森下 翔太(もりした しょうた、2000年8月14日 - )は、神奈川県横浜市港南区出身のプロ野球選手(外野手)。右投右打。阪神タイガース所属。
横浜市立日限山小学校1年生の時に「野庭日限フェニックス」で外野手として野球を始め、捕手も経験した。
横浜市立日限山中学校時代は三塁手として中学硬式野球の「戸塚リトルシニア」に所属した。
高校は地元の強豪である東海大学付属相模高等学校に進学。1年夏より4番・中堅手のレギュラーとなり、3年春には第90回記念選抜高等学校野球大会に出場した。高校通算本塁打数は57本。高校の一学年下の後輩に後にプロ野球においてもチームメイトとなる遠藤成がいる。
プロ野球からも注目されたがプロ志望届は提出せず、2019年に東都大学野球連盟に所属する中央大学商学部に進学。1年春のリーグ戦よりスタメンで出場し、主軸を担うなど活躍した。その後、1年生ながら同じ東都大学野球の亜細亜大学に所属する田中幹也とともに日米大学野球の日本代表に選出された。大学同期には東京ヤクルトスワローズから指名された北村恵吾がいる。
2022年10月20日に行われたプロ野球ドラフト会議において、1巡目に指名した浅野翔吾を抽選で外した阪神タイガースから1位で再指名を受けた。11月7日に契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1600万円(金額はいずれも推定)という条件で仮契約を結んだ。背番号は1となった。
2023年のオープン戦では、打率.314(規定打席到達者では栗原陵矢に次いで2位)、3本塁打、8打点と、いずれもチーム1位の成績を残した。開幕戦となる対横浜DeNAベイスターズ戦(京セラドーム大阪)に6番・右翼手として出場。球団の新人選手としては2021年の佐藤輝明以来16人目となる開幕スタメン入りを果たした。その後は20打席連続無安打を喫するなど不調に陥り4月17日付の公示で一軍登録を抹消されるも、5月19日に再昇格を果たすと、翌20日の対広島東洋カープ戦(阪神甲子園球場)では9回に森下暢仁から自身初となるサヨナラ適時打を放つなど活躍を見せたが、以降は結果に恵まれず6月9日に再度抹消されたものの、二軍での持前のフルスイングが岡田監督の目に留まりリーグ戦が再開した6月23日に三度昇格。7月2日の対読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)で近本光司が死球による骨折で離脱したことで、岡田監督は近本の代役として森下の中堅での起用プランもあることを明言。7月8日の対ヤクルト戦(甲子園)で初めて「1番・中堅手」として出場し、翌9日のヤクルト戦(甲子園)では8回に決勝点となる初本塁打を記録。12日の対横浜戦(甲子園)では8回に完投ペースで投げていたトレバー・バウアーから同点となる2点本塁打を記録し、9回には満塁の好機でJ.B.ウェンデルケンからサヨナラ犠飛を放つ活躍を見せた。18日に行われたフレッシュオールスターゲームではウエスタン・リーグ代表として出場し、4打数3安打3打点の活躍で最優秀選手賞を獲得した。近本のチーム合流後は「3番・右翼手」での出場が続きその起用を確固としたものにすると、9月8日の対広島戦(甲子園)で10号本塁打を放ち、阪神の新人右打者としては岡田彰布(同年の一軍監督)以来となる、43年ぶりの2桁本塁打を達成した(なお、左打者も含めると佐藤輝明以来2年ぶり)。9月14日の対巨人戦(甲子園)では猛打賞を記録し、決勝犠飛の4番大山悠輔、2点本塁打の5番佐藤と共に「ドラフト1位クリーンアップ」としてチームを18年ぶりのリーグ優勝に導いた。優勝後の12試合では22打席連続無安打を喫するなど、47打数6安打、打率.128、打点0、14三振と不振にあえぎ、9月29日の対DeNA戦(横浜)では1点を追う5回無死満塁の絶好機に石田健大の投じた明らかなボール球のワンバウンドのチェンジアップに手を出し空振り三振を喫し、この日は3打席無安打2三振でこの打席限りで途中交代を命じられると、ベンチで森下はあふれる涙で目を真っ赤に腫らし、人目もはばからず悔し涙を流した。試合後「(3打席無安打途中交代の)森下は」と報道陣に問われた岡田監督は「あかんやろ。そらあ。」「そんなんもうおまえ。お客さんに見せられへんよはっきり言うて。あんな姿」などと答えると、残り試合での起用について「あんな姿見せられへんて言うてるやんか。それはおまえ。失礼やわな、お金払ろて球場来ててあの姿は。そらあかんわ。」などと厳しく断じると、続けて「ボール球を振って自分で崩れていってる。自分でわからんとあかん」と自らの力による逆襲を求めた。広島とのクライマックスシリーズ(甲子園)では第1戦で九里亜蓮から同点ソロを放ち、第3戦で矢崎拓也から押し出し四球を選ぶなどの活躍でチームの日本シリーズ出場に貢献した。10月28日に開幕したオリックス・バファローズとの日本シリーズでは、全試合に「3番・右翼手」として出場した。第1戦(京セラ)で阿部翔太からシリーズ初安打を放つと、第3戦・4戦・5戦(全て甲子園)で3試合連続打点を挙げた。特に、11月2日に行われた第5戦では、7回に自身の適時失策で点差を2点に広げられるも、8回に宇田川優希から逆転の2点三塁打を放つ活躍で汚名をそそいだ。優勝の決まる第7戦(京セラ)では、2本の適時打を含む猛打賞の活躍でチームの38年ぶり日本一に貢献した。この試合でシリーズ通算打点はシリーズ新人記録を更新する7となり、優秀選手賞を受賞した。オフにはカーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023日本代表に選出された。背番号は大学日本代表の際も着用していた23。16日の対チャイニーズ・タイペイ戦(東京ドーム)では、7回に決勝点となる先制本塁打を記録した。12月2日、2200万円増となる推定年俸3800万円で契約を更改した。
走攻守3拍子が揃う外野手。打撃では広角に長打が打てる他、勝負強さを持ち合わせる。大学時代は主に3番打者として通算9本塁打を放つなど、「アマ球界トップクラスの強打者」と評された。遠投100mの強肩、50m走のタイム6秒1の俊足も魅力。
幼少期から負けず嫌いな性格で「勝負のときは相手を飲み込んでやろうという気持ちでやっている」と語っている。
攻撃的な野球をモットーとしており、プロ入り時に打撃だけでなく、「塁に出たときの走塁、守備の姿勢を見てほしい」と語っている。
プロ入り1年目の2023年8月28日に阪神応援団が森下の個人応援歌を発表。応援歌を聴いた森下は「ずっとほしいなと思っていたので、素直にうれしいです。素直に応援する気持ちで歌ってもらえたら。最初は自分も慣れないと思うんですけど、自分が試合に出れば歌われる機会も増えると思うので。出続けて覚えてもらえるようにしたいなと思います」と語っている。
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