いまざとライナーは、2019年4月1日に開業した大阪市高速電気軌道 (Osaka Metro) のバス路線である。大阪府大阪市東成区大今里の今里駅から杭全・湯里六丁目を経て長居に至る「長居ルート (BRT1) 」と、今里駅から、杭全を経てあべの橋に至る「あべの橋ルート (BRT2) 」の2系統での運行である。
今里筋線は今里駅から湯里六丁目までの延伸計画があるが、2014年8月の大阪市の審議会が「採算性はなく、事業化は厳しい」と答申、計画は凍結されていた。
延伸を望む自民党大阪市議団は大阪市営地下鉄の民営化の議案に賛成する条件としてバス・ラピッド・トランジット (BRT) の社会実験を求め、市が承諾。2019年4月から5年程度運行を行い、市民の需要を調査し、延伸やBRT継続の是非について検討することとなった。
BRTの愛称はOsaka Metroの社員が考案した4案から2018年6月1日から14日までに実施された市民投票により「いまざとライナー」に決定。車両デザインも4案からの投票によってオレンジ色をベースに矢印のマークをあしらったものに決められた。
今里筋線延伸部における需要の喚起・創出及び鉄道代替の可能性の検証のための社会実験として営業するバス・ラピッド・トランジットである。ただしBRTの特徴であるバス専用車線やバス車両優先システムは導入されていない。運行期間は当初5年間の予定であったが、コロナ禍の影響による需要喚起の不足や、実態に即した効率的な運行計画を検討をする必要があるため、社会実験を更に2年程度延長することを決定した。
通常のバスは約400 m間隔でバス停を置いているが、地下鉄のスピードを意識して約1 km間隔にバス停を設置している。また湯里六丁目から長居の間にバス停はなく、ノンストップ運行となる。同じく杭全からあべの橋にバス停はなく、ノンストップ運行となる。このため、大阪シティバス運営の一般路線はこの間に設置されている全停留所に停車するのに対し、大阪市高速電気軌道が運営する本路線は事実上の急行運転となっている。
利用状況を詳細に確認するためICカード利用は乗車時にもタッチをする。
運行は大阪シティバスに委託され、同社の守口営業所が運行を担当している。
運行時間帯は6〜23時台で、あべの橋ルート・長居ルートそれぞれにおいて、平日(7時台から18時台)は20分間隔、土休日は30分間隔。両ルートの共通区間である今里 - 杭全間は平日は10分間隔、土休日は15分間隔。所要時間は地下鉄今里 - あべの橋が25分、地下鉄今里 - 地下鉄長居間が約37分。
全停留所大阪府大阪市内に所在。
全区間均一で大人210円、小児110円。PiTaPa・ICOCAなどのICカードで乗り継ぐと、地下鉄が大人160円/小児80円割引、大阪シティバス(90分以内に乗り継ぎバスを降車)が大人210円/小児110円割引となる。回数カードで乗り継ぐと、地下鉄が大人100円/小児50円割引、大阪シティバス(90分以内に乗り継ぎバスを降車)が大人210円/小児110円割引となる。敬老優待乗車証の場合は上記条件を満たせばすべて50円のみになる。大阪市福祉乗車証(割引)の場合はICカードが利用できないため回数カードのみが該当になり、その半額が適用される。
なお、Osaka Metroが相互乗り入れをしている阪急・近鉄・北大阪急行線内はICカードの乗継割引が適用されず、自動改札機も対応していないため出場時は改札係員に申し出る必要がある。
利用者数は増加傾向にあり、令和4年12月時点では1日平均約3,700人となっている。
以下の乗車券類が使用可能
BRT1(神路公園 - 地下鉄今里 - JR長居駅前)、BRT2(神路公園 - 地下鉄今里 - あべの橋 )を大阪市高速電気軌道が大阪シティバスに委託し、同社の守口営業所が受託して運行。
車種は日野・ブルーリボンハイブリッド(型式:2SG-HL2ANBP)で14台が採用された。
外装は、キーカラーである濃いオレンジをベースに、キーデザインの矢印を側面とガラス面に大きく配置したデザインとしており、内装は、車両14台をそれぞれ異なるテーマ性を持つ車内デザインとしている。
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