全国高等学校ラグビーフットボール大会(ぜんこくこうとうがっこうラグビーフットボールたいかい)は、毎年12月末から翌1月の始めにかけて大阪府東大阪市の東大阪市花園ラグビー場で開催される日本の男子高校生によるラグビーユニオン大会である。
通称「花園」(はなぞの)、「ラグビーの甲子園」、「冬の花園」とも。なお全国大学ラグビーや全国高校サッカーなどとは異なり大会名に「選手権」がつかないことに注意。
全国高等学校総合体育大会(インターハイ)の一環 として開催される大会。本大会へ出場することについては、花園ラグビー場で開催することにちなんで「花園に行く」と表現されることが多く、ラグビー関係者の間では「花園」だけで通じる。ただし、会場が花園ラグビー場で定着したのは1962年度(第42回大会)からである。
優勝旗は「飛球の旗」と呼ばれる(第40回大会より)。優勝校には他に大優勝楯、文部科学大臣杯、全国高体連会長杯、目良記念杯、ラグビーのまち東大阪市賞(第84回大会より)、NHK杯、毎日放送杯(旧・民放杯)が授与され、準優勝校にも準優勝トロフィー(第40回大会より)、高崎米吉杯、毎日放送杯が授与される。
主催は日本ラグビーフットボール協会、全国高等学校体育連盟(高体連)、大阪府、大阪府教育委員会、および毎日新聞社の各団体であり、スポーツ庁、日本スポーツ協会、東大阪市、NHKが後援。神戸製鋼所、毎日放送が特別協賛をしている。
1990年度(第70回)以降の本大会は、日本全国を8つのブロックに分けたうえで、都道府県単位の予選を勝ち抜いたチーム(基本として51チーム)によるトーナメント方式で開催。大阪府から3校、北海道と東京都から2校ずつ、その他のブロックから1ブロックにつき6 - 7校が出場する。インターハイの対象に含まれていないが、全国高等学校野球選手権大会(日本高等学校野球連盟の主催で阪神甲子園球場を使用する男子硬式野球の全国大会)でも都道府県単位の予選を本大会の前に開催していることから、全国高校ラグビーを「高校ラガーマンの甲子園」と称することもある。また、5年の節目ごとに組まれている「記念大会」では、(毎日新聞社が主催する選抜高等学校野球大会を含めた)男子硬式野球の全国大会における「記念大会」と同様に出場校を通常の大会から若干増やしている(詳細後述)。
例年は、本大会開幕直前の12月下旬に、毎日新聞大阪本社のオーバルホールで3回戦までの組み合わせ抽選会を開催。準々決勝については本大会の3回戦終了後、準決勝については準々決勝の終了後に、花園ラグビー場の第1グラウンド上で組み合わせ抽選を実施している。また、本大会ではカンタベリーオブニュージーランドジャパン、ギルバート、セプター製のラグビーボールを併用。主催者から公表されるトーナメント表には、使用するボールのメーカー名の頭文字(カ、ギ、セ)も試合ごとにも記載されている。
日本に現行の高等学校制度が確立された学制改革(1946年)の前から「日本フットボール大会」「全国中等学校ラグビーフットボール大会」という名称で催されていたため、本大会に1回でも出場した旧制中学校や新制高校が、学制改革や統・廃合などによる改組を経て復活出場を果たすこともある。ただし、このように復活した高校の出場回数については、カウントの方法が統一されていない。現に、男子硬式野球の全国大会とほぼ同じパターンで前身の出場校から継承する高校 と、全国高校サッカー(インターハイの一環として本大会と同じ時期に開催)のように継承しない高校 が混在している。
なお、1973年度から2008年度までは、本大会閉幕の1週間後に「高校東西対抗試合」(2002年度のみ3地域交流戦)を花園ラグビー場などで開催。開催に際しては、当該年度の本大会で著しい活躍が見られた選手を選抜した後に、オールスターゲーム方式で各チームに振り分けていた。
1918年(大正7年)に「日本フットボール大会」の呼称で大阪府豊中市においてサッカーの選手権(現・全国高等学校サッカー選手権大会)と併せて開催されたことが始まりとされている。このことから、式典では豊中市に所在する梅花高等学校の生徒がプラカードを持っていたが、現在は出場校の生徒がプラカードを持っている。当初は旧制高校や大学の参加もあったが、第3回大会から旧制中学校のみの参加となり、現在に至っている。
戦前においては当初は同志社が圧倒的だったが、その後外地勢が台頭し、朝鮮、台湾、満州などの代表がしばしば優勝を飾っている。戦後は秋田工や東京の保善、目黒、國學院久我山、奈良の天理の台頭が顕著であったが、近年は大阪・京都府勢の活躍が目立つ。特に京阪電鉄沿線には優勝校(伏見工(2018年に全日制は閉課)・常翔学園(旧・大阪工大高)・常翔啓光学園(旧・啓光学園)・東海大大阪仰星(旧・東海大仰星))が集中し常にハイレベルな練習試合を行い実力を磨いている。啓光学園は2001年度(第81回大会)から4連覇を果たしたが、2005年度(第85回大会)では準々決勝で敗退し、戦後初となる5連覇は実現しなかった。
2011年度(第91回大会)には東福岡が史上5校目の3連覇となる4回目の優勝を果たすなど、2000年代後半から2010年代は東福岡と大阪勢(主に東海大大阪仰星)が優勝校の座をほぼ占め、神奈川の桐蔭学園などが絡む構図となっている。
なお、花園ラグビー場では2017年から2018年9月まで、ラグビーワールドカップ2019の開催に向けてメインスタジアム(第1グラウンド)の座席増築・改修工事を実施していた。ただし、2017年度には当大会で使用するため、年末年始期間に工事を中断。この時の改修によって、ナイター照明設備が新たに設けられた。改修後の大会では、(照明設備のない第2・第3グラウンドを含めて)予定されている試合が日没に差し掛かることが見込まれる場合に、当該試合を翌日以降へ延期せず、当日にナイトゲームとして第1グラウンドで開催している。また、2019年度の第99回大会からは、直前(2019年の9・10月)に開催されたワールドカップの試合と同様に、10秒前からのカウントダウン方式で場内にキックオフを告げる演出が準決勝と決勝で施されている。
2010年度(第90回記念大会)は北海道の南北2校・東京都の2地区・大阪府の3地区に加えて、埼玉県・神奈川県・愛知県・福岡県の4県から2代表が加わって55校で開催。2015年度(第95回記念大会)でも、出場校を55校に増やしている。
2020年度には、第100回大会を記念大会として開催。「節目の大会を盛り上げながら、門戸を広げてラガーマンに希望を与える」という目的で、出場校を史上最多の63校にまで増やした。当初は64校の出場を計画していたが、第99回大会の直後(2020年1月)から日本国内で新型コロナウイルスへの感染が拡大している影響で、(例年より多く2校分の出場枠を設けた愛知・埼玉・福岡県および、都道府県別予選での準優勝校を北海道・東北・関東・北信越・東海・近畿・中国・四国・九州の各地区から1校ずつ出場させる「ブロック枠」を含めた)63校に変更。感染状況によって予選の中止を余儀なくされた地区には、当該地区を管轄する都道府県高校体育連盟のラグビー専門部などの選考による出場校の選出や、出場辞退を認めていた。ただし、実際には予選もブロック代表決定戦も全て開催されたため、記念大会の開幕1ヶ月前(11月28日)には63校が出揃っている。その一方で、例年の大会では出場校の主将が一堂に会する組み合わせ抽選会をオンライン(大会委員による代理抽選)方式で実施したほか、全試合を無観客で開催。大会期間中には出場校や大会の関係者から新型コロナウイルスへの感染者が出ず、天候にもおおむね恵まれたことから、当初の予定どおり全日程を消化している。
ラグビーが「1チーム15人」という大人数の団体競技であることに加えて、多くのブロックでは、「1県につき1校」を基調に本大会への出場校を決めている。このため、予選への参加校数が他の都道府県を大きく下回る県では、特定の高校が何年にもわたって本大会への出場を続ける事例が見られる。さらに、近年は少子化の傾向やラグビーを「きつい、汚い、怪我が多い」として敬遠する風潮も相まって、過去の実績などから選手が集まりやすい「強豪校」以外の高校のラグビー部では部員が不足する事態が相次いでいる。
これに対して、大会を主催する高体連では、同一都道府県内での統・廃合が決まっている高校を対象に、統・廃合年までの2大会に限って「合同チーム」を編成することを容認。ただし、ラグビーと同様の事態に見舞われている他の団体競技(サッカー、バスケットボール、バレーボール、ハンドボール、ソフトボール、アイスホッケー、ホッケー、水球)にもこのような措置が適用されたため、2022年度(第102回)までは上記の要件を満たした「合同チーム」が予選を勝ち抜いても(インターハイの一環として開催される)全国大会へ出場できなかった。
しかし、高体連ではインターハイ開催基準要項のうち、ラグビーと上記8競技における「合同チーム」関連の規定を緩和することを第102回大会閉幕後の2023年1月24日に発表した。この改定では、「インターハイの一環」として同年4月から開催される全国大会に、同一都道府県内の複数の高校による「合同チーム」が参加することを容認。異なる都道府県の高校同士による「合同チーム」の編成を引き続き認めない一方で、部員数が大会出場条件を満たしていながら「競技の円滑な実施や安全対策の面で問題がある」と高体連が判断した高校への「特例」として、同一都道府県内の他校との「合同チーム」を編成できる旨の規定を新設した。
インターハイ開催基準要項は全国高校ラグビーにも適用されるため、2023年度(第103回大会)からは、予選への参加要件を満たした「合同チーム」が予選を突破した場合にも本大会へ出場できる。もっとも、高体連ではラグビーへの適用に関して「勝利至上主義的な発想で合同チームを編成してはならない」との姿勢を打ち出しているため、「合同チーム」には「部員が14人以下の高校同士による編成」といったガイドラインに沿うことを新たに求めている。
ちなみに、第103回大会の福井県大会決勝(2023年11月5日)では、若狭東と敦賀工の合同チームが若狭に勝利。学校の統廃合以外の事情で編成された合同チームとしては最も早く、全国大会への出場権を獲得した。全国大会では、初日(同年12月27日)に花園第3グラウンドで組まれていた1回戦に登場。目黒学院(東京第2代表)の前に7対62というスコアで敗れたものの、若狭東から出場していた清水大和が、「特例」扱いの合同チームとしては史上初の得点をトライで記録した。
若狭東は単独チームとして2022年度(第102回大会)まで7大会連続で全国大会に出場していたが、敦賀工との合同チームで全国大会への出場権を獲得したことが「初出場」とみなされたため、単独チームとしての連続出場記録が途切れることになった。それでも2023年度の大会に敦賀工との合同チームで臨んだ背景には、2023年に福井県内でラグビー部を設けていた高校が両校と若狭の3校だけであったことや、敦賀工のラグビー部員がわずか3人であったことが挙げられる。若狭東のラグビー部には2023年福井県大会の時点で22人の部員が在籍していたが、かねてから敦賀工のラグビー部との合同練習を定期的に実施していたことも踏まえて、同校との合同チームを組むことが規定の緩和に伴う「特例」で認められた。
第103回大会1回戦において、高松北(香川)がケガ(骨折)で試合途中から1人欠き、14人ながら倉吉東(鳥取)に勝利した。しかし続く2回戦においても高松北は14人しか揃わないことから、棄権し敗退した。「公式戦においては、試合開始時に両チームともに15 名が競技区域にいなければならない」というルールによるものである。故障者による人数不足での棄権は、大会史上初となる。
高体連では2008年度から、「U18合同チーム東西対抗戦」(2010年度以降の名称は「U18合同チーム東西対抗戦~もうひとつの花園~」)を本大会の期間中に花園ラグビー場で開催。開催に際しては、全国高等学校合同チームラグビーフットボール大会に参加した選手を対象に、所属高校の所在地によって選手を東西2チームに25人ずつに分けている。
その一方で、7人制ラグビーと女子ラグビーの普及・振興を目的に、2009年度に「女子7人制ラグビー東西対抗戦」・2010年度に「女子ラグビーユース7人制エキシビジョンマッチ」を花園ラグビー場の第1グラウンドで本大会の開会式直後に開催。いずれの試合でも、女性選手を東西2チームに11人(2009年度)・10人(2010年度)ずつに分けていた。さらに、2011年度からは「U18花園女子セブンズ~花園からオリンピックへ~」にリニューアル。2014年度までは、高校3年生以下の女子選手から選抜した40人を「ハイパフォーマンスの部」と「普及の部」で20人ずつ分けたうえで、10人制によるチームの対抗戦を「ハイパフォーマンスの部」と「普及の部」で別々に開催していた。なお、2015年度以降の試合は「U18花園女子15人制」(15人制のチームによる対抗戦)として実施。2020・2021年度は、新型コロナウイルスへの感染拡大防止策の一環として、本大会の開会式・「U18合同チーム東西対抗戦」と合わせて開催を見合わせていた。
原則として1日おきの開催。これはラグビーの場合は連日の連戦にすると選手の疲労がたまるためである。元日(1月1日)も開催される。
その一方、決勝戦の日程を集客の望める土曜日・日曜日・祝日(成人の日)にずらすことは、1日程度の例 を除き基本的に行なわれなかったが、2015年度(第95回)は記念大会による出場校増、選手の健康管理と集客面の観点から例年より日程間隔を空けることにし、準決勝を従来の1月5日ではなく準々決勝から4日空けて7日(木曜日)に、さらに決勝も3日空けて11日(第2月曜日=成人の日)に行なわれた。
2016年度(第96回)・2017年度(第97回)も決勝戦を週末や成人の日に開催したが、前年度を含め、以前より成人の日の決勝戦開催を実施している全国高等学校サッカー選手権大会決勝戦ないし準決勝と開催日時が重複するようになった。2017年度の決勝戦は、2018年1月7日(日曜日)に第54回全国大学ラグビーフットボール選手権大会決勝戦を開催するため 例年より1日遅くなり、全国高校サッカーに加え春の高校バレー決勝戦とも日程が重複した。
以上のように大学選手権や他の高校球技全国大会との日程の兼ね合いもあってか、2018年度(第98回大会)・2019年度(第99回大会)の決勝戦は、所定の7日(両年とも平日)に開催された。
100回記念大会で例年より出場校が増加した2020年度は、新型コロナウイルスへの感染拡大防止策として、全試合を無観客で開催。例年は30分ハーフで設定されていた1回戦で(かつて導入していた)25分ハーフを復活させたほか、出場校に対しては、試合会場へ入場できる(登録外選手やスタッフを含めた)関係者の総数を40名までに制限した。それでも、準決勝まで所定の日程で実施された後に、決勝戦を2021年1月9日(土曜日)に開催した。なお、同様に年末年始をかけて首都圏で開催される全国高等学校サッカー選手権大会も選手らの健康面を考えて連戦にしないよう配慮されるようになり、この大会以後、高校サッカーの準々決勝までは1回戦の一部こそ日程が重複するが、ほぼ1日ごとに交互開催されるようになった。
近年の総入場者数は10万人台であり、高校スポーツとしては、全国高等学校野球選手権大会(80万人台)、選抜高等学校野球大会(50万人前後)、全国高等学校サッカー選手権大会(30万人前後)に次ぐ動員規模となっている。第95回大会(2015年度)は127,123人で、1試合あたり2,354人となった。
第100回大会(2020年度)は記念大会に当たるが、新型コロナウイルス(COVID-19)への感染拡大防止策の一環として、全ての試合を無観客で開催。当初は出場校の選手の保護者に限って条件付きで入場を認めることも検討されたが、出場校が史上最多の63校で、1・2回戦の全試合を3日間で消化するスケジュールを組んだことを熟慮した末に入場が見送られた。
第101回大会(2021年度)については、日本国内でCOVID-19の感染者数が前年(第100回大会の直前)から減っていることを踏まえて、開幕試合から3回戦(2022年1月1日開催分)まで出場校の関係者に限って試合への入場を許可。準々決勝(同月3日開催)以降の試合では、会場(花園ラグビー場第1グラウンド)内に常設されているスタンドの定員の半分(50%)を上限として、観客の入場を2大会振り再開している。第102回大会(2022年度)では、第99回大会(2019年度)以来3大会振りに1回戦からの全試合を有観客で開催。
出演者の肩書については、中継への出演時点を基準に表記。
毎日放送制作・TBS系全国ネットの土曜朝のワイドショー『知っとこ!』(2015年3月終了)では、大会及び準決勝ハイライト・決勝生中継の宣伝活動(キャスター陣のゲスト出演など)を一切実施しなかった。同年4月から放送中の後継番組『サタデープラス』では、小島が開始当初から2022年9月までMC陣に名を連ねていた関係で、ハイライト番組キャスターの在任中(2021年度まで)に決勝直近回のエンディングで決勝の生中継を告知することがあった。ただし、全国高等学校野球選手権大会期間中に放送される『熱闘甲子園』(ABCテレビ・テレビ朝日共同制作)などと違って、本大会のハイライト番組では決勝を振り返る回が制作・放送されない。
毎日放送では、(本来のサービスエリアである)関西地方をラグビーで盛り上げるべく、2015年度から「MBS高校ラグビー推進プロジェクト」を開始した。
2015年度(2016年 第95回)
2015年秋にイングランドで開かれたラグビーワールドカップ2015で日本代表(エディーJAPAN)が予選プール3勝1敗という好成績を残したことを背景に、当大会で花園ラグビー場でのプレーを経験した代表選手(全14名)が当時の思い出を振り返る『花園から世界へ~エディーJAPAN戦士の花園時代~』(5分間のミニ番組)を大会期間中にテレビ(関西ローカル)で随時放送していた。
また、ハイライト番組のキャスターである大畑がレギュラーで出演中のテレビ番組『ちちんぷいぷい』(毎日放送制作・TBSを除く同系列の一部でも番組途中までネットしている平日午後の情報番組)の金曜日では、10月から「だいじょぶ?だいじょぶ!」(大畑と元・女子プロテニス選手の沢松奈生子が交互に取材を担当するスポーツ関連のVTR企画コーナー)の放送を開始。大会の前後には、出場校を大畑が取材した模様を、同コーナーで複数回にわたって紹介した(一部の回は北海道放送との相互ネットゾーンで放送)。ハイライト番組キャスターの小島や、大会テーマソングを提供したスキマスイッチも、PRを兼ねてスタジオゲストやVTRコメントで随時出演。準決勝の当日には、前述の生中継に続いて関西ローカルで放送された同番組のオープニングに、花園ラグビー場からの生中継を通じて大畑・小島が登場した。
かつて大会の試合を中継していたラジオでも、大会期間中の2015年12月30日に編成された特別番組『MBSベースボールパーク みんなでスポーツ総決算!』の11時台後半に、花園ラグビー場第1グラウンド実況席からの生中継で「大畑大介のラグビー講座」を放送。大畑に加えて森本栄浩、市川いずみ(母体番組『MBSベースボールパーク みんなでホームイン!』水・金・日曜レギュラー)が大会の見どころを伝えた。
2016年度(2017年 第96回)
毎日放送では、スポーツ局の記者・ディレクター・プロデューサーとして当大会の取材・中継に携わってきた宮前徳弘(みやまえ なるひろ) が、2016年度から同局で初めてのスポーツ担当解説委員に就任。2016年8月から『ちちんぷいぷい』、10月からテレビの新番組『戦え!スポーツ内閣』(毎日放送制作・TBSを除く同系列局の一部で毎週水曜日の深夜に放送するスポーツ討論番組)へのレギュラー出演を開始した。このような経緯から、大会直前の『ちちんぷいぷい』では、宮前がレギュラーで出演する「フレフレスポーツ! 宮前見る前」(「だいじょぶ?だいじょぶ!」の後継として2016年10月から毎週金曜日に放送中のスポーツ関連企画コーナー)内で大畑が(出身校の東海大仰星高校を含む)出場校の一部を取材した模様を放送。『戦え!スポーツ内閣』でも、大会開幕直前の12月21日放送分で、過去の大会の名場面を収めたテレビ中継映像などを交えながら「いま高校ラグビーが熱いぞ」という連動企画を実施した。この企画では、埼玉工大深谷高校(現在の正智深谷高校)の選手として大会へ出場していたホラニ龍コリニアシへのインタビューも放送している。
テレビでは、前年度に続いて、大会期間中に『花園から世界へ~エディーJAPAN戦士の花園時代~』を編成。伏見工業高校の学生時代に当大会で活躍した後に、ラグビー日本代表監督や神戸製鋼の総監督兼ゼネラルマネジャーを歴任した平尾誠二が2016年10月20日に53歳で逝去したことから、初日(同年12月27日)にはハイライト番組に続いて『ミスターラグビーが教えてくれたこと』(平尾の追悼特別番組)を放送した。
ラジオでは、大会開幕前日(2016年12月26日)の「MBSマンデースペシャル」(19:00 - 20:00)枠で、『~花園から世界へ~第96回全国高校ラグビーフットボール大会開幕直前スペシャル』を放送。毎日放送のスポーツアナウンサーとして長らく大会中継の実況・リポートに携わってきた赤木と、テレビのハイライト番組でナレーターを担当する市川がパーソナリティを務めたほか、大会のシード委員長を務める清鶴敏也(同志社香里高校ラグビー部監督) がスペシャルゲストとして出演した。
2017年度(2018年 第97回)
テレビでは、『ちちんぷいぷい』や『戦え!スポーツ内閣』で、前年に続いて大会の開幕直前に関連企画を放送。『花園から世界へ~エディーJAPAN戦士の花園時代~』についても、タイトルを『花園から世界へ~ラグビーJAPAN戦士の花園時代~』に改めたうえで、大会期間中に随時放送している。また、主に関東ローカルで放送している『バース・デイ』(TBSテレビ制作)で東福岡高校ラグビー部を取り上げた回(2017年12月9日放送分)を、毎日放送でも24日の25:50 - 26:20に関西ローカルで特別に放送した。
ラジオでは、大会開幕直前の12月23日に、近藤亨がパーソナリティを務める『MBSベースボールパーク』(2017年度ナイターオフ・土曜版)内で「今、熱い!ラグビーの魅力に迫る」という特集を生放送。大会序盤の同月29日に放送された特別番組『2017スポーツ総決算~来年は1位じゃなきゃダメなんです!スペシャル~』でも、赤木の進行による大会の紹介企画や、森本尚太による東海大仰星高校の練習リポートを内包した。
2018年度(2019年 第98回)
テレビでは、前年に続いて、『ちちんぷいぷい』で大会の開幕直前に関連企画を放送。『花園から世界へ』についても、サブタイトルを「JAPAN戦士 いざ2019年ラグビーW杯へ」に改めたうえで、大会期間中に放送している。また、『バース・デイ』で御所実業高校ラグビー部を取り上げた回(TBSテレビ2018年12月8日放送分)を、毎日放送でも24日(月曜日・平成時代の天皇誕生日の振替休日)の11:00 - 11:30に関西ローカルで放送した。2019年1月3日には、『泣ける高校スポーツ ラグビー物語』(『戦え!スポーツ内閣』とハイライト番組をベースに制作したJNN系列全国ネット番組)を8:00 - 9:00に放送。『戦え!スポーツ内閣』MCの武井壮・小杉竜一(ブラックマヨネーズ)、ハイライト番組キャスターの大畑・小島、および松本伊代をスタジオへ迎えるとともに、中川家・大谷亮平・村上佳菜子(元・女子フィギュアスケート選手)が出場校へのVTR取材、ナレーターを岩崎良美が担当した。また、ハイライト番組では毎日放送本社のスタジオに加えて、花園ラグビー場内のミュージアムも使用。その一方で、KOBELCO(大畑の出身企業でもある神戸製鋼グループ)は、前年に発生した製品品質データ改ざん事件の影響で、ハイライト番組・テレビ中継や『泣ける高校スポーツ ラグビー物語』のスポンサーでありながらCMの出稿を見合わせた。
ラジオでは、大会序盤の12月30日に放送された特別番組『ハンパなかったスポーツ界2018 来年もだよねそだねースペシャル!』で、当日の試合速報や大畑による大会序盤の総評・今後の展望をスタジオから放送。2006年度を最後に途絶えていた中継についても、準決勝(2019年1月5日開催の2試合)と決勝(同月7日開催)に限って再開した。いずれも生中継ではなく、毎日放送のスポーツアナウンサーがラジオ向けに実況した音声の収録音源を、準決勝については開催2日後の深夜(決勝当日の未明)、決勝については当日の深夜(翌日の未明) にノーカットで放送。同志社大学から2018年度に毎日放送へ新卒で入社したばかりの今城奈央(スポーツ局ディレクター)が進行役を務めた。
2019年度(2020年 第99回)
テレビでは、2019年12月16日(月曜日)の23:56 - 24:55 に、『花園を目指す君へ ラグビーW杯戦士からのエール』という特別番組をJNN全国ネットで放送。高橋克典 がMC、川田裕美 がアシスタントを務めるとともに、この年のラグビーワールドカップに日本代表で参加した姫野和樹・茂野海人・木津悠輔をゲストに迎えたほか、大分県立由布高校OBの木津と毎日放送アナウンサーの三ツ廣が大分東明高校、俳優の佳久創(ラグビートップリーグ・トヨタ自動車ヴェルブリッツ の元選手)が岩手県立黒沢尻工業高校を取材した模様のVTR、高校時代に本大会へ出場した日本代表選手(姫野、茂野、リーチマイケル、稲垣啓太、松島幸太朗、田村優、福岡堅樹)の出場試合映像を流した。また、前述したラグビーワールドカップで日本代表が大会史上初のベスト8(決勝トーナメント)進出を果たしたことを背景に、『花園から世界へ』を「ラグビーW杯ベスト8の向こう側」というサブタイトルで放送。『バース・デイ』(TBSテレビ2019年12月14日放送分「ラグビーW杯日本代表メンバーたちの原点…高校時代に抱いた決意とは」)を、毎日放送でも同月23日(月曜日)の未明(2:45 - 3:15)に放送した。
2020年には、1月2日(木曜日)の未明(上記の日本代表チームから田中史朗・松田力也をゲストに迎えた同年最初の大会ハイライト番組→姫野が出演した『花園から世界へ』直後の2:10)から午後(14:00)までの自主編成(関西ローカル)枠で『ノーサイド・ゲーム』(架空の社会人ラグビーチームを舞台に2019年7 - 9月期の「日曜劇場」枠で放送されたTBSテレビ制作の連続ドラマ)の全10話一斉再放送を実施した。大会終了後の同月26日には、毎日放送の自社制作では初めてのトップリーグ公式戦生中継(御崎公園球技場(ノエビアスタジアム神戸)の神戸製鋼対サントリーサンゴリアス戦)を、12:54 - 14:58に関西ローカルで放送(実況:近藤亨、リポーター:井上雅雄<神戸製鋼側>・森本尚太<サントリー側>、解説:大畑、ゲスト解説:真壁伸弥、ピッチサイドナビゲーター:山中真)。2月23日(いずれも日曜日)にも、神戸総合運動公園ユニバー記念競技場から神戸製鋼対東芝ブレイブルーパス戦の生中継(実況:井上雅雄、解説:大畑、ゲスト解説:武井、ピッチサイドナビゲーター兼神戸製鋼側リポーター:山中、東芝側リポーター:森本尚太)を、同じ放送枠で実施した。
ラジオでは、2019年12月31日(火曜日)の21:00 - 22:00に『2019スポーツ総決算・ラグビー編~桜戦士の軌跡から未来の桜戦士へ~』を放送しただけで、前年度に録音ダイジェスト方式で再開したばかりの大会中継を再び休止。また、テレビでの大会中継や関連番組の筆頭スポンサーであるKOBELCOは、前年度に続いてCMの出稿を見送っている。
2020年度(2021年 第100回)
前年度の第99回大会直後から日本国内で新型コロナウイルスへの感染が拡大している状況で記念大会の開催が決まったことを受けて、「100th 乗り越えるチカラ」というテーマを設定した。
テレビでは、『ちちんぷいぷい』で2020年4月改編から毎日放送の若手アナウンサーによるスポーツ関連の取材企画コーナー(同年7月以降のコーナー名は「フレ!フレ!スポーツ」)を新設したことを背景に、日本プロ野球(NPB)のシーズン中は阪神タイガース関連の企画に充てていた金曜放送分を、レギュラーシーズン終了後の11月20日から決勝の前日(2021年1月8日)まで100回大会関連の取材企画に変更(2020年入社でスポーツ担当志望の川地洋平アナウンサーが取材と報告で出演)。前年度まで編成されてきた『花園から世界へ』に代わって、大会の開幕前には『花園への道~乗り越えるチカラ』(厳しい状況を乗り越えながらラグビーに打ち込む高校生や関係者の熱意に焦点を当てたミニ番組)、大会期間中は『花園の軌跡』(大畑・小島・中川家・田中史朗・松田力也・橋下徹が過去の大会の名場面を振り返るミニ番組)を随時放送している。
大会初日の12月27日(日曜日)14:00 - 15:24には、『第100回全国高校ラグビー大会記念特別番組 乗り越えるチカラ』を、花園ラグビー場からTBS系列28局ネット向けに生放送。ハイライト番組キャスターの小島と宮川大輔がMC、井上雅雄と清水麻椰(いずれも毎日放送アナウンサー)がリポーターを務めるとともに、大畑、田中史朗、松田力也、大阪府立北野高等学校在学中の1987年度にWTBとして第67回の全国大会へ出場した橋下、渋谷凪咲(NMB48メンバーでNTTドコモレッドハリケーンズアンバサダー)をゲストに迎えた。
大会のテレビ中継については、決勝(2020年1月9日)と準決勝(同月5日)で実施。前者はTBS系列28局ネット(成人の日前々日の土曜日開催であるため、宮崎放送では全国高校サッカー準決勝第1試合生中継終了後の14:30よりディレイ放送)、後者は放送エリア内に4強に進出した高校があるTBSテレビ(桐蔭学園) ・RKB毎日放送(東福岡)との3局ネットで中継した 。いずれの試合も無観客で開催されたため、中継で花園ラグビー場バックスタンドの遠景を写す場合には、Cisco Webex上の「バーチャル観客席」へ参加中の視聴者を写した動画をスタンドの映像に重ねる演出を初めて導入。大会の開幕前(同月15日 - 21日)には、準決勝・決勝の試合開始前に花園ラグビー場の大型ビジョンで放映する「カウントダウン動画」(前述)を、高校生以下の学生・児童を対象に初めて募集した。
ハイライト番組については、大会の初日、1回戦期間中の2020年12月28日・29日、2回戦期間中の12月30日、3回戦期間中の2021年1月1日、準々決勝当日(1月3日)、準決勝当日、決勝戦前日(1月8日)に深夜帯で編成。大会初日分と決勝戦前日分をTBS系列28局ネットで放送したほか、後者の放送では橋下をゲストに招いた。1回戦から準決勝までのハイライト番組は、TBS系列外ながら例年は準々決勝まで放送している秋田放送(日本テレビ系列局)とテレビ埼玉(関東地区の独立局)に加えて、TBS系列局の一部(青森テレビ・IBC岩手放送・テレビユー福島・テレビ山梨・チューリップテレビ・静岡放送・熊本放送・大分放送・宮崎放送)でも放送した。
ラジオでは、『MBSベースボールパーク プレミアムチャンネル』(NPBオフシーズンの土・日曜日夕方 - 夜間に編成)の生放送パートや、2020年12月29日(火曜日)の20:00 - 22:00に放送された『2020スポーツ総決算』(大畑・三ツ廣・亀山つとむが出演)で第100回大会関連の情報を紹介した。さらに、決勝の生中継を1月9日の13:50 - 15:30に関西ローカルで放送した(実況:森本栄浩、解説:大西将太郎)。ラジオでの中継は準決勝2試合と決勝を実況録音方式で放送した2018年度の第98回以来2大会振りだが、生中継は2006年度の第86回大会以来13大会振り、決勝の生中継は2003年度の第83回大会以来17年振り。また、テレビではCMの出稿を一切見送っていたKOBELCOが、「神戸製鋼グループ」という名義で筆頭スポンサーに付いていた。
なお、2013年度(第93回大会)からハイライト番組のキャスターを務めてきた小島は、第100回記念大会の節目で大畑と揃ってキャスターを退任した。小島によれば「5年前(2015年度の第95回大会)の時点で『第100回大会を区切りに(退任)したい』と申し入れていた」とのこと で、 2020年12月13日に大畑と臨んだ記者会見では、「高校を卒業した直後の19歳から、ラグビーのルールをゼロから大畑さんに教えていただきながらキャスターを務めたおかげで『高校ラグビーオタク』になったが、(キャスターを続けるにつれて大会へ出場する)高校生と年齢がどんどん離れている。(最近の大会では)保護者みたいな目線になって(高校生を見て)いるので、『(同月23日に27歳の誕生日を迎える自分より)もっと若い人が(キャスターに)良いかな』と思った」と語っている。
その一方で、大会の終了後には前年に続いて、ラグビートップリーグ公式戦の関西ローカル向けテレビ中継を計画。決勝1週間後の1月16日(土曜日)13:54 - 15:58に、開幕戦(ファーストステージ第1戦)の神戸製鋼コベルコスティーラーズ対ヤマハ発動機ジュビロ(ノエビアスタジアム神戸)で生中継を予定していた。しかし、スティーラーズなど複数のチームの選手から新型コロナウイルスへの感染が相次いで確認されたことを受けて、トップリーグでは同日からの開幕を延期することを1月14日(木曜日)に発表。日程の再編成後もリーグ戦の中継が実現しないまま、トップリーグとしては最後のシーズンを終えた。その一方で、3月30日(月曜日)の未明(29日の25:55 - 27:00)には、『ノーサイドからのキックオフ~全国高校ラグビー100年物語~』(花園ラグビー場への本戦出場を目指した高校ラガーマンが「ノーサイド」を迎えてからの人生を追ったテレビドキュメンタリー)を関西ローカルで放送している。
2021年度(2022年 第101回)
前年度までラジオ・テレビ兼営局であった毎日放送は、「新日本放送」(ラジオ単営局)としての本放送開始(1951年9月1日)から70年近く保有していたラジオ放送事業とラジオ放送免許を、2021年4月1日付でグループ会社の株式会社MBSラジオへ移管。毎日放送は、テレビ単営のJNN準基幹局として再スタートを切った。
その一方で、前年来の「コロナ禍」の影響で業績が悪化していることなどを背景に、1999年10月から21年半にわたって放送してきた『ちちんぷいぷい』を2021年3月12日で終了。翌週(3月15日)から『ちちんぷいぷい』最終放送枠の大半(13:55 - 15:40)で『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』(CBCテレビ制作の生放送番組、先述)の常時ネットを開始したほか、同月29日からは『よんチャンTV』(関西ローカル向けの報道・情報バラエティ番組)を平日の15:40 - 19:00に放送している。ただし、『よんチャンTV』では『ちちんぷいぷい』時代から一転して、大会関連の情報を「4chan エンスポ5」(エンターテインメント・スポーツ関連のニュースから5項目を手短に紹介する18時台のコーナー)で随時紹介する程度にとどめている。その一方で、学生時代にラグビーのプレーを経験していなかった宮地真(2021年度まで8大会連続で全国大会へ出場した中部大春日丘高校ラグビー部の監督)への密着取材に基づく特集が『バース・デイ』の2021年12月4日放送回(TBSテレビ)で組まれたことを受けて、毎日放送でも同月29日(水曜日)の未明(2:10 - 2:40)に臨時時差ネット扱いで当該回を放送している。
大会のテーマは『想いひとつ』で、ハイライト番組には京都市出身の木下彩音(小島と同じホリプロ所属のタレント・女優)をキャスターに起用。大会のテーマソングも、2015年度から(2016年度のみ「premium ver.」)前年度まで使用されてきた『ハナツ』(スキマスイッチ)から『走り続けた日々』(ケツメイシの書き下ろし曲)に変更された。また、ハイライト番組の顔触れを一新。木下に加えて三ツ廣をMC、橋下をスペシャルキャスターに起用した。ちなみに秋田放送は、この大会から全国大会関連番組の放送を見送っている。
毎日放送では、全国大会の開幕前から期間中まで関西ローカル向けに放送されるミニ番組を、『全国高校ラグビー~想いひとつ~』(主な出場校を木下が紹介する番組)として2021年12月27日から2022年1月7日までの期間に編成。2018年度から全国大会の開幕直前や期間中に関西ローカルで放送してきた特別番組の編成を見送った一方で、『土曜のよんチャンTV』(『よんチャンTV』の週末版に当たる土曜日午後の関西ローカル向け生放送番組)の2021年最終放送(12月24日)で木下をスタジオに迎えたほか、『正月のよんチャンTV』(2022年1月2・3日の午前中に関西ローカルで生放送の新春特別番組)に花園ラグビー場からの生中継を組み込んだ。
大会の試合中継については、前年までハイライト番組のキャスターを務めてきた大畑が、「解説者」として引き続き出演している。ただし、毎日放送が制作する準決勝のテレビ中継(大畑が第1試合の解説を担当)では、前年度に実施していたTBSテレビ・RKB毎日放送へのネットを休止。準決勝は2021年1月5日(水曜日)に組まれていたため、関西ローカル向けの放送については、前述した『ゴゴスマ』の同時ネットを臨時に返上したうえで継続した。なお、2021年1月8日(土曜日)の午後(14:00以降)には、『土曜のよんチャンTV』を休止したうえで決勝の中継を放送。その一方で、MBSラジオでは毎日放送時代の前年度に実施していた決勝のラジオ中継を見送っている。
2022年度(2023年 第102回)
大会のハイライト番組を、『ノーサイド劇場~高校ラグビー青春ノンフィクション~』に改称。MCには、前年度に初めてキャスターを務めた木下に加えて、ラグビー未経験者(バレーボール経験者)の大谷および、『ノーサイド・ゲーム』で浜畑譲(大谷が扮する柴門琢磨監督の下で再起した架空の社会人ラグビーチーム「アストロズ」の主力選手)役を演じていた廣瀬俊朗(ラグビーワールドカップ2015日本代表チームの主将などを歴任した大阪府立北野高校出身の元・プロラグビー選手)を起用した。『ノーサイド劇場』では「夜になるとラグビーファンが集う小さなシアター(劇場)」というコンセプトが設定されていることから、木下・大谷・廣瀬は「支配人」という肩書で出演。その一方で、前年度のハイライト番組に続いて三ツ廣が進行しているほか、高校時代に本大会への出場を目指していた吉本興業所属の芸人を全国ネット以外の放送回でもゲストに招いていた。なお、大谷・廣瀬・木下・三ツ廣とゲストが出演するパートは、「劇場」というコンセプトに沿って毎日放送本社内の試写室で収録。また、エンディングで放送される試合ダイジェストの映像には、「映像で取り上げた試合での敗退校名と合わせて当該校での登録全部員の氏名を敬称略で記した字幕を、映像の左横で縦方向に下から上へ流す」という趣向を「花園を去った主役たち」と銘打って盛り込んでいる。
毎日放送では、第102回大会や『ノーサイド劇場』のPRを兼ねて、「オレたちのパワー飯」(近畿地方の出場校における選手の食事に焦点を当てたロケシリーズ企画)を大会の開幕直前(2022年12月第3・第4週)に『よんチャンTV』内で放送。同番組は年末年始編成との兼ね合いで1回戦から準々決勝の開催日(2023年1月3日)までレギュラー放送を休止したが、2022年12月26日の未明(25日の深夜)には、『バース・デイ』から報徳学園(兵庫代表)の選手を特集した回(TBSテレビで同月17日に放送)の臨時ネットを実施した。三ツ廣が2021年12月まで「プレゼンター」・小島が2022年9月までMCを務めていた『サタデープラス』でも、2023年最初の放送日(1月7日)の午後に第102回大会の決勝が組まれていたことから、テレビ中継のPRを兼ねて大谷をゲストに迎えている。
MBSラジオでは、三ツ廣と井上雅雄が第102回大会での注目校・選手を語り合う企画を、2022年12月26日(月曜日)の『コトノハ』(毎日放送のアナウンサーが週替わりで出演するアナウンスセンター制作のレギュラー番組)で放送した。もっとも、大会の開幕後は試合の中継枠を一切編成していない。
ちなみに、2023年の秋にはフランス国内でラグビーワールドカップの開催を控えていたが、毎日放送(テレビ)では(当大会へ出場した経験を持つ日本代表選手の紹介などを兼ねた)第102回大会関連のミニ番組を編成しなかった。その一方で、第102回大会終了後の2週間後(1月14日)にノエビアスタジアム神戸で開かれたJAPAN RUGBY LEAGUE ONE(リーグワン)・ディビジョン1第4節(コベルコ神戸スティーラーズ対東京サンゴリアス戦)の録画中継を、翌15日(日曜日)の深夜(16日の未明)に関西ローカルで放送した(実況:井上雅雄、解説:大畑)。ラグビートップリーグの発展的解消を経て2022年度に開幕したリーグワンの公式戦中継を毎日放送が放送することは、生中継やディビジョン2以下のカテゴリーの試合を含めても初めてである。
また、第102回大会開幕の前々月(2022年10月9日・10日)には、マスターズ花園(高校生時代に本大会での出場や優勝を目指していた社会人の男性で構成された「高校ラグビーOBチーム」による交流試合)の第1回大会(マスターズ花園2022)が花園ラグビー場の第1グラウンドで開かれた。毎日放送とグループ会社のMGスポーツは、「マスターズ花園2022」の実行委員会へ参加するとともに、大会の全試合でインターネット向けの動画ライブ配信を実施。大会の終了後には、開催で生じた収益金の一部を、高校ラグビーへの支援に活用する目的で本大会の実行委員会に連名で寄附している。
2023年度(2024年 第103回)
大会のテーマソングをSUPER BEAVERの『値千金』、試合中継・ハイライト番組のタイトルを『花園魂!』(はなぞのソウル!)に変更。ハイライト番組では、前年度の出演者から大谷と広瀬が続投する一方で、2023年度から『KICK OFF!KANSAI』(日本サッカー協会・日本プロサッカーリーグの企画・監修によるJリーグ情報番組の関西版)を担当している海渡未来(立教大学への在学中に水上スキーの全国大会で優勝した経験を持つ毎日放送アナウンサー)がキャスターに加わった。『花園魂!』には神戸製鋼グループを筆頭に複数の企業がスポンサーに付いているが、当該企業を紹介する提供クレジットには、毎日放送のアナウンサーとして前年度(第102回大会)まで長らくテレビ・ラジオの試合中継に携わってきた赤木誠(2023年10月31日付で嘱託雇用期間満了に伴い退社)のアナウンスを収録した音源を用いた。
『花園魂!』は2023年内に関西ローカルで放送されていたが、ハイライト番組としては初めて、放送済みの映像から本編の動画を放送後にTVerで配信。2024年には、1月1日の25:50(2日の1:50)から、同年最初の放送を予定していた。しかし、毎日放送が『JNN報道特別番組』(1日の16:10頃に令和6年能登半島地震が発生したことを受けてTBSテレビが16:13から急遽編成)の同時ネットを1日の25:25(2日の1:25)まで編成していた影響で、同日分の放送を休止。毎日放送での2024年最初の放送は、1月5日深夜(6日未明)の準決勝ハイライトまで持ち越されている。なお、翌6日深夜(決勝が組まれていた7日未明)に全国ネットで放送された大会ハイライトでは、1日深夜の関西ローカル放送で取り上げる予定だった試合から一部カード(同日に開催された3回戦の佐賀工対目黒学院など)のダイジェスト映像を放送している。
また、『よんチャンTV』では前年度に続いて、関西地方から出場する全8校の紹介を兼ねた「オレたちのパワー飯」を12月15日(金曜日)から連日放送。大会期間中での放送を2年振りに再開した『花園から世界へ』では、2023年開催のラグビーワールドカップで日本代表に名を連ねていた選手(W杯戦士)が、「W杯戦士が繋ぐ未来バトン」と銘打って日替わりのリレー方式で登場している。同月29日(金曜日)の早朝(7時台)には、『花園から世界へ』(福井翔大の出演で7:00 - 7:10に放送)に続いて、『バース・デイ』から京都工学院(母体校であった伏見工から継承したラグビー部)の選手を特集した回(TBSテレビで同月9日に放送)の臨時ネットを関西ローカル向けに実施した。『サタデープラス』(全国ネット番組)の直後に関西ローカルで放送されている『せやねん!』でも、2024年最初の放送日(1月6日)が決勝の前日であったことから、第103回大会に関する取材特集を「せやねん!スポーツ」(大谷が2021年11月から学生スポーツ関連のロケ企画を定期的に担当しているコーナー)で生放送。大谷自身も、同日深夜の『花園魂!』および、翌7日の決勝中継の告知を兼ねてスタジオに出演した。
MBSラジオでは、インターネット向けの中継で実況を担当する毎日放送のスポーツアナウンサーが第103回大会の見どころを紹介する企画を、大会の開幕前にレギュラー番組の『コトノハ』と『福島のぶひろの、金曜でいいんじゃない?』(生放送番組)へ編成。大会期間中の2023年12月31日(日曜日)には、井上雅雄と大畑が大会の序盤を振り返る企画が、『2023スポーツ総決算』(18:00 - 21:00に組まれていた年末特別番組)の19時台で放送された。ただし、試合のラジオ中継は見送られている。
BS・CSではJ SPORTSが全試合生中継を行っている。また一部地方予選決勝はダイジェストで放送されることもある。
実況はJ SPORTSのラグビー中継レギュラーである谷口廣明、大前一樹、土居壮、矢野武、佐藤哲也に加えて、坂信一郎、住田洋、熊谷龍一、西達彦、長澤洋明といったフリーアナウンサーが担当。2009年度大会までは関西テレビのアナウンサーである山田恭弘、若田部克彦、林弘典も担当していた。
特徴として坂は埼玉代表試合を担当。関西テレビの3名は大阪代表試合を担当していたが、2010年度から同時期に開催される春の高校バレー中継を優先するため同大会の担当から退いた。一部の地域では毎日放送製作のハイライトとは別でJ SPORTS製作の中継をネットしている局もある(準々決勝まで、準決勝からは毎日放送製作)。1回戦 - 3回戦は1日2試合実況するアナウンサーもいる(特に谷口、大前)。準々決勝・準決勝の組み合わせ抽選会の模様は第1グランド第4試合(最終試合)の実況、解説が進行を進める。準々決勝(第4試合はなし)の後続試合ハーフタイムに谷口が勝利監督とキャプテンにインタビューを行うため第1試合の実況を務める(決勝は毎日放送と共同)。
毎日放送の大会公式サイトでは、2014年度の第94回大会まで、準決勝の生中継(J SPORTSによるBS・CS向け生中継映像の同時再配信)と決勝戦の中継動画ディレイ(事後)配信を無料で実施していた。
2015年度の第95回大会では、「MBS高校ラグビー推進プロジェクト」の一環として、無料生中継の対象を第1グラウンド開催分の22試合(1回戦から準決勝まで)に拡大。配信ページには、生中継の見逃しを防ぐ目的で、Cal-Push(カルプッシュ)を活用したカレンダー登録型の通知予約機能を試合ごとに備えるようになった。決勝戦については、地上波で全国向けの生中継を実施する関係で、同年も無料でのディレイ配信を続けた。
2016年度の第96回大会からは、「HANAZONO LIVE」と銘打って、第2・第3グラウンド開催分や決勝戦を含む全試合を対象に無料生中継を実施(準決勝・決勝については地上波と別の解説者・実況アナウンサーを起用)。その関係で、前年まで毎日放送のスポーツアナウンサーのみで構成されていた実況・リポーター陣に、系列局から派遣されたアナウンサーも加わるようになった。
ちなみにハイライト番組ではオープニング、CM前のアイキャッチ、エンディングで使用されている。
「ハナツ」のオリジナルバージョンについては、第98回(2018年度)で再開されたラジオ中継でも、オープニングとエンディングに使用。新型コロナウイルス感染拡大の影響で第100回大会の開催が危ぶまれていた2020年7月からは、総勢300名(スキマスイッチ、ハイライト番組キャスターの大畑・小島、高校生時代に当大会への出場経験があるラグビートップリーグ加盟チームの選手など)がpremium ver.(プレミアムバージョン)を歌った 「今こそONE TEAM!『全国高校ラグビー100回大会』テーマソング リモート合唱動画」 が、毎日放送のYouTube公式チャンネルで配信されている。
第85回(2005年度)から第88回(2008年度)までは松任谷由実の「ノーサイド」が大会テーマソングに定められ、毎年若手アーティストがカバーしていた。
大学やトップリーグの会場では「ジャパンラグビー応援ソング」の『威風堂々』(ゆず)が流されることが多いが、高校ラグビー本大会ではこれらの曲が流れることが多い。なお、「COSMIC RUGBY」が使用されるようになって以来、CM前のアイキャッチとして使われるようになった曲は、かつて「プロ野球ニュース」内「クイズまとめてホームラン」の正解音楽としても使われたことがある。
大会キャラクターが初めて起用されたのは第81回大会(2001年度)で、この時はイメージキャラクターとして井川遥 が起用された。第83回大会(2003年度)では、前年度にテーマソングを担当した神田沙也加(当時の芸名はSAYAKA)が起用された。
第85回大会(2005年度)より大会キャラクターとしてミスマガジンから1人起用されていたが、必ずしもグランプリ受賞者が起用されるとは限らなかった。「全国高校サッカー」の応援マネージャー(2007年度はミスマガ2005 グランプリの北乃きい)のように現役高校生の学齢のみという限定はないが(2006年度の入船、2007年度の鹿谷が全日制高校卒業済みの学齢)、2008年度以降は現役高校生の学齢の受賞者が続いた。キャラクターは森喜朗日本ラグビーフットボール協会会長(当時)より直々に任命され、ツーショットを披露することが慣例だった。
ミスマガジンは2012年度に休止が発表されたため、同年度はMBSの中継テーマソング(上述)を歌うNMB48が「応援サポーター」として起用された。2013年度から2020年度までは、グラビアアイドルとしても活動するハイライト番組キャスターの小島瑠璃子が、単独でポスターや看板などに登場。2021年度・2022年度は、小島と同じホリプロ所属の木下彩音(2015年の第40回ホリプロタレントスカウトキャラバングランプリ受賞者)が、小島からキャスターと大会キャラクターの役割を引き継いでいた。ただし、2023年度は女性のタレントをハイライト番組のキャスターに起用していない。
「毎日ラグビー坊や」という高校ラガーマンをモチーフとしたマスコットキャラクターが存在する。「青春にトライ!」のキャッチフレーズとともに第66回(1986年度)大会よりテレビ中継のオープニング、エンディング、アイキャッチで使用されている。デザインとしてはパスを受けランニングする絵とインゴールにグラウンディングする絵があるが、横向きしかない。かつて場外に上げられていたアドバルーンや現在場内に表示される看板も横向き。
その後、1996年より東大阪市のマスコットとして、プレイヤーを模した「トライくん」、ラグビーボールを模した「ラボちゃん」が制定され、ラグビー場周辺のマンホール蓋や街路灯にあしらわれるようになった。こちらは正面向きの着ぐるみも作られ、大会期間中ラグビー場に出没する。
さらに2009年、全国高校体育連盟・ラグビー専門部のマスコットとして、プレイヤーを模した「ダイラ」、相棒の熊型ロボット「タックルリン」が制定された。
これら3種類ともキャラクターグッズは存在し、花園ラグビー場内外でバラバラに販売されている。
なお、地上波のテレビ中継を担当するMBSのマスコットキャラクター「らいよんチャン」も、大会の直前から終了まではラグビー選手に扮したバージョンに差し替える。第95回(2015年度)では、佐賀工時代に3年連続で大会へ出場した五郎丸歩が日本代表(エディーJAPAN)としてラグビーワールドカップ2015で活躍したことにちなんで、いわゆる「五郎丸ポーズ」を模した日本代表バージョンが使われた。
毎日放送では第100回以降、独自のキャッチコピーをつけている。
出場校は各都道府県につき1校が原則(1990年度(第70回)以降)であるが、北海道・東京・大阪の3都道府については分割している。
この他、福岡県からも2校出場していた時期がある(1957年度・第36回大会〜1975年度・第54回大会)。また、1982年度(第62回大会)まで、優勝校には次回大会への出場権が与えられていた。
2020年度の100回記念大会では、東京都・大阪府に次いで予選への参加校の多い埼玉・愛知・福岡の各県から、代表校を2校ずつ選出。東京都と同様に、1つの県を第1地区と第2地区に分けたうえで、地区ごとに1校が記念大会へ出場している。
太字は7人制日本代表または元7人制日本代表
対戦成績西軍8勝東軍4勝(2020年現在)
Owlapps.net - since 2012 - Les chouettes applications du hibou