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2021年の阪神タイガース


2021年の阪神タイガース


2021年の阪神タイガースでは、2021年シーズンについての阪神タイガースの動向をまとめる。

このシーズンの阪神タイガースは、矢野燿大監督の3年目のシーズンである。チームスローガンは「挑・超・頂 -挑む 超える 頂へ-」。

概要

シーズン前

2020年度ドラフト会議で4球団競合の末近畿大学の佐藤輝明の獲得に成功し、またKBOリーグから巨人との競合の末獲得したロハス・ジュニアや、アルカンタラといった大物選手を補強し、前年度最多セーブを挙げたスアレスが残留し、開幕前から「今年は阪神と巨人のマッチレースになるのではないか」という予想が多かった。オープン戦は9勝2敗2分けで首位となり、佐藤が最多本塁打を放った。

開幕後

神宮でのヤクルト戦で開幕3連勝。4月4日に首位に立つと、4月9日から20日にかけて7年ぶりの8連勝を記録する。野手陣ではサンズ、マルテ、佐藤が本塁打を量産し、糸原や新人の中野が3割を超える打率を残すなど全体的に打線が好調。また、投手陣も青柳、秋山、ガンケルや新人の伊藤らの好投が光り、4月終了時点で20勝9敗と開幕ダッシュに成功した。5月に入ると打線の勢いに陰りが見えだすものの、大きく負け越すことはなく交流戦に突入する。デーゲームに非常に強く、ナイターは5割だったがデーゲームだけで16連勝、貯金16を作った。

交流戦

交流戦前から続いていたオセロ現象(勝ち負けを一試合ごとに繰り返す現象)に突入し、6月5日のソフトバンク戦では開幕から続いていたデーゲームの連勝がストップ。翌日も敗れ連敗という形でオセロ現象から脱出する。しかし、日本ハム、(交流戦時点の)パリーグ首位楽天相手に6連勝し交流戦優勝争いに浮上。最後はオリックスに交わされるものの、交流戦2位(貯金4)という好成績を残し、借金1に沈んだ巨人と大きく差を開けることに成功する。打線も西武戦で佐藤がセ新人では長嶋茂雄以来63年ぶりに一試合3本塁打を放って逆転勝利するなど上向き加減であり、また中野が交流戦だけで8盗塁を記録するなど、足を駆使した攻撃も目立った。

リーグ戦再開~前半戦終了

しかしリーグ戦に復帰すると、佐藤やサンズといった主力の不振や大山の離脱、岩崎をはじめとするリリーフ陣の疲弊などの影響で、小刻みに連敗を繰り返すようになり、徐々に下位とのゲーム差が減少。最大7あった二位とのゲーム差も最大1ゲーム差まで接近し、一転首位陥落の危機に陥る。しかしそこから巨人も首位浮上とまではいかず、2ゲーム差程度を維持。ヤクルトが浮上してくるなど、三つ巴の様相を呈しつつもなんとか首位でのターンに成功する。

後半戦

エキシビションマッチは佐藤や大山、サンズが復調するなど、期待の持てる内容だったが、後半戦が開幕するとその佐藤も8月後半からセ・リーグワースト記録となる59打席連続無安打を記録し二軍落ちといった内容で、近本や中野、マルテの好調にもかかわらず打線は湿ったままであった。しばらくはAクラス3チームが同時に連勝・連敗を続ける展開が続いたが、8月27日から広島に痛恨の三連敗を喫し、14度目の首位陥落危機で遂に首位から陥落。引き分け数の少なさが災いして「最多貯金のまま、首位巨人と-0.5ゲーム差で3位に転落する」珍現象が発生する。

再度首位浮上~陥落

しかし、次の中日のカードで連敗を4でストップすると、巨人との首位攻防戦となるカードで二戦連続逆転勝利、そして六点差を引き分けに持ち込むなど、大失速し始めた巨人を抜いて再び首位に浮上。その後しばらくは首位を維持するものの、ヤクルトが急浮上し、9月22日に再び2位に陥落。この後もヤクルトは9勝5分け、2連敗を挟み8連勝で快進撃を続け、阪神も5連勝するなど粘ったが、10月8日のヤクルトとの直接対決に敗れ、ついにヤクルトにマジック11が点灯。ゲーム差も3まで広がり、リーグ制覇に土俵際まで追い込まれる。

最終盤

しかし、10月に入るとロハス、佐藤や糸原らが復調し、正捕手梅野の不振によりスタメン起用された坂本の好リードや、高橋ら投手陣の好投もあって5連勝(2分け)を記録。月間で貯金を7つ作ることに成功する。首位打者争いに入っていた近本や9月以降絶好調だった大山が離脱するアクシデントがあるも、ヤクルトがもたつく隙をついて10月23日には遂にヤクルトとのゲーム差を0まで接近。翌24日も広島相手に勝利し、ヤクルトがナイターの巨人戦で勝利したため首位奪還とはならなかったものの、最終戦で勝利すればヤクルト(当時残り試合3)が負け越しで優勝という展開まで望みをつないだ。

しかし、最終戦の中日戦ではシーズン通じて懸念材料だった拙守、そして貧打が原因で敗戦を喫し、同日ヤクルトが勝利したためV逸が確定。ヤクルトとの最終のゲーム差は0、わずか5厘差の2位であり、引き分け数の少なさが響くシーズンとなった。

ポストシーズン

クライマックスシリーズはファーストステージを本拠地甲子園で3位巨人と対戦したが、ストレートの2連敗で2019年以来のファイナルステージ進出とはならなかった。

総括

例年苦手としていた巨人戦を勝ち越す(貯金4)など、2位ながらも5球団相手に負け越しなしを達成し、優勝したヤクルトに対してはカード別最多貯金タイの5(5位中日相手にも貯金5)を記録している。一方で広島・DeNA相手に勝負所で3連敗するなど、Bクラスに大幅勝ち越ししたヤクルトに対し、阪神は4位広島に貯金0の5割、6位DeNAに貯金3と取りこぼしたことが優勝を逃す一因となった。

野手陣では日本一となった1985年以来のマルテ・大山・サンズ・佐藤による「20発カルテット」が成立。ドラフト6位ルーキーの中野が30盗塁で盗塁王を獲得。近本は三年連続盗塁王こそならなかったが最多安打となる178安打を放った。投手陣も最高勝率、最多勝を獲得した青柳をはじめとして、秋山、藤浪以来の新人で10勝を挙げた伊藤、ガンケル、そして岩崎や最多セーブのスアレスの活躍が目立った。一方で投打の軸と期待された大山や西勇輝は不振で終わり、梅野やサンズの後半戦の不振、高橋がケガの影響で出遅れるなど誤算もあった。

チーム成績

レギュラーシーズン

セ・パ交流戦

クライマックスシリーズ

入団・退団

シーズン開幕前

本節では、前レギュラーシーズン終了から本シーズン開幕までの支配下選手・育成選手の登録・抹消について記述する。なお、抹消の去就は、球団職員又はスポーツ関係・芸能関係の職業に転身した場合等、去就が公のものとして扱われるもののみを記載し、空欄は前述以外の一般職業に転身もしくは去就不明を示す。また、退団区分は自由契約・任意引退・詳細不明である場合については、記載しない。

シーズン開幕後

本節では、本シーズン開幕から終了までの入退団について記述する。

マイナビオールスターゲーム2021

代表選出選手

東京オリンピック

選手・スタッフ

試合結果

7月19日から8月12日まで、2020年東京オリンピック開催により公式戦が中断された。

個人成績

投手成績

  • 色付きは規定投球回数(143イニング)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
  • 完封合計は継投も含む

打撃成績

  • 色付きは規定打席(443打席)以上の選手
  • 太字はリーグ最高。

タイトル

  • 中野拓夢
    • 最多盗塁(初受賞)
  • 近本光司
    • 最多安打(初受賞)
  • R.スアレス
    • 最多セーブ投手(2年連続2度目)
  • 青柳晃洋
    • 最多勝利(初受賞)
    • 勝率第一位投手(初受賞)

表彰

  • 近本光司
    • ベストナイン(外野手部門、初)
    • ゴールデングラブ賞(外野手部門、初)
    • オールスターゲーム 敢闘選手賞(第1戦)
  • J.マルテ
    • ベストナイン(一塁手部門、初)
    • オールスターゲーム 敢闘選手賞(第2戦)
  • R.スアレス
    • 月間MVP 〈投手5月〉(初受賞)
  • 佐藤輝明
    • 月間MVP〈野手5月〉(初受賞)
    • セ・リーグ 連盟特別表彰(新人特別賞)
    • オールスターゲーム 敢闘選手賞(第2戦)
    • オールスターゲーム マイナビ賞
  • 青柳晃洋
    • 月間MVP〈投手6月〉(初受賞)
    • 月間最優秀バッテリー賞(6月、7月)
  • 梅野隆太郎
    • 月間最優秀バッテリー賞(6月、7月、9月)
  • 大山悠輔
    • スカパー! サヨナラ賞 (7・8月)
  • 髙橋遥人
    • 月間最優秀バッテリー賞(9月、10月)
  • 伊藤将司
    • 月間MVP〈投手10・11月〉(初受賞)
    • セ・リーグ 連盟特別表彰(新人特別賞)
  • 坂本誠志郎
    • 月間最優秀バッテリー賞(10月)
  • 中野拓夢
    • セ・リーグ 連盟特別表彰(新人特別賞)
  • 糸原健斗
    • スピードアップ賞(打者部門)

達成記録・出来事

  • 1月6日 - 岩田稔と球団職員1名が新型コロナウイルスに感染したことが判明
  • 3月28日 - 3月26日からのヤクルト1~3回戦(神宮)でヤクルトに3連勝、神宮3連戦の3連勝は2007年の5月11日から13日にかけてのヤクルト6~8回戦(神宮)で3連勝して以来14年ぶり
  • 4月18日 - 小野寺暖が育成契約から支配下登録される
  • 4月18日 - ヤクルト5回戦(甲子園)で勝利し、中日が同日に広島6回戦(バンテリンドーム)で敗戦を喫し、1999年9月22日より上回って最大通算の敗戦数が59つけられた(2013年4月4日)が中日に追いつく(5394勝5061敗325分、中日は5348勝5061敗274分)
  • 4月27日 - 中日4回戦(バンテリンドーム)で敗戦を喫し対中日通算1000敗目、カード別の対戦成績の1000敗目は巨人戦に次ぐ2球団目(952勝1000敗45分)
  • 5月7日 - 佐藤輝明がDeNA7回戦(横浜)で4回に中川虎大から本塁打を放ち、チーム33試合目で10号本塁打を記録。史上3位タイのスピード記録で、ドラフト制度以降では2003年の村田修一(横浜)の36試合や、左打者に限ると1984年の小早川毅彦(広島)の53試合を抜き史上最速
  • 5月11日 - 中日7回戦(甲子園)で対中日の通算2000試合目、カード別の対戦で2000試合を迎えたのは史上初(953勝1001敗46分)
  • 5月15日 - 巨人8回戦(東京ドーム)で対巨人の通算2000試合目、カード別の対戦で2000試合を迎えたのは4日前の中日に続き2球団目(834勝1094敗71分)
  • 5月21日 - 5月21日からの(マツダ)での広島3連戦が広島球団に新型コロナウイルスの感染者が複数出た影響により中止を広島球団が発表
  • 5月28日 - 佐藤輝明が西武1回戦(メットライフドーム)で2回、6回と高橋光成から、9回にリード・ギャレットから本塁打を放つ、1試合3本塁打は球団では2018年9月16日のDeNA20回戦(横浜)の大山悠輔以来3年ぶりで球団史上18人目(22度目)で、新人の1試合3本塁打は長嶋茂雄が1958年6月22日の大洋10回戦(川崎)で達成して以来、史上4人目
  • 6月16日 - 青柳晃洋と岩崎優の二名が東京五輪の野球日本代表(侍ジャパン)に選出された
  • 6月18日 - 梅野隆太郎が日本代表(侍ジャパン)に選出された。選出されていた會澤翼(広島)が試合中の怪我で代表を辞退のため
  • 7月2日 - 中谷将大とソフトバンクの二保旭とのトレードが発表
  • 7月4日 - 佐藤輝明が広島10回戦(マツダ)で1試合5三振を喫する、史上19人目
  • 7月6日 - ヤクルト13回戦(神宮)で5回二死一、二塁の佐藤輝明を打席に迎えた場面で二走・近本光司の手の動きを巡り両チームの首脳陣が言い合いとなり試合がストップする
  • 7月17日 - 佐藤輝明がオールスター第2戦(楽天生命パーク)で2回に宮城大弥(オリックス)から本塁打を放つ、新人では史上5人目
  • 7月17日 - 近本光司がオールスター第2戦(楽天生命パーク)で3回と5回に安打を放ち、2年前のオールスター第2戦(甲子園)で5打数5安打を記録したのに続いて7打席連続安打で2001年の第2、3戦でペタジーニ(ヤクルト)が持っていた6打数連続安打を抜く新記録
  • 8月13日 - 佐藤輝明が広島11回戦(京セラドーム)で2回に大瀬良大地から三振を喫しシーズン122三振目、1999年の福留孝介(中日)が持つNPB新人三振記録を更新
  • 8月20日 - 佐藤輝明がDeNA18回戦(東京ドーム)で9回に三嶋一輝から本塁打を放ちシーズン23本目、1969年の田淵幸一が持つ球団新人本塁打記録を更新
  • 9月10日 - 西勇輝が広島17回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)に先発で出場し通算100勝を達成、通算100勝は史上140人目、平成生まれでは読売ジャイアンツ・菅野智之に続き2人目
  • 9月11日 - 糸井嘉男が広島18回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)で8回にケムナ誠―會澤翼のバッテリーから二盗を記録し通算300盗塁、通算300盗塁は史上31人目、40歳1ヶ月での到達は史上最年長
  • 9月16日 - 俊介の今季限りの引退発表
  • 9月20日 - 桑原謙太朗の今季限りの引退を発表
  • 9月21日 - 中野拓夢が中日18回戦(バンテリンドーム)で8回に又吉克樹から二塁打を放ち新人遊撃手として100安打を達成
  • 9月26日 - 大山悠輔が巨人22回戦で(東京ドーム)で、3回に山口俊から看板直撃の特大本塁打を放つ、史上61人目(108度目)で球団史上5人目(6度目)
  • 9月28日 - 中田賢一の今季限りの引退発表
  • 9月29日 - 佐藤輝明が広島20回戦(甲子園)で5回に代打で出場し九里亜蓮に左飛に打ち取られ54打席連続ノーヒット、1993年のトーベ(オリックス)の野手の連続打席無安打記録を更新
  • 9月30日 - 岩田稔の今季限りの引退を発表
  • 10月12日 - 巨人23回戦(東京ドーム)で勝利し14年ぶりの巨人戦の勝ち越しを決める
  • 10月17日 - 佐藤輝明が広島22回戦(甲子園)で9回に代打で出場し栗林良吏から三振に喫しシーズン通算167三振、2014年のマウロ・ゴメスがもっていた球団シーズン三振記録を更新
  • 10月24日 - 佐藤輝明が広島25回戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)で2回に九里亜蓮から本塁打を放ちシーズン通算100安打、中野拓夢と共に新人の100安打以上はドラフト制以降初で、NPB全体では1958年の広島の小坂佳隆と森永勝治が打って以来、球団では1948年に後藤次男と別当薫がマークして以来73年ぶり2度目
  • 12月5日 - 新外国人選手のアーロン・ウィルカーソンと契約の締結を発表
  • 12月18日 - 新外国人選手のカイル・ケラーと契約の締結を発表

ドラフト指名選手

脚注

注釈

出典

関連項目

  • 2021年の日本プロ野球
  • 阪神タイガース及びその前身球団の年度別成績一覧



Text submitted to CC-BY-SA license. Source: 2021年の阪神タイガース by Wikipedia (Historical)


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