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2006 ワールド・ベースボール・クラシック日本代表


2006 ワールド・ベースボール・クラシック日本代表


2006 ワールド・ベースボール・クラシック日本代表(2006 ワールド・ベースボール・クラシックにっぽんだいひょう)は、2006年3月に開催された、ワールド・ベースボール・クラシック第1回大会に出場した日本代表である。通称王ジャパン。なお、以下に列挙する選手の所属は2006年3月時点である。

概要

初めてメジャーリーガーが出場する国際大会であり、当初はイチローをはじめ松井秀喜、城島健司、井口資仁、大塚晶則ら多くのメジャーリーガーが参加した「真の日本代表」としての代表編成が期待されていた。だが、イチローが大会に対する並々ならぬ意欲を表明する一方で、松井秀喜は参加への態度を保留するなどの温度差もあった。

そうした中、監督の王貞治は松井を4番に据える構想を明らかにし、イチロー、井口、大塚らにも出場を打診した。こうして松井の態度が曖昧なまま、松井のための枠を空けた29名の代表選手が発表されたが、その直後に松井が出場辞退の意思を表明。井口も辞退したことから、王構想は大きな転換を余儀なくされた。また故障明けであり、メジャー挑戦1年目に臨む城島は最初から代表に選出されなかった。 その後も契約交渉の難航により参加が揺れ動いた選手や、体の不安や試合中の怪我による辞退者も出るなど、アジア予選(1次リーグ)の開始まで代表メンバーが確定できなかった。最終的に、メジャーリーガーからの参加者はイチローと大塚の2人だけにとどまることとなった(日本人選手の代表招集に伴う問題については後述)。

こうして多くの紆余曲折を経て編成された代表だが、代表の人選において志向されたのは2005年度のワールドシリーズで脚光を浴びた「スモールベースボール」であった。アメリカやドミニカ共和国などの圧倒的パワー志向の野球に対抗するため、日本人らしい走ってつなぐ打線と堅い守備、投手力を軸とした野球である。

メジャー屈指の一番打者であるイチローと井口に代わる内野手のスタメン候補である川﨑宗則、西岡剛や2005年度セ・リーグ首位打者の青木宣親らが走ってつないだ僅少得点を、イチロー、福留孝介、多村仁志らの好守と鉄壁の投手リレーで守り抜く戦い方を目指し、大会では彼らの実力が遺憾なく発揮された。

さらに、王監督は代表チームのスタイルを前述のスピード野球に加え、小笠原道大や松中信彦ら日本球界を代表しなおかつ代表経験のある強打者も揃え、長打力に関してもアジアでトップクラスである点から、長打力も兼ね備えるという意味も込め「スピード&ストロング」と称した。大会でもホームランで得点する場面が度々みられた。

また、投手陣については大会独自のルールであった投球数制限に備えた編成がなされた。それが「先発投手二人体制」である。先発投手を上原浩治、松坂大輔、渡辺俊介の三人で固定し、その後を清水直行、和田毅、杉内俊哉が「第二の先発」として登板。さらにそのあとを球界を代表する中継ぎ投手である石井弘寿(東京ヤクルト・2次リーグから故障により離脱)、藤川球児、藤田宗一、薮田安彦らがセットアッパーとして登板し、クローザーの大塚へと繋ぐ継投を取る。このような投手編成は好投手を次々に投入できるという利点をもたらした。キューバが好投手を投球数制限ルールによって使い果たして優勝を逃したことと対照的である。

また、代表に最も多く選出された球団は2005シーズンで日本一・アジア優勝を達成した千葉ロッテの8選手で、先発投手が3人(清水、渡辺俊、小林宏之)、中継ぎ投手が2人(藤田、薮田)、捕手1人(里崎智也)、内野手2人(西岡、今江敏晃)が選出された。

なお、この大会は国際野球連盟の主催大会ではない(承認大会)ことから、全日本野球会議の代表派遣事業とならなかった。よって他の国際野球連盟主催の大会で野球日本代表が着用するピンストライプのユニフォームではなく、この大会では赤や紺を大胆に配色した新しいユニフォームを着用した。

代表選考の過程および代表メンバーの変遷

2005年
  • 11月28日 王貞治監督が松井秀喜を4番に据える構想を明らかに。他のメジャーリーガーでは、イチロー、井口資仁、大塚晶則に出場を打診したことを改めて明かした。
  • 12月9日 29人のメンバーを発表。参加への態度を保留中の松井を除いた29選手には、イチロー、井口、大塚らが名を連ね、日本一・アジア優勝のロッテからは5投手を含む12球団最多の8人が選出された。故障明けであり、初の捕手として大リーグに挑戦する城島健司やアテネ五輪代表キャプテンの宮本慎也らがメンバーから外れた。松井について王監督は「(アメリカでの本戦には)100%出てくれるものだと思っている」と発言。
  • 12月27日 松井が出場辞退の意思を正式に表明。松井は都内で王監督と直接会って2時間ほど食事を共にし、取材に応じた王監督は「彼にも彼なりの理由はあるだろうし私も納得している」と述べた。またこの日午前、ヤンキース広報部を通じて談話を発表し、この中で辞退の理由について、WBCと開幕準備の両立は難しいと述べた。
  • 同日 阿部慎之助が右肩痛の不安を理由に出場を辞退し、代わりに相川亮二を選出。
2006年
  • 1月6日 プロ野球のコミッショナー事務局が、松井の代わりとして出場を打診されていた福留孝介について、日本代表入りを受諾したと発表し、日本代表全30選手が確定した。
  • 同日 井口が、自主トレーニング中の沖縄県内で出場辞退を表明。井口は会見にて辞退の理由として「(2年目のシーズンなので)キャンプでアピールしないといけない」と話し、大塚について「辞退することになるだろう」との見解を示した。
  • 同日 石井弘寿がポスティングシステムによるメジャーリーグ移籍を実現するため、法的手段を検討していることを明らかにし、状況次第によっては辞退することを示唆。
  • 1月12日 辞退した井口の代替選手として宮本を選出。出場を要請していた荒木雅博が体調面の不安を理由に辞退したため。
  • 1月13日 大塚本人が参加承諾書にサインしながら移籍先のレンジャーズ側が難色を示したことについて、MLB、MLB選手会の間で問題になっていたが、最終的には「本人の意思を尊重する」とする取り決めに従うことで落着した。メジャーリーグ入りを希望して契約更改交渉でもめていた石井弘も正式に出場を表明し、ここにWBC日本代表30人が確定した。
  • 1月18日(現地時間1月17日) 第1次エントリーが締め切られる。第1次エントリーでは各チーム最大60人までの登録が可能となっており、小林雅英ら24人が故障に備えるための予備登録メンバーとして登録された。
  • 1月19日(現地時間1月18日) メジャーリーグ機構がキューバを除く各国代表候補選手(1次登録メンバー)を発表。予備登録メンバーの概要がはじめて明らかに。日本プロ野球組織はサブメンバーである予備登録メンバーまで公表されたことに遺憾の意を示すとともに、「外れた選手は何も劣っているわけではない」と釈明した。
  • 2月25日 24日に行われた12球団選抜との壮行試合の際、大村直之の打球を受け降板した黒田博樹が、右手人さし指打撲と診断され、代表を辞退。代わって久保田智之が選出された。
  • 3月10日 1次リーグに出場した石井弘が左肩の違和感を訴えたために代表を離脱。代わって馬原孝浩が代表入り。 

試合結果

練習試合

  • 日付は現地時間

2月24日

19:04開始(2時間23分、観衆11,582人) 福岡 Yahoo! JAPANドーム

2月25日

19:08開始(2時間50分、観衆18,714人) 福岡 Yahoo! JAPANドーム

3月1日

19:07開始(2時間53分、観衆12,611人) 東京ドーム

WBC日本代表 練習試合

3月8日

19:05開始(現地時刻)(2時間19分、観衆2,086人) ピオリアスタジアム(アリゾナ州ピオリア)

3月9日

19:05開始(現地時刻)(2時間34分、観衆2,871人) サプライズスタジアム(アリゾナ州サプライズ)

3月10日

19:05開始(現地時刻)(2時間54分、観衆912人) メアリーベールボールパーク(アリゾナ州フェニックス)

2006 WBC 第1ラウンドA組

3月3日

18:38開始(3時間4分、観衆15,869人) 東京ドーム

3月4日

18:04開始(3時間10分、観衆31,047人) 東京ドーム

3月5日

18:08開始(3時間2分、観衆40,353人) 東京ドーム

第2ラウンド 1組

3月12日

18:00開始(3時間9分、観衆32,896人) エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム

3月14日

16:00開始(2時間36分、観衆16,591人) エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム

3月15日

19:00開始(2時間44分、観衆39,679人) エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム

準決勝(3月18日)

19:00開始(2時間40分(中断45分)、観衆42,639人) ペトコ・パーク

決勝(3月20日)

18:00開始(3時間40分、観衆42,696人) ペトコ・パーク

  • 日付は現地時間

代表メンバー

辞退選手

1次候補選手としてリストアップされたが辞退

予備登録選手

受賞・受章

  • 褒状(紫綬)
  • 毎日スポーツ人賞感動賞 - 王貞治監督と代表チーム
  • 日本プロスポーツ大賞
  • 日本プロスポーツ特別賞 - 王貞治監督
  • 報知プロスポーツ大賞特別賞

脚注

外部リンク

  • ワールド・ベースボール・クラシック - 日本野球機構オフィシャルサイト

Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 2006 ワールド・ベースボール・クラシック日本代表 by Wikipedia (Historical)

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