磨
- 彬の父親。
- 階堂晋
- 彬の叔父。
- 階堂崇
- 彬の叔父。
- 階堂龍馬
- 彬の弟。
- 山崎孝造
- 瑛の父。
- 保原茂久
- 一磨の工場の従業員。
- 三原比呂志
- 瑛の小学生時代の同級生。
書誌情報
- アキラとあきら（2017年5月17日、徳間文庫、ISBN 978-4-19-894230-4）
- アキラとあきら 上（2020年8月20日、集英社文庫、ISBN 978-4-08-744142-0）
- アキラとあきら 下（2020年8月20日、集英社文庫、ISBN 978-4-08-744143-7）
コミカライズ
- アキラとあきら（小学館、作画：登田好美、『ベツフラ』2021年21号 - 2022年9号、『ベツコミ』2022年9月号、2022年8月5日発売、全1巻） - 小説のコミカライズ
テレビドラマ
WOWOWの「連続ドラマW」枠にてテレビドラマ化され、2017年7月9日から9月3日まで放送された。全9回。第34回ATP賞テレビグランプリ受賞作。
キャスト
主要人物
- 階堂彬
- 演 - 向井理（少年期：小野寺晃良、幼少期：大西利空）
- 山崎瑛
- 演 - 斎藤工（少年期：神尾楓珠、幼少期：石川樹）
階堂家
- 階堂龍馬
- 演 - 賀来賢人（幼年期：込江海翔）
- 彬の弟。
- 階堂一磨
- 演 - 石丸幹二
- 彬の父。東海郵船社長。
- 階堂晋
- 演 - 木下ほうか
- 一磨の弟。東海旭商会社長。
- 階堂崇
- 演 - 堀部圭亮
- 一磨の弟。東海旭観光社長。
- 階堂幸子
- 演 - 床嶋佳子
- 彬の母。
- 階堂雅伸
- 演 - 品川徹
- 彬の祖父。東海郵船前社長。
山崎家
- 山崎孝造
- 演 - 松重豊
- 瑛の父。金属加工を行う町工場「山崎プレス工業」を営んでいる。
- 山崎淑子
- 演 - 長野里美
- 瑛の母。
- 山崎千春
- 演 - 石井薫子
- 妹。
- 松原利治
- 演 - 山田明郷
- 祖父。
産業中央銀行
- 安堂章二
- 演 - 小泉孝太郎
- 人事部。彬の家庭教師。
- 水島カンナ
- 演 - 瀧本美織
- 彬の同僚。
- 羽根田一雄
- 演 - 永島敏行
- 融資部長。
- 小島 直巳
- 演 - 相島一之
- 本店営業四課。
- 伴埜弘道
- 演 - 松尾諭
- 本店営業四課課長。
- 野崎
- 演 - 飯田基祐
- 本店営業四課。
- 不動公康
- 演 - 利重剛
- 日本橋支店副支店長。
- 上原
- 演 - 高橋洋
- 日本橋支店
- 蒲原義一
- 演 - 入江雅人
- 静岡支店
- 根木康司
- 演 - 戸田昌宏
- 静岡支店
- 柿沼啓吾
- 演 - 長谷川公彦
- 本店長
北村家
- 北村亜衣
- 演 - 田中麗奈（少女期：山田杏奈）
- 瑛の幼馴染。医者。
- 北村和夫
- 演 - 尾美としのり
- ケーズフーズ副社長。
- 北村の妻
- 演 - 佐藤智美
東海郵船
- 小西
- 演 - 螢雪次朗
- 常務→社長。
- 難波
- 演 - 大高洋夫
- 経理部長。
- 日高
- 演 - 温水洋一
- 紀田
- 演 - 鶴見辰吾
- 東海商会の経営コンサルタント。
- 宮本
- 演 - 西沢仁太
- 東海リゾート。
- 演 - 小須田康人
その他
- 沢渡裕行
- 演 - 上川隆也（友情出演）
- 大日麦酒企画戦略担当。
- 井口正信
- 演 - 宮川一朗太
- 井口製作所社長。
- 徳田
- 演 - 野間口徹
- 角田製薬経理部長。
- 三原比呂志
- 演 - 森田甘路（少年期：前田航基）
- 通称ガシャポン。
- 工藤武志
- 演 - 長谷川朝晴
- 銀行員。
- 長島隆三
- 演 - 小市慢太郎
- 江幡
- 演 - 羽場裕一
- 三友銀行。
- 島村
- 演 - 大河内浩
- 部長。
- 保原茂久
- 演 - 木下隆行
- 神父。
- 上畑
- 演 - 浜田晃
- デイリーキッチン社長。
スタッフ
- 脚本 - 前川洋一
- 監督 - 水谷俊之、鈴木浩介
- 音楽 - 羽岡佳
- 撮影 - 石井浩一
- 編集 - 高橋信之
- 会計監修 - 恩田勲（GTM総研）、朝日良平（GTM総研）
- 法律監修 - 藤松文
- 銀行員所作 - 袴田利
- 医療指導 - 中澤暁雄、山本昌督
- プロデューサー - 青木泰憲（WOWOW）、内丸摂子（東阪企画）
- 製作 - WOWOW、東阪企画
放送日程
受賞
- 第34回 ATP賞テレビグランプリ
- グランプリ
- ドラマ部⾨ 最優秀賞
映画
2022年8月26日に公開。監督は三木孝浩、主演は竹内涼真と横浜流星。
キャスト（映画）
- 山崎瑛
- 演 - 竹内涼真（少年期：榎本司）
- 産業中央銀行の行員。
- 階堂彬
- 演 - 横浜流星（少年期：平野虎冴）
- 産業中央銀行の行員で、山崎とは同期の間柄。
- 階堂龍馬
- 演 - 髙橋海人（King & Prince）（少年期：熊谷武尊）
- 階堂彬の弟。彬が跡継ぎの座を下りたため、若くして社長となる。
- 水島カンナ
- 演 - 上白石萌歌
- 産業中央銀行の銀行員。
- 階堂崇
- 演 - 児嶋一哉
- 階堂の叔父。「東海郵船」グループ会社の「東海観光」社長。
- 工藤武史
- 演 - 満島真之介
- 山崎が幼い頃に出会った銀行員。
- 保原茂久
- 演 - 塚地武雅（ドランクドラゴン）
- 山崎の実家が経営していた「山崎プレス工場」の従業員。
- 井口雅信
- 演 - 宇野祥平
- 山崎の担当取引先「井口ファクトリー」の社長。
- 階堂聡美
- 演 - 戸田菜穂
- 階堂彬の母。
- 山崎孝造
- 演 - 杉本哲太
- 山崎瑛の父。
- 山崎淑子
- 演 - 酒井美紀
- 孝造の妻で、瑛の母。
- 井口由子
- 演 - 馬渕英里何
- 雅信の妻。
- 羽根田一雄
- 演 - 奥田瑛二
- 産業中央銀行・融資部長。
- 階堂一磨
- 演 - 石丸幹二
- 階堂の父。「東海郵船」の社長。
- 階堂晋
- 演 - ユースケ・サンタマリア
- 階堂の叔父。グループ会社「東海商会」の社長。
- 不動公二
- 演 - 江口洋介
- 産業中央銀行・上野支店副支店長。
- 野間口徹
- 山寺宏一
- 津田寛治
- 徳重聡
- 矢島健一
- 山内圭哉
- 山村紅葉
- 竹原慎二
- アキラ100%
- 西垣匠 新人行員・尾野役
スタッフ（映画）
- 原作：池井戸潤『アキラとあきら』（集英社文庫刊）
- 監督：三木孝浩
- 脚本：池田奈津子
- 音楽：大間々昂
- 主題歌：back number「ベルベットの詩」（UNIVERSAL SIGMA）
- 製作：石垣裕之、松岡宏泰
- 共同製作：堀義貴、藤下良司、弓矢政法、瓶子吉久、久保雅一、池井戸潤、奥村景二、渡辺章仁、五老剛
- エグゼクティブプロデューサー：臼井央
- 企画・プロデュース：青木泰憲
- プロデューサー：馮年、大瀧亮、加茂義隆、川田尚広
- プロダクション統括：會田望
- 撮影：柳田裕男
- 美術：禪洲幸久
- 録音：久連石由文
- 照明：宮尾康史
- 編集：柳沢竜也
- 助監督：サノキング
- 制作担当：片平大輔
- 装飾：鈴木仁
- 衣装：浜辺みさき
- ヘアメイクデザイン：倉田明美
- VFXスーパーバイザー：鎌田康介
- 音響効果：松浦大樹
- スクリプター：谷恵子
- 音楽プロデューサー：杉田寿宏
- アソシエイトプロデューサー：本多航大
- 宣伝プロデューサー：土肥直人
- メディアプロモーション：飯島真知子、松本令菜
- 制作プロダクション：TOHOスタジオ
- 配給：東宝
- 製作幹事：WOWOW、東宝
- 製作：「アキラとあきら」製作委員会（WOWOW、東宝、ホリプロ、スターダストプロモーション、ジェイアール東日本企画、集英社、小学館、オフィスIKEIDO、日本出版販売、ローソンエンタテインメント、朝日新聞社）
脚注
出典
外部リンク
- 池井戸潤 最新作 アキラとあきら - 徳間書店
- アキラとあきら - WOWOW（番組公式サイト）
- 【公式】アキラとあきら (@akira_to_akira) - X（旧Twitter）
- 映画『アキラとあきら』公式サイト
- アキラとあきら - 映画・映像 - ウェイバックマシン（2021年11月28日アーカイブ分） - 東宝WEB SITE
- 映画『アキラとあきら』8月26日 公開 (@akira_movie2022) - X（旧Twitter）
Text submitted to CC-BY-SA license. Source: アキラとあきら by Wikipedia (Historical)
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