2020年バーレーングランプリ (英語: 2020 Bahrain Grand Prix) は、2020年のF1世界選手権第15戦として、2020年11月29日にバーレーン・インターナショナル・サーキットのグランプリ・トラックで開催された。
正式名称は「Formula 1 Gulf Air Bahrain Grand Prix 2020」。
レギュラードライバーは前戦トルコGPから変更なし。アルファロメオはリザーブドライバーのロバート・クビサがキミ・ライコネンに代わって、ウィリアムズもテストドライバーのロイ・ニッサニーがジョージ・ラッセルに代わってフリー走行1回目(FP1)を走行する。
FP1は気温26度、路面温度27度のドライコンディションで行われ、トップタイムはルイス・ハミルトンの1分29秒033で、チームメイトのバルテリ・ボッタスとともにメルセデス勢が1-2。
FP2は気温と路面温度が同じ26度のドライコンディションで行われ、ハミルトンが1分28秒971でトップタイム、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が2番手でメルセデス勢に割って入ったが、チームメイトのアレクサンダー・アルボンが最終コーナーでクラッシュし、赤旗が出されて12分間中断した。
FP1とFP2では2021年向けのタイヤテストが行われたが、走行したドライバーからの批判が相次いだ。トラックリミット規制の厳格化を目指しているFIAは、FP1とFP2でターン4でのトラックリミットを厳しく取った結果、33回のラップタイムが抹消された。FP2後のドライバーズブリーフィングでセバスチャン・ベッテルからターン4のトラックリミットを厳しく取り締まる必要はないと指摘し、ターン4出口をワイドに走ることでラップタイムが縮まらないこともあり、他のドライバーからの支持も得られたことから、FP3以降はターン4のトラックリミットを厳しく取り締まるのをやめた。
FP3は気温28度、路面温度33度のドライコンディションで行われ、フェルスタッペンはDRSがバタつくトラブルに見舞われる中で1分28秒355のトップタイムを記録した。FP2でクラッシュを喫してマシンが大破したアルボンだったが、交換はサバイバルセルのみで済み、4番手のタイムを出した。
2020年11月28日 17:00 AST(UTC+3)
ルイス・ハミルトンがチームメイトのバルテリ・ボッタスに0.289秒差を付け、今季10回目のポールポジションを獲得した。フロントローはメルセデス勢、2列目はレッドブル勢が独占した。アルファタウリ勢は2台ともQ3進出を果たし、ホンダのパワーユニットを搭載する4台は全てトップ10に入った。一方、フェラーリ勢は2台ともQ2敗退を喫した。カルロス・サインツJr.(マクラーレン)はQ2最初のアタック開始直後に駆動系のトラブルによりコース上でストップし、赤旗が掲示された。
2020年11月29日 17:10 AST(UTC+3)
1周目にロマン・グロージャンがダニール・クビアトに接触後、コース脇のガードレールに激突してマシンは真っ二つに破壊され大炎上した。グロージャンはHaloに守られて自らコックピットから脱出、レーシングスーツのおかげで手と足首に軽い火傷を負った程度で命に別状はなかった。このアクシデントにより赤旗が出され、ガードレールの修復のためレースは1時間25分間中断した。再開直後にもランス・ストロールがクビアトと接触し、ストロールのマシンが裏返しになり、セーフティカーが出動した。レース終盤にも表彰台を目前にしたセルジオ・ペレスのマシン後方から白煙が上がり、漏れたオイルからマシンが炎上してセーフティカーが出動したままレースが終わった。レースはルイス・ハミルトンが終始支配してポール・トゥ・ウインで5連勝、マックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンのレッドブル勢が2位、3位に入りダブル表彰台を獲得した。レッドブルは2017年日本GP以来のダブル表彰台でのフィニッシュにより、2016年シーズン以来となるコンストラクターズランキング2位を確定させた。また、本戦終了時点でフェルスタッペンのドライバーズランキング3位以上も確定している。
この3人に続いたのがランド・ノリスとカルロス・サインツのマクラーレン勢で、無得点に終わったレーシング・ポイント勢を抜いてランキング3位に浮上した。
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