ロシア連邦の地方区分(ロシアれんぽうのちほうくぶん)では、ロシアの連邦構成主体(ロシア語: субъекты федерации)について主に記述する。
ロシア連邦憲法によれば、同国の連邦構成主体はロシアの第一級行政区画である。2022年9月30日以降、ロシア連邦は憲法上「89」の連邦構成主体が存在する。
ただし、2014年のクリミア併合によるセヴァストポリとクリミア共和国の2地域、また、2022年にロシアが併合したウクライナ4州は、国際的には「ウクライナの領土」として承認されているため、国際的には構成主体の数を「83」と見なしている。
ロシア憲法によれば、共和国(республика)、地方(край)、連邦市(федерации город)、自治州(автономная область)、自治管区(автономный округ)によってロシア連邦は構成されており、いずれも地位の等しい連邦構成主体である。
ロシアの重要な3つの連邦市(モスクワ、サンクトペテルブルク、セヴァストポリ)は、市と連邦構成主体の両方の地位を有しており、各々が古い住所構造を保持している。カリーニングラード州は、ロシア連邦にとって唯一の飛地にあたる連邦構成主体である。1993年当時はロシア連邦が89の連邦構成主体で構成されていたが、幾つかの合併によって2008年までに数が83に減少した。
2014年のクリミア併合によってセヴァストポリとクリミア共和国が84、85番目の連邦構成主体だとロシアは主張。さらに2022年9月には併合住民投票により、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国、ヘルソン州、ザポロージェ州が86、87、88、89 番目の連邦構成主体に加わったとロシアは主張している。しかし、これらは全て「ウクライナの領土の一部」として国際的に承認されているものであり、ロシアによって部分的に占領されているに過ぎない。
全ての連邦構成主体が、独自の首長と地方議会そして憲法裁判所を持っている。各連邦構成主体には独自の憲法と法律がある。構成主体は連邦政府機関との関係において同等の権利を有する。ロシア連邦議会の上院である連邦院に、連邦構成主体は各々2名の代議員席を持つ。ただし、彼らが享受する自治行政の程度には差がある。
現在のロシアは、ソビエト連邦の中にあるロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の歴史において形成され、1991年のソビエト連邦の崩壊当時は変化しなかった。1992年の、いわゆる「主権のパレード」と分離主義感情と法的闘争の時期に、ロシアの複数地域が連邦条約(Федеративный договор)に署名し、現在のロシア内部構成が確立および規定された。これはロシア政府機関と構成組織行政機関との間で権威・権力の分割を行うことを基本とする。連邦条約には1978年ロシア憲法の文言が含まれている。1993年12月12日に国民投票で採択された現在のロシア憲法は同年12月25日に施行され、1918年にウラジーミル・レーニンによって導入されたソ連政府体系のモデルを廃止した。この新憲法が、多くの法的紛争を排除し、地域側の権利を保全し、各地域での自治を導入した一方、ソ連時代にあった国から脱退する権利は与えなかった。1990年代後半から2000年代初頭にかけて、その政治体系は法律上共和制の政府形態を有する近代的な連邦国家に近づいた。2000年代、ウラジーミル・プーチンと統一ロシア党(全ての連邦構成主体で与党)の政策に従って、ロシア議会は税収の分配を変更し、地域の選挙数を減らし、連邦当局により多くの権限を与えた。
ロシアでは以下2種類の地方区分コードが存在する:
*4 一部であるクリミアとセヴァストポリはウクライナと帰属係争中。国際的には認められていない。
出典:
カザフスタンのバイコヌールはロシアの租借地であり、ロシア連邦政府の行政権下にある。
連邦構成主体
その他
ソ連時代の地方区分
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou