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モンテプルチャーノ (ブドウ)


モンテプルチャーノ (ブドウ)


モンテプルチャーノ (Montepulciano) はイタリアの赤ワイン用ブドウ品種であり、統制保証付原産地呼称 (D.O.C.G.) 認定ワインのモンテプルチャーノ・ダブルッツォ・コッリーネ・テラマーネ (Montepulciano d'Abruzzo Colline Teramane) やロッソ・コーネロ (Rosso Conero) 、統制原産地呼称 (D.O.C.) 認定ワインのモンテプルチャーノ・ダブルッツォ (Montepulciano d'Abruzzo) 、ロッソ・ピチェーノ・スペリオーレ (Rosso Piceno Superiore) などによって非常に有名である。

名称の似たトスカーナ・ワインのヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチャーノと混同してはならない。こちらは原料主体がサンジョヴェーゼであり、その名称はモンテプルチャーノ種がブレンドされているからではなく、生産地の村に由来しているためである。

このブドウはイタリア中部・南部各地で広く栽培され、なかでもアブルッツォ州、ラツィオ州、マルケ州、モリーゼ州、ウンブリア州、プッリャ州で顕著である。100前後あるイタリア全県のうち、20県のD.O.C.ワインでこの品種の使用が許可されている。モンテプルチャーノは成熟が遅い傾向があり、収穫が早すぎると極度に未熟になってしまうこともあるため、イタリア北部で見られることは稀である。

完熟した場合、モンテプルチャーノは色味の深いワインを生み出すことが可能であり、中程度の酸および高濃度の抽出物 (エキス) とアルコールをもつ。

発祥・原産および他の「モンテプルチャーノ」ワインとの混同

ワイン専門家のジャンシス・ロビンソンによると、モンテプルチャーノ種の原産地はトスカーナ地方である可能性が高く、混同されることの多いサンジョヴェーゼと類縁関係にあるかもしれないという。発祥に関してこうした可能性があるにもかかわらず、ブドウ品種のモンテプルチャーノはその名を冠しヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチャーノを生産する村とは、ロビンソンが「言語学的なもの」と呼ぶ以上の物的なつながりは一切なさそうである。さらに、モンテプルチャーノ種はイタリア中部で広く栽培されているものの、当のモンテプルチャーノの村周辺のブドウ畑では栽培されていない。

ワイン生産地域

モンテプルチャーノはサンジョヴェーゼに次いでイタリアで栽培地域が2番目に広い土着品種である。100前後あるイタリア全県のうち20県で栽培が推奨されており、プッリャ州、モリーゼ州、ラツィオ州、ウンブリア州、マルケ州、エミリア=ロマーニャ州、アブルッツォ州、トスカーナ州のD.O.C.認定赤ワインには、このブドウの使用が許可もしくは必要とされているものがある。モンテプルチャーノ使用のD.O.C.認定ワインのなかで非常に有名なのは、アブルッツォ州のモンテプルチャーノ・ダブルッツォ、マルケ州のオッフィーダ・ロッソDOCG、ロッソ・コーネロ、ロッソ・ピチェーノである。カステル・デル・モンテDOCではウーヴァ・ディ・トロイアに次ぐ二次的な品種だが、ワイン専門家のジャンシス・ロビンソンによれば、そのブレンドに寄与するモンテプルチャーノの性格はひょっとすると「もっとも見事に体現されている」かもしれないという。

D.O.C.認定ワインおよびD.O.C.G.認定ワイン

以下の一覧に含まれるのは、モンテプルチャーノの使用が認められているD.O.C.およびD.O.C.G.認定ワインであり、D.O.C.およびD.O.C.G.表記の規格に則った割合でブレンドに入れることのある他品種も併記している。モンテプルチャーノを50%以上使用しなければならないものは太字で示してある。

注) 「マルヴァジア」はマルヴァジア・ネーラを指す

ブドウ栽培およびワインの特徴

モンテプルチャーノは成熟が遅く、収量が多い傾向がある。果粒は丸々としていて果皮/果汁比は低いといえる。しかしながら、果皮には色素タンニンや発色に寄与するフェノール化合物がかなりの量含まれているため、マセレーション (浸漬) の過程で深いルビー色のワインもしくはピンク色のチェラスオーロを生み出すことができる。イタリアのほとんどの品種と比べ、モンテプルチャーノは酸がほどよく控えめで、タンニンは角の立った渋みというよりも、まろやかなものである。ワイン専門家のオズ・クラークは、モンテプルチャーノが生み出すのは「丸くふくよかで、どっしりとした赤ワインであり、熟したタンニンと良質の酸、そして低価格を持ち合わせている」と言い表している。ジャンシス・ロビンソンはモンテプルチャーノのことを、収穫年 (ヴィンテージ) の3、4年後で向上し、なめらかな飲み頃のワインを生み出す「有望な品種」だと評価している。

別名

モンテプルチャーノ種およびそのワインには、さまざまな別名が使われている:コルディシオ (Cordiscio) 、コルディスコ (Cordisco) 、コルディジオ (Cordisio) 、モンテ・プルチャーノ (Monte Pulciano) 、モンテプルチャーノ・コルデスコ (Montepulciano Cordesco) 、モンテプルチャーノ・ディ・トッレ・デ・パッセリ(Montepulciano di Torre de Passeri) 、モンテプルチャーノ・プリマティコ (Montepulciano Primatico) 、モレッローネ (Morellone) 、プレムティコ (Premutico) 、プリマティッチョ (Primaticcio) 、プリムティコ (Primutico) 、サンジョヴェーゼ・カルディスコ (Sangiovese Cardisco) 、サンジョヴェーゼ・コルディスコ (Sangiovese Cordisco) 、サンジョヴェット (Sangiovetto) 、トッレ・デイ・パッセリ (Torre dei Passeri) 、ウーヴァ・アブルッツェーゼ (Uva Abruzzese) 、ウーヴァ・アブルッツィ (Uva Abruzzi)

関連項目

  • ワイン用ブドウ品種の一覧
  • イタリアワイン

脚注


Text submitted to CC-BY-SA license. Source: モンテプルチャーノ (ブドウ) by Wikipedia (Historical)