コルト・ディテクティブスペシャル(英語: Colt Detective Special)は、コルト・ファイヤーアームズ社が開発したコンパクトな回転式拳銃。
本銃は、小型のDフレームに基づいて設計されており、6連発のシリンダーを備えている。長期にわたって多数が生産されたことから、順次に改良が重ねられている。
ディテクティブスペシャルがトラディショナルな炭素鋼製であるのに対して、フレームにアルミニウム合金を導入して軽量化を図ったモデル。これによって7オンス (200 g)もの軽量化に成功し、重量はわずか15オンス (430 g)となった。使用弾薬としては、.38スペシャル弾のほか、.22ロングライフル弾、.32ニューポリス弾もラインナップされていたが、1973年以降の後期型 (2nd issue) では.38スペシャル弾のみとなった。こちらはディテクティブスペシャルの3rd issueと同様、エジェクターロッドがバレル・シュラウドに収容されたほか、ニッケル仕上げも選べるようになっていた。
ジャック・ルビーが、ジョン・F・ケネディ大統領暗殺犯とされるリー・ハーヴェイ・オズワルドを射殺した際に使用した銃でもある。
また、2016年にはステンレススチールフレームに黒いラバーグリップ、ファイバータイプのフロントサイトを備えたコブラ・ニューモデル、2017年にはDLCコーティングによってブラックカラーとなったステンレスフレームにVZ G10グリップ、交換可能なフロントナイトサイトを備え、ボブドハンマーによってダブルアクションオンリーとなったナイト・コブラも登場した。
コブラをもとに、グリップフレームを短くし、3インチバレルを装備したモデル。使用弾薬としては、.22ロングライフル弾と.32コルトニューポリス弾の2種類がラインナップされた。1955年から1956年にかけて約3,000丁が生産された。
コブラをもとに、コンシールド・キャリーに対応してグリップフレームを短縮したモデル。コブラと歩調を合わせてバージョンアップしており、1955年から1973年まで生産された前期型 (1st issue) と、1973年から1986年まで生産された後期型 (2nd issue) がある。
コブラをもとに、フレームだけでなく、シリンダーもアルミニウム合金製としたモデル。重量はわずか11オンス (310 g)であった。S&W社が同時期に開発したS&W M12(通称・S&Wエアクルーマン)と同様、アメリカ空軍の航空機搭乗員用として構想されており、.38スペシャル弾の米空軍仕様であるM41弾の使用が求められた。
1951年に約1,200丁が生産された。しかし、S&W エアクルーマンやチーフスペシャル・エアウェイトと同様、アルミニウム合金製シリンダーの強度不足が問題となり、運用は中止された。
1980年代になって登場したディテクティブスペシャルのバリエーション。3rdモデルをベースにパーカーライジング仕上げ、ネオプレーンゴム製のグリップを付属する。
コルト社いわく「新世代のディテクティブスペシャル」として1995年ごろ登場した。見た目や大きさはディテクティブスペシャルそのものだが、トリガーの構造はローマン Mk.IIIと同じトランスファーバーである。ハンマースプリングはディテクティブスペシャルと同じリーフスプリング。姉妹品としてデホーンドハンマーのレディコルトがある。
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