『Jupiter』(ジュピター)は、2003年12月17日に発売された日本の歌手・平原綾香のデビュー曲であり1枚目のシングル。
イギリスの作曲家ホルストの管弦楽組曲『惑星』(全7楽章)の第4楽章「木星」の中間部Andante maestosoの旋律(「木星」の第4主題)に、吉元由美が歌詞を付けたものである。
ホルストのこのパートは、以前から世界中で親しまれており、特にイギリスでは「我は汝に誓う、我が祖国よ」として愛国歌であり、またイングランド国教会の聖歌である。
ホルストは1934年に亡くなっており、当時の日本の著作権法では死後50年で著作権が消滅するため「Jupiter」が発表された2003年時点では、「木星」の著作権は日本において著作権の保護期間を満了し消滅している。戦時加算を考慮してもやはり2003年時点では著作権が消滅している。
CDデビューにあたり、ホルストの原曲に日本語の歌詞をのせて歌うことを提案したのは平原自身であり、歌詞の一部には、平原自らが書いた言葉“私の両手で何ができるの?”“ありのままでずっと愛されている”“いつまでも歌うわあなたのために”などが織り込まれている。
CDは初回生産盤のみデジパック仕様であった。
ミュージック・ビデオは、平原が当時在学していた洗足学園音楽大学(川崎市)の前田ホールで撮影された。
当初はノンタイアップだったが、フジサンケイグループ広告大賞のエンディングテーマで流れ、その後はさまざまなテレビ番組やドラマ、CMの挿入歌などに使われる。
この歌詞はフジテレビで放映された「ザ・ノンフィクション『短い命を刻む少女:アシュリーの生き方』」に影響を受けている。
2004年の新潟県中越地震の際、被災者を勇気付ける応援歌として新潟県内のラジオ局で多くリクエストされた。被災翌年の2005年から長岡まつり大花火大会で打ち上げられている復興祈願花火『フェニックス』ではこの曲がBGMとして使われている。「Jupiter」は約6分ある楽曲だが『フェニックス』の打ち上げ時間に合わせて約3分に短縮されている。2005年8月3日(花火大会2日目)には平原自身が来場、花火大会に先立って歌唱。2011年の東日本大震災直後にも、「FNS音楽特別番組」での歌唱など、リクエストの多い曲となった。
2006年5月28日にシングルCDの出荷枚数が100万枚を突破。着うた等のダウンロード件数は160万件を突破するなどロングセラーとなっている。オリコン週間チャートで1位を獲得せずにデビュー曲がミリオンを突破したのは倉木麻衣のデビュー曲「Love, Day After Tomorrow」(1999年)以来7年ぶりとなった。
2007年12月31日に行われた第58回NHK紅白歌合戦では、長岡市山古志地区からの中継を交え、「Jupiter」のアレンジバージョンを披露した。
フェイス・ワンダワークスが2015年に発表したGIGAエンタメロディで15年間で最も多くダウンロードされた着信メロディを集計した「着信メロディ15年間ランキング」において17位にランクインされた。
2016年8月6日に川崎市等々力陸上競技場で行われたJリーグ・川崎フロンターレの試合では、宇宙関連企画としてハーフタイムに、この曲が本人によりスタジアムのトラック上で歌われた。
2020年8月8日、平原はNHKの生番組「ライブ・エール」で、イタリア・クレモナ在住のヴァイオリニスト横山令奈と、リモートでの共演をした。
Jupiter
蘇州夜曲
Jupiter
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