株式会社CloverWorks(クローバーワークス、英: CloverWorks Inc.、略称:CLW)は、日本のアニメ制作会社。株式会社アニプレックスの完全子会社。
2018年4月1日、A-1 Picturesにて『アイドルマスターシリーズ』『冴えない彼女の育てかた』『四月は君の嘘』『ビビッドレッド・オペレーション』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』などのアニメーション制作を担当した高円寺スタジオが名称をCloverWorksと改称し、ブランド化。同年10月1日、A-1 Picturesの事業内容を一部会社分割する形で株式会社として設立された。高円寺スタジオで制作を担当していた『アイドルマスターシリーズ』『冴えない彼女の育てかた』『超平和バスターズ』オリジナル作品は同作のスタッフも共に移籍したことに伴いCloverWorksで制作を引き継いでいる。
分社化の背景にはA-1 Picturesの規模が拡大したことが由来している。当時の同社は高円寺スタジオと阿佐ヶ谷スタジオの2つのスタジオをメインに活動していたが、作品数の増加に伴い制作体制も徐々に変化。その影響もあり、同じ会社でありながらスタジオごとにスタッフやクリエイターの個性、制作工程の違いが顕著にあらわれた。そのため、各スタジオが独立して小回りを効かせながらクリエイティブな意思伝達を可能とするため、高円寺スタジオを分社化することになった。
ロゴである四葉には、「アニプレックス、A-1 Pictures、CloverWorksが3枚の葉であり、最後の1枚が視聴者の皆さん」という意味が込められている。
2022年5月30日、ウィットスタジオ、アニプレックス、集英社との共同出資でアニメーションの企画・プロデュース会社、株式会社JOENを設立。代表取締役にはCloverWorksで執行役員を務める福島祐一がウィットスタジオの中武哲也と共に就任した。
2022年11月、A-1 Picturesの代表退任に伴い、CloverWorks創設者で代表の清水暁がA-1 Pictures代表取締役執行役員社長を歴任することとなる。
2024年春、各部署の連携・内製力強化などによる事業拡大に伴い、本社を東京都杉並区梅里1丁目7番7号 新高円寺ツインビル3Fから東京都中野区本町2丁目46番1号 中野坂上サンブライトツイン30階へ移転し全拠点を新本社へ統合。
全セクション・体制が本社の中野坂上サンブライトツインに集約されており、社内にクリエイティブ事業部、制作部、業務部を設ける。
元請作品の多くは親会社のアニプレックスが企画・製作を担当。『SPY×FAMILY』シリーズでは東宝をはじめとするアニプレックス以外の企業と製作委員会を構成し、同社設立後に制作された新規作品としては初の出資・製作参加を行った。また、2024年4月期以降の作品からはアニプレックスが企画・製作を行う作品でも出資を行うようになり製作委員会に参画。代表の清水暁が企画、福島祐一が製作側のプロデューサーとして参加している。
クリエイティブ事業部は「演出・作画ルーム」「仕上げルーム」「美術ルーム」「撮影ルーム」があり、映像制作に必要なセクションがほぼすべてそろっている。3DCGIに関しては社内に部門を設けず、代わりに親会社であるアニプレックスが全額出資を行いCloverWorks代表の清水が同じく代表を務める3DCGIスタジオ「Boundary」が主に担当する。
年間に複数の作品を請け負うため、仕上げや美術、撮影を外部の専門スタジオにメインで受注することも多いが、『ホリミヤ』や『明日ちゃんのセーラー服』などの作品では、仕上げと背景美術を社内チームで担当している。撮影に関しても複数の元請作品で担当している。『ぼっち・ざ・ろっく!』などの作品では仕上げ・撮影・美術を社内チームで手掛け、3DCGをBoundaryで担当している。
各セクションにて社員スタッフの育成にも力を入れており、演出・作画ルームでは『君の膵臓をたべたい』『ToLOVEる』のキャラクターデザイン・総作画監督の岡勇一が作画育成監督として若手を指導。2022年放送の『明日ちゃんのセーラー服』より育成を受けたアニメーターが原画デビューを果たしている。
第二原画・動画・仕上げは本社チームのほかに「CloverWorks海外作画・仕上げルーム」が工程を一部担当している。
制作部はプロデュース、制作進行業務のほか、「ライセンスルーム」と呼ばれるチームが文章、書籍、グッズ、イラスト等の各種監修・校正を担当している。制作統括は代表取締役執行役員社長の清水暁。プロデューサーは福島祐一。その他に、梅原翔太、辻俊一、賀部匠美、瀬戸敬太、伊藤泰斗、米沢圭亮、小野忍、波田野瞬、染野翔など、複数のアニメーションプロデューサーを抱えており、各チームごとに年間で複数のテレビアニメ、劇場アニメ作品などを請け負う。また、制作進行として所属している山崎莉乃が近年の同社作品『明日ちゃんのセーラー服』『UniteUp!』でシリーズ構成・脚本を担当している。ほかにも、同じく制作進行の加藤穂乃伽が『SPY×FAMILY』『UniteUp!』にて各話脚本を担当するなど、脚本家育成にも力を入れている。
2018年に『ニュータイプアニメアワード2017 - 2018』において、TRIGGERと共同制作した『ダーリン・イン・ザ・フランキス』でメカデザイン賞を受賞し、スタジオ賞では3位にランクインした。
2024年4月現在。
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