プリキュアシリーズは、朝日放送→朝日放送テレビ(ABCテレビ)、ABCアニメーション、ADKエモーションズ、東映アニメーションの制作により、テレビ朝日系列で2004年から放送されている、日本の女児向けテレビアニメシリーズである。
本シリーズは、テレビ朝日系列の日曜8時台後半にて、朝日放送→朝日放送テレビ制作によるテレビアニメとして制作されているもので、『明日のナージャ』(2003年 - 2004年、以下『ナージャ』)の後番組として『ふたりはプリキュア』(以下『無印』)が放映されたのが始まり。市街戦中心でマーシャルアーツを用いた肉弾戦主体のアクションと、友情やヒーロー物としての周囲の人間関係の過程や成長を描く事に重きを置いた作劇が特徴。ジャンルとしては女児向け変身 (ヒーロー)・アクションアニメに類するものである。生みの親として、プロデューサーの鷲尾天と演出家の西尾大介(いずれも東映アニメーション所属)が挙げられる。
監督・演出家として第一線で活躍する西尾大介を中心に、プリキュアの基本理念が確立。キャラクターデザインの稲上晃は、鷲尾からの「目が大きくて顎の無い流行りの顔立ちに反発すること」、西尾からの「目元の鋭さや凛々しさ、服の着こなしや立ち居振る舞い、格闘に支障のない機能性ある服装、要所でリアリティのある骨格」を意識するという反骨精神的な要求に応え、プリキュアの基本的なデザインを打ち立てる。以降座組を変えながらも20年近くにわたりシリーズを重ね、2024年放映の『わんだふるぷりきゅあ!』(以下『わんだふる』)で21年(作品)目となる。
西尾はシリーズ2年目である『ふたりはプリキュアMaxHeart』の最終回を最後にシリーズディレクターを降り、鷲尾はシリーズ5年目となる2008年放送の『Yes!プリキュア5GoGo!』(以下『GoGo!』)をもって5年間務めたプロデューサー職から退いた。次作の『フレッシュプリキュア!』(以下『フレッシュ』)からは梅澤淳稔が務める。鷲尾は「一人の人間が居座るのはよくないと思い交代した」と後日談で語っている。その後梅澤と柴田宏明まで連続して複数年務めた後、神木優と内藤圭祐がテレビシリーズとレギュラー映画を交互に務めた期間を経て、『スター☆トゥインクルプリキュア』以降は単年度で毎年交代している(プロデューサーを含めたスタッフの詳しい変遷は「作品一覧」を参照)。また、鷲尾はプロデューサー退任から7年後の『Go!プリンセスプリキュア』より企画として復帰し、以降の作品でエグゼクティブプロデューサー的な立場で同職を担当している。
1990年代中頃より、テレビ朝日系列の日曜8時台後半では、『ナージャ』のように幼児から小学校中学年までの女児をターゲットとした柔和なアニメ作品が多く放映されていたが、当時女児向けアニメはおろかアニメそのものに疎かった鷲尾は「自分のやりたいことをやる」と開き直り、従来にとらわれない新たな作品を開拓する。仮面ライダーシリーズやウルトラマンシリーズが放映されていた世代である鷲尾は、「とりあえず変身して戦うのがかっこいいだろう」という発想から、同時間帯で放送されていた『ママレード・ボーイ』『花より男子』などの恋愛系、『夢のクレヨン王国』『どれみ』シリーズなどのファンタジー系とは逆の「戦い」をメインとするべく、『ドラゴンボール』『エアマスター』などで頭角を現した西尾にシリーズディレクターを依頼。前述した変身して戦うという概念、それに映画『48時間』や『ダーティハリー』、ドラマ『白バイ野郎ジョン&パンチ』といったバディ物の構造を取ることで新しいアクションが模索された。また鷲尾は「幼児期の男女に差はほとんどなく、公園や幼稚園では男女関係なく飛び跳ねて遊びたいはず」という考えから、企画書に「女の子だって暴れたい」と書いたという。メインターゲットの好む物のリサーチにおいて、『セーラームーン』の研究も行われたが「『セーラームーン』と同じことをしても今の時代に受け入れられるわけではない」とし、『無印』及び『MaxHeart』をそれらのカウンターとして位置付けた。女の子らしい華麗さをメインとするのではなく、あくまで香港映画のような激しい接近戦という意味で変身アクションを志したという。一方で、西尾は性別によってターゲットを限定するようなマーケティングに対する強い警戒心も見せており、総体としてこれまでの戦闘物や女児向け作品に対する強い批判性を含みながら、同作品に挑んだことが窺える。
1シリーズの放送話数は原則番組単位として1年ごとにリセットされており、各シリーズ間には『映画 プリキュアオールスターズ』シリーズなどのクロスオーバー映画を除き、同じテレビ朝日系列で日曜朝に放送されている仮面ライダーシリーズやスーパー戦隊シリーズと同様に、登場人物や世界観などの連続性はない。放送期間は朝日放送→朝日放送テレビをはじめとするテレビ朝日系列を基準として、毎年2月から翌年1月までの1年間(4クール)となっており、話数は作品によって差異はあるが概ね49話前後である。『GoGo!』で、『おジャ魔女どれみ』(1999年 - 、以下『どれみ』)シリーズが持っていた、日曜8時台後半での通算最多話数(全201話)の記録を塗り替え、11年目の2014年に放送された『ハピネスチャージプリキュア!』(以下『ハピネス』)で、シリーズ通算話数500回に達した。メディアミックスも盛んに行われており、アニメを中心として映画・漫画・ゲーム・ミュージカルなど幅広く展開されている。また、劇中に登場するアイテムは玩具として商品展開されている。
「プリキュア」というタイトルの由来は、格闘とは相反する「プリティー(PRETTY=かわいい)+キュア(CURE=癒す・治す)」を合わせた造語であり、この名前に至るまで相当の時間を要したという。タイトルロゴの下に英字(ラテン文字)も併記されているが、作品によりスペルが異なっている。
スペルは以下の2種類ある。
他方で、『ハートキャッチ』以降も上記の記念ロゴのように1.が使われる場合もあり、頭文字のみ大文字の場合もある。また『無印』のオープニング曲「DANZEN! ふたりはプリキュア」には「プリティーでキュアキュア」、『5』のオープニング曲「プリキュア5、スマイル go go!」には「プリティーキュキュキュキュア」の歌詞が織り込まれている。
本シリーズに登場する戦士(他の職業もあり)の名前は「キュア○○」に統一されている(一部例外あり。詳細は後述の「シリーズの特徴」を参照)。しかし、前述した仮面ライダーのように共通しているのは名前だけであり、あくまで物語に関しての繋がりは一切ない。
人数は、『無印』ではタイトル通り2人のバディであり、変身や必殺技(決め技・浄化技)は「必ず2人一緒」がコンセプトとなっている。続編の『ふたりはプリキュア Max Heart』では物語の中盤に2人に助太刀する戦士シャイニールミナス(追加メンバー)が登場するが、作り手に明確な意図がありプリキュアには該当しないキャラクターとして位置付けられている。その後の『ふたりはプリキュア Splash Star』においてもバディ形式を継続するが、前述の通り登場人物や舞台が一新されまったく別の物語となる。そして『5』ではスーパー戦隊のように5人のチームとなり、さらに続編の『GoGo!』からは『スマイルプリキュア!』(以下『スマイル』)を除き、物語の途中で追加メンバーが登場するのが主流になる。そのため自ずと人数も増え、総数は2024年4月に登場した『わんだふる』のキュアニャミーで81人目になる。この人数は、「レギュラープリキュア」もしくは「プリキュアオールスターズ」と括られている人物のみのカウントであり、これに該当しないプリキュアを含めるとさらに多くなる(詳細は「シリーズの特徴」を参照)。
本シリーズは主に3歳から8歳までの女子を中心に人気のシリーズとなっている。バンダイが月次でアンケート調査を行っている「バンダイこどもアンケートレポート」によると、毎年6月に定期的に行われている「お子様の好きなキャラクターは何ですか?」とのアンケートにおいて、シリーズ開始の2004年が女子4位、2005年以降の6年間、継続して女子上位3位以内にランキングされている。また、年齢別集計では、女子 3 - 5歳で2004年以降継続して1位、女子 6 - 8歳では2004年および2006年以降で継続して1位を維持している。3歳から8歳までの女子に人気であるという傾向は、「1日だけ何かになれるとしたらお子様は何になりたいですか?」「お子様が“変身”してみたいものは何ですか?」「お子様の好きなテレビ番組名」などのアンケート結果においても同様となっている。
公式の略称としては「○○プリ」(例として『ドキドキ!プリキュア』→「ドキプリ」)または「プリ○○」(『キラキラ☆プリキュアアラモード』→「プリアラ」)の2種類が存在し、番組のX(旧Twitter)やInstagramなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のアカウントやハッシュタグにも用いられている。
本シリーズのナンバリングタイトルおよび本項目限定の略記を下記に記し、1作品単独のレギュラー映画に関しては略記の頭に『映画〜』と付する。また、各作品のモチーフになったジャンルおよびテーマも()に併記する。
テレビシリーズ
映画作品
ごく普通の少女が妖精に助けを求められ伝説の戦士と呼ばれる『プリキュア』へと変身し、妖精の世界や異世界を支配した悪の組織と素手で戦う」というフォーマットで(いわゆる勧善懲悪)、巻き込まれ型の構造を持つ傾向にある。ただし作品によっては放送開始時点でプリキュアに覚醒していた人物もおり、主人公と合流後に正体や経緯を明かすケースが多い。
大抵変身アイテム入手後すぐに覚醒するのが通例であるが、気の迷いなどで一度では覚醒できなかった人物もいる。それを使いながら専用の呪文を唱えることで変身し、その後名乗りを行い敵と対峙する。変身後の名前は「キュア+英語などの外国語」(『無印』で例えると、美墨なぎさ→「キュアブラック」 雪城ほのか→「キュアホワイト」)となり名乗り時には必ず言う。メンバーや敵からはフルネームの他に「キュア」を外した名前(「ブラック」「ホワイト」)で呼ばれたり、まれに変身前の名前(「なぎさ」「ほのか」)で呼ばれることもある。
舞台は日本であるため、プリキュア(とそれに準ずる戦士)になれるのは主に日本人の女子中学生であり、大半が2年生であるが、他の学年、あるいは小学生や高校生、成人女性や幼児、男性も存在する。場合によってはハーフであったり、異世界から来た人物やかつて敵幹部だった人物、人間以外の動物、妖精・精霊、アンドロイド、宇宙人、人魚もいる(素性やプロフィールなどの詳細はプリキュア一覧や各作品の記事を参照)。
メンバーは大きく2つに分けられ、1つは主人公を含む物語の序盤で覚醒した「初期メンバー」、もう1つは物語の中盤で覚醒した「追加メンバー」(「追加戦士」とも言う。ただし『スマイル』のようにそれが存在しない作品もある)である。
劇中に登場したプリキュアは「レギュラープリキュア」、あるいは映画やデータカードダス、玩具等での呼称から「プリキュアオールスターズ」と称されている。なお、シャイニールミナスとミルキィローズは当初の設定ではプリキュアではなくそれに準ずる扱いだったが、オールスターズの展開にあわせてこれに含まれている。ただし『NewStage』で初登場したキュアエコーのように作品によってプリキュアとしての扱いが分かれたり、制作関係者個々人の認識によっては『映画魔法つかい』のキュアモフルンもオールスターズに含まれるなど、制作サイドにおいても公式(オールスターズ)・非公式の判断が分かれることがある事に留意する必要がある。
ここでは、主人公やメンバーの設定および性格について解説する。
主人公たちが暮らす町はいずれも架空であり、具体的な位置情報が明言されることはない。ただし作品によっては実在する場所がモチーフになっている場合もある。『ふたり』シリーズは舞台に明確なモデルが存在し、人物含め一定の現実味とリアリティラインが守られているが『5』以降の作品においてはこの限りではない。
物語は基本的に主人公たちが暮らす町を中心に展開されるが、旅行や合宿などでメンバーが他の町や異世界へ遠出するエピソードもある。この場合も大抵別の架空の町へ行く、もしくは行き先が明言されないなど作中世界の範疇で物語が進行する。しかし話によっては実在する都市が舞台となることもあり、またタイムスリップして過去や未来の世界を駆け巡る場合もある。
また、作品が放映されている時点で現実世界の世相を反映したものが登場することもある。
プリキュアのサポートを担う妖精たちは作品オリジナルもしくは動物をモチーフとしたものが大半であるが、ぬいぐるみやフェアリー、人間の赤ちゃん、宇宙人もいる。
人間界においては自らの姿を上手く利用し、動物やぬいぐるみとして一般人の目を欺くことが多い。しかし、一般人に危機が迫っている場合はこの限りではない。また大半の妖精は異世界出身だが人間界で終始する場合はこの限りではない。会話では特徴的な語尾を付けて話す傾向がある。
妖精はプリキュアに相応しい少女を見つけると、前述の通り変身アイテムを与え敵を倒すことを懇願する。これによってパートナーとなった妖精は特定の個人の専属として、あるいはチーム全体または複数人をサポートする。
人間へ変身可能な妖精もおり、それと同時に名前や声色も変わるのが通例だがそのままの妖精もいる。また基本的に語尾もつけずに喋るようになるがこちらも例外がある。相互変身可能な妖精も衝撃を受けたり、体力を消耗するなどの事象により妖精へ戻ってしまうことがある。
鷲尾プロデューサーはシリーズ開始当初は「女の子が主役で、自分たちで物事をとにかく突破することを見せたかった」と考えており、そのため鷲尾が手掛けた作品では「正義の味方として戦うのは女の子だけ」という路線が徹底され、戦士たちを助ける男性キャラクターは一切登場せず同種作品との区別化を図っていた。『5』シリーズでも妖精が人間の青少年へと変身するがこちらも戦闘能力はなく、あくまでメンタル面におけるアドバイス役としての役割を担うことが多い。
しかし、鷲尾はシリーズを重ねるにつれて「プリキュアは女の子だけに拘らない、時期が来て子どもたちが受け入れてくれるのであれば、男の子がいたって不思議ではない」とも考えていたと語っている。
梅澤プロデューサー以降からは戦闘を助ける男性キャラもしばしば登場するも、その役割は限定的な局面に留まっていた。その中で『HUGっと』では一度のみのゲストキャラクター的な扱いではあったが本格的な男性のプリキュアが初登場した。
その後、『デリシャスパーティ』からはプリキュアと共闘する男性のレギュラーキャラクターも登場し、『ひろがるスカイ』ではメインキャラクターとして初めて男性のプリキュアが採用されるに至る。
プリキュアは敵に遭遇するとその時点で覚醒している人物が変身し個人の名乗りを行い、全員が覚醒している場合はチームの名乗りも行う(話によってはすぐに戦闘に入ることもある)。
プリキュア側が敵の作戦の前に戦闘不能に陥ると、大抵の場合仲間による救出や自力で窮地を脱するなどの理由により、形勢を逆転するケースがほとんどである。しかし、話によっては為す術もなくプリキュア側が撤退を余儀なくされる場合もある。
プリキュアに変身後は攻撃力・跳躍力・瞬発力などが飛躍的に上がり、主人公が初変身した時はその能力が使いこなせず戸惑う描写がなされている。しかし、すぐに適応した主人公も一部存在する。戦闘の描写においては素手で敵や怪物に立ち向かうアクションシーンを展開する手法がとられており、敵を倒す(浄化する)時は主に「決め技」(「浄化技」)を使う。
『ふたり』シリーズではタイトル通り、変身や決め技の発動は2人揃っている事が前提のバディ形式が特徴であった。『5』シリーズ以降はそれらを各自単独で行うスタイルが主流であるが、一部作品ではバディ形式も採用されている。
プリキュアは敵幹部と対峙し退却させるのが任務であるが、助けるケースもあり、その手法も多岐に渡る。
アイテム類については、女児が好む、興味を持つような物が使われ、この点については関連玩具の販促とも深く関わっている。
変身アイテムには主に携帯電話・スマートフォンなどの通信機器、香水・コンパクトなどの化粧品、時計(スマートウォッチ)・ペンダントなどの装身具と言ったものがモチーフとなっている場合が多い。初期メンバーと追加メンバーでは変身アイテムおよび武器が異なる場合があり、また全員同じ変身アイテムでも入手方法が異なる場合もある。
武器については、初期メンバーは変身アイテムでも決め技を行使できることもあり物語がある程度進んでから入手するのが大半であるが、覚醒と同時に入手する場合もある。追加メンバーは初登場時に入手する。追加メンバーは敵の攻撃が強くなった中での登場ということもあり、初期メンバーより多少強めに設定されている場合がある。
決め技で使われる武器は腕にはめる「ブレスレットタイプ」、ロッド・アーチェリー・ステッキなどの「手で持つタイプ」、楽器(タンバリン・ハープ・バイオリン・エレクトリック・ギターなど。主に弦楽器が多い)をモチーフとした武器を「奏でて攻撃するタイプ」の3つに分かれている。ストーリーが進むと敵も強くなり既存の武器では太刀打ちできなくなるので強化武器(個人用・全体用)が登場することが多い。
劇中におけるプリキュアの認知度として、『ふたり』シリーズでは「戦闘が人目が無い場所もしくは一般人が気絶した中で行われ、戦闘後は被害が修復されるためそれほど認知されていない」であるが、『5』以降は作品により差異があり、周囲の一般人にも認知されている場合もでている。
プリキュアは「敵を倒せる唯一の存在」であるため、敵組織から見れば野望を妨げる邪魔者である。それゆえ変身者は敵から常に狙われるようになる。よって変身者が「プリキュアに覚醒した」と公表するのは聞いた人物にも危害が及ぶおそれがあるため妖精から他言せぬよう注意されるのが大半である。
それを受けて正体の秘匿に努力しているため、一般人には正体を知られずに物語が終わる作品が大半であるが、例外として主人公が親しい人物(親友・幼なじみ)に話の展開上喋ったり目の前で変身して知られたり教えてしまい、その結果正体が発覚することもある。ただしこの場合は存在を知った者が後にプリキュアへと覚醒、あるいは協力者となる事が多い。また、最終決戦において親族や学校全体などの関係者などに正体が発覚し、中には国家クラスにまでその存在が知られたプリキュアもある。そうでないプリキュアは作品終了後のクロスオーバー作品でも引き続き周囲に正体が知られないように行動を続けている。
このような事情から、変身後も本名で呼び合うケースが多い『スーパー戦隊シリーズ』や『仮面ライダーシリーズ』の戦士達とは異なり、本シリーズは全て変身後はコードネーム(「キュア」を外した名前)で呼び合うのが決まりとなっている。
一方で「敵に正体を知られてはならない」という掟や暗黙の了解は存在せず、全作品通してほとんどの敵幹部はプリキュアの変身前の姿を認知している。中には、主人公とゆかりのある人物や妖精がプリキュアなどの覚醒および人間へ変身可能な事実を秘匿していたケースもある。
プリキュアが戦う敵組織は黒幕、幹部、怪物(作品により戦闘員も登場)により構成され、「幹部や怪物が人間界で行う暴動が黒幕の復活・野望達成につながる」という目的から人間界へも侵攻を始める。敵組織の人間界における活動の目的は「プリキュアが持つ特殊なアイテムや情報を手に入れること」「人々が持つ負の感情を増幅させること」「世界にある特定のエネルギーや環境を略奪すること」であることが多い。
黒幕は最後まで不変が基本であるが何らかの理由で代わる場合がある。また、黒幕は諸悪の根源であるため倒されるのがほとんどである。黒幕が倒されるとその時点で全ての戦いに決着がつき平和が戻るのが基本パターンだが、作品によっては例外も存在する。
幹部は負けが続き黒幕から見切りをつけられるなどで追い込まれると、強大な怪物に変貌し対峙することが多い。黒幕と幹部が一緒に追い込まれると黒幕が幹部を吸収したり、もしくは幹部自ら黒幕に身を捧げる場合もある。敵の幹部が退場すると、大抵の場合新たな幹部が加入することがほとんどであるが、放送時期によってはそのままの場合もある。
幹部たちの作戦は怪物を誕生させてプリキュアと戦わせることが主であるが、怪物を生み出す方法は、怪物の種となるエネルギーを物質に融合させる、人間の心を利用する、異世界または地球上の2種類の物(生物・無機物問わず)を合成させる等、様々である。
プリキュアは前述したが敵組織を壊滅させ世界を平和に戻すのが任務であり、それを完遂するとエピローグで「変身能力が喪失」と「そのまま保持」の2つに分かれる。
ただし、クロスオーバー映画では祖国へ帰郷した妖精・関係者も人間界ないし当該映画の舞台となる世界へ集うため喪失者もプリキュアへの変身が可能となり、同時に異世界のメンバーも集うため欠員が出るということはない。
後日談や将来については最終回で描かれる場合と描かれない場合があり『ハピネス』までと『ヒーリングっど』以降は描かれる場合があっても直近(1学年進級後)の内容が大半で、成長し大人になった姿は描かれないのが通例であるが、『Go!プリンセス』から『スター☆トゥインクル』までは成長し大人になった主人公たちが描かれた。
本シリーズの映画は大きく分けて2種類ある。一つはその年に放送している作品の人物たちのみが登場する「レギュラー映画」、もう一つは複数の作品の人物たちが登場する「クロスオーバー映画」である。
レギュラー映画はいわゆるテレビシリーズの劇場版として、テレビシリーズとは別の異世界、もしくはその番外編として制作されており、一部の例外を除き毎年10月下旬に上映されている。映画オリジナルのゲストキャラクターがキーパーソンとなって物語が展開する。
クロスオーバー映画はこれまで放送された歴代作品のプリキュアたちや妖精たちが集い共演する映画で、一部の例外を除き2009年から2021年にかけて毎年3月に上映されている。2009年上映の『オールスターズDX』からオールスターズ映画として上映されてきたが、登場キャラクターの増加に伴い、2017年上映の『ドリームスターズ』から2020年上映の『ミラクルリープ』までは最新作を起点とした直近3作品の共演となっていた。また、レギュラー映画でも旧作の客演による2作品共演が行われることがあるほか、『メモリーズ』もレギュラー作品という位置づけであるとともにシリーズ15周年記念のオールスターズ作品となっている。
本シリーズはメインターゲットが女児であることを考慮して、様々な決まりごとを設けている。
プリキュアはターゲット層の憧れとして「身近なもの」でなくてはならないとしており、プリキュアに変身する者は至って普通の少女たちである。一部の例外を除き、ほとんどは女子中学生が変身する。鷲尾プロデューサーが担当しているシリーズにおいてはこの決まり事は徹底されており、異世界にルーツを持つ少女が戦士に変身する「シャイニールミナス」や、マスコットキャラクターの妖精が人間形態の戦士に変身する「ミルキィローズ」は、プリキュアと同系統のコスチュームを纏っており、オールスターズシリーズではメンバーとしてカウントこそされているが、作中ではプリキュアとはされておらず「キュア」を冠する名称を持たない。プロデューサーが梅澤に交代してからはこの傾向にも変化がみられるようになり、例外的な要素を持つ人物がプリキュアになる事例も採用された。これは梅澤がプリキュアでやろうとしていることを反映するためには効果的だと考えたからである。
プリキュアたちに対する敵からの攻撃は時折過激なものこそあるものの、決して顔だけは狙わないようになっており当たりそうになっても必ず腕で防いでいる。ダメージ表現については、壁に叩きつけられるなどで痛みを演出しているという。激しく動くアクションシーンでも、パニエやスパッツなどで下着が見えないよう配慮されている。
『映画 ふたりはプリキュア Max Heart 2 雪空のともだち』では敵に操られたプリキュア同士の対決構図を作ったが、その展開に一部の女児層が泣き出すなどクレームもいくつか起こったという。そのことから「男の子ものではよくある手法だが、小さな女の子には嫌がられてしまう」との教訓を得て、その後は味方であるプリキュア同士による対決をできるだけ行わないようにした。こちらもいくつかの例外はあるものの、「最初は敵側の存在として登場し、のちに味方になる」というパターンが中心である。
『ハピネス』までは「誰よりも、小さな女の子に楽しんでもらう」という考えから、海やプールに行く話においても水着姿の絵をほとんど用いなかった 。唯一、『フレッシュ』の第2話で水着姿やシャワーシーンが描かれたことはあるものの、保護者からは不評だったという。
しかし柴田プロデューサー期以降の作品では視聴者への配慮のあり方を再度見直すことが志向されており、その一例として『Go!プリンセス』の海を舞台にした第28話では、キュアマーメイドという海のプリキュアがいることと過去の演出表現を踏まえた上でプリキュアたちの水着姿が描かれ、以降の作品でも一部の例外を除いて踏襲されるようになった。
この他、死を連想させる言葉や表現も直接的なものは極力避けられている。また、鷲尾がプロデュースしていたシリーズでは、子供への影響を考えて食べ物における好き嫌いを極力作らないようにしているという。
「幸せや悪とは何か?というようなテーマを盛り込み、何か感じてもらえるようにしている」と梅澤が語るように、親子で楽しめる作品を目指しており、こうしたテーマ性が、大人の鑑賞に耐える内容につながり、親や大人の視聴者が熱心なファンになることもある。こうした大人からの人気があるものの、大人向けのプリキュアを作ることに関しては否定的で、梅澤は大人層からの人気をありがたいとしながらも、これまでと違う視聴者に向けたものを作った場合「子供がこれ(プリキュア)は自分達のものじゃないと気づいてしまう」という危惧が生まれることをあげている。しかしながら、2023年にはシリーズ開始から20年に達したことで、長い年月を経て大人になった当時のファンだけでなく、現在シリーズを見ている視聴者にも向けて、大人向けの映像施策を展開することになった。
プリキュア役の声優はオーディションで決定されることが度々明かされている。基本的に声優のキャリアや知名度を度外視し演じるキャラクターに合っているかをオーディションでは重視しているため、わずかなキャリアでもプリキュア役に抜擢されることがある。そのため、本シリーズが初主人公役や初レギュラーの声優もいる。オーディションは声優以外の職業にも門戸が開かれているため、子役出身の俳優である美山加恋と福原遥、アイドルの成瀬瑛美のような著名人が選ばれることもある。また、『ひろがるスカイ』では、男子のプリキュアであるキュアウィング役の村瀬歩がレギュラーとしては初めての男性のプリキュア役声優に選ばれている。
視聴者に対して詳細な情報を事前に伏せられる追加戦士は、オーディションの時点で参加者などに「プリキュアになる」と伝えられるということが複数証言されている。また、オーディションでは複数のプリキュア役を受けることやオーディション当日に別のプリキュア役も受けることがあり、そのまま当日受けたプリキュア役への起用に至るケースがあることも明かされている。
プリキュア役以外はオファーで決定するケースもあるほか、当初プリキュア役のオーディションを受けていたが妖精役に起用されるケースもある。
プリキュア役および妖精役の声優は作品ごとに変更されており、一度演じるとそれ以降の作品で一部の例外を除き、別のキャラクター(プリキュア役・脇役問わず)を演じることはない。その一方で、過去の作品で主人公と関わりがある人物や敵幹部、ゲストキャラ、非公式プリキュア、映画でキーパーソンを演じた声優および主題歌を担当した歌手が後年の作品でプリキュア役に抜擢されることもある。さらに、関係者や敵幹部などを複数の作品で担当する声優もいる。このため、クロスオーバー映画において異なる作品で担当した役が登場する際にはそれらを同時に担当する声優もいる。主要キャラクターを演じる声優が他のキャラクターを兼任した場合、放送時点ではノンクレジットであるが、放送後に雑誌や本人のブログ・SNSなどで明かされる場合もある。
本シリーズは、テレビアニメを中心とした以下の作品群により構成されている。
基本的に朝日放送→朝日放送テレビの制作により、テレビ朝日系列フルネット24局で、日曜8時30分 - 9時(JST)に放送され、番組放送期間は一部を除き2月第1週 - 翌年1月最終週の1年間となっている。また、『スター☆トゥインクル』からTVerでの見逃し配信を実施、『デリシャスパーティ』からは各種定額動画配信サービスでの見放題見逃し配信も行われる。現在のネット局、ネット配信の状況については『朝日放送テレビ制作日曜朝8時30分枠のアニメ#現在のネット局』を参照。
夏の甲子園期間中は、制作局の朝日放送テレビは試合中継を優先して放送するため、中継枠が重なる場合は後日(大会期間中で当日の中継にかぶらない本来の放送日時や大会終了後の本来の放送日時または平日午前)に臨時枠移動とし、朝日放送テレビを除くテレビ朝日系列フルネット23局では本来の放送日時に制作局からの裏送りによる先行ネットで放送している。
本放送終了後はTOKYO MX(独立局)やアニメ専門チャンネルのキッズステーションで放送されるほか、テレビ朝日運営のテレ朝動画、東映アニメーション運営の東映アニメオンデマンド(2021年7月26日サービス終了)およびその提携サービス(U-NEXT、GYAO!、DMM.com (DMM TV)、ひかりTV、dアニメストア、バンダイチャンネル等)、Amazonビデオ(Amazonビデオ本体のほか、2021年11月5日からは東映アニメオンデマンドの後継となる公式チャンネルとして「東映アニメチャンネル」が開設)、Netflix、ニコニコ動画、テレビ朝日とサイバーエージェントによるAbemaTVなどでネット配信されている。
また、2016年まではYouTubeの「東映アニメーション公式YouTubeチャンネル」で、テーマ曲映像やテレビシリーズ・劇場版の予告編、『ハピネス』の「10周年メッセージ」などの動画が無料配信され、2017年からは新たに開設された「プリキュア公式YouTubeチャンネル」で配信されるようになった。この公式チャンネルでは時折期間限定で特定のエピソードを1話そのまま無料配信することがある。マーベラスも2016年から公式YouTubeチャンネルにおいてCDの試聴動画やBD-BOX特典映像である座談会のダイジェスト映像の配信を行っている。2016年5月には東映アニメーション創立60周年を記念して開設された「東映アニメーション創立60周年公式YouTubeチャンネル」において、テレビシリーズ各作品の第1話が無料配信されており、チャンネル開設時には『ハートキャッチ』までの歴代作品を公開し、それ以降の作品も順次追加されている。また、2018年7月26日をもってチャンネルの名称を「東映アニメーションミュージアム公式YouTubeチャンネル」に変更するとともに、15周年記念として無印全話を5回に分けて期間限定配信している。ニコニコ生放送でも2017年3月に『ドリームスターズ!』公開記念として3日間にわたって無印の、2021年3月には『映画ヒーリングっど』公開記念として6日間にわたり5シリーズの、いずれも全話一挙配信を実施している。
この他、韓国や台湾、香港を中心に、東南アジア、中東、ヨーロッパ、南北アメリカなど海外30カ国以上で外国語吹き替え版も放送・配信されている。2022年時点で韓国では『トロピカル〜ジュ』までと日本国外では最も多く放送されており、イラン・パレスチナ・シリア・イタリアでは『ドキドキ』まで、台湾では『ひろがるスカイ』まで、香港では『ひろがるスカイ』まで放送されているほか、台湾では『アラモード』の東森幼幼台による公式YouTube配信も行われている。また、『スマイル』『ドキドキ』では欧米向けローカライズ版『Glitter Force』が制作・配信されている。なお、日本国外での放送・配信は作品によって差異があるため、詳細は各作品の項目を参照。
また、2023年のシリーズ20周年を記念した施策として、大人に向けたシリーズ作品の制作も行われることになり、2023年10月からはNHK Eテレにて、『5シリーズ』の夢原のぞみらの成長した姿を描く『キボウノチカラ〜オトナプリキュア'23〜』が放送され、2024年度には朝日放送テレビ・テレビ朝日系深夜アニメ枠「ANiMAZiNG!!!」内にて、『魔法つかい』の正統続編となる『魔法つかいプリキュア!2(仮題)』が放送予定となっている。
映画は東映が配給・制作、東映アニメーション、バンダイ、マーベラス(旧・マーベラスエンターテイメント→マーベラスAQL)が制作に加わる。また、事業再編や持株会社化に伴い、以下のように制作参加が承継されている事例もある。
『映画5』以降は観客参加として「ミラクルライト」が入場者特典として中学生以下の観客にプレゼントされ、以後『春のカーニバル♪』で「オールスターズドレスアップキー」に一度変更した以外はライトのプレゼントが定着し続けている。この「ミラクルライト」は劇中のキーアイテムとなり、観客はキャラクター(主に妖精)の呼びかけに応じてライトを振り演出に参加する。また、『映画GoGo!』から『映画ドキドキ』まではデータカードダスが、『映画フレッシュ』から『映画Go!プリンセス』までは紙製サンバイザーが、『奇跡の魔法!』からはシールセットが、それぞれ入場者特典としてプレゼントされている。
テレビ放送は基本的に映画公開時期に東映チャンネル・キッズステーションで放送し、両チャンネルでは「プリキュア映画カーニバル!」と銘打った合同企画を実施している。
また、例外として映画公開時期ではなく正月三が日や夏休みを中心に放送されることもあり、地上波では2013年8月25日に「スーパーヒーロー&ヒロイン夏休みスペシャル」内にて『NewStage』を、また2022年3月20日からは3週にわたって『オールスターズメモリーズ』を、いずれも全国ネットで放送したことがあるほか、朝日放送やTOKYO MXが『DX』シリーズや『ドリームスターズ!』、『映画 スター☆トゥインクル』などをローカル枠で放送することがある。
動画配信はテレビシリーズ同様に東映アニメオンデマンドおよびその提携サービスをはじめ、AmazonビデオやNetflixなどで行われている(dアニメストア、バンダイチャンネル、Netflix、Amazon Prime Video、U-NEXTのように配信作品によっては見放題対象となっている場合もある)ほか、ニコニコ生放送でも『映画ハピネス』の公開にあわせて2014年10月に同作品の前夜祭特番と『映画Max Heart』の放送が行われている。2020年3月から5月にかけては、『ミラクルリープ』の公開延期に伴う形で公式YouTubeチャンネルにおいて『映画Max Heart』から『スーパースターズ!』までの過去24作品を週替わりで無料配信を実施していた。
複数記載されている箇所では、上段は本編映画作品、下段は同時上映作品を記す。
データカードダス機・キッズゲーム機はバンダイからの発売、販売。
『こえであそぼう〜』は発売:東映アニメーション・販売:廣済堂、『ひろがるスカイ〜』は発売・販売:ディースリー・パブリッシャー、それ以外はすべてバンダイナムコエンターテインメントからの発売、販売(2006年3月まで旧バンダイ、同年4月〜2014年3月までバンダイナムコゲームス [バンダイレーベル]、同年4月〜2015年3月までバンダイナムコゲームス、同年4月より現会社名)。プリキュア5GoGo!までは敵と戦うアクション系のゲームがメインだったが、フレッシュプリキュア以降は全て着せ替えや、ダンス、ミニゲーム系のゲームとなった。
基本的に幼児向けの書籍は講談社が発行しており、雑誌掲載分についても同社の『なかよし』『たのしい幼稚園』『おともだち』及び各誌の増刊が担っている。それ以外の分野については後述の事例のように、講談社以外の出版社が手がけることが多い。
漫画版(コミカライズ)は『なかよし』(講談社)にて上北ふたごにより連載されている(詳細は各テレビシリーズの該当項目を参照)。作品によっては単行本や連載分をまとめたムックが発売されていたが、2014年12月から2015年3月にかけて「プリキュアコレクション」として、2014年3月に発行された『ドキドキ』を除く全作品がワイドKCで発行、過去に発行された事のある『ふたりはプリキュア』と『Splash Star』第1巻は事実上の復刊となる。また、同シリーズとして『Max Heart』『Splash Star』の映画版全3作の書き下ろし単行本が2015年6月に復刊、『Go!プリンセス』以降の作品も続いて発行が行われ、『魔法つかい』の第2巻からは通常版とはカバー・ピンナップのイラストを変え、テレビシリーズとは別の描き下ろしエピソードを収録した小冊子が付属する特装版が発行されている。
また、上北がこれまでの表紙等で描いたプリキュアシリーズのイラストや描き下ろしイラストを収録した画集が発売されている。
映像のフィルムを再編集して漫画化したフィルムコミックは、テレビシリーズのものは『無印』が講談社から発売されたのみ(全3巻なので全話は収録されていない)だが、映画版は2007年公開の『映画5』から2014年公開の『NewStage3』まで一迅社から、2022年公開の『映画デリシャスパーティ』と2023年公開の『F』はエムディエヌコーポレーションから発売されている。
一迅社版は、EDは全て省かれているが、OPは省かれている作品と省かれていない作品がある。またシリーズ映画では、プロローグの「『ミラクルライト』の使用解説」と、『映画フレッシュ』以降行っている「ラストのダンスシーンとその解説」は全て省かれている。そして本編部ではページ数の関係上、場面の一部を省いている(特に変身シークエンスは全て短縮)が、クライマックスのミラクルライト開始の場面、および「ミラクルライトでプリキュアを応援しよう!」「みんな、ありがとう」といった関連セリフは、全て収録されている。
児童向け作品としては、KADOKAWAの児童書レーベル、角川つばさ文庫から2011年3月に『DX3』、2012年3月に『NewStage』のノベライズが発行されている。講談社KK文庫からは2017年3月には『映画 Go!プリンセス』の中編作品『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』のその後を書いた『物語 Go!プリンセスプリキュア 花とレフィの冒険』が、同年9月には『魔法つかい』のノベライズが発行されている。
また、大人向け作品として、2015年9月17日には講談社キャラクター文庫から『無印』『ハートキャッチ』のノベライズが発行、以後シリーズ作品が順次刊行されている。2023年2月8日にはシリーズ20周年を記念し、既刊6冊の新装版が発行された。
「はじめてのプリキュアえほん」シリーズとして発売。いずれも講談社発行で、文は摘木葉枝芽、イラストはにあ・れいとひろ・かねこが担当。
また、2014年6月25日には講談社の「おともだちよみきかせえほんシリーズ」の一環として、世界の名作童話をプリキュアキャラで絵本化した「プリキュアオールスターズ 名作えほん」が発行された。
いずれも様々な役に変身前のプリキュアが扮し、作品によっては歴代サブキャラクターや歴代敵キャラクターも登場している。なお、発行当時『ハピネス』のメンバーでなかったキュアフォーチュンは冒頭で「氷川いおな」、巻末で「キュアフォーチュン」としていずれも「配役紹介」のみの登場に止まっている。
その他、講談社からテレビ絵本が発行されている。
子供向け作品という性質上、アニメファン向けの書籍発行例は少ない。『無印』シリーズでは講談社が各作2冊ずつ発行していた。それ以後は途絶えた状態となっていたが、『フレッシュ』の時代に「レッツ! プリキュア」が刊行され、『ハートキャッチ』の世代から「だいすき プリキュア!」として復活した。2011年にぴあがシリーズを包括的にまとめた「プリキュアぴあ」を発行して以後、各社から画集やファンブック、インタビュー集などアニメファン向けの書籍が発行されている。また、設定資料集が『ハピネス』まではムービックから、『Go!プリンセス』以降は東映アニメーションから発行されている(『ハピネス』からのBDにも設定資料ライブラリーとしてスライドショー形式で収録されている)。ここではシリーズ全体を包括的にまとめた書籍を記述する。各作品をあつかった書籍については各作品の記事を参照のこと。
2004年の『ふたりはプリキュア』の着ぐるみによるキャラクターショーを開始、遊園地やショッピングセンターなどを中心に開催している。これが好評を呼んだことから朝日放送、東映アニメーション、東映の3社が共同企画し、劇団飛行船の協力を得る形でマスクプレイミュージカルを開催している。ミュージカルオリジナルのストーリーや主題歌歌手の出演などテレビでは見られない別の楽しさから人気のイベントとなっている。なお、ボーカルアルバムの1作目は基本的にミュージカル使用楽曲で構成されている。また、毎年7月に開催されていた梅田芸術劇場での公演はDVDとして販売されていた(『Go!プリンセス』まで)ほか、毎年10月から12月には和歌山マリーナシティポルトヨーロッパ内のABCアドベンチャーホールで、ミュージカルの内容をそのままにワイヤーアクションや特殊効果などのアクション性を強化した「アクションステージ」が開催されていた。『アラモード』からはミュージカルパートに加え、プリキュアたちが主題歌やキャラクターソングにのってダンスパフォーマンスを披露するライブパートが設けられた「ドリームステージ」として開催されており、『デリシャスパーティ』からは年末に飛行船シアターを会場に、270度スクリーンによる映像演出など通常のドリームステージに追加要素を加えた特別公演「ドリームステージプラス」が行われる。このほか『スター☆トゥインクル』から行われている感謝祭イベントでは、このイベント用にシリーズ構成担当者が書き下ろしたオリジナルストーリーのショーが演じられている。
キャラクターショーのストーリーは、『魔法つかい』までは前期と後期の2種類、『アラモード』以降は前期・中期・後期の3種類が存在する。ただし、追加戦士に対応しきれない場合、それぞれのストーリーを途中で少し変えて追加戦士を登場させることが多い。ショーでは変身後の姿で終始進行するため、この姿のまま変身前の会話も行われるが、ミュージカルや感謝祭イベントでのショーでは変身前の姿も用意されている。また、『Go!プリンセス』からのミュージカルでは前作・前々作の主人公、『アラモード』からはそれに加えてライブパートで前作・前々作の全プリキュアが客演する。作品によってはテレビシリーズのサブキャラクターやショー・ミュージカルオリジナルのゲストキャラクターも登場することがあり、ミュージカルにおいてはゲストキャラクターがストーリーに大きく関わってくるのも特長となっている。
敵の幹部は各期で各1人ずつ登場するパターンのため、登場しない幹部もいる。ミュージカルでは『Go!プリンセス』までは幹部が全員登場する一方で、『魔法つかい』以降は一部の幹部のみ登場したり、『HUGっと』『スター☆トゥインクル』のようにミュージカルオリジナルの幹部キャラのみ登場することもある。ザコ敵はアニメに登場しないオリジナルの敵であることが多く、サイズもプリキュアと同じであることもあり力押しよりも一風変わった攻撃をする。
『スマイル』から『魔法つかい』のミュージカルは声優の米本千珠が「Chani」名義で、『スター☆トゥインクル』『ヒーリングっど』『デリシャスパーティ』のドリームステージではこれまでのテレビアニメ作品でも携わっている小林雄次が、『ひろがるスカイ』のドリームステージでは『デリシャスパーティ』シリーズ構成の平林佐和子が、それぞれ脚本を担当している。また、地方公演は開催地のテレビ朝日系列局も主催に名を連ねることがある。
また、シリーズ初の舞台化作品として男子高校生が主役となる「『Dancing☆Starプリキュア』The Stage」(脚本・演出:ほさかよう)が2023年10月28日から11月5日まで品川プリンスホテル ステラボール(東京都品川区)、同年11月10日から12日までサンケイホールブリーゼ(大阪市北区)にてそれぞれ第1弾、以降2025年2月・3月に第2弾として上演される予定となっている。
化粧品は種類により、大人向けと子供向けの商品がそれぞれ発売されている。以下はいずれもバンダイから発売され、同社の通販サイト『プレミアムバンダイ』や家電量販店などの玩具売り場で購入可能。
2012年8月には『スマイル』の作中に登場する変身アイテム「スマイルパクト」をモチーフにした大人向け化粧品『スマイルパクト シャイニーフェイスパウダー』が、同社とコーセーの共同開発により発売された。
2013年9月には、『ドキドキ』の作中に登場する攻撃アイテム「ラブキッスルージュ」をモチーフにしたリップクリーム 『ラブキッスルージュ リップスティック』を発売。
2021年からは、同シリーズのキャラクターをモチーフにした子供向け化粧品ブランド『Pretty Holic』が展開されており、リップやマニキュアなどが発売されているほか、『スマイル』と同様に大人向けのコスメも発売する。また、同年のテレビシリーズ『トロピカル〜ジュ!』以降の作中にも同名のコスメショップやリップが登場し、同作品以降の一部のエピソードにはこうした同ブランドのメイクを通じて各作品の主人公の機嫌を取り戻し元気を出すシーンが描かれており、困惑したり憂戚している彼女が、知り合いや友人などから悩みの相談に乗りつつリップをつけてもらいモチベーションを向上させる描写がなされている。
2022年には『Pretty Holic』の姉妹ブランドとして、菓子を主流とするブランド『Pretty Holic Sweets』も同時展開しており、同年のテレビシリーズ『デリシャスパーティ』の作中にも同ブランドの菓子が登場する。
2023年には同じく『Pretty Holic』の姉妹ブランドとして、文房具を主流とするブランド『Pretty Holic Stationery』も展開している。
音楽CDはマーベラス(旧:マーベラスエンターテイメント→マーベラスAQL)から発売されている。また、販売元は下記の企業に委託されている。
2010年8月4日にiTunes Storeにてプリキュアシリーズの楽曲の配信を行うと発表、同年9月29日より『フレッシュ』『ハートキャッチ』の主題歌・挿入歌・BGM約200曲の配信を開始しており、以後順次過去のシリーズにさかのぼる形で配信楽曲を増やしており、この他レコチョクやmoraでも順次楽曲配信を行っている。また、2015年12月26日からはe-onkyo music、music.jp、オリコンミュージックストア等で、2016年2月7日からはmoraで、『Go!プリンセス』シングル・ボーカルアルバム計4タイトルからハイレゾ音源での楽曲配信を開始、順次過去にリリースされた楽曲もハイレゾ配信を行うことになっている。2017年3月24日に開始したスマートフォン向けアニメソング定額配信サービスANiUTa(2022年7月末サービス終了)でもサービス開始時から『ハピネス』以降の作品、同年4月26日からはテレビ・映画全作品の主題歌や関連曲、サウンドトラックの全曲配信を開始、その他SpotifyやApple Musicなどのサブスクリプションサービスでもストリーミング配信を実施している。2021年4月発売分から配信スケジュールが変更となり、CD発売と同日に着うた・着うたフル・デジタルダウンロード配信・ハイレゾ音源配信といった都度課金型及びANiUTaでの配信を開始、発売から1ヶ月後にANiUTa以外の主要サブスクリプションサービスでの配信が行われるかたちとなった。2023年2月にはシリーズ20周年を記念して、これまで発表した総計790曲以上の楽曲の主要サブスクリプションサービスでの配信が解禁された。
2023年1月25日にはシリーズ放送20周年を記念した楽曲として、いきものがかりによる書き下ろしの新曲『ときめき』が制作されたことが発表され、あわせてこの曲を用いたシリーズ20周年記念のプロモーションビデオがプリキュア公式YouTubeチャンネルにて公開された。
各作品の主題歌(オープニング・エンディング)担当歌手は「作品一覧」を参照。歴代の担当歌手によってはユニットを組んで歌唱参加することもある。
オープニングは基本的に1年間同じ楽曲が使われているが、『無印』の「DANZEN! ふたりはプリキュア」(以下「DANZEN!」)は続編の『Max Heart』でもバージョン違いで使われているほか、作品によっては前後期で異なるバージョンが使われていたり、歌詞を2番に差し替えることもある。アニメーションはストーリーが進むとマイナーチェンジ(追加メンバーや新アイテム、新たな敵幹部の登場など)が施される。
エンディングは『無印』を除き前期と後期に分かれている。『GoGo!』まではアニメーションだったが、『フレッシュ』からは「ダンス好きな子供が増加」というアンケート結果を踏まえプリキュアが曲に合わせてダンスを披露する3DCGアニメーションに変更されており、ダンス自体も振付師によって振り付けがなされている。また『魔法つかい』『HUGっと』ではプリキュア役の声優によるキャラクターソングが用いられている。
ただし作品によってはその回にあわせる形で特殊なエンディングを用いる、あるいは映画公開時期に合わせる形でオープニングでは映画のダイジェスト映像、エンディングでは映画でのエンディングテーマに差し替えられることもある。
この他、挿入歌として、歌手によるイメージソングやプリキュア役の声優によるキャラクターソングが用いられることがあり、中には劇中で芸能活動等を行っているキャラクターと密接に繋がる楽曲も存在する。
映画についても基本的にテレビシリーズの主題歌がそのまま用いられるだけでなく、主題歌の別バージョンや主題歌・挿入歌を問わず映画オリジナル楽曲を使うことがあり、場合によっては著名な歌手とのタイアップ楽曲が用いられる場合がある。
『5』シリーズまでの初期5作および『キボウノチカラ』は佐藤直紀、『フレッシュ』から『スマイル』までの4作は高梨康治(一部藤澤健至、水谷広実による劇伴も存在する)、『ドキドキ』から『魔法つかい』までの4作は高木洋、『アラモード』から『スター☆トゥインクル』までの3作は林ゆうき(『スター☆トゥインクル』では橘麻美と共同)、『ヒーリングっど』から『デリシャスパーティ』までの3作は寺田志保、『ひろがるスカイ』は深澤恵梨香が劇伴を手掛けている。担当者が同じ場合に限り、シリーズの前作品までの劇伴が流用されることがある。選曲はシリーズ開始時からスワラ・プロの水野さやかが担当している。
作品ごとのCD-BOXはそれぞれの項目を参照。
公式的なコンサートやライブとしては、一般的にCD発売時や各種イベント等で行われるミニライブがあるほか、前述の通りミュージカルショーあるいはキャラクターショー、声優陣による朗読劇に付随する形でミニライブが行われる。また2011年から2013年にかけて、プリキュア関連楽曲とクラシック楽曲を組み合わせたオーケストラコンサートが開催(プリキュアオールスターズ スペシャルコンサート with 京都フィルハーモニー室内合奏団を参照)されたほか、2015年には『Go!プリンセス』を主体にしたライブが開催、2017年には『アラモード』の声優・歌手による初の公式キャラクターソングライブが開催、以降の作品でもライブイベントが開催されるようになっている。
アニソンフェスにも主題歌歌手が出演することがあり、なかでも『Animelo Summer Live』では2014年に主題歌歌手5人による「プリキュアサマーレインボー!」が出演、2017年には『アラモード』の主題歌歌手とプリキュア役声優が「キラキラ☆プリキュアアラモード サマーセッション」として、2023年には『ひろがるスカイ』の主題歌歌手2人とプリキュア役声優2人(関根明良、加隈亜衣)、さらには歴代主題歌歌手2人(北川理恵、Machico)が『Hero Girls!“サマー”スカイ!プリキュア』として出演した。逆にシリーズ公式ライブに音楽アーティストがスペシャルゲストとして出演することもある。
また、一部の作品の出演者や歌手、作曲家達は、本シリーズで出会ったことをきっかけに、公式側とは別に各々達で企画したライブを時折行っている。シリーズ内の異なる作品の出演者が合同(ゲストに呼んで)でライブを行うこともある。
2021年に開催された『ヒーリングっど♥プリキュア感謝祭オンライン』以降のシリーズ公式ライブ、感謝祭、記念ライブでは配信プラットフォームとしてぴあが運営する「PIA LIVE STREAM」のほか、同社とKDDI・沖縄セルラー電話が共同で運営するチケット先行発売・イベント・ステージ・スポーツ観戦等への抽選招待サービス「uP!!!」、DONUTSが運営する配信サービス「ミクチャ」、JOYSOUNDが運営する「みるハコ」のほか「ZAIKO」、「VRChat」、「TELASA」などで生配信・期間限定のアーカイブ配信がそれぞれ実施される。
このほか、会場で出演者・歌手が着用していたライブ衣装の展示会が開催されることもある(後述)。
主なライブとしては以下の物がある(便宜上トークライブも含む)。
映像ソフトもCD同様マーベラス(旧マーベラスエンターテイメント→マーベラスAQL)が発売しており、販売元として委託している企業については以下の通りとなる。
最初期はVHSでもリリースされていたが、『Max Heart』第8巻でリリースが打ち切られ、以後はDVDのみでのリリースとなる。『DX2』でシリーズ初めてとなるBlu-ray Disc版が発売され、『映画ハートキャッチ』でシリーズ単独映画作品初のBD版が、『スイート』でテレビシリーズ初のBD版が発売されている。また、2011年3月にシリーズ初となる『無印』のDVD-BOXが発売され、以後順次DVD-BOX(『5』シリーズからはBD-BOX)が発売されており、2013年3月には『DX』シリーズ3部作のBD-BOXが発売されている(販売元はポニーキャニオン)ほか、2015年3月と6月には『Max Heart』から『フレッシュ』までのシリーズ映画作品のBDが発売されている。
このほか、シリーズを横断した映像ソフトとしては以下の3作品がある。
作品本編及びオープニング・エンディング映像以外の各種映像についても、作品や放送時期によって変更や差異が発生する。ここでは各作品ごとの違いを概説する。作品内での差異は各作品の記事を参照。
提供クレジット表示はOP後と次回予告後に挿入される。この時背景にそれぞれ別のイラストが用いられ、前期と後期で切り替わる。『無印』のOP後はテロップが消えた後にOPの最後の部分のまま、提供が表示される。
『ハピネス』以降からは1月放送時に次シリーズの予告映像を挿入するため、この時の提供クレジットがアバンタイトルと予告映像内に右下縮小表示されるようになり、『アラモード』からは作中に登場したアニマルスイーツの作り方を紹介するミニコーナーや映画のハイライトシーンを流すコーナーがある場合に同様の措置が執られる。
また、『Go!プリンセス』の秋映画公開時期以降は、提供クレジット部分を差し替えて映画のハイライトシーンが流れるようになっている。なお、縮小で提供クレジットが表示されている間は字幕放送が中断される。
提供クレジット表示では画面左右に告知テロップが表示されるが、連動データ放送の案内(dボタンを押すことを促す表示)やTVer見逃し配信の告知が表示された場合、山陰放送ではそれが非表示となる。
放送する回のサブタイトルを表示する際に用いられる背景には概ねプリキュア(作品によりパートナー妖精も)が登場するが、作品によってはこの限りではない。ここでは簡潔に説明し詳細については各作品の「各話リスト」を参照。
『無印』『Splash Star』『5』『スマイル』は追加メンバーがいないため、第1話から初期メンバーが全員集結したものが使われている。
前述以外の作品(追加メンバーがいる作品)は様々な手法があるため下記で説明する。
サブタイトルを読み上げるのは『ふたり』シリーズではメインの2人を演じる声優が、『5』以降は基本的に主人公役の声優が担当するが、『スイート』ではタイトルに「〜ニャ」という語尾が付く関係上ハミィを演じた三石琴乃が担当したほか、『スマイル』の各プリキュア個人を中心にした一部の回ではそのプリキュアを演じた声優が担当している。
番組のAパートとBパート間のCMに入る際に使われるアイキャッチだが、新たなアイテムの入手や追加メンバーの加入により番組が約半分経過した時点で変更される場合が多い。また、下記に挙げる作品は細かなアレンジがあるため解説する。
映画予告を兼ねた特別版の映像やプレゼント、次シリーズ予告などを含んだ場合の予告映像はテレビ朝日系列フルネット局と山陰放送(TBS系列、7日遅れ)の初回放送のみ流され、独立局や衛星放送などでの放送、映像ソフト版、映像配信版ともに収録されず、別のバージョンが流される(『5』までは次回予告のセリフが別バージョンに差し替えとなり、『GoGo!』以降はオープニングを通常版に差し替えられた)。なお、この別バージョンの予告映像は番組公式サイトや公式YouTubeチャンネルでも見られるようになっている。
『ドキドキ』までは通常のアバンタイトルであったが、『ハピネス』ではシリーズ10周年記念としてアバンタイトル終了後に特別なシーンが登場する。また、『アラモード』から『デリシャスパーティ』まではほぼ毎回アバンタイトルが特別仕様となった(『アラモード』『ヒーリングっど』は第6回から、『HUGっと』は第2回から、『スター☆トゥインクル』『デリシャスパーティ』は第3回から)が、その回の物語の内容によってはこれが省略されることもあるほか、『アラモード』『HUGっと』の新年1回目の放送では新年の挨拶になっている。
『ハピネス』の場合
『アラモード』から『デリシャスパーティ』の場合
提供クレジットの後に表示されるエンドカードだが、こちらも作品により違いがある。
プレゼントクイズやプレゼントキーワード、映画公開の時期、プリキュアの誕生日当日またはそれが近い時期などはそれぞれ専用のエンドカードが表示されるが、TOKYO MX・キッズステーションでは本来用意されていたエンドカードや本編のカットを利用したエンドカードに差し替えられていることがある。
また、全作品において最終回仕様のエンドカードが用意されており、『Splash Star』のみED直後、その他は通常通り提供テロップの直後に表示される。『ハートキャッチ』以降はキャラクターデザイナーによる描き下ろしのエンドカードが使われるようになり、そのデザインは原則としてプリキュアとパートナー妖精だが、作品によってはサブキャラクターや敵キャラクターが加わる事もある。
「作品一覧」で述べたように『ハピネス』の最終回から新旧主人公たちによるバトンタッチ映像がエンディング後に流れる。なおこの映像は各公式ホームページで視聴可能。その一方で映像ソフト収録時や各種再放送等では前述の次回予告同様にバトンタッチ映像が割愛・変更されることがある。『スター☆トゥインクル』最終回のバトンタッチ映像は前述の星座占いのミニコーナーを内包したものとなっている。
なお、これより前の『スイート』第45・46・47話では、エンドカードで『スイート』と次作『スマイル』キャラの共演が行われている。いずれも妖精は『スイート』のハミィと『スマイル』のキャンディだが、共演プリキュアは次の通り。
2010年の『ハートキャッチ』から劇中に登場するアイテムのデザインを一般公募で募集し、最優秀作品賞受賞者のアイデアを劇中に登場させる視聴者参加企画が講談社の幼児誌『おともだち』『たのしい幼稚園』の2誌の協賛で始まった。また、最優秀作品賞受賞者の氏名はコンテストの結果発表回のエンディングで氏名がクレジットされる。過去に行われた企画は以下のとおり。
オリジナル商品を始めとするシリーズのキャラクター商品を取り扱う専門店として、「プリキュア プリティストア」を2011年7月15日に東京駅構内の東京駅一番街にある東京キャラクターストリートにて開店しており、2024年2月時点で常設4店舗のほか、各地での期間限定店舗やオンラインショップで展開を行っている。
映画の公開記念として鉄道会社(大手私鉄・地下鉄)や商業施設・コンビニエンスストアでスタンプラリーやクイズラリーが開催されている。詳細を以下に挙げる。
関東地区の鉄道では2005年12月から2006年1月の冬休み期間中に、東京急行電鉄(現・東急電鉄)が『映画Max Heart2』公開記念として開催し、その後2008年の夏休み期間中にも『映画GoGo!』のスタンプラリーを開催。2009年の『映画フレッシュ』から2012年の『映画スマイル』までと2018年の『HUGっと』では西武鉄道が夏休み期間中に「スマイルスタンプラリー」として開催。2010年の『映画ハートキャッチ』から2015年の『映画Go!プリンセス』までは横浜市営地下鉄が『DX3』以降のオールスターズシリーズを含め、映画公開に合わせる形で開催。また、東京メトロが2013年の『映画ドキドキ』から2015年の『映画Go!プリンセス』までは夏休み期間中に、2016年の『映画魔法つかい』は映画公開前の10月にスタンプラリーを開催していた。さらに2017年の『映画アラモード』では京浜急行電鉄においてスタンプラリーを開催している。2019年の『映画スター☆トゥインクル』では東急電鉄が復帰するとともに、携帯電話・スマートフォンを使った「モバイルスタンプラリー」として実施している。また、2022年の『映画デリシャスパーティ』では再び西武鉄道がスタンプラリーを行っている。
関西地区の鉄道では2007年の『映画5』2011年の『映画スイート』まで、阪急阪神東宝グループの鉄道各社(阪急電鉄・阪神電気鉄道・能勢電鉄)にて夏休み期間中にシリーズ作品のスタンプラリーが行われていた。ほかに2017年の『ドリームスターズ!』では京都市営地下鉄(京都市交通局)が桜スタンプラリーと銘打って開催している。
関東・関西地区以外の鉄道でも行われており、2014年から2019年および2021年までは前述の「KHBプリキュアショップ」「プリティストア仙台出張店」営業に合わせて仙台市地下鉄でもスタンプラリーを実施していた。
店舗では2012年よりイオングループ各社(イオン、ミニストップ、ワーナー・マイカル・シネマズ→イオンエンターテイメント(イオンシネマ))とローソンが共同でスタンプラリーキャンペーンを行っている。当初はクロスオーバー映画とレギュラー映画双方で開催されていたが、2015年以降はレギュラー映画のみの開催となり、2016年は実施店舗がローソンのみとなる。また、イオンシネマでは映画公開時にクイズラリーが開催されている。また、2017年春の『ドリームスターズ!』ではプリキュア プリティストアのあるあべのキューズモールとあべのアポロ(きんえい)、天王寺動物園の阿倍野・天王寺地区3施設合同によるクイズラリーを、2018年春の『スーパースターズ!』ではヨドバシ梅田(ヨドバシカメラ)にてQRコードを用いたモバイルスタンプラリーをそれぞれ開催している。
長野県北佐久郡立科町にあるリゾートホテル・白樺リゾート池の平ホテルには、10歳未満の子供のいる家族向けのためのキャラクタールームとして「プリキュアルーム」を同施設の東館1階、アネックス館7階などにそれぞれ設置しており、部屋に持ち帰り可能なお楽しみグッズが入ったバッグが置かれている。また、お泊りプランも付いており同ルームにボウリング、室内温水プール、ポタスノーランド、『白樺リゾート池の平ファミリーランド』のフリーパス券、プリキュア衣装が各々特典としてセットで販売されている。なお、2021年4月1日以降は、客室まではバスと徒歩での移動となっており、プリキュア号が運行されている。
上述のキャラクターショーやライブイベントとは別に、各作品に関するイベントが行われる。主にアジア太平洋トレードセンター(大阪市住之江区)やサンシャインシティワールドインポートマート展示ホールA(東京都豊島区)、JOYPOLIS特別イベントスペース(東京都港区、デックス東京ビーチアイランドモール5階内)などが会場として使われ、作品に関する各種展示を始め、アトラクションやプリキュアの着ぐるみによるステージショーなどが行われる。
2023年にはシリーズ20周年を記念し、シリーズとして初めて歴代全作品を網羅した『全プリキュア展 〜20th Anniversary Memories〜』が2月1日 - 19日の東京開催(サンシャインシティワールドインポートマート展示ホールA)を皮切りに、4月27日 - 5月8日に名古屋(ウインクあいち6階展示場)、9月30日 - 10月15日に大阪(アジア太平洋トレードセンター〈大阪南港ATCホール、ホールA〉)、12月28日 - 2024年1月9日に横浜(パシフィコ横浜ノース)でそれぞれ開催され、歴代作品のコンセプト展示や主人公プリキュアの等身大フィギュアの展示、秘蔵資料や原画を展示するギャラリー、変身シーンを見ることができるシアターコーナーのほか、クリエイターとのコラボレーションとしてクリエイティブ・ディレクターの辻愛沙子がプロデュースしたエリアなどが設けられた。このほか、シリーズ20周年記念および「F」公開に関連して横浜市は東映アニメーション及び東映エージエンシーと連携協定を締結し、同市のにぎわい創出施策として『全プリキュアパレード2023』(2023年9月24日、日本丸メモリアルパーク、日本大通り、横浜中華街)や、「プリキュアARフォトラリー」(2023年11月27日 - 1月4日、横浜都心臨海部(横浜港大さん橋国際客船ターミナル、新港中央広場、山下公園ほか)が開催された。詳細は映画 プリキュアオールスターズF#横浜市とのタイアップを参照のこと。
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