京都記念

京都記念（きょうときねん）は、日本中央競馬会 (JRA) が京都競馬場で施行する中央競馬の重賞競走（GII）である。

競馬番組表では、名称を「農林水産省賞典 京都記念（のうりんすいさんしょうしょうてん きょうときねん）」と表記している。

正賞は農林水産大臣賞。

概要

1942年に、春と秋の年2回施行するハンデキャップ競走として創設。当初の競走条件は春・秋ともに5歳（現4歳）以上だったが、1951年より秋は4歳（現3歳）以上に変更された。

1944年の春から1947年の春までは第二次世界大戦の影響で中止され、1947年の秋より再開。施行距離や競走条件は幾度かの変遷を経ながら年2回施行していたが、1984年に秋の競走が廃止され、以来年1回の施行となった。負担重量は1994年より別定に変更、施行場・距離は1995年から京都競馬場・芝2200mで定着している。

外国産馬は年1回施行に改められた1984年より出走可能になり、2005年からは国際競走に指定され、外国馬も出走可能になった。また、2020年からは地方競馬所属馬も出走可能になった。

負担重量が別定に変更された1994年からは、重量面で実績馬が出走しやすくなったこともあり古馬の有力馬が年明け初戦として出走するケースも多くなった。

なお、本競走の優勝馬にはオーストラリアのG1コーフィールドカップへの優先出走権が与えられることになっている。

競走条件

以下の内容は、2023年現在のもの。

出走資格：サラ系4歳以上

• JRA所属馬
• 地方競馬所属馬（認定馬のみ、2頭まで）
• 外国調教馬（優先出走）

負担重量：別定

• 4歳56kg、5歳以上57kg、牝馬2kg減
  • 2022年2月12日以降のGI競走（牝馬限定競走を除く）1着馬は2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走（牝馬限定競走を除く）1着馬は1kg増
  • 2022年2月11日以前のGI競走（牝馬限定競走を除く）1着馬は1kg増（2歳時の成績は除く）

賞金

2023年の1着賞金は6200万円で、以下2着2500万円、3着1600万円、4着930万円、5着620万円。

歴史

• 1942年 - 5歳以上の馬によるハンデキャップ競走「京都記念（春）」を創設、京都競馬場の芝3500mで施行。
• 1944年 - 太平洋戦争の影響で中止（1947年まで）。
• 1959年 - 名称を「農林省賞典 京都記念（春）」に変更。
• 1979年 - 名称を「農林水産省賞典 京都記念（春）」に変更。
• 1980年 - 京都競馬場がスタンド改築工事のため、この年のみ中京競馬場で施行。
• 1984年
  • 年1回制に変更。
  • 名称を「農林水産省賞典 京都記念」に変更。
  • グレード制施行によりGIIに格付け。
• 2001年 - 馬齢表記を国際基準へ変更したのに伴い、競走条件を「4歳以上」に変更。
• 2005年 - 混合競走から国際競走に変更され、外国調教馬が4頭まで出走可能となる。
• 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、外国調教馬の出走枠が8頭に拡大。
• 2015年
  • 出走可能頭数を18頭に拡大。
  • 外国馬の出走枠を9頭に変更。
• 2020年 - 特別指定交流競走に指定され、地方競馬所属馬が2頭まで出走可能になる。
• 2021年
  • 京都競馬場の整備工事に伴い、阪神競馬場で施行（2022年・2023年も同様）。
  • 新型コロナウイルス感染拡大防止のため「無観客競馬」として実施。

歴代優勝馬

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

競走名は第75回まで「京都記念（春）」、第77回以降は「京都記念」。

京都記念（秋）

前述の通り、1983年までは年2回施行され、秋の競走も行われていた。

年表

• 1942年 - 秋の競走を開始、京都競馬場の芝3500mで施行。
• 1944年 - 第二次世界大戦の影響で中止（1946年まで）。
• 1951年 - 競走条件を「4歳以上」に変更。
• 1959年 - 関西厩務員労組のストライキの影響で開催中止となる。
• 1960年 - 名称を「農林省賞典 京都記念（秋）」に変更。
• 1969年 - 施行距離を芝2400mに変更。
• 1978年 - 名称を「農林水産省賞典 京都記念（秋）」に変更。
• 1984年 - 廃止。

京都記念（秋）歴代優勝馬

フォトギャラリー

脚注・出典

参考文献

• 「農林水産省賞典京都記念(GII)」『中央競馬全重賞競走成績集 【古馬関西編】』日本中央競馬会、2006年、299-420頁。 
• 一般社団法人 中央競馬振興会『日本近代競馬総合年表』中央競馬ピーアール・センター、2018年、177頁。 

注釈

出典

各回競走結果の出典

• 中央競馬全重賞競走成績集 第1回～第98回
• JRA年度別全成績
  • （2024年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2024年2月12日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2023年）“第1回 阪神競馬 第2日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2023年2月12日閲覧。（索引番号：04023）
  • （2022年）“第1回 阪神競馬 第2日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2022年2月14日閲覧。（索引番号：04023）
  • （2021年）“第1回 阪神競馬 第2日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2021年2月16日閲覧。（索引番号：04023）
  • （2020年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2020年2月17日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2019年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2020年2月17日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2018年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2018年2月12日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2017年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2017年2月13日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2016年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年2月15日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2015年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2014年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2013年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2012年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2011年）“第2回 京都競馬 第6日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 6. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04071）
  • （2010年）“第2回 京都競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04083）
  • （2009年）“第2回 京都競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04083）
  • （2008年）“第2回 京都競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04083）
  • （2007年）“第2回 京都競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04083）
  • （2006年）“第2回 京都競馬 第7日” (PDF). 日本中央競馬会. p. 11. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04083）
  • （2005年）“第2回 京都競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 537-538. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04083）
  • （2004年）“第2回 京都競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 539-540. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04083）
  • （2003年）“第2回 京都競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 533-534. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04083）
  • （2002年）“第2回 京都競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. p. 513. 2016年2月8日閲覧。（索引番号：04083）
• netkeiba.comより（最終閲覧日：2023年2月26日）
  • 京都記念（春）
    • 1969年、1977年
  • 京都記念
    • 1986年、1987年、1988年、1989年、1990年、1991年、1992年、1993年、1994年、1995年、1996年、1997年、1998年、1999年、2000年、2001年、2002年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年、2008年、2009年、2010年、2011年、2012年、2013年、2014年、2015年、2016年、2017年、2018年、2019年、2020年、2021年、2022年、2023年、2024年

過去に年2回施行され、現在は年1回施行となっている他の競走

• 中山記念
• 目黒記念
• 鳴尾記念
• 中山大障害

外部リンク

• データ分析：京都記念 今週の注目レース - 日本中央競馬会

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