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国鉄タム3250形貨車


国鉄タム3250形貨車


国鉄タム3250形貨車(こくてつタム3250がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。

本形式より改造され別形式となったタム23250形についても本項目で解説する。

タム3250形

タム3250形は、ベンゾール専用の15t積タンク車として1949年(昭和24年)10月29日から1960年(昭和35年)9月14日にかけて83両(タム3250 - タム3286、タム3290 - タム3335)が新潟鐵工所、川崎車輛、市川重工業、東洋レーヨン、カテツ交通、三菱重工業、若松車輌、日本車輌製造にて製造または改造編入された。この際なぜかタム3287 - タム3289は空番であった。

本形式の他にベンゾール専用種別とする形式は、タ1000形(48両)、タム3200形(5両)、タム23250形(15両、後述)、タサ1000形(13両)、タサ1050形(2両)、タサ1100形(6両)、タサ4400形(1両)、タキ200形(初代)(1両)、タキ850形(1両)、タキ900形(2両)、タキ950形(2両)、タキ1800形(65両)、タキ4150形(1両)、タキ6450形(3両)、タキ14400形(11両)の15形式が存在した。

落成時の所有者は、田中屋商店、日本鋼管、タール製品取扱業協同組合、安宅産業、東洋レーヨン、第一通商、森岡興業、富士製鉄化学、入丸産業、日本化成工業、八幡製鐵、三井化学工業(その後三井東圧化学へ社名変更)、由良精工、日本曹達、北海道炭礦汽船、北一産業、関東タール製品、北新化成の18社であった。

貨物列車の最高速度引き上げが行われた1968年(昭和43年)10月1日ダイヤ改正対応のため、大半の車輌の軸ばね支持方式が二段リンク式に改造され、最高運転速度は65km/hから75km/hへ引き上げられた。

塗色は、黒であり、全長は8,800mm、全幅は2,408mm、全高は3,637mm、軸距は3,800mm - 4,100mm、実容積は16.5m3 - 19.0m3、自重は10.4t - 11.4t、換算両数は積車2.6、空車1.2、車軸は12t長軸であった。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には8両(タム3251、タム3252、タム3313、タム3314、タム3326 - タム3328、タム3331)の車籍がJR貨物に継承されたが、1989年(平成元年)3月に最後まで在籍した5両(タム3313、タム3314、タム3326 - タム3328)が廃車となり同時に形式消滅となった。

タム23250形

タム23250形はベンゾール専用の15t積み私有貨車(タンク車)である。

当初タム3250形の軸ばね支持装置は一段リンク式であったが、貨物列車の最高速度引き上げが行われた1968年(昭和43年)10月1日ダイヤ改正対応のため、大半の車は二段リンク式に改造したが、北海道地区ではスピードアップが見送られたため、二段リンク化の対象外となった車両が15両(タム23253、タム23257、タム23266、タム23268 - タム23271、タム23293、タム23297 - タム23298、タム23310 - タム23311、タム23318 - タム23319、タム23323)残り、区別のため別形式(タム23250形)とした。車番は現番号に「20000」を加える形となった。改造内容は標記類の書き換え以外何もなく、むしろ本形式の方が本来のタム3250形ともいえる。

識別のため記号に「ロ」を丸で囲んだ通称マルロが追加され「タム」となり黄色(黄1号)の帯を巻いている。タンク体には同色で「道外禁止」と標記された。

所有者は共立産業商事、日商化学工業、北一産業運輸、富士製鐵(その後社名は新日本製鐵に変更)、北海道炭礦汽船の5社であった。

塗色は、黒であり黄色(黄1号)の帯を巻いている。全長は7,850mm - 8,800mm、実容積は19.0m3、自重は11.2t - 11.4t、換算両数は積車2.6、空車1.2、最高運転速度は65km/h、車軸は12t長軸であった。

1985年(昭和60年)7月8日に最後まで在籍した車4両(タム23268 - タム23271)が廃車となり、同時に形式消滅となった。

参考文献

  • 『レイルマガジン』通巻140号(1995年5月・ネコ・パブリッシング)
    • 吉岡心平「私有貨車セミナー」 pp. 74-77
  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目

  • 国鉄の車両形式一覧


Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 国鉄タム3250形貨車 by Wikipedia (Historical)