大内郡(おおちぐん)は、香川県(讃岐国)にあった郡。
郡域
1878年(明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、現在の行政区画では概ね以下の区域に相当する。
歴史
古代
『全讃史』によると郡名の由来は、「孝霊天皇の皇女、謫居の地なり。皇女の宮居を土人、大内といへり。郡名、是より出づ」とある。
式内社
『延喜式』神名帳に記される郡内の式内社。
近代
- 明治初年時点では全域が高松藩領であった。「旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点に存在した村は以下の通り。(34村)
- 馬篠村、小砂村、中山村、土居村、三殿村、町田村、松崎村、大谷村、落合村、西村、小磯村、横内村、水主村、中筋村、川東村、三本松村、湊村、白鳥村、帰来村、松原村、伊座村、塩屋村、吉田村、引田村、馬宿村、南野村、黒羽村、坂元村、川股村、小海村、東山村、西山村、与田山村、入野山村
- 1868年(慶応4年)
- 8月5日 - 高知藩預地となっていた旧幕府朱印地寺社領(帰来村内白鳥宮領)が高松藩に移管。
- 1871年(明治4年)
- 8月29日 - 廃藩置県により高松県の管轄となる。
- 11月15日 - 第1次府県統合により香川県(第1次)の管轄となる。
- 1873年(明治6年)2月20日 - 名東県の管轄となる。
- 1875年(明治8年)9月5日 - 香川県(第2次)の管轄となる。
- 1876年(明治9年)8月21日 - 第2次府県統合により愛媛県の管轄となる。
- 1878年(明治11年)(24村)
- 12月16日 - 郡区町村編制法の愛媛県での施行により、行政区画としての大内郡が発足。「大内寒川郡役所」が寒川郡津田村に設置され、寒川郡とともに管轄。
- 馬篠村・小砂村・中山村・土居村・三殿村・町田村・松崎村・大谷村・落合村・小磯村が合併して丹生村となる。
- 塩屋村が引田村に合併。
- 1881年(明治14年) - 「三木山田郡役所」の廃止により「大内寒川郡役所」が「大内寒川三木郡役所」に改組され、三木郡が管轄地域に加わる。
- 1888年(明治21年)12月3日 - 香川県(第3次)の管轄となる。
- 1890年(明治23年)2月15日 - 町村制の香川県での施行により、以下の町村が発足。全域が現・東かがわ市。(9村)
- 相生村 ← 坂元村、馬宿村、南野村、黒羽村、川股村、吉田村
- 小海村、引田村(それぞれ単独村制)
- 松原村 ← 松原村、帰来村、伊座村、湊村(一部)
- 福栄村 ← 東山村、西山村、与田山村、入野山村
- 白鳥村 ← 白鳥村、湊村(大部分)
- 三本松村(単独村制)
- 誉水村 ← 水主村、西村、横内村、川東村、中筋村
- 丹生村(単独村制)
- 1898年(明治31年)2月11日 - 三本松村が町制施行して三本松町となる。(1町8村)
- 1899年(明治32年)4月1日 - 郡制の施行により大内郡・寒川郡の区域をもって大川郡が発足。同日大内郡廃止。
行政
- 大内・寒川郡長
- 愛媛県大内・寒川・三木郡長
- 香川県大内・寒川・三木郡長
参考文献
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 37 香川県、角川書店、1985年10月1日。ISBN 4040013700。
- 旧高旧領取調帳データベース
- 全讃史 巻之一 (香川県立図書館デジタルライブラリー)
関連項目
- 消滅した郡の一覧
- 大内町 (香川県)
- 東讃
- 邑智郡
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